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成人式以来、着物には縁がなかったマリコさんが、いつしか着物を好きで好きでたまらなくなってしまった。着物友だちと「細雪ごっこ」をしたり、展示会に出かけたり……。時には失敗もして恥をかきつつ、身も心も着物にのめり込んでいったマリコさんの七転び八起きのストーリー。着物を愛するあなたも、まだこれからの人も、魔力を秘めた着物の世界に足を踏み出すと人生変わります!※新潮文庫版に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
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Posted by ブクログ
今年に入って着付けを習い始めたので読んでみました。時代や林さんの経済力もあるけど、着物ってお金掛かるなぁと思ってしまった。 あとがきの、「誰がここまで着物をむずかしくしたのだろうか」に激しく同意。もっと気軽に楽しみたいと思った反面、これを執筆した時の林さんは今の私より年下という事に衝撃。
着付けを習えおえたばかりで、「さぁ次はお茶でも習うか」とか、「着物着て遊びに行きたい~」など考えていた私。読者と同じ目線で本が書かれているので、気をつけないといけないことやハマりだしたら大変なことになってしまうなど、タメになることが多かった。 あとやっぱり林さんも有吉佐和子好きだったんだね。 私も大...続きを読む好きで、それからキモノやお茶など日本文化的なモノに興味が出ましたよ。林さんの体験談から、わかる、あ、一緒だーって共感できることが多かったです(笑)
匿名
着付を習い始めたので勉強にと買ってみました。 展示会の撃退方法など役に立ちそうなこともありました、、思うことはいろいろありますが、 まぁ、お金のある方はぜひご参考にどうぞ、という感じです。
#タメになる
筆者が単衣の長襦袢の話をしていたが、お茶会では先生方から単衣の下は絽の襦袢で構わないと言われてかれこれ20年、わざわざ単衣用を誂えたことはない。麻を合わせても注意されたことはない。もしかするとお点前さんになれば何か言われたかもしれない。現代だと長襦袢は白ならお茶会でそこまで厳格な決まりはないと思う。...続きを読む 時代によって着物の解釈も変わりうるというのは筆者の実感として語られていたが、そういうことなのだろう。 越後上布のくだりの「これをまとうには、私にはまだ多くのものが不足していると思う」というのは自分にも当てはまる。とっておきの着物はTPOにもこだわりたくなる。結果、箪笥にしまわれることになるのだ。 展示会のお話は興味深かった。いろんな失敗をしても展示会に行って着物を買う林さんはメンタルも経済力も逞しい。一方私は押し売りに近い販売員さんに辟易して、それ以来着物はすべてネット通販で購入している。あれこれ見れないのは残念だけど、思考を奪われるのは御免被りたい。訪問着から大島、結城などの紬、ポリの着物までネットで幅広く手に入るので、また筆者が着物のエッセイを書くならネット通販についても書いてほしいなと思った。
成人式や結婚式、特別なシチュエーションでしか着たことがなかった着物。ひょんなことから着物に興味を持ち、林真理子の着物のエッセーを読んでみた。失敗したり恥をかいたりしながら着物にのめり込んでいく著者の様子が面白可笑しく、一気に読み終えた。 箪笥の肥やしと化した着物を、また着てみようかなと思う。
何度目かの再読。 時々読みたくなる。 この人のように明細書が怖くなるくらい着物にお金をかけられたら どんなにか楽しいと思う。 季節による柄あわせ、着物屋さんとの付き合い方。 誂え方。 『細雪』ごっこ。 楽しそうな着物ライフと共に、失敗談も数々載っていて楽しめる。 でも相変わらずの自慢と悪口も...続きを読む満載(笑)。 デパートの店員に「浅葱色の帯揚げをください」などと言って試すシーンは 著者の底意地の悪さを感じる(笑)。 でも読んでしまう、林真理子・・・
昔一度読んだことがあった。その時はただ読み物としておもしろかっただけだったが、最近着付けを習いだしたので、いろいろ興味が沸いて、実用書もかなり見ているのだが、これがとっても真実味があってありがたかった。
林真理子といえば、着物に日本舞踊にお茶にと、そのドハマリぶりはワイドショーネタになることも多いほど有名で、本書にもあるようにアンアンの着物特集などにもよく記事を書いているほどだ。その林真理子のきものについてハマっていく様子を書いた本がこれ。着物について書いてある本を20冊ほども読んだけど、ええいちっ...続きを読むとも役に立たないじゃないかと、三十路過ぎて成人式程度の着物経験しかない著者が、同じような境遇の女性にもわかるようにと、とても具体的にわかりやすく書いてある。いまは相当な着物ブームで若い女性も中古などでわりと気軽に着ているが、当時15年ほど前は、かなりもがいたと見える。しかしその中で自分なりのポリシーを貫き、ルールをつくり、スタイルを確立していった道筋は、いま着物であれこれ思案している人には非常に役にたつ。個性という考え方も勉強になった。「私らしく」というひとりよがりは、思想の問題でなく、色彩の問題でまるっきり綺麗でなくなるというくだりだとか。それと、真っ先に出てくることばにあった「知識ではなくセンス」というところ。やっぱり難しい!と思ったが、初心者には励みにもなることばだった。経済的には足元にも及ばないので、指をくわえてみるばかりだが、それはそれで楽しめる。 ★コラム担当★ぴっぴ
着物の世界もかつてよりずいぶん敷居が低くなり、自由な感想を綴ったエッセイも多く刊行されていますが、本書は経済力もセンスもある大人の女性の立場から、ほんとうの着物の楽しみかたを若いひとに伝えるとともに、お高くとまった伝統的な着物の世界の閉鎖性に対する辛辣な意見を織り込んだエッセイです。 この著者の立...続きを読むち位置が絶妙で、しかもエッセイの名手らしい小気味のよい言葉で語られているので、ほとんどなじみのない世界であるにもかかわらず、楽しんで読むことができました。
着物に夢中になった著者が、買いまくり、あれこれ失敗をして、挙句に日舞とお茶も習って、着物の魅力にとりつかれたエッセイ。 着物は、洋服やブランド品やジュエリーと同じく女性を待ち受ける魔性の散財対象のようだ。 理性が飛んじゃって衝動買いしたり、展示会で言われるままに、何十万、何百万を使ってしまう。 着物...続きを読む屋さんにしてみれば毎度あり、であるが、普通の人は恐ろしくて近づけないワールドであろう。 買うのに何十万とする。 お店で気軽に買えない。販売員がしつこい。 お手入れが大変。 着まわし、着る機会が限定される。 濡らしたり、走ったり、車の運転ができない。 下着や小物など付属品が多い。 着るのに時間がかかる。 着あわせルールやマナーが複雑で難しい。 高い安いで値踏みされたりセンスをチェックされる …こんなに大変なものを、着たいという人が減ってしまっても仕方がないと思う。 だから、現代人は、 安い 手入れが簡単 すぐに着られる 付属品がシンプル マナーは簡略 という風にしなかったら着物は着られないと思う。 昔の人だって絹物を着てお姫様のように暮らしていた人ばかりではない。もっと街着や普段着、家事作業着があったはず。豪華な人間国宝の手描きや手織りの高級品より、そっちの方が求められていると思う。
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