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IP/NN 阿部和重傑作集
時代を小気味良く射抜いた峻烈なマスターピース、『インディヴィジュアル・プロジェクション』と『ニッポニアニッポン』。過激で真摯な言葉が吼えるように奏でるストーリーは、今なお新しく、その奇妙で暗示的な読後感は、当代無二のものがある。代表作2編を同時収録した贅沢な一冊。<解説・古泉智浩><収録作品>●『インディヴィジュアル・プロジェクション』最後の一文字に驚愕する、知的スリルに満ちた現代文学の金字塔渋谷で映写技師として働くオヌマは、かつてスパイ養成塾に在籍していた。オヌマの日記から伝えられる、プルトニウム爆弾を巡るヤクザとの攻防や、その撮影フィルムの存在……次第に気味悪く変調する日記は、一体何を明かすのか?●『ニッポニアニッポン』滑稽にすら映る少年の孤独が、テロルの可能性に変わるとき――引きこもりの童貞・鴇谷春生(とうやはるお)は、世間に対する嫌悪と怨念を一身に漲らせた17歳。「俺を一人にしたことを、この国の連中すべてに後悔させてやる……」そう誓った春生はネットを渉猟し、情報で武装。そして、ある復讐計画を企てる。文句なしに面白い! ストーリー至上主義のマンガ家であるオレが言うから間違いない!――古泉智浩氏(漫画家)なにもしないでいられない。けどなにしたいかわかんない。それならこれ読むっきゃない!――やついいちろう氏(エレキコミック)※本書は、2000年6月に新潮文庫より刊行された『インディヴィジュアル・プロジェクション』と2004年7月に新潮文庫より刊行された『ニッポニアニッポン』の合本です。 -
ビストロ三軒亭
三軒茶屋にある小さなビストロ。来る人の望みを叶える魔法のような店。料理は本格派、サービスは規格外。どんな事情の客も大歓迎。――ここ『ビストロ三軒亭』には、お決まりのメニューが存在しない。好みや希望をギャルソンに伝えると、名探偵ポアロ好きな若きオーナーシェフ・伊勢優也が、その人だけのオリジナルコースを作ってくれる、オーダーメイドのレストランなのだ。ひと月ほど前までセミプロの舞台役者だった神坂隆一は、姉の紹介でこの店のギャルソンとして働くことに。個性豊かな先輩ギャルソンたちに気後れしつつも、初めて挑んだ接客。だが、担当した女性客が、いろいろな謎を秘めた奇妙な人物であることを、隆一はまだ知らずにいた……。美味しい料理と謎に満ちた、癒しのグルメミステリー。 1~アントルコート~ 奇妙な客の荷物と残した料理から、シェフが謎の真相に迫る。 2~ダンドォーマロン~ スペシャルな七面鳥の栗詰めで、店内で起きた事件を解決! 3~ラクレット~ チーズたっぷりの試食会にやって来たのは、なんと3人の魔女? 4~キッシュ・ロレーヌ~ シェフがなぜか作れない料理、キッシュに隠された秘密とは。 -
犯人選挙
SNSで話題沸騰!密室殺人の犯人を「7つの選択肢」からセレクト。前代未聞! 犯人を自分で決めるミステリー!!『最後のトリック』『ミステリー・アリーナ』の著者による新たな挑戦。築30年の「大泰荘」で8人の大学生が共同生活を送っていた。ある朝、マッチョな男性住人が鍵のかかった自室において遺体で発見される。深夜には建物の玄関にチェーン錠がかけられるため、たとえ鍵を持っていても中には入れない二重の「密室」で誰が彼を殺したのか? 住人の誰もが怪しく、誰にも動機が……。「7つの選択肢」から犯人を選んで下さい。先行読者投票の結果も収録! -
少女病
エキセントリックな少女小説家の母と、父親の違う三人の娘。性格がまったく異なる四人に共通しているのは、「母親のようになりたくない」。大人と少女の狭間で揺れる女たちを描く傑作小説。 -
空飛ぶくじら部
遠巻中学校の2年生男女、鰐淵頼子と犬走凪人。二人は幼稚園時代からの幼なじみで、仲がいいわけでも悪いわけでもない。二人は、幼い頃から、不定期になぞの空飛ぶくじらに吸い上げられ、どことも知れない世界へと連れていかれる。空飛ぶくじらがやってくると、おかしなことに、二人の周りの人やモノの動きがピタリと止まって動かなくなる。別世界から元の世界に戻った時も、時間はまったく経過していない。空飛ぶくじらに吸い上げられ、別世界に降ろされたあとは、空飛ぶくじらが迎えに来るまで、ひたすらそこで生きていかねばならない。二人はこの一連の流れを、「空飛ぶくじらの優雅な遊び」と言い、部活動になぞらえて「空飛ぶくじら部」と呼ぶ。「活動日誌」6話――「爆撃機」「ゾンビ」「弱肉強食」「ヤンキー」「ムラ」「鬼」――から成る、世にも奇妙でふしぎな冒険ファンタジー。 -
京都怪談 神隠し
「近づくのは、よくない」友人が語る京都最恐の場所とは――(花房観音「楽園」収録) 令和の古都に積み重なる怪異を5人の作家が綴る! 京都に所縁のある作家たちが書き下ろす〈京都〉が舞台の実話怪談集。 花房観音、田辺青蛙、朱雀門出の実力派とともに、怪談師として活動する深津さくら、新進気鋭の舘松妙の五名がそれぞれの〈京都の怪〉を披露する。 たびたび出没する鬼の目撃例をまとめた怪異譚「鬼の話」、心霊スポットで異形に追いすがられる戦慄「深泥池」、著者自身も巻き込んだ死の連鎖「死神」など洛中洛外の恐怖譚を収録。 京都は怨念の土地――令和も続く古都の念は魅惑的に貴方に取り憑くに違いない。 著者について 「花祀り」で第一回団鬼六大賞を受賞しデビュー。 著書に『ゆびさきたどり』『好色入道』『うかれ女島』など。 近著に『京都「魔界」探訪』を監修。 -
休日はコーヒーショップで謎解きを
拳銃を持って押し入ってきた男は、なぜ人質に“憎みあう三人の男”の物語を聞かせるのか? 意外な真相が光る「二人の男、一挺の銃」をはじめ、腕利きの殺し屋に次々と降りかかる予測不可能な出来事を描く「残酷」、殺人事件が起きたコーヒーハウスで、ツケをチャラにするため犯人探しを引き受けた詩人が探偵として謎解きを繰り広げる黒い蘭中編賞受賞作の「赤い封筒」など9編。正統派推理短編、私立探偵小説、ヒストリカル等、『日曜の午後はミステリ作家とお茶を』で人気を博した短編の名手が贈るとっておき! ごゆっくりお楽しみください。【収録作】まえがき/「ローズヴィルのピザショップ」/「残酷」/「列車の通り道」/「共犯」/「クロウの教訓」/「消防士を撃つ」/「二人の男、一挺の銃」/「宇宙の中心(センター・オブ・ザ・ユニバース)」/「赤い封筒」/編訳者あとがき -
雪降る夏空にきみと眠る
過酷な冬を越すために人間が冬眠する世界での物語。 ふとした偶然からチャーリーは冬季取締官に志願する。 冬季取締官は眠らずに盗賊(ヴィラン)や冬の魔物(ウィンターフォルク)に対処する過酷な仕事だ。 無事取締官になったチャーリーは、冬眠に失敗しナイトウォーカーになった女性を別の地区まで送り届けることに。 ナイトウォーカーは普段はおとなしいが、 空腹になるとひとを襲うちょっぴり危険な存在だ。 途中で思わぬ事件に巻き込まれながらも、ようやく〈セクター12〉にたどり着いたチャーリーは、 夢の中の夏の楽園(サマートピア)で、美しいベルギッタと出逢うことになるのだった。 二度と還らぬあの夏の砂浜で。 -
から揚げの秘密 ひぐまのキッチン
人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗していた「ひぐま」こと樋口まりあが、米、粉、砂糖などを扱う小さな食品商社「コメヘン」に入社して9か月――。 大学で学んだ応用化学とはまったく結びつかない社長秘書の仕事に四苦八苦。加えて、ろくにキッチンに立ったことなどなかったのに、社長を訪ねてくる友人や取引先を相手に、料理をふるまわなければならないこともあり……。 「はいよ」が口癖の社長・米田をはじめ、自称「倉庫番」の管理部長・安藤、嫁ぎ先からときどき電話をかけてくる元先輩秘書の吉沢など、心温かな人々に囲まれ順調な日々を送りつつ、「自分にはなにか足りない」とも感じていたまりあの頭のなかで、あるアイデアがふくらんでいく。 新人キマジメ秘書が奮戦する、ほっこり美味しいお仕事小説。 【目次】 筍はいちはやく 一一一個のフォーチュンクッキー 恋と野心とギムレット 冷やし葛うどんにあったか赤飯 そばのおいしい時期 から揚げの秘密 -
ご試食はいかがですか? ~店頭販売は伊達じゃない~
『GKコーポレーション』で契約社員の試食販売員として働いている一色緑子。 試食販売員の仕事に魅力を見つけられないまま、店頭に立つ日々が続いた。 そんなある日、母親の目を盗み小さな女の子がパンをつまみ食をしてしまう。 しばらくすると、その女の子がお菓子売り場で目や耳、頬を赤くし、泣き始めてしまった。 緑子は、自分の出る幕ではないと思いその場を離れようとすると、一人の男性が女の子に駆け寄り、アレルギー反応じゃないかと指摘する。 試食販売員の緑子と羽田がスーパーなど仕事先で遭遇するさまざまな事件を解決していく!! 「第3回お仕事小説コン」優秀賞受賞作の 『白黒パレード~ようこそ、テーマパークの裏側へ~』の著者が描く、 試食販売員が奮闘するお仕事小説! -
藤澤清造短篇集 一夜/刈入れ時/母を殺す 他
貧窮と性病、不遇と冷笑の中で自らの¨文士道¨を貫いて散った、藤澤清造。その玉石混交の作品を歿後弟子・西村賢太が厳選、校訂する。 貧窮と性病、不遇と冷笑の中で自らの¨文士道¨を貫いて書き、無念に散った無頼の私小説家・藤澤清造。その短くも不屈の活動期間に残した玉石混交の作品を、歿後弟子・西村賢太が厳選、校訂。商業誌初登板の、伸るか反るかの情熱が作の巧拙を超えて迫りくる「一夜」、抱腹絶倒の借金文学の傑作「刈入れ時」、故郷で危篤に陥った母の死を、貧ゆえに切望する「母を殺す」等、十三篇を収録。 新発見原稿「敵の取れるまで」を併録。 -
レシピ泥棒
二ノ宮千佳。彼女は世界中のレストランやホテルの格付けを行う覆面調査員。ミシュランやゴ・エ・ミヨなど名立たるガイド誌から極秘裏に調査を依頼され、店の実態をつまびらかにするのが本来の仕事らしい。 第1話 星の魔力 依頼人はミシュラン本社のミシュランガイド担当幹部。フランスの星付きオーベルジュについての酷評のメールや投書が大量に編集部に届くという。味もサービスも、以前より格段にあがっているのに、なぜ? その真相とは。 第2話 カリスマ 依頼人は大手外食チェーンの開発担当。行列ができる人気ラーメン店<すずらん>の味の秘密を探ってくれという。果たして、その煮干しベースの醤油ラーメンの美味しさの秘密とは? 第3話 エトランジェ 依頼人は女性起業家。子供の頃に祖母が連れて行ってくれたお店で食べたフライのようなものをもう一度食べたい。揚げ物料理だけど、天ぷらやトンカツとは違う。洋食屋のフライのような、優しい味。あれは一体何だったのか? -
途中下車はできません
終着駅で大逆転!ハートフル鉄道ミステリ。 北海道の各地を結ぶ鉄道のローカル駅。出会い、別れ、そして謎解きが、人々を数奇に絡み合わせる――。<美馬牛駅>オープンしたての紅茶専門カフェ。オーナーの美和は美人だが、どこかワケありの雰囲気である。民宿「ドゥマン」に集う人々が推理をめぐらすが、そこには誰も知らない黒歴史があった。<北浜駅>大学生の康生は行方不明になった祖母を探し、わずかな手がかりからこの地を訪れた。だが突然見知らぬ男にあらぬ疑いをかけられる。<音威子府駅>札幌の建築会社で横領事件が発生。社長命令を受けた尾崎は音威子府を訪ねる。犯人の酒井は四千万円を元手に蕎麦屋を開こうとしている?<落石駅>罠に嵌まり、振り込め詐欺グループに追われている荒川は、落石岬から投身自殺した、と見せかけ行方をくらますつもりだった。だが次々と邪魔が入って……。<札幌駅>ライラック36号に乗る尾崎と酒井、康生。スーパーおおぞら8号に乗る荒川。地下鉄南北線でやってきた美和。多くの乗客が旅立ち、帰郷し、あるいは通り過ぎてゆく札幌駅のコンコースで、さらなる奇跡が巻き起こる! 現役鉄道マンで北海道フリークの著者が紡ぎ出す、人生大逆転ミステリー。 -
日本国の逆襲
バブル全盛期、日本はその強大な経済力を持って世界を席巻しようとしていた。そんな時代に書かれた抱腹絶倒のコミカルなパロディー小説集。 表題作は日本に脅威を抱く各国は多国籍軍を組織して対抗し、日本は影響力をなくしていくその顛末を描く。 そのほか巨大化する力士のためか日本の伝統的スポーツ大相撲の滅亡を描いたり、車社会の「神」の存在や、受験教育のひずみなど、日本の社会が抱える問題は抉り出す。 バブル全盛期に書かれたものだが、21世紀、令和になっても、日本の状況はそれほど変わっていない、いや、もっと深刻になっている、と考えさせられる。 作家の想像力、創造力の偉大さを感じずにはいられない一冊。 -
恐怖箱 怪画
見てはならぬ。触れてもならぬ。 曰くつきの美術・骨董品に纏わる怖い話! 自殺した父が集めていた曰くつきの美術品。最近購入した品の中に自殺の原因があると考えた息子は…「全部正解」、祖父が中国で買ってきた白い陶器の猿。祖父と少年の前でだけ猿は本物になる…「お猿」、叔母の家から持ち出した遺品の風景画。その夜から不気味な老人の幻影が纏わりつき…「凋落」、小学生の息子が拾ってきたダルマの絵。以来、家では異音とともに恐ろしい現象が…「ダルマさん」、昭和初期に華族の愛人が囲われていた屋敷には開かずの間があった。好奇心からこじ開けると、中には30枚に及ぶ同一人物の肖像画が。だがそれは凶事の始まりでもあった…「開かずの扉」ほか、呪われた絵画、美術骨董品に纏わる26の実話怪談! 著者について 加藤一 Hajime Kato 1967年静岡県生まれ。O型。獅子座。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』4代目編著者として、冬版を担当。また新人発掘を目的とした実話怪談コンテスト「超-1」を企画主宰、そこから生まれた新レーベル『恐怖箱』シリーズの箱詰め職人(編者)としても活躍中。主な著作に『「忌」怖い話』、『「超」怖い話』シリーズ、『「極」怖い話』シリーズ(以上、竹書房文庫刊)、『怪異伝説ダレカラキイタ』シリーズ(あかね書房)など。 -
愛が嫌い
おおきくなる、つよく逞しく、この夜を越えてゆけ。 自分の、ひとつひとつの輪郭がぼやけて、危機感をもてないまま 今日も一日をやり過ごす。就職して恋愛結婚して、その先に何があるだろう。 地震に金融崩壊。カタストロフに満ちた社会で、丁寧な明日をうまく保てない。 ある日、夜の川のたもとで出会った少年。女友達の幼い子ども。 そして舞い込んできたルームメイト。時を重ねて、夜の時間がほどけてゆく。 黄昏日本の、みずみずしさをたたえた青春物語。 「しずけさ」「愛が嫌い」「生きるからだ」の3作を収録した 新芥川賞作家の飛翔作。 -
行きたくない
「ひとりで行きなよ」「いやなの、ねぇ条介お願い、ついてきて」 高校生の僕は幼馴染のアンから、恋人と別れるところを見ていてほしいと頼まれる。 バイトを休んで渋々ながら彼女についていった僕が目にしたのは--。(『ポケット』加藤シゲアキ) 朝起きてぼうっと生きていたらいつの間にか時間が過ぎ去っている。仕事から帰宅すると、毎日違う知らない友達が家にいる。 そんなある日、一人の友達だけが何度も家に来ることに気がついて――。(『コンピレーション』住野よる) 誰に何を言われようと行きたくない場所もあれば、なんとなく気持ちがのらない朝だってある。 ふとしたきっかけでサボってしまうかもしれないし、人生を変えるような決意で回れ右をすることもあるかもしれない。 ひとはいつでも「行きたくない」気持ちを抱えている。 僕たちのそんな所在なさをそっと掬い上げる、刹那のきらめきを切り取った物語。 -
自殺予定日
「美しく強かな継母が父を殺した」再婚してわずか一年半足らずで父が急死。遺産とビジネスを受け継ぎ生き生きと活躍する継母の姿に、女子高生の瑠璃はそう確信した。彼女は自らの死をもって継母の罪を告発しようと決意する。しかし自殺の名所として有名な山奥の森で首を吊ろうとしたところ、かつて同じ森で首吊り自殺したという“幽霊”と出会い、裕章と名乗る彼に継母の罪の証拠を一緒に探そうと提案される。瑠璃が決めた期限以内に見つからなければ、その時死ねばいいと。六日後──それが瑠璃の自殺予定日となった。継母の罪を暴き、父の無念を晴らせるのか?! すべての予想を裏切る、一気読み必至の傑作ミステリ!/解説=池上冬樹 -
アンバランス
「彼女とセックスできる理由を話して」 性的不能だと信じていた夫の愛人は、醜く太った中年の女だった。 専業主婦の日奈子のもとへ、ある日、夫の愛人と名乗る、太った中年女性がやってくる。 夫のユキは長らく性的不能だったはずで、日奈子とはセックスレスの日々が続いていた。 いったいいつから、私たちの関係は、こんなにも不安定なものになってしまっていたのか――。 日奈子は、衝撃のなかで、ある行動に出る。 どんな夫婦にも訪れ得る、あやうい瞬間。 繊細な描写で、残酷なまでにむき出される心の機微を描く。 解説・東直子 ※この電子書籍は2016年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
スカラムーシュ・ムーン(新潮文庫)【電子特典付き】
新型インフルエンザ騒動で激震した浪速の街を、新たな危機が襲う。今度は「ワクチン戦争」が勃発しようとしていた――霞が関の陰謀を察知した異端の医師・彦根新吾は、ワクチン製造に必要な鶏卵を求めて加賀へ飛び、さらに資金調達のために欧州へと旅立つ。果たして、彦根が挑む大勝負は功を奏するのか? 浪速の、そして日本の医療の危機を救えるのか。メディカル・エンタメの最高傑作! ※【電子版あとがき】をはじめ、ストーリー上の出来事が一目でわかる【桜宮年表】や【作品相関図】、小説・ノンフィクション作品の【海堂尊・全著作リスト】、小説作品の【「桜宮サーガ」年代順リスト】など数々の電子版特典を巻末に収録! -
ナニワ・モンスター(新潮文庫)【電子特典付き】
浪速府で発生した新型インフルエンザ「キャメル」。致死率の低いウイルスにもかかわらず、報道は過熱の一途を辿り、政府はナニワの経済封鎖を決定する。壊滅的な打撃を受ける関西圏。その裏には霞が関が仕掛けた巨大な陰謀が蠢いていた――。風雲児・村雨弘毅(ドラゴン)府知事、特捜部のエース・鎌形雅史(カマイタチ)、大法螺吹き(スカラムーシュ)・彦根新吾。怪物達は、この事態にどう動く……。海堂サーガ、新章開幕。※【電子版あとがき】をはじめ、ストーリー上の出来事が一目でわかる【桜宮年表】や【作品相関図】、小説・ノンフィクション作品の【海堂尊・全著作リスト】、小説作品の【「桜宮サーガ」年代順リスト】など数々の電子版特典を巻末に収録! -
オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き
戦争の記憶が薄れてきた昭和39年の秋。高度経済成長ただ中の日本で、国民の期待と関心を一身に集め東京オリンピックが始まろうとしていた。 東北の小さな地方都市で、西洋館に住み込みで働く料理上手のおトキ。彼女は戦後不遇な少女時代を送り、11歳で親戚から女衒に売られそうになったところを、この家の女主人に救われた。上品な女主人、奥様は世間知らずだが聞き上手、タロットカードの占いもするので、町内からいろいろな人々が相談にやってきた。 同じ町内に大家族で住む民子の家に、生まれて初めて見るカラーテレビが運び込まれ、家族みんなが興奮に沸き立っていた。「うちにもオリンピックがやってくるんだ!」 民子の同級生で、母がいないためにいつも汚い格好でひとりでいるるみ子。しかしなぜか、自分にだけは積極的に話しかけてきて、みんなの手前ばつ悪くうっとうしく感じる民子。ある日るみ子の祖父母が交通事故で亡くなってしまい、東京に引き取られることになる。見送る日、迎えにきた父親にるみ子から「ともだち」と紹介され、民子は思わず泣いてしまう。 そして、東京オリンピックが始まった。 どこの家庭でも、開会式を見るためにブラウン管の前に家族全員が集まる。 永遠に続くと思っていた平凡で平和な日々、でもいずれはすべて遠い記憶になってしまうのだ。 昭和の時代、日本中の家庭にあった笑いと切なさと涙。人々の記憶に刻まれたなつかしい時代の、なつかしい日々を描いた「朝ドラ」的物語。 -
新撰クラシックス
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 表題作「手袋を買いに」は、雪のせいで手が冷えてしまった子ぎつねのために、きつねの母子が手袋を買いにいくお話。人間嫌いの母ぎつねは、きつねとばれないよう子ぎつねの片手を人間の手に変えて、この手でお金を差し出すよう言い聞かせて、子ぎつねだけを町へ送り出しますが……。 わずか29歳でこの世を去りながら、日本のふるさとの風景を舞台に、“人の心の優しさ”や“生きることの悲しさ”を描いた新美南吉の名作童話11篇を収めた、心あたたまる1冊です。 ※底本の解説文は反映されておりません。 -
水辺のブッダ
ベストセラー『あん』著者新時代の感動長篇。 多摩川の河川敷で、仲間のホームレスたちと共に生活する望太。一度は死を選びながらも、彼らに救われ、やるせない思いを抱えながら生きている。 そこからさほど遠くない街で、女子高生の絵里は、世の中に対する怒りとむなしさを抱えて暮らしていた。家族の中での疎外感に耐えられなくなったころ、ある男と出会い、事件に巻き込まれてしまう。 そしてふたりの過去が次第に明かされてゆく・・・。 誰の人生にも、冷酷な人間の心の闇に触れて絶望するときがあれば、人と出会い、深く語り通じ合い、光に満ちた美しい瞬間もある。 世の中の片隅で懸命に生きる人々の傍らに立つドリアン助川が描く、ふたりの“生きる”物語。 河瀬直美監督、樹木希林・永瀬正敏主演で映画化もされ、世界12言語で翻訳出版され国内外でベストセラーとなっている『あん』の著者の、新時代最初の感動長篇!(2019年5月発表作品) -
みんなでつくる 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語 参
爆笑問題・太田光さん推薦!!――あの短編の名人、星新一先生が天国でこの本を読んだら、こう言って笑うかもしれない。「私は書きすぎだったかな?」 9マス×6行の原稿用紙につづられた、世界一短い(かもしれない)短編小説として、SNSで話題の『54字の物語』。待望のシリーズ第3弾では、これまでに「54字の文学賞」に寄せられた9000作を超える投稿作の中から、特にゾクゾクする作品を厳選して収録! さらに、爆笑問題・太田光さんをはじめとする著名人、さらに、『54字の物語』シリーズの作者である氏田雄介氏による、書き下ろし作品も収録。あなたはこの物語の意味、わかりますか――? ◆新学期になりテキストとドリルが配られた。ゾンビの倒し方が書かれたテキストと、鋭い刃の回転する強力なドリルが。 ◆佐藤がタイムマシンに乗って、昔の自分の両親に会いに行ったらしい。未来が変わる危険もあるのに大丈夫かな、鈴木。 ◆「昭和六十三年生まれだから年齢が平成と一致して便利だったんだ」「それ超わかる!」紀元前一年生まれが賛同する。 ◆一つ目小僧だった友人から「ついに二つ目になったよ」と連絡があった。前も後ろも、よく見えるようになったそうだ。 ◆畑に強力な成長促進剤をまいた。野菜は大きく育っているものの、最近巨大な鳥の目撃情報が多発しているので心配だ。……など、子どもも大人も虜にする、極上の90話を収録。物語の解説&他の物語は、ぜひ本書でお楽しみください! -
立川忍びより
ブラック企業を辞め、ひきこもっていた青年・大倉多聞が借金のかたに見合いをさせられた相手は忍者だった! 忍者一家・藤林家の面々に押されて(!?)、 困っている人を助ける何でも屋「忍ビジネス(しのびじねす)」を始めることに。 許婚の女子高生・杏子の友人や、実家の中華料理店の危機を救ってくれた「立川デブ四天王」の一員・俊さんなど、 立川の街の人たちの悩みを解決していくなかで、多聞自身も成長していく。 そして、以前に自分が逃げ出したブラック企業で、元同僚が今も耐えていることを知った多聞。 過去と向き合い、依頼人のためにとった行動とは……? 『僕僕先生』の著者による、現代の「忍者一家」で過ごすことになった青年の日常を描く、 はちゃめちゃボーイ・ミーツ・ファミリーな成長物語! -
有栖川有栖の密室大図鑑
本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。犯行状況を思い浮かべたり、作品に挿入されている図版に心躍らせたりする読者の方も多いはず。本書は、1892年~1998年に発表された国内外の名短編、名長編、中でも魅惑的な密室が登場する作品を有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストとともに贈るブックガイドである。発表順に“世界最初の長編密室ミステリ”といわれるイズレイル・ザングウィル『ビッグ・ボウの殺人』をはじめとした海外20作、横溝正史『本陣殺人事件』など国内20作、さらに有栖川作品から磯田がセレクトした『スウェーデン館の謎』を加えた全41作を紹介する。密室ファン必携の書。/【目次】/はじめに/新潮文庫版まえがき/ビッグ・ボウの殺人/十三号独房の問題/黄色い部屋の謎/急行列車内の謎/八点鐘/犬のお告げ/密室の行者/エンジェル家の殺人/三つの棺/帽子から飛び出した死/チベットから来た男/妖魔の森の家/北イタリア物語/51番目の密室/帝王死す/はだかの太陽/ジェミニー・クリケット事件/そして死の鐘が鳴る/投票ブースの謎/見えないグリーン/D坂の殺人事件/蜘蛛/完全犯罪/燈台鬼/本陣殺人事件/刺青殺人事件/高天原の犯罪/赤罠/赤い密室/名探偵が多すぎる/花の棺/ホロボの神/求婚の密室/天外消失事件/人形はテントで推理する/緑の扉は危険/哲学者の密室/ローウェル城の密室/すべてがFになる/人狼城の恐怖/スウェーデン館の謎/あとがきに代えて……=磯田和一/参考文献/創元推理文庫のためのはしがき/創元推理文庫版解説=松浦正人 -
綺羅星王宮曲
神棲まう不知森に足を踏み入れた高校生の光流が気づくと、そこは「照国洛豊」という華やかな都だった。 元の世界に戻る方法を知るという“賢大婆”を探しに、後宮へ入るが……現代っ子の光流は身分もしきたりもお構いなし、目立つ存在に。お付きの女官の祥華の手助けもあり、気のいい内宮女の梨香、麗雅という友達を得、高官・徐煌貴の目にも留まり――。 同じ頃、血族が途絶えかけ皇帝の力が弱体化する照国に不穏な影が。王宮に渦巻く黒い陰謀は、光流にも忍び寄る。 -
シグマフォースシリーズ12 スミソニアンの王冠 【上下合本版】
ハワイのマウイ島に滞在中のグレイ・ピアースとセイチャンは、巨大なスズメバチの群れに襲われる。群れはハワイ島やオアフ島も襲撃し、多くの死傷者が出る事態に陥った。対応に追われるシグマフォースのペインター・クロウ司令官は、スミソニアン協会の創設者ジェームズ・スミソンの遺品で、第二次世界大戦中に盗まれた「悪魔の王冠」が、その件に関わっていることを知る。その裏で糸を引いていたのは、大日本帝国の再興と、殺された妻の復讐を誓う伊藤隆志という人物だった。 一方、毒性学者のケン・マツイ教授からスズメバチがもたらす真の脅威について知らされたグレイたちは、群れのコロニー化の調査に乗り出すが、その過程でセイチャンがスズメバチに刺され、体内に卵を産みつけられてしまった……。 地球の覇権を握るのは、“人”か“虫”か? 生態系破壊の謎を解く鍵――それはスミソニアン博物館にあった。 全世界で1600万部のベストセラー・シリーズ第12弾! -
大統領に告ぐ 新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉
都内近郊で4件の殺人事件が発生した。被害者の繋がりから容疑者として浮上したのは、多国籍過激派『赤い牙』の重要メンバー深町春の息子、深町陽。やがて5人目のターゲットが判明すると警察庁に激震が走る。次の標的は来日間近の米国大統領だったのだ。狙撃場所の特定と実行阻止を任されたのは、警察庁直轄で国難事案を任務とする新橋署刑事課特別治安室〈NEO〉。彼らは春の元恋人かつ陽が尊敬を表す人物、元過激派で無期懲役囚の甲斐宗太郎に協力を求める。タイムリミットが刻一刻と迫る中、大統領一行を乗せたエアフォースワンは横田基地に降り立った――。 -
バベル
新型ウイルスの出現によって、日本中がパニックに―― ある日突然、同棲している恋人が高熱で意識不明の重体となり、 救急車で搬送される。彼に付き添い続けた悠希にも、魔の手がしのびより……。 感染爆発が始まった原因不明の新型ウイルス「バベル」に、人間が立ち向かう術はあるのか? 日本政府はある対策を講じる決断をする。 近未来の日本を襲った緊迫のバイオクライシス・ノベル! 毎年インフルエンザの季節が到来するとマスクの人が増え、自分の周囲にインフル患者が出た途端に緊張感が高まりますが、この小説は、インフルどころではない最強のウィルスが日本国内に発生してしまうという、「もしかして、ひょっとしたらありえるんじゃないか」という危機感さえ感じさせる緊迫した内容となっています。 極小サイズだけど、人間を恐怖のどん底に陥れる「ウィルス」によって、日本は恐ろしい事態に陥ります。追い詰められた人々は、どのような手を打つのでしょうか? 読み始めたら、最後まで止まることができません。 -
ブックショップ
誰の人生にも、本を――ブッカー賞受賞作家による映画原作本屋のない海辺の小さな町。そこに初めての書店を開くのが、彼女の夢だった。 1959年英国。フローレンスには夢があった。それはこの海辺の町に本屋を開くこと。しかし時代はまだ事業を始めようとする女性に優しくなく、住人や町の権力者からは反対の声が。それでも本への情熱を胸に、フローレンスはついに〈オールド・ハウス書店〉を開店させる――。人と本との、心揺さぶる物語。※ゴヤ賞主要3部門受賞の映画『マイ・ブックショップ』(3月9日全国順次ロードショー)原作※ブッカー賞最終候補作品。
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