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Posted by ブクログ
親と子、生と死、人の縁。なんつーか最初はただの妊活不倫恋愛物と思って読み始めたけど、後半どえらい重いことになってて、それはそれで面白かった。何ぼ何でもな登場人物たちの絡まり合いだったけど、まあそこは物語。女性視点の心理描写や男性批判が秀逸で、最近女性のものの見方を(あくまでも本からではあるが)学ぶことが多かったのだけれど、これまた新鮮な視点だった。後書き読んだら著者は樋口毅宏のデビューなんかにも絡みがあるみたいで、ふんわり樋口ファンとしては色々繋がりを感じられて親近感。別の本も読んでみたいけど、読むのにパワーが要るだろうなあ、この人の本は。
Posted by ブクログ
今年早々に祥伝社から『ほかならぬ人へ』の文庫版が出た時には、その巻末に収録された「解説」のかなりイッちゃってるっぷりが局地的な話題になった。新潮社の編集部員が祥伝社の文庫の巻末で、肝心の小説の話はそこそこに、作家との思い出を過剰な熱量と垂れ流しの自意識とむしろオナニズム一歩手前の自己陶酔に乗せて語りまくるという、まるで違う男のところに嫁いでしまった昔の恋人に宛てた未練がましいラブレターのような、有り体に言えば新潮社作品ではなく祥伝社作品で直木賞を獲った著者に対する祝福しきれない屈折した感情の発露とでもいうような、ちょっとパンクな内容だった。当の小説の魅力もさることながら、あの「解説」だけでも一読の価値がある。
さて、それから3か月、2013年の白石作品の二つめとして新潮社から刊行されたこの文庫だが、巻末解説はなんと、祥伝社の編集部員によって書かれている。つまりこれは、巻末解説という形を取った祥伝社から新潮社への返礼であり、同時に果たし状なのだ。
白石一文をより深く愛しているのはあなたではなくて私の方なのよ、私こそが彼の寵愛を受けるに相応しいのよ、という、文庫巻末という場所を借りた一人の作家をめぐる出版社の愛憎劇が、ここに繰り広げられている。
つまりそれだけ、白石一文という人は素晴らしい作家であり、それ以上に一人の人間として魅力的な人だということなのでしょう。
Posted by ブクログ
愛護センターという名の処分施設 癇癪持ち 剥奪 排卵日 猟犬ミニチュアダックスのハリー 荒唐無稽な 浅草界隈の雑踏 杉並区久我山 不憫 贔屓 カヌー 鎌田浩之 東西線門前仲町 福生 急逝 一筆認めて 湯島 清澄 東条紘子 牛寺周一郎 人間の容姿の嗜好 相好を崩して 川越 次元大介 大腿骨 一瞥 京葉線 血縁の絶対化 日光白根山 伊香保温泉 愕然たる思い 妊娠の可能性は35歳を境にして急降下 瀕死なオタマジャクシ ソニーを退職 死という絶対現象 際限なく再生産 下卑た欲望 桃源郷 人生は一回きりの死と無限回数の誕生によって織り成された実に奇妙な生成物 彼等は生殖・繁殖活動は行っても、それを死と結びつけたりはしない。我が身の命の儚さを嘆いて新しい命を産もうなんて考えていない。単に原始的な本能に従って彼等は新しい命を生産するんです。だからそうやって生まれた子供達にさしたる愛情を注がない。子供達が一人前になれば大抵の動物は親子関係をきっぱり清算してしまう。彼等にとって大切なのはあくまで自分自身の生存と生活なんです。 死というのは本来、死ぬ瞬間のことなんです。自爆攻撃で自分の身体を吹っ飛ばしたテロリストの意識が消える一瞬、俺達が毎晩眠りに落ちて意識を失ってしまうその一瞬、それこそが死の本体です。しかし、俺達は死をそういう瞬間的なものとして捉えることができない。俺達が考えている死というのは、死本体ではなく、そこに至るプロセスのことです。 死は一瞬のうちに訪れては去って行く人生で一度きりの現象に過ぎません。 自覚を反復し続けます 死を知っている人間が子供を産むということは、まごうことなくその子を殺すことです。 レモングラス ミント プランター 幾つかのハーブ香草 そのどうしようもない愚昧さの中にあの桜の美しさが宿っているような気がしてならない とりとめなくも ビールはコロナで切り立てのライムが細い瓶口にちゃんと差し込んであった アボガドのパテとクラッカー ザルの枠 〆にボンゴレ浅蜊など二枚貝を使ったパスタ 一斗缶 熊本は急流が多くてパドリングやラフティングのメッカ CorCorという名のホワイトラム 弾みがつく 宮崎焼酎河童の誘い水 ピーナッツバターのパスタ 将棋盤 鴻巣かんなが乳癌で乳房の切除手術を受けた 男を誘って子種を貰うため でもさ、そういうのってほんと、超くっだらないよね。 高遠耕平 成長を止めた赤ん坊のようになっていく 祐天寺 行き先を見失った船は、永遠に広い海を漂流し続けるしかない。 オーガニックワイン この下らない世界全体に対する復讐 卓袱台 堅牢化 娘婿 豆板醤 倉吉市 娑羅双樹 嘘が露顕 破綻 徹頭徹尾 思慕 亡妻 画策 清楚 瀬踏み 根拠のないプライドをひけらかす 一目瞭然 早稲田鶴巻町 狭心症 便宜的 堆積物 既視感 整体師 流暢 人間模様を頭の中で相関図化していく 鬼籍きせき 正鵠を射ていた 気圧が乱高下らんこうげ 西村美紗子 直志 豹変 絶望の底無し沼から抜け出す術 手中 時候じこうの挨拶 錯綜した人間関係 熾烈 恋慕れんげ 悔悟かいご 憧憬どうけい 時空を超えて 忘れえぬ思慕 嗚咽 幻惑 肉体という容器 煩雑に絡まり合い 皆目分からない 収斂せず、ひたすら混沌のままに 野放図 襷を次の世代に押しつける 超越的な運動の渦中 成就 金輪際すまい 臍帯で明々白々めいめいはくはくに繋がっている 塗炭の苦しみ 一陣の風が父と自分との分かち難い絆をようやく断ち切ってくれた 衒いもなく 上梓され 祥伝社 端正な装丁そうてい 寧ろ現実世界の先に存在する、謂わば形而上的な価値を訴求してゆく 掬い取り この世界の完璧な全体像 ぶんげいしゅんしゅう文藝春秋 金銭的に窮乏きゅうぼう 速射砲のように繰り出された 抽象的な比喩に満ちた彼の話の内容 渦中かちゅう 従前じゅうぜんより 翻弄 際限無く再生産 愚かしく矛盾に満ちた行為 疑義を呈し 言葉の狭間 対峙 真摯 思惟や意思 ミクロな微視的びしてきな側面 マクロな巨視的きょしてきな側面 必定ひつじょう 相互な視点の落差 振幅の大きさが生み出すダイナミズム 命題から目を逸らし安穏と生きる 裡なる対話 謎ミステリー 侮りがたさ 網の目の中心にいる磁場のような存在 気鋭の作家 樋口毅宏 知遇を得て 博覧強記 尋常ではない えいびん鋭敏過ぎる頭脳を持つ余し 嬉々として 潰えて 逼塞 突如拝命 自我エゴ 参加エントリー その彼方に茫漠と広がる世界との接点を持って形成された世界 否応無く競争を強いられ 競争原理が支配する世界において敗者となれば、この社会自体から落伍するよりない。 脳内に於いてヴァーチャルな世界観の構築を試み 傲岸にも僕が代弁 同調シンクロ 最後に呟かれるモノローグ 鉛の様な疲労 すぐ側の彼方に希望を託す
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