小説の検索結果
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濁流
経済誌『帝都経済』のオーナー兼主幹の杉野良治(スギリョー)は、大物政治家とのつながりを背景に、財界を牛耳る大物フィクサー。企業の弱みにつけ込んでは、広告料などの名目で巨額のカネを集める。記事攻撃を恐れ、唯々諾々とカネを出す大企業、財界人たち。杉野から婿に、と期待されている若手幹部・田宮大二郎は、『帝都経済』をいつか一流誌に、との志を抱くが、その思いも虚しく、杉野の傍若無人ぶりはとどまることを知らなかった。日本の政財官界に澱む悪の連鎖を白日の下に曝し、企業社会の暗部を克明に描いて話題を呼んだ、長編経済小説の傑作。 -
イエロー・バード
その春、戦争は自分らを殺そうとした。イラク、アル‐タファル。21歳の三年兵バートルは、18歳の初年兵マーフィーを無事に故郷に連れ帰ると約束していた。しかし、凄惨を極める戦闘を次々と経験していくうちに、二人は予期せぬ運命をたどることになる。イラクで戦うとはどういうことだったのか。元兵士が戦争に直面した若者たちの感情を、痛切に、瑞々しく描いたデビュー作。 兵士の鮮烈な成長譚でもあり、イラクの戦場で生き残ろうとする二人の青年の友情の物語でもあり、無垢の喪失と記憶の意味を語る哲学的な寓話でもある。並外れた作品だ。――ミチコ・カクタニ(《ニューヨーク・タイムズ》紙) 必読の書だ。イラク戦争をリアルに描いているからというだけではない。その不名誉と理解しがたい暴力から、弱々しくはあるが確かに生きている人間性の証を紡ぎだしているからだ。――《ガーディアン》紙 -
虚ろな感覚
「飯田さん──いらっしゃいませんか? 警察のものなんですけど」相手が『飯田さん』と呼びかけたことに、志穂はぎくりとした。チェーンを掛けたままドアを開くと、相手の女は一枚の紙をドアの隙間から差し入れてきた。『中に誰かいますか? イエスならウインクを』何かあったのかと訝る志穂に、女は『殺人事件の容疑者が、この建物に逃げ込んだんです』と告げる。慌ててチェーンを外しドアを開けた志穂に、女は──。二人の女のスリリングな心理闘争を描く充実の傑作「幻の男」など、サスペンスの名手が贈る七つの巧緻な逆転劇。記憶は、感覚は、秘かにあなたを裏切るかもしれない。
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