かなたの子

かなたの子

523円 (税込)

2pt

生まれるより先に死んでしまった子に名前などつけてはいけない――なにげない日常の隙間に口を開けている闇。それを偶然、覗いてしまった人々のとまどいと恐怖。日本の土俗的な物語に宿る残酷と悲しみが、現代に甦る。闇、前世、道理、因果。近づいてくる身の粟立つような恐怖と、包み込む慈愛の光。時空を超え女たちの命を描ききる。泉鏡花文学賞受賞の傑作短篇集。連続ドラマ原作。

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かなたの子 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年06月04日

    伝承された土俗的な話はホラーに近いゾワゾワ感があって面白い。

    昔の地区ごとの閉塞的な生活を彼等なりに、時には訳の分からない理屈を付けて平穏な生活を守ってきたのかもしれない。
    1人の命より集落の存続。怖っ。

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    2021年04月11日

    角田さんてホラーまで書けちゃうのか、すごい才能だなと思わずにいられない本でした。おみちゆきが印象深いです。高僧が生きたまま埋葬され木乃伊となり、生き神様となるが、四年後掘り起こしてみると...。頭の中で映像化してしまうほど、臨場感と表現力が強烈でした。

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    Posted by ブクログ 2018年10月01日

    全部怖かった!…(T_T)
    目次のところが 二つづつにわかれていて 内容が少しにている話どうしだった。
    最後の「巡る」が一番角田光代さんらしくて好きでした。「道理」はめちゃくちゃ怖かった!

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    Posted by ブクログ 2023年01月24日

    表題作を含む8編からなる短編集です。現実世界から地続きで不思議な世界に迷い込んでしまったような錯覚に襲われます。どれも深い話で珠玉の短編集だと思いますが、熱に浮かされて悪い夢を見ているような気分になります。

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    Posted by ブクログ 2022年12月12日

    角田光代の短編集。ホラーかと思ったらそんなことはなく、世界観は違うのだけどすべて「繋がっている」というほかない作品集だった。
    「前世」で語られるフレーズ、「私は母で、子で、だれかによって生かされただれかでもあったのか」がとても好きで、これまでふわっと考えてきたことがギュッとまとまっていて、ずっと反芻...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月13日

    交通網が発達して、日本各地を移動する物理的な距離感が随分と縮まった現代。しかし、都会にはないその土地ならではの言い伝えや伝承というものは地方にはまだまだ存在するように思います。私が泊まった北関東のある旅館では、夕食後に女将が、その土地に伝わる言い伝えを昔話風に語ってくれるという催しが好評を博していま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月20日

    ひたひたと恐ろしい。
    素晴らしい本だが、怖い話は好きではないので☆4

    最後の安藤礼二氏の解説が秀逸。

    土俗的な即身成仏伝説や輪廻転生、子どもの霊などが出てきたり、現代人の悩み?のような、人の弱さを描いたような話
    2話ずつまとめた形式で面白い。

    静かな怖さはさすがの角田光代氏!

    『同窓会』が想...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月30日

    最近、長編の読残しを片付けようと思って探していたので、予約したこの本が短編集だったので少し気落ちした。
    短編はすぐに読めるし、よく似た長編を読むと印象が紛れてしまって忘れそうになる。
    でもこの本は、テーマも、スタイルも工夫があって、とても面白かった。

    * * *

    ・おみちゆき

     おみちゆき と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年04月04日

    川上弘美、田口ランディ、坂東眞砂子あたりの得意なジャンルだと思うが、なかなか良かったです!
    日常描写が角田光代らしくて良かった。
    ホラーは苦手だけど、そんなに後味悪いものは無かった。

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    Posted by ブクログ 2016年04月21日

    角田光代さんの作品は大好きでよく読んでいる方だと思うのですが、その中でもこの短編集は異色というか、とにかく怖かった…これはほぼホラーだ、と思いながら読み進めるのを止められない上質な怖さ。

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