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『最後のトリック』を上回る問題作! 犯人は、あなたの「言霊」? 平和な休日、婚約者が突然怒り狂う。路上では外国人に殴られ、ファミレスでは麻薬取引現場に遭遇。ついには凶悪テロの首謀者として手配される。原因は全て言葉の聞き間違いと勘違いだった。いにしえの人々が崇敬し畏怖した言葉に宿る「霊力」が現代人を陥れようとしているのか? 驚愕の言葉トリック・ミステリに震えよ! 〔『言霊たちの夜』を改題。〕
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Posted by ブクログ
これは笑った。読みながら声を出して笑えた小説なんて久しぶり。 言い間違いとか聞き間違いとか、たまにはあるけど、徹底してる。いやー、面白かった。
60~100頁の短編と中編4つを収録。いずれも徹底した言葉遊びで楽しませてくれますが、本当にこんな人がいたら、相手をさせられる側はものすごくイライラすることでしょう。 『漢(おとこ)は黙って勘違い』では、日本語に同音異義語がとても多いことに着目。主人公が「言いまつがい」ならぬ「聞きまつがい(笑)」...続きを読むを繰り返した結果、悲惨な運命に。 『ビバ日本語!』の主人公は、自分が優秀だと自負する日本語教師。彼の生徒たちは教えられたとおりの文法ルールを守って日本語を話すわけですが、これがなんとも変なことに。 『鬼八先生のワープロ』に登場するのは、いまどきパソコンではなくワープロしか使えない文芸評論家。自分のワープロが壊れて困っていたところ、他界した著名作家のワープロを借りることに成功。ところがこのワープロの変換ミスがエロすぎる。 『情緒過多涙腺刺激性言語免疫不全症候群』の主人公は、ステレオタイプ化された言葉、すなわち「クサイ表現」を聞くと発作を起こします。どこへ行ってもクサイ言葉だらけのせいで蕁麻疹が痒い痒い。発作が起きると見境がなくなり、殺人事件にまで発展。 『美人薄命』がとてもよかった深水黎一郎。引き出しがずいぶん多いようで、これはまたまったくちがうタイプのブラックな小説でした。世の中、勘違いするおっちょこちょいが多すぎると主人公はのたまうけれど、いちばんわかっていないのは自分だったりして。わが身を振り返ることにします。
バカミスの類いだが、最後の「情緒過多涙腺刺激性言語免疫不全症候群」という短編は、唯一少しだけシリアスで、メディアの報道の仕方への批判的作品になっていた。これが一番面白かった。
用法で変化する言葉の不完全さをコメディタッチでおちょくり倒す短編集。扱うテーマの割に新喜劇を見ているような軽い読み味。ミステリーアリーナに繋がるマスメディアへの描写も多々あってオッとなった。あと『ビバ日本語!』に全裸中年男性が登場して笑った。
2020/4/12 あーこれは違う。 私の求めている読書じゃない。 私は物語にどっぷり浸りたいので現実に立ち返るタイプのやつは不要です。 でもおっしゃることはごもっとも。 ツイッターとかで書いてあったら単純に感心したと思う。 最後のやつね。 誤変換の話は出落ちかと思われます。途中で飽きました。
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