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雨利終活写真館
遺された謎が解けたとき、涙があふれだす。 巣鴨の路地裏にたたずむ、遺影専門の写真館《雨利写真館》。先月急逝した祖母が撮影されたときの話を聞くために、黒子ハナは写真館を訪れる。奇妙な遺言状を作っていた祖母の真意を知るための、手がかりを求めてのことだった。カメラマンの雨利や経理の夢子の協力で、ハナは祖母の最期の望みに気づく――。 写真館で働き始めたハナはその後、心にわだかまりを抱えた人たちと出合う。不審な転落事故や、意味不明なメモの残る妊婦の写真。様々な謎と向き合いながら、ハナも自分の人生を見つめ直す。日本推理作家協会賞受賞の名手が紡ぐ、希望と再生のミステリ。 -
臨終トーナメント
YouTube登録者数80万人超(2025年6月時点)&動画の総再生回数3億回超。 ホラークリエイターやがみによる、異色の社会派エンタメ小説! 舞台は、とある離島にある超高級老人ホーム「クォールハウス」。 国内最高峰の設備とサービスを誇り、選ばれし人間のみが入居できる楽園だ。 金融業界の帝王、人道支援活動家、巨大宗教の創設者、元国民的アイドルetc. ホームに暮らすのは、さまざまな分野で成功を収めた上級シニアたち。 地位、名誉、金など、あらゆるものを手に入れた彼らが人生最後に求めるもの。 ――それは、完璧な死を迎えること。 誰しもに平等に与えられている「死」という運命。 もし、自身の死に様を意のままにデザインすることができたなら? 人生の終末を賭けた、老人たちの「禁断のレクリエーション」が幕を開ける! 正義や悪だけでは語れない。あなたの倫理観が180度変わる。 人間の“真の幸せ”に迫った、異色の社会派エンタメ小説、ここに誕生! ■出版社からのコメント 処女作『僕の殺人計画』の刊行から2年半。ホラークリエイターとして活躍するやがみさんが2作目に選んだのは、ホラーでもなくミステリーでもなく、社会派小説でした。その背景には、彼の長年の創作活動から生まれた“死生観”があります。舞台に選んだ「老人ホーム」は、彼とはあまりにも縁がない世界。しかし、原稿を読み終えた今。それを伝える手段として、すべてが必然だったと思わざるを得ないのです。彼の新しい挑戦を、ぜひ見届けていただけますと幸いです。 -
9人はなぜ殺される
ある日、アメリカ各地の9人に、自分の名を含む9つの名前だけが記されたリストが郵送されてくる。差出人も意図も不明。受け取ってすぐに捨てた者もいた。だがその後、リストの人々が次々と死に始める。まずホテル経営者の老人が溺死。そして翌日、またひとり、男性がランニング中に射殺される。FBI捜査官のジェシカは、残りの人々の特定を進める。自分も、死んだふたりと同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか? 職業も居住地も違う9人のつながりは何なのか? 驚愕の展開の連続で読者を翻弄しつづける極上のサスペンス!/解説=古山裕樹 -
荒魂怪談
目をとる 手をとる 命をとる 神の前に 人は虫けらぞ。 圧倒的、畏怖と戦慄 荒ぶる神の祟り 原始の恐怖36怪! 和魂と荒魂。神にはふたつの顔があるが、どちらを前にしても人はひれ伏すのみ。 神は人の理の外にあり、真に恐ろしきは霊や人の生みだす呪いではなく、神仏の怒り=祟りなのかもしれない。 神輿が出る日は農作業をしてはならぬという祭りのルール。破った者は…「禁忌」服部義史 夜の散歩で拾った五十円玉で気まぐれに参拝したお稲荷様。その効果は吉か凶か…「御礼詣」ホームタウン 戦時中、炭焼き小屋の裏に密かに祀った裏靖国神社。その目的とは…「裏の靖国」鷲羽大介 原因不明の体調不良に苦しむ女性に憑いていたのは怒れる犬神。その原因は…「争いの原因」橘百花 3日間連続したある一族の葬儀。親族が抱える妖しい木箱の正体…「願いと箱、そして代償」小田切大輝 山で石を拾ってから体調が悪い女性。友人は石が山神様のものだと言うのだが…「卵石」卯ちり 新しく住職として入った寺に漂う禍々しい気。原因はどこに…「ある僧侶の死」(鶴乃大助) 山道を走るトラックに積まれていた騒がしい檻。中に入っていたのは動くはずもない木造の…「檻の中」斉砂波人 ブラック企業の社長がトイレの傍に祀った祭壇。病んでいく社員はやがて…「邪鬼」渡部正和 山中に落ちていたミニチュアの祠を入れた桐箱。気味が悪くて投げ捨てたのが悪かったのか…「まめがみさま」蛙坂須美 神像集めが趣味の祖母が古物商から手に入れた黒塗りの箱の正体…「正座する人達」つくね乱蔵 大学で肝試しをした学生に起きた異変。神が憑いていると言われる女子学生が見たものは…「Q」幽木武彦 峠の祠の祟り、神社の境内で鳥が死ぬサイン、奇怪な10の怪異譚…「らんしん」黒木あるじ 父方の里の奇妙な風習。祖母の葬儀で恐ろしい真実が…「一緒に暮らさないか?」営業のK 拝み屋のもとに相談に来た母娘。自分たちには神がついていると言うのだが…「ヨモノキさま」(郷内心瞳) ほか、36の神仏恐怖譚! -
妻はりんごを食べない
友達のように仲のいい夫婦に訪れた、突然の「妻の不在」。スマホではこんなにも簡単に「つながる」のに、こんなにも手がかりが無いなんて。そこはどこ? あなたは誰? 不安は、不信になり、不穏へ――。日本を北に南に、夫は”見えない妻”を追う。 40代に入った小川暁生は、妻と二人の生活を気に入っている。 ところがある日、妻が実家に行ったきり、戻ってこない。 京都にある彼女の実家を皮切りに、彼女に縁のある場所を探る暁生だったが、どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿は無い。 見知らぬこの地で彼女は何をし、どんな顔を見せていたのか? 遠く離れた土地と土地を結ぶ“線”には、どんな秘密があるのか? そもそも彼女は無事なのか? 穏やかすぎる夫婦に突然訪れた、愛のゆらぎの物語。 なにひとつ手がかりのないまま置き去りにされ、僕は、ひとりぼっちで途方に暮れている――。 -
バッドフレンド・ライク・ミー
謎の男が仕掛ける、前代未聞の犯罪劇! 『イッツ・ダ・ボム』で犯罪小説界に新風を吹き込んだ超新星・井上先斗が松本清張賞受賞第一作として世に放つのは、前代未聞の犯罪劇! 「――君は自信が欲しいんだ。 よかろう、与えてやる。 ただし、困難な道のりにはなる」 姫に飛ばれて300万円の借金を抱える元ホストの森有馬。 自信も金もない、しょうもない自分に嫌気が差している。 そんなときに飛び込んできた“うまい話”。 怪しいのはわかっている、それでも。 待ち合わせ場所にいたのは、真っ青なスーツに身を包んだ胡散臭い男だった。 ジンと名乗るその男が有馬に課した「七つの試練」。 こなすたびに数万円の報酬が支払われる。 そして最後の試練を成し遂げたその時、 〈500万円〉と自信が手に入る、らしい。 「必ず、意識をしてほしい。 自分が、いま行っているのは非合法な何かへの助走だと」 果たして有馬は、ジンに課された試練を乗り越え、自信を手に入れることができるのか。 ノワールの新世代が贈る“現代版アラジン”がいま、幕を開ける! -
梓凪子の調査報告書
14歳の少年はなぜ死んだのか? 転落死した甥の死の真相に迫る《元警察官の女性調査員》。 母ひとり、子ひとり。ふたりの幸せを壊したのは―― 《元警察官の著者》が描く、心抉るミステリー。 島田莊司選・ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作、待望の文庫化 14歳の誕生日の二週間後、梓輝也は百貨店屋上から転落死した。梓凪子は葬儀の場で、姉であり輝也の母の未央子から、死の真相を調べてほしいと依頼される。 遺書はないが、警察は自殺と判断していた。因縁を抱え警察を退職し、調査会社で探偵をする凪子は、困難な調査に乗り出す。 訪れたのは、学校という名の“聖域”。 何かを掴みかけたその時、凪子に魔手が迫る――。 -
一撃のお姫さま
恋愛小説の旗手・島本理生の新境地! 他人からはままならない恋愛に思えても、本人たちは案外、その”雑味”を楽しんでいるのかもしれない――。 *5つのちょっと不思議な、新たなる読書体験 「停止する春」 東日本大震災から11年目。会社で毎年行われていた黙とうがなくなった。 それから私は、仕事を休むことにした。代わりに、毎日時間をかけて大根餅を作る。ある日、八角の香る味玉を作り置きした私は、着ていたパジャマの袖口を輪にして戸棚に結び、首を突っ込んだ……。 「最悪よりは平凡」 掃除機をかければインコをうっかり吸い込み窒息死させ、夫が書斎を欲しがれば娘を家から追い出す母に、「妖艶な美しい娘」をイメージして「魔美」と名づけられた私。顔見知りの配達員にはキスされそうになり、年下のバーテンダーには手を握られ、不幸とまでは言い切れないさまざまな嫌気を持て余す。 「God breath you」 女子大でキリスト教を中心に近現代の文学を教える私はある日、ほろ酔いでおでんバーから出たところを若い青年に声をかけられる。彼は、世を騒がせた宗教施設で幹部候補として育てられた宗教二世だった。 「家出の庭」 ある日、義母が家出した。西日に照らされた庭に。青いテントの中で義母はオイルサーディンの缶を開け、赤ワインを飲んで眠る。家出3日目、私はお腹に宿した子が女の子だと知る。 ほか -
人形のアルファベット
奪われし者たちの悲鳴がグロテスクに世界を覆う。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏で最も注目を集める作家による、シャーリイ・ジャクスン賞受賞作を含む鮮烈のデビュー作! 肉片が、聞いている――。 ミシン、人形、缶詰、蜘蛛、そして女たち……。 ★シャーリイ・ジャクスン賞受賞(本書収録作「ワクシー」) ★GRANTA「若手作家ベスト20」選出(イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」が10年ごとに選出) 雑誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング刊/「アガタの機械」/柴田元幸訳)や「文藝」(河出書房新社刊/「ネズミの女王」/上田麻由子訳)で話題の著者による鮮烈デビュー作が、ついに刊行! ******** 「既成概念を覆す試み」 ――ウォール・ストリート・ジャーナル 「素晴らしい! 印象深く、しかし、すぐに消えてしまいそうなほど儚いイメージ。グルドーヴァは、美しさを描くための最も難しいテクニックを見事に駆使している」 ――デボラ・レヴィ(『ホットミルク』著者) 「ダークで知的で美しく、絶妙にグロテスクな、グルドーヴァの世界を読む喜び。 ――ヘレン・オイェイェミ(『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』著者) 裂けたストッキングと手縫いのベルベットのドレス。知的なバロック小説であり、完璧かつ大胆、巧妙かつ繊細な傑作。アンジェラ・カーターの正統な後継者であるカミラ・グルドーヴァの、飾り気がなく、それでいて魅惑的な文体を、ぜひ読んで、愛してほしい!真似ごとや作り物ではない、真に奇妙に輝く宝石のような作家だから」 ――ニコラ・バーカー(2007年ブッカー賞最終候補作『Darkmans』著者) 『人形のアルファベット』は、独自の世界を細部に至るまで創り上げている。初めて見る風景なのに、まるでずっとそこにあり、誰かに見つけられることを、そして魅了されることを待っていたかのよう。 ――シーラ・ヘティ(ニューヨーク・マガジン誌2018年ベストブック『Motherhood』著者) ******** 日常をグロテスクに彩る、珠玉の13編! 女たちが自分の身体を、果物の皮をむくようにほどき始めると、本当の身体が出てきて――。(「ほどく」) すべての女の人生の目標は、試験で賞金を稼ぎ子どもも欲しがる男を見つけること。(「ワクシー」) 薄暗い屋根裏のミシンが生み出す幻影たちに、どんどん魅せられてゆく、ふたりの少女。(「アガタの機械」) 女から求められ芸術のミューズである八本脚の男が、ある日美しいミシンと出会い――。(「蜘蛛の手記」) -
ティータイム
【注意】本作は全く優雅ではありません。 まず思いつかない、ぶっ飛んだ設定の奇想文学の集合体です。 「摩訶不思議なる読書旅。その果てに待つのはさらなる絶望、それとも大解放?」 ――万城目学(作家/『八月の御所グラウンド』) ※本作を読まれる皆様へ 本作はデビュー作『百年泥』で芥川賞を受賞した著者による短編集です。 作中に、やたら大人びた兄妹や、インドから脱出できない日本人や、 電車の網ダナの上で生活する女性や、末恐ろしいサンタクロースが登場します。 この奇妙さに、一度吸い込まれてみましょう。 ・・・・・・ちゃんと、戻ってきて下さいね。 なぜか笑えて、どこか怖い。 奇妙奇天烈な小説を4篇収録した、約5年ぶりとなる待望の新作。 【著者略歴】 石井遊佳(いしい・ゆうか) 1963年大阪府枚方市生まれ、埼玉県在住。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。2017年「百年泥」で第49回新潮新人賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第158回芥川龍之介賞を受賞。これまでの著書に『百年泥』『象牛』がある。 -
ポピュリズム
「あなたの一票が、首相を決める」 20XX年、第5回首相直接選挙、開幕! 十数年前から日本に取り入れられた直接民主制。 国会は廃止され、議員は20歳以上の国民からランダムに選ばれる。 首相選に立候補するための条件は「日本国籍を持つ30歳以上の人」で、供託金は1億円。 投票するのは全有権者――。 立候補が見込まれる人物は、女性首相を目指す新日本党の政治家、関西を中心に絶大な人気を誇るTVタレント教授、SNS総フォロワー数800万人以上のインフルエンサーなど。 全国民を巻き込んだ“選挙ショー”の結果はいかに。 社会派小説の旗手が提示する、有り得るかもしれない「未来」。 【著者略歴】 堂場瞬一 どうば・しゅんいち 1963年生まれ。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年、野球を題材とした「8年」で第13回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。スポーツ小説のほか、警察小説を多く手がける。「ラストライン」シリーズ、「警視庁犯罪被害者支援課」シリーズ、「警視庁追跡捜査係」シリーズなど、次々と人気シリーズを送り出している。ほかにメディア三部作『警察回りの夏』『蛮政の秋』『社長室の冬』、『弾丸メシ』『幻の旗の下に』『デモクラシー』「ボーダーズ」シリーズなど著書多数。 -
クリスティ書店の事件簿
美しい雪山の書店、ブック・シャレー。故郷に帰ってきたエリーは、姉のメグと看板猫のアガサとともに、ミステリ好きの集うこの書店を切り盛りしている。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラの中で男の刺殺体が発見された。男は死の直前に書店を訪れ、アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』のサイン入り初版本と、不可解なメモ書きを残していた。時を同じくして、店からは従業員の女性が姿を消す。ふたつの事件には関係が? エリーとメグは、ミステリ好きたちの知恵を借りて推理を働かせることに――謎と雪が降り積もる書店が舞台の新シリーズ! -
巫女 配信者シャーマンとハヨンの悪霊事件簿
映像化決定! 『ミリの書斎』2024年ライジングスター作家、イ・サグのホラー・エンターテインメント IT企業で働くハヨンは、隣人の騒音に何日も悩まされていた。精神的に限界を迎えたある日、わらにもすがる思いで人気巫女のサイト「巫女姉さん(ムーダンオンニ)」に助けを求める。すると不思議と状況は好転していくのだが、同時にハヨンは気づいてしまう。超常的な何かの存在が、日常に潜んでいることを。ただし、ハヨンはまだ知らない、自分がそれに巻き込まれ行くことを……。 寡黙で美しく、やや金に汚い巫女姉さん(ムーダンオンニ)と、 理不尽に愛された小心者ハヨンが悪霊に立ち向かう11の物語り開幕。 【目次】 episode1 隣人騒音解決の護符 episode2 上司の悪霊退治の護符 episode3 たこ焼き商売繁盛の護符 digression1 キム主任の青春時代 episode4 巫女うさぎ商売繁盛の護符 episode5 イケメン俳優と恋愛成就の護符<brdigression2 私のお姉ちゃん観察記 episode6 クリスマスイブに退職成功の護符 digression3 巫女のクリスマス episode7 アスリート大願成就の護符 episode8 悪霊退治の護符 エピローグ -
疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション
狂気と享楽の世界に耽溺する―― 10の名作が誘う、底なし沼へようこそ (あらすじ) 山上の神社へ肝試しに訪れた、美しい少年士官が出逢った不可思議な出来事とは。(泉鏡花「妙の宮」) 病気療養中の少女には、女学園の後輩であり恋人の少女がいた。ある日、恋人が密室殺人事件に巻き込まれ——。(小栗虫太郎「方子と末起」) 下宿先の住人は皆奇妙な行動をする。(坂口安吾「蝉 あるミザントロープの話―」) 10名の文豪の名作が集った、耽美と幻想の世界に溺れる一冊。 <収録作品> 江戸川乱歩「鏡地獄」/谷崎潤一郎「人魚の嘆き」/小栗虫太郎「方子と末起」/泉鏡花「妙の宮」/木下杢太郎「少年の死」/坂口安吾「蝉―あるミザントロープの話―」/夢野久作「死後の恋」/芥川龍之介「疑惑」/小川未明「百合の花」/中島敦「文字禍」 -
ロストワールド
バブルの寵児ともてはやされた不動産王の夫と八年前に離婚し、現在は脚本家として働く沢野瑞枝。 夫はバブル崩壊後にすべてを失い、失踪してしまったため、一人娘・日花里の養育費も払われないままだった。 あるとき、年下のプロデューサーの奥脇から、瑞枝自身をモデルに「バブル期をドラマに描かないか」という依頼を受ける。 夫との出会いや結婚生活など、自らを切り売りするようなオファーに躊躇っていた瑞枝だが、娘からの励ましを受けて仕事に挑み始める。 執筆中に当時のことを振り返る中で、ずっと会っていなかった元夫の影が現れ、離婚以来音信不通だった夫の親友と再会し、 さらには自身のドラマに出演する人気俳優が接近してきて…。 一人の女性、そして家族の再生を描く傑作長編! -
新しい法律ができた
何がどうしてそうなった? 1行目は全員一緒、できた新法25本! 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第五弾。 著者一覧(掲載順) 金子玲介 日野瑛太郎 朱野帰子 阿部智里 真下みこと 須藤古都離 嶋戸悠祐 多崎 礼 風森章羽 名倉編 真梨幸子 東川篤哉 霜月流 矢樹純 高田崇史 潮谷 験 献鹿狸太朗 高田大介 大沼紀子 矢部嵩 柾木政宗 くどうれいん 白井智之 赤川次郎 五十嵐律人 -
母の旅立ち
【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 「わたし、死なないから」えっ? いまなんて言った?ーー看取りのプロ医の次女のもと、四姉妹+父で母を送ったドタバタ記 「わたし、死なないから」えっ? いまなんて言った?ーー底抜けに明るいがトラブルメーカーの母に残された時間はあと1ヶ月。看取りのプロ医の次女による仕切りのもと、母を在宅で看取り、家族葬で送ることになった。母にいちばん迷惑をかけられながらも心優しき長女、気が強く明晰な次女、行動派の三女、作家である四女の「わたし」、そしてほぼ戦力外の父が一致団結。喧嘩したり、泣いたり、笑ったりした、「その日」を迎えるまでの20日間を描く実話。終わりよければすべてよし。死は人生最大の禊である。 著・文・その他:尾崎英子 作家。1978年、大阪府生まれ。2013年『小さいおじさん』(文藝春秋、のちにKADOKAWAより『私たちの願いは、いつも。』として文庫化)で、第15回ボイルドエッグズ新人賞を受賞しデビュー。著書に『ホテルメドゥーサ』(KADOKAWA)、『有村家のその日まで』『竜になれ、馬になれ』『たこせんと蜻蛉玉』(以上、光文社)他。近年は10代から楽しめる作品にも執筆の幅を広げ『きみの鐘が鳴る』『学校に行かない僕の学校』(ポプラ社)他。2024年、『きみの鐘が鳴る』で、うつのみやこども賞受賞。 -
こうしてぼくはスパイになった
1944年2月、ナチス・ドイツの空襲がつづいているロンドン。13歳のバーティは空襲警報を受け、民間防衛隊の伝令係としてはじめての任務のため、街へ飛びだしていった。自転車のかごにのっている相棒は、救助犬のリトル・ルーだ。大あわてで自転車をこいでいたバーティは、女の子にぶつかってふたりとも転んでしまった。女の子が立ち去ったあと、バーティは通りで一冊のノートを拾う。それは秘密諜報員になるための訓練を受けた女性のもので、文章の後半は暗号になっていた。ノートを道に落としていったアメリカ人の少女エレノアに再会したバーティは、ノートを書いたフランス人女性・ヴィオレットが行方不明になったと知る。彼女を探すため、エレノアと探偵志望の友だち・デイヴィッドといっしょに、ノートの暗号の解読に取り組むが……。数々の文学賞に輝いた児童文学作家が贈る、子どもたちの勇気と謎解きを描くミステリ! -
ヤシキガミ団地調査録
幼いころにオカルト雑誌のライターだった父親が失踪したことをきっかけに、安定した職業である公務員を志す青年・守屋亨(もりやとおる)。念願叶って新宿区役所職員としての初日を迎えるも、配属された先はオカルトを扱う非公式の部署だった。 子供が失踪するマンション、火の気のない屋上で焼死体が相次いで発見されるアパート、孤独死ゼロを謳う奇妙なタワマン…… 守屋は“ヤシキガミ団地”と呼ばれる曰く付き物件の調査をすすめるなかで、土地を鎮める“地免師”を名乗る男・納戸(なんど)に出会う。事実解明に奔走する2人だが、架空の建築会社がヤシキガミ団地の着工に携わっていることが分かり…。 『領怪神犯』木古おうみが贈る、バディホラーシリーズ開幕! -
珈琲怪談
なんか、怖い話ない? 異界が覗き、怪異の似合う古い街。 男たちが喫茶店に集ってすること、とは――。 男子会で、ホラーをダベる。京都、横浜、東京、神戸、大阪、再びの京都――。なぜ多忙な四人の男たち(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、わざわざ遠出して喫茶店を何軒もハシゴしながら、怪談を披露し合うのか――。そして、いつも茫洋としているが、気づくとなにか肝心なことをぼそっと呟く塚崎多聞とは誰なのか? ホラー小説家としてデビュー(『六番目の小夜子』)した著者による、深煎りネルドリップ、男子ホラーはいかが? 奇妙な味がじわじわ恐い(ほぼ実話)全6編。 -
奇術師の幻影
北欧ミステリの女王、渾身のドンデン返し まさかこんな結末が待っているとは ――池上冬樹氏(本書解説より) 北欧ミステリーの女王+スウェーデン最高のメンタリスト。 最強タッグで贈る警察ミステリー、誰も予想しなかった 驚愕のラストを迎える。 地下鉄トンネル内で発見された白骨の山。やがて連続殺人だと判明した事件は、法務大臣の失踪へと予想を超える大事件へと発展した。ストックホルム警察特捜班が奔走する中、たびたび犯罪捜査に関わってきたメンタリスト、ヴィンセントのもとにはパズルめいた挑戦状が頻々と届き、彼の過去を暴こうとする……。 特捜班の刑事ミーナと、ヴィンセント。それぞれを巻き込む事件は、いずれもクリスマスをデッドラインとしていた。聖夜にいったいどんな惨劇が演じられるというのか? 事件捜査のスリルに、個性あふれる刑事たちの物語をよりあわせる警察ミステリー、最後の最後に明かされる驚愕の真相。 「すでに一作目から作者たちは、大どんでん返しの伏線をはっていたことになる(本書解説より)」。 -
長くなった夜を、
コールセンターで派遣社員として働く関本環。両親はともに高校教師で、環は幼いころから厳格な父親の教えに従い生きてきて、38歳になった現在も夜9時の門限を守っている。そんな環とは対照的に、両親に反発し自由奔放な妹の由梨は、離婚した夫との間に公彦という男児がおり、実家に戻ってパートとバイトを掛け持ちしながら暮らしている。環はそんな妹に代わり、公彦の世話をしているうち、居なくてはならないかけがえのない存在になっていた。そんな時、由梨は両親と決別し、実家を出てマンションで暮らし始める。公彦の様子が気になり、両親が寝静まった後、毎夜のように妹のマンションを見に行く環だったが、由梨が公彦を置いて男と出かけ行くのを目撃してしまう。心配の果てに、環は以前父が放った「ある言葉」に突き動かされ、突発的な行動に出てしまい――。家族というコミュニティーが抱える闇を露わにした問題作。 【著者略歴】 中西智佐乃(なかにし・ちさの) 1985年、大阪府生まれ、大阪府在住。同志社大学文学部卒業。2019年、「尾を喰う蛇」で第51回新潮新人賞を受賞。著書に『狭間の者たちへ』がある。 -
死体の汁を啜れ
この街では、 なぜか人がよく殺される。 ならず者たちが謎を追う!! ミステリ・ランキングを席巻する 鬼才が贈る、前代未聞の死体パズラー! 豚の頭をかぶった死体、 死体の腹の中の死体…… この街では、なぜか人がよく殺される。 殺人事件の発生率は南アフリカのケープタウンと同じくらい。 そんな牟黒市で見つかる一風変わった死体の謎を追うのは、 文字の読めないミステリ作家、深夜ラジオ好きのやくざ、 詐欺師まがいの女子高生、事件を隠蔽してばかりの刑事。 ミステリ・ランキングを席巻する 鬼才が贈る死体大博覧会【EXPO】、開幕!!! 解説/東川篤哉 【目次】 前日譚 豚の顔をした死体 何もない死体 血を抜かれた死体 膨れた死体と萎んだ死体 折り畳まれた死体 屋上で溺れた死体 死体の中の死体 生きている死体 後日譚 解説 『死体の汁を啜れ』を削れ 東川篤哉 -
悪意の日本史
悪意で読み解く日本の裏面史 SNSによる誹謗中傷事件が、連日ニュースを賑わせている。 これらは「現代病」として取り上げられるが、日本の歴史を振り返れば、 決して今に始まったものではない。 勝者によって書かれる『日本書紀』などの歴史書では、 戦や権力闘争に敗れた相手は、醜く惨めに描かれることが定めのみならず、 道鏡事件における称徳天皇のように、女性への性的な誹謗中傷も古来行なわれてきた。 本書は、古典や歴史書に記された事実から人間の悪意を読み解き、 その裏にある共通点や現代に通ずる歪んだ正義感を読み解くもの。 自らもいわれなき炎上を体験した著者だからこそ書ける、日本人の本質。 [目次] はじめに 昔からあった匿名掲示板的誹謗中傷 1 悪意極まれば人間扱いしない―容貌描写と悪意 2 悪意をうたう古代歌謡 3 古代の大罪、呪詛 4 嘘の告発と悪意 5 公正であるはずの歴史書に秘められた悪意 6 言霊が信じられていた古代なればの罰としての改名 7 弱者へ向けられる悪意、強者へ向けられる悪意 8「悪霊」化の瞬間 9 女性蔑視と悪意 10 中世の大罪・悪口 11 近世の悪口祭と、古代の大祓 12「普通の人」がよそ者へ向ける悪意 13 悪意を利用した支配 14 家族の中の悪意――日本版シンデレラ『落窪物語』の場合 15 七代祟る――一定の家筋への悪意 16 まじないとわらべ歌の悪意 17 悪意をぶつけられた歴史上の人物 おわりに 正義に見せかけた悪意の怖さと、悪意の自覚の大切さ -
ちぐはぐなディナー
人生の曲がり角は、真夏のパリの晩餐にあった。 ジゼル・アリミ賞を受賞した「反逆へ向かう女性たちを描く、一触即発の密室劇」 8月の暑い夜。パリのラスパイユ大通りにある高級アパルトマンを1組の夫婦が訪れた。エティエンヌが旧友のレミと、レミの妻のジョアルを招いたのだ。エティエンヌの妻のクローディアを交えて、4人でディナーを囲む。弁護士で自信に満ちたエティエンヌ。運動療法士で内気なクローディア。経済学の教師で社交的なレミ。IT業界で成功を収める思慮深いジョアル。それぞれの胸に秘めた思いを抱えながら、ディナーは進行していくがーー。 踏み出してみれば、なんてことのない一歩だった。 -
京王沿線怪談
京王線×井の頭線 東京・多摩に広がる街の怖い話 東京都下を縦横に結ぶ京王電鉄沿線の街で語り継がれる不思議や怪奇を多数収録したローカルご当地怪談集。 ・朝方の激しいノック、消える老婆など怪異が頻発する異様な物件「笹塚のマンション」 ・遺跡からの出土遺物保管庫で人知れずおこなわれている仕事と恐怖「府中のミイラ」 ・怪女!杉並や中野に出没していた都市伝説が京王沿線にも…「調布の赤い女」 ・渋谷駅東口に建つとある高層ビルにて、異様な風体の男を目撃するも…「ビルの谷間から」 ・町田街道沿いの葦茂る高尾の沼で目撃した戦慄の女の正体とは…「沼の女」 ・千歳烏山のとある郵便局でバイト中に目撃した銃痕だらけの男の霊「烏山」 ・多摩センター付近の某所にある、事故や事件が異常発生する曰くつきの忌み地「耕せない土地」 ・池の畔を歩いていると、不思議な女性と出会い…。不思議あふれる吉祥寺の名所「井の頭池の女」 ・人ならぬ異形が彷徨う聖蹟桜ヶ丘の川原「大栗川にいたもの」「多摩川にいたもの」 ・初台の住宅街から迷い込んだ古い洋館が建つ緑色の歪な異空間「渋谷区緑町」 ・明大前の某大学にある学生会館の舞台袖。その闇に潜む存在しないはずの者「上手の人」 ・南大沢のとある集合住宅で多発する怪奇現象の数々「団地の日々」 ・新宿三丁目駅を境に時空がループする奇妙すぎる体験談「三丁目の三怪」 ・橋本から国道16号を走行中、緑色に光る謎の飛行物体が…「とびだし注意」 ・八王子の山中で首吊り死体を発見した男性の身に起きた戦慄の出来事「あのー」 ――など、新宿を起点に多摩地域を横断する京王線を中心に、相模原線や井の頭線など京王電鉄沿いに広がる街々に埋もれた怪異譚を怪談作家ふたりが綴る! -
あやかし帝都の癒しの花嫁
少女は癒しを与え、青年は剣を取る。形だけの婚姻から始まる、和風シンデレラストーリー。 相馬家の長女・澪は家族で唯一異能を持たず、家族から蔑まれて生きてきた。 そんな時突然、秋月公爵家当主・暁斗から、形だけの花嫁として澪を迎えると伝えられる。 彼は顔を覆う傷と失明した片目を隠すため、仮面をかぶって暮らしているという。 一緒に暮らすうちに、2人の距離は少しずつ近づいていく。 ある日、澪はあやかしに負わされた傷を治す、癒しの力を持っていることに気づき――。 4月13日生まれ。「江戸の花魁と入れ替わったので、花街の頂点を目指してみる」シリーズ(富士見L文庫)にて第5回カクヨムWeb小説コンテスト キャラクター文芸部門大賞を受賞しデビュー。著書に『あやかし乙女のご縁組~神託から始まる契約結婚~』(集英社オレンジ文庫)などがある。 -
ようこそ瑕疵ある世界へ
謎の怪奇事件に巻き込まれる学生たち。 変わり者の心理士が真相に迫る「臨床心理学×ホラーミステリー」 ――僕、怪異譚は好きだけど、 臨床の現場に出ているときはすべてを信じないよ。 なんとしてでも理屈をつける。 科学に基づかない医療は危険でしかないからね。 星森大学心理学部臨床心理学科の教員、佐伯翼。 趣味で怪談を蒐集する変わり者。 佐伯ゼミの学生である多度結良と沖山修一が、 謎に満ちた怪異事件に次々と巻き込まれ……。 心理学の知識とカウンセラーの観察眼で、不可思議な事件の謎を看破する。 結良はボランティアで参加した施設で「山で幽霊を見た」という 女子高生と出会う。女子高生の心の傷、 そして“幽霊”の正体とは?(――秘密) 「毎晩この部屋で亡くなったおばあさんが現れる」と怯え、 引きこもりになっている大学生。 “心理的瑕疵物件”であるその部屋には すべてを覆す「嘘」が隠されていた。(――優しい嘘) 7つの連作短編、 そして最後に明かされる恐怖とは――。 現役の大学教員であり、怪談蒐集家が描く 臨床心理学×ホラーミステリー、ここに開幕! -
迷子宮女は龍の御子のお気に入り
第7回カクヨムWeb小説コンテスト、〈恋愛部門〉特別賞受賞の新・後宮恋愛ファンタジー! 失踪した姉を捜すため、龍華国後宮の宮女となった鈴花。ある日彼女は、銀の光を纏う美貌の青年・コウレン(※)と出会う。官正として働く彼の正体は、皇位継承権――《龍》を喚ぶ力を持つ唯一の皇族だった! そんな事実はつゆ知らず、とある能力を認められた鈴花はコウレンの側仕えに抜擢。後宮を騒がす宮女殺し事件の犯人探しを手伝うことに。後宮一の人気者なのになぜか自分のことばかり可愛がる彼に振り回されつつ、無事に鈴花は後宮の闇を暴けるのか!? ラブロマンス×後宮ファンタジー、開幕! 【登場人物】 ・鈴花(りんか) 人の纏う「色」が視える不思議な目の持ち主。 健気で努力家だが方向音痴が悩みの種。 ・コウレン 皇位継承権を持つ絶世の美青年。しかし現皇帝との関係は微妙なようで……。 心優しい鈴花に次第に惹かれていく。 ※コウレン:「王へんに光」「王へんに連」 -
馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ
昭和36年のテレビ草創期、中央放送協会(CHK)でプロデューサーとなった大杉日出夫の計らいで、ミュージカル仕立て、生放送のミステリドラマの脚本を手がけることになった風早勝利。四苦八苦しながら脚本を完成させ、ようやく迎えた本番。アクシデントを乗り切り、さあフィナーレという最中に主演女優が刺殺体となって発見された。現場は衆人環視下の放送中のスタジオ。駆け出しミステリ作家・風早と那珂一兵が、テレビ局内の殺人事件の謎解きに挑む。『深夜の博覧会』『たかが殺人じゃないか』に続く、“昭和ミステリ”シリーズ完結篇。/解説=小山正 -
みしらぬ国戦争
国名も位置も分からない未確認隣接国家〈UNC〉の侵略で、「交戦状態」となったこの国。2年間続く戦争に人々は飽き飽きし、数字だけで伝えられる戦況を他人事のように感じていた。海岸の漂着物を確認するという徴集業務に従事するユイも、そんな「日常」を送る1人。ユイの目的はただ1つ、両親の形見に刻まれた謎の文字を解明し、幼い頃失った記憶を取り戻すことだ。その文字の記された漂着物を拾い集める男性、文字と同じ言語の歌を歌う少女らと交流を深めながら、その秘密に迫ろうとするユイだったが――。 みしらぬ敵、みしらぬ文字、みしらぬ歌、みしらぬ戦争。全てが繋がるとき明らかになる、戦争の“真実”とは? -
あらごと、わごと
【呪師とは、常人にはない異能を持って、古来、魔と戦ってきた者たちである】二人の宿命の子が、汝を討つ! 汝、その定めからは逃れられぬ――血まみれの老呪師は、いまわの際に魔王・藤原千方に言い放ったという。「それが、あらごと、わごとのことと千方は信じておる」苦難の果てにようやく出会えた名呪師の姥の言葉に、あらごとは打ちのめされた。そんな思い込みで父母が殺され、村が滅ぼされ、二人は追われつづけるのか。だがこの先、十五もの通力を持つ魔王と戦うには、“生大刀”“火鼠の皮衣”など各地に散らばる四つの宝の力を借りなければならぬ――姥の教えにより、姉妹の秘宝探しの旅が始まる。それは魔王との凄絶な争奪戦にして最終戦の始まりでもあった! 圧巻平安ダーク・ファンタジー。 -
名探偵と海の悪魔
青崎有吾さん絶賛! 大スペクタクル本格ミステリ! 日本推理作家協会賞 翻訳部門最終候補 英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補 英国歴史作家協会ゴールド・クラウン賞候補 「このミステリーがすごい!」第4位 「週刊文春ミステリーベスト10」第6位 「本格ミステリ・ベスト10」第6位 呪われた帆船で連続する怪事件は悪魔の仕業か? 海洋冒険+怪奇小説+不可能犯罪。あまりに面白すぎる本格ミステリ巨編! 時は17世紀、 大海原を進む帆船で起こる怪事件。 囚われの名探偵に代わり、屈強な助手と貴婦人が謎を追う。 すべては悪魔の呪いか、あるいは――? 単行本 2022年2月 文藝春秋刊 文庫版 2025年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
超人計画インフィニティ
「我は人間にその存在の意義を教えむとす。即ちそは超人なり、人間の黒き雲より来る雷光なり。」フリードリヒ・ニーチェ『ツァラトゥストラ』(生田長江訳/新潮社) 二十年前、「超人」という光を目指し、孤独と虚無に満ちた引きこもり生活の中で、妄想と哲学を武器に闘った。中年を迎えた著者は再びその旅路を歩み始める。老い、貧困、そして現実の荒野を越え、真の「超人」として生きるとは何か? 中年男性よ、君たちはどこへゆく。僕のゆく道は「超人ロード」だ! 「くっ・・・・・・ダメだ。こんなスペックでは、マッチングアプリではとても戦うことができない!」 人間世界の事情に疎い脳内彼女に、俺は説明してやった。 確かに年収百万超は、俺の感覚ではかなり立派であると感じられる。だがこの人間社会では、年収百万では尊敬されないのだ。 また俺は、自分の身長がちょうどいいサイズ感であると思っている。だが一説によると、この身長の男には人権がないとされていた。 また俺の人生で誇れる数少ないことの中には、高校卒業がある。何年も登校して昼の三時過ぎまで椅子に座るという苦行を、弱冠十八歳の俺は、見事に最後までやり遂げたのだ。だが、誰もそのことを褒めてくれない。 それゆえ俺のスペックをマッチングアプリのプロフィールに書いても、それは負け戦の始まりであり、むしろ俺の存在価値をただめちゃくちゃに毀損されるだけに終わるのだ。 「しかも俺は四十を超えてて頭も禿げてるんだ! このエイジズムとルッキズムに支配された悪の世界では、俺は戦う前から敗者なんだよ!」 「そ、そんな・・・・・・だとしたら滝本さんはもう一生、恋愛ができないじゃない!」 「ああ、その通りだ! 恋愛なんてもういいんだよ・・・・・・」 「た、たいへん! 恋愛から撤退した中年男性は、すぐにセルフネグレクトに陥ってしまうらしいわよ!」 「別にいいんだ。レイ、お前がいてくれるから・・・・・・いつの日か、このアパートの布団の染みになるまで、お前とこうして適当な話をしていられれば、それで俺は幸せなんだ・・・・・・」 ――本文より -
追跡
謎が謎を呼ぶノンストップサスペンス 東京都武蔵野市で住宅一棟が焼ける火災が発生。 焼け跡からは、その家に住む志村潔(69)とその息子夫婦と見られる 男女三人の遺体が見つかる。単なる住宅火災に見えたが、 夫婦と見られる遺体の死因は焼死ではなく、 刺されたことによる失血死であった。 しかも現場からは、この夫婦の子供と見られる小学生が消えていた。 さらには、志村の経歴をたどると、“息子”がいた形跡がない。 一体この火事で死んでいたのは何者だったのか? 警察が捜査をに乗り出すのと軌を一にして、 地下組織『I』の作業員の樋口にもある指令が下される。 不可解な火災、血の繋がりのない“家族”、消えた子供の行方…… エンタテインメントを追求した、究極のノンストップサスペンス。 -
魔城の林檎
禁断の果実が、親友を消した。 幼い頃からの親友を追って大手美容会社マルムに就職した神楽七星。しかし彼女は二週間前に退社扱いとなり姿を消していた。「彼女は死んじゃいない。私は絶対に諦めない」。七星は親友を見つけるため、彼女が恋をしていた人物を捜す。しかし見えてきたのは予想外の真実だった。特別な林檎を使った化粧品で業界のスターダムに躍り出たマルムの、絶対に外に知られてはならない黒い秘密。やがて七星は日本中を震撼させるような暗い渦に巻き込まれていく。 「ビストロ三軒亭」「神楽坂つきみ茶屋」などのシリーズを手掛けてきた著者初の単行本。 斎藤千輪は、シスターフッドも絶品! -
失うことは永遠にない
私も、みんなと家族だったらよかった。 東京・目黒の家で暮らす小学5年生の奈保子の家族は、父親の不倫をきっかけに崩壊しつつあった。奈保子は母の失踪を機に、大阪にある父の実家にひとり預けられることになる。河原で出会った同じ年の少女・アサコが奈保子を連れて帰ったのは、血のつながらない4人の兄弟たちが住む、穴ぐらのような家だった。なかでも歳の離れた長男の鋭い眼光に、奈保子は心を奪われるが──。 痴呆が進んだ祖父の静けさと、灼熱の太陽を反射して光る大阪の川面が、冷え切った主人公の心を揺さぶる。人がはじめて対峙する「孤独」を丁寧に描いた、少女のひと夏の成長物語。 -
血反吐怪談
現在進行形の厭ナ話、絶望まみれの恐怖譚39話! 「何故、肉片が動くのだ。」 今も肉片は新鮮なままで現れる。いっそ、食べてしまおうか―― 収録作「新鮮」より 決してスッキリとは終わらない〈厭〉がいつまでも後を引く…。 家族二人ずつで居間に出入りするという奇妙な日常生活、その理由とは…「村越家のルール」 移住した古民家の屋根裏にある謎の引き戸は…「猿専用」 回収しても何度もゴミ集積所に現れるフランス人形はかなりヤバい代物で…「ギロチン人形」 正式な手続きを踏まずに神像の身を削り取ってお守りを作ってしまった結末は…「聖域」 自慢の娘の衣服にある時から血痕が付くようになり…「血の娘」 ほか、血反吐を吐くほどの救いようのない絶望が次々と襲う最凶怪談全39話を収録! -
菊の剣
神剣なきまま即位した“すめらぎ”の秘めたる想い――。小さき者が小さきままに集い、大輪の花となる。日の本をそんな国としたい。菊を愛した後鳥羽院と刀鍛冶たちとの絆を描く、心震える連作短篇集。新たなる神剣を作るべく、後鳥羽院によって各地から集められた、則宗、延房、久国ら刀鍛冶(御番鍛冶)。共に剣を鍛えていくことで、“すめらぎ”たらんとする院の想いを知った彼らは、それに応えようとするのだが……。承久の乱を起こして鎌倉幕府に破れ、この国の政を武家のものにしてしまった「暗君」とされる後鳥羽院の真の姿に、刀鍛冶たちの視点から迫った歴史小説。『利生の人 尊氏と正成』で第12回日経小説大賞を受賞し、『あるじなしとて』で第12回日本歴史時代作家協会賞の候補となった著者渾身の最新作。 -
平家物語 解剖図鑑
盛者必衰の嫌われ者なのに なぜ平家に心を寄せてしまうのか? 多くの作者たちが書き足し、書き変えてきた壮大な物語を、 図解でわかりやすく解説した入門書の決定版! 鎌倉から南北朝期にかけ、多くの作者たちによって練り上げられた『平家物語』。 史実をベースにしながらも巧みに時を操り、歴史的人物のキャラクター化がなされてきました。 そこには作為があり、政治的背景が隠されています。 本書は覚一本『平家物語』をもとにそれらを紐解き、あらすじや有名エピソードのほか、当時の武士・貴族の行動や考え方なども解説しています。 本書は、『平家物語』の入門書として最適なだけでなく、その複雑さを読み解くことでより深く楽しめるように構成されています。 平安武士の生き様がマルわかりの1冊です。 実は、『平家物語』は滅びの美学や、「諸行無常」を語るための書ではなかったのです。 -
行方不明展
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 麒麟・川島明&小説家・高瀬隼子推薦! 読み進めていくと行方不明者には何か共通点があることに気づいてしまう。 もしかしたら僕らが「おいていかれた」のかもしれない ──麒麟 川島明 行方不明、と書いてみる。 どうかそれがあなたにとって望みどおりの形で整っていますように ──高瀬隼子 この本は「行方不明になりたい」と切実に願った人の前にのみ現れる、「異世界への扉」── ホラー作家・梨×株式会社闇×大森時生主催の不穏な展覧会「行方不明展」が書籍化! “行方不明”をテーマに作られた、さまざまな架空の“痕跡”、全52件を完全収録。 ※この書籍に収録されている展示品は全てフィクションです。 -
冬と瓦礫
1995年1月17日未明、阪神・淡路大震災が発生した。 神戸市内の高校から都内の大学に進学し、東京で働いていた青年は、早朝の電話に愕然とする。 かけてきたのは高校時代の友人で、故郷が巨大地震に見舞われたという。 慌ててテレビをつけると、画面には信じられない光景が映し出されていた。 被災地となった地元には、高齢の祖父母を含む家族や友人が住んでいる。 彼は、故郷・神戸に向かうことを決意した。 鉄道は途中までしか通じておらず、最後は水や食料を背負って十数キロを歩くことになる。 山本周五郎賞を受賞した作家が自らの体験をもとに、震災から30年を経て発表する初の現代小説。 -
埋葬
1999年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘の死体遺棄事件。犯人と目された少年の死刑確定後、被害者の夫は謎の手記を発表し失踪。10年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者達の告白は事件の構図を次々と塗り替えてゆく……。 読者を幻惑・酩酊させる仕掛けで、純文学×ミステリ×フェイク・ドキュメンタリーの歴史的達成として小説界を騒然とさせた衝撃作、ついに文庫化。 本作ははたして、現代の「藪の中」か、奇書か、あるいは小説の極北か―― 酉島伝法さん(小説家・イラストレーター)推薦! 文庫化にあたり、ボーナストラックとして、著者独自の犯罪小説二篇(「トンちゃんをお願い」「私の娘」)を書籍初収録。 【目次】 Ⅰ 埋葬(2010) Ⅱ トンちゃんをお願い(2011)/私の娘(2019) 〈解説〉岡和田晃 -
アンソロジー 料理をつくる人
どんな料理であっても、そこにはつくり手の感情が込められているものです。プロが提供する料理は支払われた報酬と引き換えにお客さまを満足させるために、家庭料理は同じ食卓を囲む家族の健康や団らんのために、たとえ自分以外に食べる者のいない簡単なものであったとしても、そこには自分への思いが注ぎこまれているのです。本書では、そのような様々な立場の「料理をつくる人」たちをテーマにした短編を、文芸の最前線で活躍中の六名の作家に執筆していただきました。心とお腹を満たす極上の物語のフルコースを、どうぞご堪能くださいませ。/【目次】西條奈加「向日葵の少女」/千早茜「白い食卓」/深緑野分「メインディッシュを悪魔に」/秋永真琴「冷蔵庫で待ってる」/織守きょうや「対岸の恋」/越谷オサム「夏のキッチン」
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