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Posted by ブクログ
カポーティの思春期(!)から青年期にかけての短編集。習作集って言ってもいいくらいかな。
20歳前後で彗星のごとく現れた天才。この天賦の才をさらに幼い頃に示した作品の数々がアーカイブから見つかり、それをまとめたもの。
おそらく才能を持った画家が幼い頃に見せるように、カポーティも頭の中にあるものを文章にしたくて仕方がなかったのだろうなというその衝動が伝わってくる。
物語としても、構成としても、大人からしたら確かに荒い。でも余韻の残し方であったり、脳内で再構成される情景に深みを出す記述だったり、あるいは人物に対する圧倒的な共感力だったり。「ねえ、こう書いたら気持ちいいんでしょ?」っていう技巧はもう誰に教わったのでもない。これはもう天才の所業だということがはっきりとわかる作品集である。
まあそういう作品集であるから、傑作ではない。ただ、「夜の樹」だったり「ティファニー」だったり「冷血」だったり、あるいは私の大好きな「草の竪琴」だったりの大傑作を導くかの大作家の起源を垣間見るという点で、ファンにはたまらない。
入門ではない。ファンブック。でもファンは必携。
Posted by ブクログ
『8歳で作家になった』と言ったと言われるカポーティは、16歳の時に『ニューヨーカー』で雑用の仕事をしていて、21歳の時にO・ヘンリー賞を受賞。恐るべき子供(アンファン・テリブル)と注目を浴びて社交界デビューするけど、51歳の時に書きはじめたみかんの遺作『叶えられた祈り』で社交人の秘密にしたいことを暴露しちゃって追放される。60歳にハリウッドの友人宅で心臓発作で死亡。酒と薬物の問題を抱えていた。
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早熟の天才が社交界で豪遊して酒か薬の問題抱える例で言ったら『悲しみよ、こんにちは』のサガンを思い出す。
この短編集、カポーティが10代とか20代前半に書いた作品集なんだけど本当何か物語を描写するために生まれてきた人なんだろうなって思った。
『知っていて知らない人』『これはジェイミーに』『似たもの同士』『ここから世界が始まる』の4作品が特に好きだった。
ゲイで、女の子に生まれたくて、父親は刑務所に行きそうになるし母親はアルコール依存だし、預けられた親戚の家は差別主義が根強い土地だし、その中で生まれ育って貧困や黒人をテーマの話をなんとか書こうとした若年期の作品たち、カポーティの苦しさが透けて感じられてすごくせつなかった。
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小説・文芸
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