作品一覧

  • 新装版ペルーからきた私の娘
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    それは「家族」と呼ばれるのだろうか。ユダヤ人の夫。日本人の妻。ペルーからきた赤ん坊。異なる三つの旅券をもった男と女が、子どもと大人が、アメリカの小さな町で一つの「チーム」を組んで暮らしはじめた──。 著者が移り住んだアメリカのさまざまな町で書き綴られた、さりげなくも感動的な暮らしのスケッチ集。1984年刊行の名エッセイ集、待望の新装復刊。 解説:榎本空。 「ヤエルはほっそりした長いからだをして、わたしたちのところへきた。生まれた三日目だった。/生まれたてのみどり児はまるまると肥ってはおらず、手や脚に多くの皺がある。見えないはずの目を大きく見開いて、じっとある一点に焦点を合わせているように見えたりする。それがひどく真剣なまなざしで、「これからはあなたもまじめに生きるんですよ」と、わたしに伝えようとしているのかしらと思ってしまう。」(本文より) 【目次】 ■ペルーからきた私の娘 ■ウィラード盲目病棟 白樺病棟の「高砂」 かげりもない、ペネイの夜ふけに ボランティアたちの晩餐会 スパゲティかぼちゃ 夢 オムライス ヘンリーの運勢判断せんべい ■鯨が生んだ鱒 『アメリカの鱒釣り』の表紙の町 『アメリカの鱒釣り』の表紙の男 はじまりとおわり 連続と不連続 一すじの黒髪と紙屑籠 ペンキ塗るひと たましいの遺産 あとがき 解説 聞くことと聞けぬこと、その奇蹟について 榎本空
  • タール・ベイビー
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    白人の庇護のもと育った娘と、黒人に囲まれて育った青年。カリブ海の島で出会った黒人男女の激しい恋のゆくえ──。名作を文庫化
  • ビッグ・サーの南軍将軍
    3.5
    1巻858円 (税込)
    歯なしの若者リー・メロンとその仲間たちがカリフォルニアはビッグ・サーで繰り広げる風変わりで愛すべき日常生活。様々なイメージを呼び起こす彼らの生き方こそ、アメリカの象徴なのか?待望の文庫化!
  • 西瓜糖の日々
    4.0
    1巻858円 (税込)
    コミューン的な場所、アイデス“iDeath”と“忘れられた世界”、そして私たちとおんなじ言葉を話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。澄明で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会をあざやかに映して若者たちを熱狂させた詩的幻想小説。ブローティガンの代表作。
  • 吉祥寺の小さな画廊の物語
    -
    1巻1,320円 (税込)
    本書は、吉祥寺にある小さな画廊「アートギャラリー絵の具箱」がどのようにして生まれ、歩んできたのかを中心に描く物語である。そして、画廊主であり美術講師でもある著者が半生を振り返り、アートの素晴らしさ、きらめく作家たちとの出会い、美術教育の本質、アール・ブリュットの意義などを語る自叙伝でもある。美術・芸術に興味がある人、アーティスト、美術教育関係者など、アートに関わろうとするすべての人にぜひ読んでいただきたい一冊である。また、著者が実行委員として運営に参加したアート作品展「武蔵野アール・ブリュット」をはじめ、著者が愛する吉祥寺に関するエピソードも盛り込まれている。吉祥寺に興味がある人にもおすすめしたい。
  • オリエントの舌
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    この電子書籍ファイルは青空文庫のデータをもとに制作しております。

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ユーザーレビュー

  • 西瓜糖の日々

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんのエッセイで
    取り上げられていたことから興味を持って。
    読み始めてすぐに、”出会ってしまった”と思った。
    生涯本棚に残しておきたい一冊。

    0
    2025年11月29日
  • 西瓜糖の日々

    Posted by ブクログ

    解説を読んだことを後悔した。この小説がどんな人に書かれて、そのときの時代背景のことなんか、全く知る必要はない。解釈も考察もいらない。ただ、西瓜糖で作られた橋やたくさんの川が流れる世界があって、九九を間違って教えてくる虎に両親は食べられてしまう。そのままのそれだけの世界。

    0
    2025年11月10日
  • 西瓜糖の日々

    Posted by ブクログ

    村上春樹と川上未映子の対談本で紹介されていたから手にとってみた。(確か)

    情景が映画を観るように想像できて、独特な世界観にどっぷりと浸かれた。

    読んだ後、ジーンと残るものがある。

    「こんな小説は初めて」な読書体験。
    読めて良かった。

    本に出てくる「忘れられた世界」は私たちの今住む世界なのかなと思う。
    アイデスは穏やかな世界なんだけど、なんか住みたくない…
    住人もみんな穏やだけど、どこか寂しそうで不憫な感じ。

    これは絶対また読み返したい。

    0
    2025年03月04日
  • タール・ベイビー

    Posted by ブクログ

    女性ノーベル賞作家の四作目。
    白人の庇護を受けて育った娘と、黒人だけに囲まれて育った青年。男女の心の葛藤が良く表現されている恋物語…などという単純なものではなかったです。

    文化的に異なる環境で育ったが故に、娘は相手を辛辣な言葉で非難したり蔑んだりしてしまいます。相手にも育ってきた環境や世界観があるなかで、白人世界で育ってきた価値観を振りかざし、ただ自分に迎合させようとするのは、いかがなものかと考えてしまう。そういった相手を尊重しない文化的な軋轢を男女関係を使ってよく表していると思います。しかも、それを白人と黒人ではなく、黒人同士で描き切っているのですから。

    ただ、この小説は読書初心者や海外

    1
    2023年12月09日
  • 西瓜糖の日々

    Posted by ブクログ

    「そういうのはずるしてる、というのじゃないのかな」

    「風が起こって、窓がかすかに震えた。風で、脆そうに半開きになった砂糖」
    綺麗すぎるイメージ

    「わたしたちが恋人同士になると、かの女は夜の長い散歩をやめた、でも、わたしはいまでも散歩する。夜、長い散歩をすることが、わたしは好きなのだ。」
    怖い

    マーガレットが好きだった

    0
    2023年09月12日

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