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Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて買った本。
ゆるやかな流れで専業主婦房子の日常が描かれていく、と思いきや、この夫婦の抱える空虚感が読んでいて怖い。空虚感、あるいはからっぽの箱、のイメージ。ふたりとも、そのことに気づいていないように見えることがさらに怖い。
良し悪しではなく、結婚したらマイホームを建てて、子供を産んで・・・という「目標」を持っている房子の親世代は、少なくともからっぽの箱に何か入れようとしているのだけれど、若い夫婦の現実味のなさは、彼らがまさに言うように「ゼロ」の状態で、いまどきこういう夫婦もいるよね、こんなスタイルもありだよね、と思う一方で、なにか背筋を寒いものがとおっていく感じ。
あぁ、これが角田光代さんの描くリアリティなんだな、とも思う。
読み終わってから文庫本の表紙を見ると、非常に意味深に見える。
Posted by ブクログ
なんてことない日常を、つらつら書かれているのだけど、
その日常こそが、恐ろしい。というお話。
子供のころは天才少女と呼ばれ、鉄道の駅名地名を暗記し
その頭脳が認められ、テレビ出演することもしばしば。
しかし、10歳くらいから、天才少女が普通の女の子に戻りはじめた房子。
普通に家庭を築き、
普通の夫と、マンションを購入して暮らしているはずだった。
その夫は、向上心というもののカケラもなく。
何をするのもメンドウ。
そんなメンドウな夫が、会社にほど近い場所に一間のアパートを
借りたいと言い出した・・・
ここから始まる夫のこと、妻のこと。
そこに、愛があるのか、ないのか。
嫉妬があるのか、ないのか。
はたして、二人のビジョンは、同じものへとなっていくのか。
追い詰めていくのかと思えば、自分が納得するまでの行動で
満足しちゃったり、
とても普通すぎて、おかしい。
なかでも、普通じゃないようで、今では普通と誰もが認める
夫の母が、可愛らしくて、とても微笑ましい存在。
心に素直なまま動くことができるとういうことは、
素晴らしいこと。
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