Posted by ブクログ
2020年05月09日
人と人との関わりをコミカルかつ軽妙に書いた短編集です。
さらりと読めるし元気になれるのに、ひとつひとつどこか毒があるのが面白い。
よくあるいい話ではなく、どこか歪んだ人々の戯画のような話ばかり。それでいて魅力がある登場人物ばかり。
人間関係は付き合い長くてもどこか猜疑心が沸くし、嫌いと好きだけで判断...続きを読むできないところがありますね。諦めと許しが底に敷き詰められた関係が一番長持ちする気がする。その上に喜びを積んでいく方が強度が上がる気がします。
特に好きなのは霧中ワイフかな。先が気になってしょうがない話でした。でも全体的に物語に魅力がありますので、どれもおススメ出来るレベルです。
ブラックでいて明るくシュール。そんな小説です。