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南海王国記
史上初、台湾侵攻!歴史小説の巨人、最新刊! 国境を脅かす騎馬民族の大軍を何度も退け、明王朝を堅守し続けた名将・袁崇煥(えんすうかん)が、私欲にまみれた宦官たちの讒言によって処刑された。明朝の終わりの始まりだった。若き崇禎帝(すうていてい)は人民の困窮などには目を向けず、自らの独裁君主権を脅かされることばかりを恐れた。ほどなく、李自成(りじせい)の反乱によって明は滅亡した。 その年、20歳を迎えた青年がいた。青年は、漢土の沿海で最も恐れられた海賊の子だった。幼い頃から聡明だったその青年は科挙の生員(受験資格者)となり、南京の太学で儒学を修めた。青年の名を、鄭成功(ていせいこう)といった。 明王朝が倒れ、満州の騎馬民族が国号を清とあらため漢土を席巻、明の旧臣らが続々と清に寝返っていく中で、「抗清復明」を高らかに掲げて青年は国を作った。 台湾島に建てられたその国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。 (底本 2025年7月発売作品) -
ニュースが消える日
「俺たちは、面白いから記事を書くわけじゃないですよ。伝える必要があるから記事にするんです」 大手全国紙の整理記者を辞め、実家の印刷所が発行する「地域紙」編集長になった戸倉大介。 部数1万部、編集部員3人、週3回発行、全4ページ。人口25万人の平和な地方都市に事件は少なく、行政発表や街ネタが中心の、刺激に乏しい紙面だ。 そんな中、SNSを駆使する若き市長が自宅前で何者かに襲撃された。これはテロか? その事件が、戸倉の記者魂に火を付けた。 人手も拡散力も速報性もない。それでも、地元で起きたこの事件の真相を誰よりも深く、正確に報道してやる。 裏を取れないことは書かない。特定の人物の主張だけで記事にしない。引用だけのこたつ記事は載せない。 元新聞記者の著者が報道の矜持を問う長編小説。 -
K 時代の恋人
昭和の歌姫〈K〉と 青酸コーラ殺人事件。 時代が二人の運命を繋ぎ、翻弄する-- 『クリーピー』『号泣』著者が 昭和100年に贈る 新境地の恋愛×サスペンス! 内田剛さん(ブック・ジャーナリスト)、絶賛! 「甘美な記憶に苛烈な現実、そして昭和が生み出した鮮やかな闇。 魂の奥底にまで響く余韻はいつまでも消えない!」 昭和40年代半ば、私は学生運動で揺れる大学を中退し、デビュー間もない女性歌手〈K〉のマネージャーとなった。 やがてスターダムに上り歌姫と呼ばれる〈K〉への恋心を封印し、 新宿の居酒屋で働くキエを映画に誘い、交際を始めるが、ある衝撃的な出来事をきっかけにキエは姿を消す。 二人を再び繋いだのは、日本を震撼させた青酸コーラ無差別殺人事件だった! -
もしも料理店
今日のメニューは? 美味ショートショート。 路地裏にたたずむ“OGATA”という看板を掲げたお店――通称、「もしも料理店」。 その日やってきたのは、仕事のプレッシャーに悩む男性だった。彼の話をじっくりと聞いたシェフはこう言う。 「じつはちょうど、お客様にうってつけの食材が入ってきたところなんです」 取り出したのは、なんと30センチほどの大きさの“オフロード車”だった。 「こちらは、山の中を走っていたという、若い自動車です。こちらをお召し上がりいただきたいと思います」 シェフは自動車をさばき、調理し、見事な一皿に仕上げた。半信半疑で食べた男性は、野性味あふれる美味しさに驚く。そして、その胸にはひとつの思いが去来する――。 突拍子もない食材を、意外な料理に作り上げてしまう、ちょっと不思議な料理店。少し疲れた身体も、なんだかむしゃくしゃした気持ちも、その一皿が癒してくれる。自動車、月、公衆電話にトランペット。さあ、今日のメニューは……? 料理監修は、さわのめぐみさん(ものがたり食堂/Nami Zaimokuza)。 お腹も心も満たしてくれる、美味しいショートショート、11編の詰め合わせ。 -
屋上物語
デパートの屋上、それはかつて人々の憩いの場であった。遊園地あり、レストランあり、舞台でのショーありと、まさにエンターテインメントの集う場所だった。とあるターミナル駅に隣接する有名デパートの屋上には、知る人ぞ知る讃岐うどんの名店がある。老若男女のファンが、安くてうまいうどんの味を求めてやって来るが、同時に不思議な謎や事件も集まってくるのだ。うどんを提供するのと同様に、素早く謎解きするのは、通称「さくら婆ァ」。デパートの屋上で繰り広げられる様々な人間模様を、魔術師・北森鴻が丁寧に描いた8篇を収録した、連作ミステリ。装いも新たに贈る、決定版。/【目次】はじまりの物語/波紋のあとさき/SOS・SOS・PHS/挑戦者の憂鬱/帰れない場所/その一日/楽園の終わり/タクのいる風景/解説=愛川晶/創元推理文庫版解説=村上貴史 -
魔女裁判の弁護人
裁判にかけられた少女を救うため 魔女の不在を証明せよ! (あらすじ) 16世紀の神聖ローマ帝国。法学の元大学教授のローゼンは旅の道中、ある村で魔女裁判に遭遇する。 水車小屋の管理人を魔術で殺したとして告発されていたのは少女・アン。法学者としてアンを審問し、その無罪を信じたローゼンは、村の領主に申し出て事件の捜査を始めるが――。 魔女の存在が信じられていた社会を舞台に、法学者の青年が論理的に魔女裁判に挑むリーガルミステリー! 【著者について】 君野新汰 富山県生まれ。石川県金沢市在住。精神科医。第23回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として本作でデビュー。 -
我らが緑の大地
森のあらゆる生物が襲い来る! 植物の「魔の手」から 逃れられるか!? 人類の命運を託されたのは、 ワーママ研究者と、その息子 震撼のパニックサスペンス! スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。コマツナは虫にかじられると毒を合成したり、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せたりするなど、植物もほかの生物と同様、驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて緊急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……? -
ヘビイチゴ・サナトリウム
「なんでもない透明なものになるの」「なんでもない透明なもの?」「世界に身をまかせればいいのよ。自分が自分でいられるにはどうしたらいいか考え続けていく方が、ずっとたいへんじゃない?」夏休みが明けてすぐ、次いで年が明けた二月に、少女が校舎の屋上から墜落死する。ふたりは中高一貫の女子校で同じ美術部に所属する高校三年生だった。時を置かずして、学園では三度目の墜死が。遺された未発表の小説、アルファベット・ビスケット、密室殺人、そして「ヘビイチゴ・サナトリウム」――少女期の心理のゆらぎを鮮烈に描出する長編ミステリ。/解説=笠井潔・久美沙織 -
黒猫を飼い始めた
会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。 書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。 「妻の黒猫」 潮谷 験 「灰中さんは黙っていてくれる」 紙城境介 「イメチェン」 結城真一郎 「Buried with my CAAAAAT.」 斜線堂有紀 「天使と悪魔のチマ」 辻 真先 「レモンの目」 一穂ミチ 「メールが届いたとき私は」 宮西真冬 「メイにまっしぐら」 柾木政宗 「ミミのお食事」 真下みこと 「神の両側で猫を飼う」 似鳥 鶏 「黒猫の暗号」 周木 律 「スフィンクスの謎かけ」 犬飼ねこそぎ 「飽くまで」 青崎有吾 「猫飼人」 小野寺史宜 「晦日の月猫」 高田崇史 「ヒトに関するいくつかの考察」 紺野天龍 「そして黒猫を見つけた」 杉山 幌 「ササミ」 原田ひ香 「キーワードは黒猫」 森川智喜 「冷たい牢獄より」 河村拓哉 「アリサ先輩」 秋竹サラダ 「登美子の足音」 矢部 嵩 「会社に行きたくない田中さん」 朱野帰子 「ゲラが来た」 方丈貴恵 「独り暮らしの母」 三津田信三 「黒猫はなにを見たか」 円居 挽 -
これが最後のおたよりです
各ジャンルで活躍する実力派作家11名が「ラスト・メッセージ」をテーマに綴るした豪華アンソロジー。 隠された幻の家訓、ある一族の謎めいた掟、読まれるはずのなかった遺言、鍵のかかった日記帳……さまざまな形で残された最後のメッセージ。 秘められた思いが届くとき、驚きの結末に心揺さぶられる一冊。 -
逆行探偵
しがない私立探偵・烏間壮吾(からすましょうご)の足元に横たわっているのは、後頭部から血を流した自分自身だった。戸惑う壮吾のもとにやってきた、自分のことを「天使」と言い張るくたびれたサラリーマン風の男性と、「悪魔」と名乗る美しい女性。彼らの役目は、死んだ人間の魂を天国か地獄のどちらかに運ぶことらしいが、手違いにより壮吾はうっかり死んでしまったと明かされる。生き返る条件は、彼らの仕事である「魂の選別」の代行をすること。半ば強制的に仕事を手伝うことになった壮吾は、様々な事件に巻き込まれていく…。 新世代ホラーミステリーの旗手・阿泉来堂の新境地! -
妻が夫を完全犯罪で殺す方法(あるいはその逆)
クズ夫は古典的な完全犯罪で絶対殺す! 殺されるくらいなら妻を完璧な計画で殺す! 夫婦喧嘩×完全犯罪×AIミステリー、このどんでん返しは絶対予測不可能! 料理研究家の鷹内冴子は完璧な夫だったはずの射矢に殺意を覚えていた。探偵に素行調査を依頼したら、三桁を超える不貞の事実が発覚。昔から異様にモテてはいたが、こんなクズだとは思っていなかった。別れる前に叩きのめしてやると心に誓い、まずは『妻が夫を完全犯罪で殺す方法』という小説を執筆し始める。 IT企業社長の射矢はキッチンの抽斗から妻の書いた小説を見つける。浮気がバレたと確信し、不倫相手と距離を置き始めた。そんなある日、部下の天才プログラマーである丸尾が開発しているAIの三郎と対面した。夫婦は一緒にトレイルランニングの大会に出る予定なのだが、三郎は「冴子は射矢を事故に見せかけて転落死させる」と衝撃の予想を告げる。そして、三郎は射矢のために完全犯罪を計画するのだった。 -
氾濫の家
妻は自分のモノ。子供たちも自分のモノ。金を稼いでくるのは俺なのだから、家族は俺の言いなりにならなくてはならない。 郊外の住宅地に住む五十代の専業主婦、新井妙子。 ある日、隣の家で殺人事件が起きる。被害者の隣人が著名な大学教授だったこと、一人息子がいたことを、妙子は事件を通じて初めて知る。 平穏そうに見えた隣家で何が起きていたのかーー事件はやがて、妙子自身の家庭の闇をあぶり出していく。 『誰かがこの町で』で「同調圧力」を、『シャドウワーク』で「DV」を描いた異能のミステリー作家、今度のテーマは、この国に根深く残る「家父長制」! -
昨日、若者たちは
香港、上海、ソウル、そして東京。 分断された世界で今を直向きに生きる若者を描く純文学短編集。 2021年に刊行された単行本『オリンピックにふれる』を改題したものです。 「香港林檎」 「この香港のどこかを、もう一人の自分が歩き回っているような気がして仕方ないんだ」 ボート選手枠で入社して10年、タイムが低迷する偉良はコーチから思わぬ宣告を受ける。 「上海蜜柑」 「私たち、上海に住んでるのよ。欲しいものは欲しいって、今、世界で一番言える街に」 ケガで体操選手を諦め、臨時体育教師になった阿青。結婚目前の恋人には初めてのチャンスが訪れていた。 「ストロベリーソウル」 「がんばるって、約束したじゃないか」 ソウルのスケート場で働くクァンドンは、三回転ジャンプに挑む赤い練習着の少女に心惹かれるが……。 「東京花火」 「誰も悪くない。なのに、誰も幸せじゃないのはなぜだ?」 東京五輪が始まった。開会式を前に失踪した部下を探す白瀬は、国立競技場の前に立つ。 2021年東京オリンピックと同時進行で新聞連載された話題作。 -
だから捨ててと言ったのに
こんなことになるなんて! 1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。 早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。 ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。 著者一覧(掲載順) 潮谷 験 真下みこと 須藤古都離 黒澤いづみ 岡崎隼人 砥上裕將 河村拓哉 五十嵐律人 荒木あかね 似鳥 鶏 皆川博子 清志まれ 金子玲介 舞城王太郎 高田崇史 伊吹亜門 背筋 芦沢 央 にゃるら 多崎 礼 柾木政宗 谷絹茉優 夕木春央 最果タヒ 麻耶雄嵩 -
ゴールドサンセット
人生の黄昏を希望に変える温もり溢れる一冊。 人生は十人十色。悩みや悲しみ、後悔、生きづらさを抱え、傷つきながら進んでいく人々の姿の中に、希望と勇気を見いだす連作短編集。 中高年の劇団をモチーフに、その団員と周囲の人々の生き様を描く。 第一幕 ひろった光---同級生がいじめにより自殺。その事実に傷つきもがく少女が出逢う、隣部屋の老優。その奇妙な行動の果てには。 第二幕 金の水に泳ぐ---真面目に頑張って生きてきた40代独身女性。リストラと婚活に戸惑いながら、人生と自分を見つめ直して得た答えは。 第三幕 ゴールデンガールズ---定年後の男性。自分がかつてパワハラ、セクハラをしていた女性に偶然出逢うが……。痛快なラスト。 第四幕 なつかしい夕映え---老人の家を訪れる二人の若い男。その正体は一体?そして、珠玉の思い出とは。 第五幕 黄金色の名前---かつて女性の誰もが抱いていたつらさと葛藤を、女性ならではの目線で描ききる。 幕間 登場人物達が織りなす、出会いと絆。 終幕 ゴールド・ライト 老優の心に去来する悔恨に満ちた人生。そして戻らない深い愛。それでも生ききる強さ。 読後、生きること、歳を重ねることに前向きになれる作品です。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ゴールドサンセット』の文庫版となります。 -
猫の耳に甘い唄を
その企みに、三度驚く。 隠匿された重大な事実とは―― 読み飛ばし厳禁の本格ミステリー! 売れないミステリー作家の冷泉彰成は、弟子の久高享に創作テクニックを仕込みながら、執筆を続ける日々を送っていた。 そんな折、冷泉の元に二通の手紙が届く。一通は女性からのファンレター、もう一通はファンレターのようではあるものの、「殺人と云う名の粛清を献上する」と書かれた怪文書だった。 不気味ながらも悪趣味な悪戯だろうと捨て置くが数日後、今度は殺人事件捜査中の刑事が訪ねてきた。被害者の女性は半年前に冷泉にファンレターを送っており、殺害当日は冷泉と会う予定だと周囲に語っていたという。 まったく身に覚えのない冷泉は潔白を訴え、一旦は事なきを得た。だが、再び殺人事件が発生。被害者はまたもや冷泉のファンだった。そして冷泉宛てにまたしても不気味なファンレターが――。 -
冬眠族の棲む穴
25万部突破!ベストセラー「喫茶ドードー」シリーズの標野凪が贈る、二十四節気のショートショート 「甘い香りにくるまって、心ゆくまで眠ってしまおう」 今日もおつかれさまでした。 やさしい季節が心をめぐる、とっておきの物語をあなたに。 (著者より) 心もからだも冷え冷えする夜には、この本を携え、冬眠族の巣穴にすとんと落ちてください。 そんな冬ごもりのおともに、と24の小さな物語を書きました。 日常の延長にある、ほんの少しだけ不思議な世界で繰り広げられるお話を、 季節を繰るようにゆったり楽しんでいただけますと嬉しいです。 どこかにあなたがいる、やもしれません。 -
小説 ゴルフ人間図鑑 ミステリー編 ゴルフ場には死体がいっぱい
■平穏な「ゴルフ・シティ」に殺意が芽生えた。執念の刑事・冨田場波(とみたばなみ)警部の事件簿全4話。 埼玉県郊外の流星市(架空)は、豊かな自然を活用した「ゴルフ・シティ」。 ゴルフが市民スポーツとして浸透し、良識ある住民たちがのどかな生活を送っている。 主人公・冨田場波は家庭では「冴えないおじさん」だが、現場に行けば鋭い推理と巧みな話術で犯人を追いつめるベテラン警部。 当番の日にこっそりと、家族で昼食を楽しんでいたその最中、名門「春山ゴルフクラブ」の18番ホールで水死体が発見されたとの一報が入る。 平穏な街と清々しいゴルファーたち。そのベールを剥がすと、見えてきたのは嫉妬・確執・軋轢の渦だった…(第1話 理事長) 市営ゴルフ場の17番ホールのOBゾーンにある雑木林で、プレー中だったとみられる男の刺殺体が発見。背後から心臓に向けて鋭い刃物で刺されたことが直接の死因のようだが、それとは別に左手首をざっくりと切りつけられている。この2つの傷が意味するのは…(第2話 OB) ほか2編。 「喜劇」、「ショートショート」、「人情劇」などさまざまな手法を駆使して「人間の『善』と『悪』」を描き出した、「小説 ゴルフ人間図鑑」の待望のシリーズ第2弾。 今作は、部下思いの人情に厚い警部を主人公に、さらに切れ味鋭く人間ドラマを描き出す。 -
リンダを殺した犯人は
志々目春香と藤堂遥。 ふたりのハルカが 日本の闇を撃つ TVドラマ化『密告はうたう』の気鋭が放つ 一気読み必至のシン・警察小説! 外国人殺しの裏に潜む悪の正体とは!? 警視庁捜査一課殺人犯捜査第二係に所属する女性刑事・志々目(ししめ)春香と後輩の男性刑事・藤堂遥の〈ハルカ〉コンビ。 2023年冬、新宿・大久保のマンションで若いベトナム人女性「リンダ」の死体が発見された。 彼女の足取りを追うため、二人のハルカは四国・松山へ向かうが、そこには外国人技能実習制度の深い闇が…。 不法滞在者に労働をあっせんする謎の人物・Q、そして彼女を殺した真犯人は、一体誰なのか、たどり着いた驚きの真相とは!? -
中山民俗学探偵譚
昭和21年、栃木県足利郡にてひっそりと暮らす中山太郎の元を、下野新聞の記者が訪れる。探偵小説執筆の参考に、かつて柳田国男に師事し異端の民俗学者として知られる中山の、同時代を過ごした偉人達との交流について話を聞きたいという。明治、大正から昭和初期にかけて、柳田のほか、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎らと過ごした日々は、謎に満ちていた――。話を脱線させつつも、中山太郎は奇妙な出来事の数々をゆるりと語っていく。『三人書房』で鮮烈なデビューを飾った著者による、滋味溢れる連作ミステリ。/【目次】「オシラサマ」東北へ向かう汽車の中で柳田国男は奇妙な男と出会う。/「外法頭」宮武外骨と中山は二人で《明治文化探偵会》を立ち上げる。/「百物語」森鷗外も出席したという百物語の会場で高価な首飾りが消失する。/「秘薬」高橋お伝処刑の際に起きた椿事の背景を、若き日の江戸川乱歩が解き明かす。/「生人形」忘れられた生人形師の作品にまつわる不思議な現象。/「忘れない熊楠」南方熊楠が遺した謎の言葉の意味を下野新聞の記者とともに紐解く。 -
誰も幸せにできない僕らは夢を見る
市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」――要は、夢の中でお悩み解決だ。 でもこの仕事は僕に向いていない。……だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。 『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。 -
堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー
あらゆるホラージャンルにおける最高級の恐怖を詰め込んだ、豪華アンソロジーがついに誕生。宮部みゆき×切ない現代ゴーストストーリー、新名智×読者が結末を見つける体験型ファンタジー。芦花公園×河童が与える3つの試練の結末。内藤了×呪われた家、三津田信三の作家怪談、小池真理子の真髄、恐怖が入り混じる幻想譚。全てが本書のために書き下ろされた完全新作! ホラー小説の醍醐味を味わうなら、まずはここから! 宮部みゆき「あなたを連れてゆく」 新名智「竜狩人に祝福を」 芦花公園「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ」 内藤了「函」 三津田信三「湯の中の顔」 小池真理子「オンリー・ユー――かけがえのないあなた」 -
怪奇話集 タクシー運転手のヨシダさん
「僕はずっとヨシダさんからの連絡を待っています」 いわくつきの廃墟の数々を共に巡った親友・ヨシダさんは、恐怖に呑まれ、あの世とこの世の狭間に引きずられていってしまいました。 <第11回ネット小説大賞受賞!> “僕”とヨシダさんの身に起こった不可思議な体験を集めた短編集。5万字超の書き下ろし加え、Web発の怪作が待望の書籍化! 【目次】 はじめまして/K病院/丑の刻参り/廃校であった怖い話/三ツ寺(ミッテラ)鉄仮面少女/二十世紀の聖域/東京夜走老婆/日本橋(ポンバシ)漂流少年/二十一世紀の聖域/再会/死神/人形塚/MOTHER/おわりのごあいさつ -
宮廷医の娘
黒衣まとうその闇医者は、どんな病をも治すという――。 由緒正しい宮廷医の家系に生まれ、仁の心の医師を志す陽香蘭。ある日、庶民から法外な治療費を請求するという闇医者・白蓮の噂を耳にする。 正義感から彼を改心させるべく診療所へ出向く香蘭。だがその闇医者は、運び込まれた急患を見た事もない外科的手法でたちどころに救ってみせ……。強引に弟子入りした香蘭は、白蓮と衝突しながらも真の医療を追い求めていく。 どんな病も治す診療所の評判は、やがて後宮にまで届き――東宮勅命で、香蘭はある貴妃の診察にあたることに!? -
無意味なものと不気味なもの
「あれはいったい何だったのだろう――?」 過去の人生において遭遇した、明確な恐怖とは言いがたい、けれど忘れることのできない記憶や小説。 大ヒット作『恐怖の正体』(中公新書)で話題を呼んだ作家・精神科医である著者が、精神の根源に触れるそうした〈恐怖寸前〉の〈無意味で不気味なものたち〉に惹かれて渉猟した、異色の文学エッセイにして読書案内。 刊行以来、ホラーや幻想文学の実作者を中心に、多くの読者から絶賛を得てきた名著に、書き下ろしの新章を増補した新版。 誰もが体験しながら、ふだんの日常においては意識の底に沈められがちな〈あれ〉を求めて……読めばきっと、あなたも語りたくなる。 推薦・澤村伊智 解説・朝宮運河 【目次】 文庫版のためのまえがき まえがき 1 隠蔽された顔――N・ホーソーン『牧師の黒のベール』 2 本物そっくり――河野多惠子『半所有者』 3 糞と翼――パトリック・マグラア『長靴の物語』 4 姿勢と連想――古井由吉『仁摩』 5 受話器を握る怪物――H・P・ラヴクラフト『ランドルフ・カーターの陳述』 6 孤独な日々――日影丈吉『旅は道づれ』 7 南洋の郵便配達夫――J・M・スコット『人魚とビスケット』 8 描きかけの風景画――藤枝静男『風景小説』 9 墜落する人――レイ・ブラッドベリ『目かくし運転』 10 救われたい気持ち――高井有一『夜の音』 11 果てしない日々――クレイ・レイノルズ『消えた娘』 12 世界の構造――富岡多惠子『遠い空』 13 グロテスク考――カースン・マッカラーズ『黄金の眼に映るもの』 14 うふふ。――車谷長吉『忌中』 16 昆虫的――内田百閒『殺生』+ブルーノ・シュルツ『父の最後の逃亡』 16 入り込んでくる人――庄野潤三『黒い牧師』 あとがき 解説 朝宮運河 〈本書は、無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれはいったい何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。もし読者諸氏にも「あれはいったい何だったのだろう」との文言が病原菌のように感染すれば、著者としては嬉しい。寂しさがまぎれ、この世界に生を営んでいくことの不安を、幾分なりとも忘れさせてくれそうだからである。……〉(「まえがき」より) -
ミステリー小説集 脱出
あなたはここから出られるか? 5人の人気作家が仕掛けた、謎だらけの物語から脱け出せ 全編書き下ろしの没入感溢れる小説集! <収録作> ・阿津川辰海「屋上からの脱出」 閉じ込められた深夜の学校の屋上から抜け出す方法を探せ ・織守きょうや「名とりの森」 入ると自分の名前を奪われる森から、親友を助け出せ ・空木春宵「罪喰(つみばみ)の巫女」 不可解な仕掛けに囲まれた神社の秘密を解き明かせ ・斜線堂有紀「鳥の密室」 魔女として処刑される前に、塔の最上階から逃げ出せ ・井上真偽「サマリア人の血潮」 謎の研究所の出口を目指し、失った記憶を取り戻せ -
いちまい酒場
累計25万部『珈琲屋の人々』シリーズ著者が描く、 酒場“人情”小説。 串揚げか味噌おでん、漬物、酒。 千円「いちまいセット」と、人々の物語に。 あなたの心が温まる。 ひとときの安らぎを求めて、酒場『いっぱい』に、 今宵も客がふらりとやってくる。 西武新宿駅に近い裏通り。酒場『いっぱい』には、店主室井諒三自慢の「いちまいセット」――千円でビールか焼酎、串揚げ四本か味噌おでん、漬物の小鉢がつく――と、ひとときの安らぎを求めて今夜もふらりと客がやってくる。 しみじみ心温まる人間ドラマに定評のある著者が描く酒場人情小説。 〈文庫オリジナル〉 -
キル・ショー
「衝撃」に次ぐ「衝撃」。驚異の新人登場! 4月の朝、突然失踪した16歳の少女。 サラに何が起こったのか? 26人の事件関係者の「証言」から浮かびあがる 10年前に全米を揺るがした事件の「真実」とは? アメリカ東部の田舎町フレデリックで、16 歳の女子高生サラ・パーセルが失踪した。 手がかりゼロ、目撃者ゼロ。家族の同意の もと、大手テレビ・ネットワークによって その事件をリアルタイムで報道する連続リ アリティ番組が制作され、全米は不安と熱 狂の渦に叩きこまれる。いくつもの悲劇と スキャンダルを引き起こした番組の放送か ら10年。26人の事件関係者の証言から浮 かびあがる謎に包まれた事件の真相とは? 特異な叙述形式と意想外の展開。才気煥発 の「実録犯罪」ミステリーをご堪能あれ! 大量の伏線が緊張感と疾走感を支え、独特の声とユニークな視点を持つ鋭く描写されたキャラクターたちが物語に立体感と真実味を加味する。アメリカのトゥルー・クライムに対する執着についての痛烈な社会批評を包含した、魅力的なフィクション。 ――カーカス・レビュー -
スラッシャー 廃園の殺人
異形のホラー作家・一藍が10億という巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園。そこでは行方不明者が続出し、遺体で発見される者も出た後、ついに作家自身まで謎の失踪を遂げた。そんな血腥い曰く付きの場所、“魔庭”をロケハンするために訪れた映画関係者たち。彼らに、想像を絶する恐怖と怪異が襲いかかる――! あらゆる場所に仕掛けとたくらみが張り巡らされた驚くべき庭園。そして、一行に執拗につきまとい、殺戮を平然と行なう黒怪人の正体とは? 絶叫必至、疾走感にあふれる驚愕のホラー・ミステリ。オマージュにした映画を紹介する、著者書き下ろしの「好事家のためのノート」も収録。 -
1面、降版します 特命記者の事件簿
「他社にネタを流している裏切り者を探せ」。 全国紙の毎朝経済新聞で見出しとレイアウトを担当する整理記者、藤崎桃果に下ったまさかの密命。桃果は取材記者1年目に起こした誤報記事が原因で、整理部に「左遷」されていた。すっかりやる気を無くしてしまい、転職活動に夢中になっていた桃果だったが、編集局ナンバーツーの権座に呼び出され、裏切り者探しを始めることに。裏切り者を特定できた暁には、取材記者として返り咲けることを約束された。 もともと競合する2社が合併してできたこの新聞社では、派閥争いが続いていた。怨嗟、嫉妬、陰謀が渦巻く社内で、桃果がたどり着いた衝撃の真実とは? どんでん返しの連続の新聞記者小説。 -
天の川の舟乗り
金塊を祭る金延村に怪盗マゼランを名乗る人物から届いた『祭の夜 金塊を頂く』という予告状。実際は金色に塗っただけの石なのだが、それが知れると観光客が来なくなると危惧した村の有力者の娘は名探偵音野順と推理作家の白瀬白夜に監視を依頼する。しかし、警戒する二人の前で起こったのは密室殺人で……空飛ぶ舟や湖の巨大生物が目撃されるこの村で何が起こっているのか? 大胆なトリックと切実な動機が胸を打つ表題作のほか、事件の影響で祭が廃止された村で観光客の遺体が発見される「マッシー再び」など4編を収録。引きこもりがちな名探偵が活躍する人気シリーズ第3の事件簿。/【目次】人形の村/天の川の舟乗り/怪人対音野要/マッシー再び/解説=青柳碧人 -
水脈
『痣』の名コンビ宮下刑事&真壁刑事が帰ってきた! 【著者からのコメント】 真壁、宮下という〝無茶〟な刑事コンビが初登場した作品が『痣』(徳間文庫)でした。 その後、この2人に人気が出て、わたしの作としてはめずらしくキャラがひとり歩きし、版元をまたいであちこちの作品に登場することとなりました。(少しでも顔を出している作品の総部数は80万部を超えます) あの二人組が、本作『水脈』で、堂々〝主役〟として戻ってきます。 そして、シリーズものを書かないわたしとしては、初の「続編」チャレンジになります。 今回は、エリート血統の帰国子女という「お荷物」のお守りをしながら、未知の闇に挑みます。 事件を解決するのか、ぶち壊すのか。最後まで流れゆく先がわからない『水脈』をご堪能いただければと思います。 【あらすじ】 神田川の護岸に設けられた排水口から、遺体が発見された。 台風の雨で増水した影響で、遺体は地下水路の「暗渠」を通って流れ着いたようだ。死後数日経過しており、猛暑で一部は腐敗も始まっていた。 和泉署に合同捜査本部が立てられ、宮下は久しぶりに真壁と組むことになるのだが、そこには“お客様”も加わることになった。 暗渠に妙に詳しいその客は謎に包まれていた――。 この事件は濁流のひとつにすぎない。 地底には、見えない「水路」が無数に広がっている―― 【主な登場人物】 ・宮下真人 警視庁高円寺北署、刑事課所属。奥多摩分署時代、真壁と組んでいた。 ・真壁修 奥多摩分署から警視庁捜査一課へ引き抜かれる。現在は特務班所属。
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