初めて読む時は先が気になって急いで読んでしまうので気づかなかったことが多い。今回はゆっくり読んでいて、読みながら気になったことを調べつつ読み進めた。登場人物たちのハンドルネームは聖司と芹香からきていると思い込んでいたが、スカボロー・フェアの歌詞からであった。この歌を知っているつもりでいたが、ネットで訳詞と解説を読んで『parsley, sage, rosemary and thyme』の意味やこのイギリス民謡の内容に、ああそういうことだったんだと感服した。作者の意図とは全く違うと思うが、偽善やエゴであったにせよ、こういう形の社会貢献をしてみたいと思った。