小説作品一覧
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3.3「打たせずに打ち、相手を必ずKOする」。 その攻防一体となった美しく力強いスタイルが世界的な評価を呼び ついには世界の強豪以外は上がることのできないアメリカの舞台に招かれた井上尚弥だが、 その強さ、激しさが知れ渡るほどに対戦相手、内なる炎を燃え上がらせてくれるような 強敵との対戦は遠のくようになってしまった。そして肉体の成熟に伴う極限の減量苦。 遂にチャンピオンベルトを返上し、未知なる強豪との交錯を求めて階級を上げる決断を下す…。 団体の分裂、階級のさらなる細分化によって「世界王者」の威厳は翳り、 また選手や関係者のスキャンダラスな言動によってボクシング人気も衰えた時代に突如現れた 日本ボクシング界の最高傑作の激動の一年を、尚弥を「怪物」たらしめる思考、濃密な家族との物語と共に描く。
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3.3苦しむことなく、この世とおさらばしたい――。 死を渇望して樹海に溶け込む人間たちと、彼らとともに運命という名の濁流に巻き込まれていく人びとを描いた6つの連作短篇集。 「それぞれの短編に、長編一本分の着想が詰まっています」――鈴木光司 富士の裾野に広がる樹海で自殺を遂げた原田正吾。 自殺をしようと入った樹海で原田の死体を見つけた井口輝子。 原田も井口も幼児期からの親からの虐待によって性格を歪められて、大人になってから虐待の連鎖に苦しんでいた。 ヤクザからの暴行により、瀕死の重傷を負ったまま車のトランクに入れられ樹海へ運ばれていく細田剛。 不倫スキャンダルから転落人生に陥り、難病に冒された元女優の篠沢遠子。 失業し、家族には見放され、引きこもりの長男の突然死から失踪したホームレスの矢掛弘。 樹海に入る人間も、入らない人間も、生まれ落ちたその瞬間から不幸の連鎖に巻き込まれ、因果応報の報いを受けていく。 虐待、借金、失業、薬物中毒……。 救いようのない人生を生きなければならなかった人間たちの生と死を描いた6つの連作短篇集。 解説・朝宮運河
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3.3「私は殺されました。犯人はこの中にいます」1年前に死んだ作家からの挑戦状。タイムリミットは3時間の謎解きバトル! 「皆さんの生命にタイムリミットを設けさせていただきました」――人気作家ヴィヴィアンすみれの死から1年、染谷公太郎は彼女を偲ぶ読書会に招待される。しかし開始早々、読書会参加者が飲んだ紅茶には毒が入っており、死にたくなければ、ヴィヴィアンを殺した真犯人を突き止めるよう告げられた。参加者は自称人気俳優や女装した人物など、怪しい人物ばかり。はたして誰が、どうやって彼女を殺したのか。『ドS刑事』『死亡フラグが立ちました!』『バリ3探偵 圏内ちゃん』『山手線探偵』などの人気シリーズを抱える著者が贈る、書き下ろしミステリー長編。
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3.3香芝涼子は今日も、閑古鳥の鳴く店でひとり店番をしている。二年前、店主の祖父が病で倒れた際、美術館の学芸員という職と恋人を捨て、実家の『藤屋質店』に戻ってきた。将来に漠然とした不安を感じつつ、看板猫を撫でていると、外国製の陶製人形を男子大学生が持ち込んでくる。男性二人組という質屋には珍しい客に当惑しつつも、品物を預かって貸し付けしたところ、後にそれが盗品だったと分かり……。人間国宝作の萩焼の写し、いわくありげな櫛とかんざし、未発表の藤田嗣治の絵画など、不思議な縁で質屋に持ち込まれた品々を巡る謎、揺れ動く涼子の思いを優美に描く連作ミステリ。
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3.3ティレニア海とイオニア海を見下ろす場所に、かつて存在した《いちじくの館》。焼失したこの宿の再建を目指す祖父と孫を中心とする数世代にわたる旅は、時に交差し、時に分かれて、荒々しくも美しい軌跡を描いてゆく――。豊饒なイメージと響き渡るポリフォニー。イタリアの注目作家による、土地に深く根差した強靱な物語。
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3.3「ハッピーエンドのお話はないの?」「だってこれはロシアのお話だからね」――サンクトペテルブルクに生まれ、ロシア革命にともなってオランダに帰国した祖父が語る、悲哀と滑稽に満ちた人生の物語。『ハリネズミの願い』の作家による宝箱のような掌篇集。
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3.3「好き」だけじゃ幸せになれない女のリアル。 真紀と佳乃と未央は、大学時代の女友達。35歳になった3人は、真紀は独身、佳乃は子育てに追われ、未央は夫と別居して一人暮らしを満喫中と、それぞれの道を歩んでいる。 母と二人暮らしの真紀は、母親に彼との結婚をせっつかれ落ち着かない日々。とはいえ、今おつきあいしている彼が、一生をともに歩む伴侶としてベストなのか答えが見つからないまま時は過ぎゆくばかり。この人と結婚したいのか、それともただ結婚しておいた方がいいと思っているだけなのか、揺れる35歳独身女性の心理をリアルに描き出す。自由奔放な暮らしがうらやましく見えていた未央にも、家庭生活が充実しているように見える佳乃にも、実は深い悩みがあることを知った真紀。女の本当の幸せって何?最後に真紀が下した決断は……?
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3.3“ゴーストマン”VS冷血の殺し屋&中国マフィア。 21世紀最高のノワール・シリーズ。待望の第2弾。 恩義のある友からSOSが届いた。 すべてのトラブルを解決し、彼女を死地から救い出す。 それが私の仕事だ。 強奪は洋上で行われた。サファイアを運ぶ密輸船の襲撃。だが船にはサファイア以外のものも積まれていた。はるかに価値があり、はるかに危険なブツが。この強奪を立案したのはアンジェラという犯罪者だった。マカオで待機する彼女のもとに部下の生首とサファイアが一粒だけ届けられた。添えられたメッセージ――ブツを返せば残りのサファイアは返す。予想外のトラブルが起きたのだ。これを切り抜けるには信頼できる相棒が要る。 私は世界でも指折りの強盗だ。だが私の素性を知る者は誰もいない。例外はただひとり、アンジェラ。彼女は私の師匠であり、いかにして犯罪者になるか、いかにして強奪を仕切るかを教えてくれたのは彼女だった。彼女のおかげで私は一流のゴーストマンになった。そんなアンジェラから6年ぶりに連絡が届いた――SOSが。罠かもしれない。罠でも構わない。私は即座に決意する。死地マカオへ飛ぼうと。これは命がけの博打だ。だが、それが私を昂揚させるのだ。 マカオで待つのは冷血の殺し屋ローレンス。私たちの退路を断つ中国マフィア。ゴーストマン師弟コンビは知略とテクニックの限りを尽くして戦う。「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」で第3位に輝いた『ゴーストマン 時限紙幣』に続く、最高にスタイリッシュでクールな傑作の登場!
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3.3島田荘司作品中、初めて映画化された青春ミステリーの傑作! 病院で目覚めた医大生・糸永遥は自分の名前さえ思い出せず、思い出せたのは恋人の雅人の名前だけ。交通事故を起こして大怪我をし、ERに運び込まれた遥は、一過性全健忘によりほとんどの記憶を失ったのだった。 治療の結果、徐々に記憶は回復していくが、事故当時の状況だけがどうしても思い出せない。車に同乗していたはずの雅人の安否もわからず、不安と焦燥で遥はうつ病を発症し自殺未遂を起こす。うつ病の治療のためTMS(経頭蓋磁気刺激法)を受けるが、治療直後から雅人の幻を見るようになる。幻の恋人とデートを重ねる遥は、やがてTMSなしではいられなくなっていく……。 男女のナイーヴな恋愛感情が織りなすミステリー。小説版は映画版とは男女の役どころが入れ替わっている。
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3.3ホープはイタリア南部の都市バーリで、事故で入院した親友のかわりに英会話学校の校長代理を務めている。学校経営自体は順調だが、借りている家のまわりで不可解な現象が頻発。 住居侵入事件が発生するに及び、現地警察組織の本部長フランコ・リベラが護衛につくことになる。かつて警察に容疑者扱いされ厳しい追及を受けたことのあるホープの警官嫌いは筋金入りだったが、フランコが放つセクシーで危険な魅力には抗えず…… イタリアの景勝地を舞台に大人気作家が贈る傑作ラブ・サスペンス!
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3.3東京都某所の隠れた名店、居酒屋「とりい」には神様の探偵さんが居着いている――。金髪碧眼にライダースジャケットを羽織った酔っ払いのロクデナシ美女、葛城コトハ。その正体は、古代より託宣の神として祀られた「葛城の一言主の大神」の成れの果て。暖簾という名の「鳥居」をくぐり、御神酒代わりのビールと焼酎を報酬として振る舞えば、彼女はどんな難題でも答えを導いてくれる。――ただし、受ける依頼は、「一言」だけに限ります。ポジティブ&脳天気な元神様と、苦労人の店主が織りなす、季節の料理と日常の謎をどうぞ。
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3.3京都の町家旅館で祖父母に育てられた、若い女性の揺れる心情を描く「小説すばる新人賞」受賞第1作。京都の小さな町家旅館・山吹屋に生まれた夏目若葉は、父を知らず、母も幼い頃に失踪したため、祖父母に育てられた。旧来のスタイルを守り続ける山吹屋は、グローバル化の波が押し寄せるなかで、年老いた祖父母の手で細々と経営が続けられていた。旅館を継ぐ決心がつかないまま20歳を過ぎた若葉は、祖父の伝手により、老舗の大旅館で新米の仲居として修業を始める。一方、中学からの親友・紗良は、芸妓を志す。失敗を繰り返しながらも仕事を覚えていく若葉は、先輩からの厳しい叱責に戸惑い続ける日々を送っていた。そんなある日、山吹屋に買収の話が持ちかけられる。さらに、若葉が勤める大旅館にも激震が……。
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3.3桑の花咲く新月の晩、神が乙女を攫いにやってくる… 悪霊や黄泉の鬼を祓うことを生業としている一宮晶良とその助手・諏訪陽仁は、鎮魂祭の依頼を受け、熊本県矢沢町を訪れる。 そこでは十代の少女たちが次々と昏睡状態に陥り、そのまま肉体が琥珀色に硬化してしまう奇病に侵され変死していた。 矢沢町には古より、桑の花咲く新月の夜、神が人間の乙女を娶りにやってくるという、オカイコ様の嫁取り伝説があった。 折しも町は、二百年に一度の大祭であるオカイコ祭りの季節――オカイコ様を祀る扶桑寺では本尊の即身仏が二百年ぶりに開帳されたが、その即身仏と少女たちの変死体は酷似していて……。 美麗の拝み屋が怪奇事件の謎に迫る伝奇ホラーミステリ!
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3.3あなたの目を見て だいじょうぶだよと 言ってあげたい そんな物語です 萩尾望都(漫画家) 物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。ある日、庭に河童が顕れていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎えることに。二人を呼び寄せたものは何だったのか。物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。文庫化にあたり、節子さんが“視える”ようになった幼少期の出来事を描いた「春の記憶」を収録。 ※幽ブックス「消えてなくなっても」を文庫化した作品です。
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3.3大学に入学早々、廃部の危機に瀕したオチケン(落語研究会)に入部させられた越智健一。「越智健一でオチケンかぁ。よくできてるよねぇ。ウフフ」――落語にはまったく無関心だった越智だが、名前だけを理由に無理やり入部。強烈な個性の先輩二人に振り回され、授業もまともに出られない。あげくはサークル間の部室争奪をめぐる陰謀に巻き込まれることになり……。本書は落語にちなんだミステリーも多数発表してきた著者が、大学のオチケンを舞台にユーモアと落語のウンチク満載で描く連作中編ミステリー。付録の「落語ってミステリー!?」では、著者独特の解説による「落語への招待」が綴られており、落語初心者でも安心して手に取れる。解説は、若い落語ファンを中心に人気沸騰中の柳家喬太郎。代表作に自らのオチケン時代をネタにした新作落語もある強力な解説者を得て、ミステリーファンにも落語ファンにも目の離せない一冊となった。
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