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男はリビングでくつろいでいる。キッチンでは妻が夕食の支度をしている。幼い息子は冬でもないのにマスクをつけて、テレビ番組を見ている。男はキッチンへビールを取りに行く。妻の作っている料理に「美味しそうだね」と声をかけ「息子は風邪でもひいたのか?」と聞く。そしてふと気づく。自分たち夫婦に息子なんていただろうか? そして妻を見て驚愕する。誰だ、この女は? 日常が奇妙に歪む、戦慄のノンストップホラー!
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Posted by ブクログ
日常がじわじわ崩れる不気味さと、黒いマスクの女や肉感的な『じょかい』が迫る恐怖が強烈。液体を貪る音、肥満化する男…生理的嫌悪感MAXで背筋凍る。終盤のゾッとする真相も最高でした
私はきっと、人間の力では決して抗えないことを叩きつけられるような、暴力的な恐怖(怪異)を定期的に摂取しなければいけないという病気持ちなんだと思う。(我ながら生粋のドMだな…) 発作的に飛び込んだ書店にて購入。 表紙イラストの目を引く不気味さと、分かりやすく尚且つその意味を知りたくなるタイトルに惹かれ...続きを読むた。 その判断、正解。 読み進めていくにしたがって、"不気味さ"が情報という肉を纏い、脚がが竦み身の毛がよだつほどの"怪異"へと変貌する。 フーダニットとホワイダニットの混合ホラー。 かのじょは"誰だ"? かのじょは"何"だ? 知らないことを恐れるのは人間の本能である。 知ったうえで忌避するのは畏れであり、古来より人はそれを神として祀り、閉じ込めてきた。 本作を読んで去来した感情はまさに、畏怖。 しかし同時に井上宮さんの天才的発想に心から感動した。 全ての伏線を見事に繋げ、生み出された新解釈。 疑問符に提示された答えは私にとってもはや水源。 その理論でいくと神話や怪談に幾重にも考察の余地が生まれるじゃないですか。 井上宮さん天才か?たーのしー! 新説での考察語りとか切実にしたい…! 本作を生物ホラーと分類するなら、安生正さんの【レッドリスト】、超常的怪異と分類するなら、澤村伊智さんの【ぼぎわん(小説版)】がそれぞれ近いので、おかわりを求める人には是非一読をオススメしたい。
人の話を聞け! 登場人物全員に対して思った一言。 主人公の苦労は今の世の中によくあり共感しそうになるけれど、なんでそうするという行動が多くてもやもや。最後の展開が長々してた。
じょかい本体の描写がとても気持ち悪い。 庭がゴミだらけになってたら近所から苦情とか来ないのか?もしかしたら文句を言って来た人も食っちゃった? 知奈美にあんな逃げ方をさせるために2人の手首を紐で結んだのなら、作者底意地が悪すぎる。主人公もアホだと思うけど。
うぐぐ、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ちが悪い。 女の怪物・じょかいと高音・低音を使い分ける二重人格の少年・祥太。 平凡な日常を送っていた男達が、じょかいと祥太に関わる事で変貌を遂げて行く。 豊満な胸を持つじょかい、その胸の先端にある穴から溢れ出す得体の知れない流動食を貪り食いつくし肥満化して行く...続きを読む男達。 心理的ホラーではないので背筋が寒くなる感じはないが、ただひたすら気持ちが悪い。 日常のシーンが合間に描かれる事で地続きの恐怖を感じる。 じょかいの目的が明かされる結末にぞぞっ。 脳内でまだミミズが蠢いている。 ウケケケケ。
『口裂け女にご用心:あなたの身近に既にいるかも』 表紙を見て、怪談っぽいホラーを想像していたが、怪談にグロテスクな描写を追加したような、食事前後には読みたくない本だった。次回はないかな・・・
前作「ぞぞのむこ」で謎の都市・漠市を通じて強烈な擬音を印象に残してくれた著者。今回は目に見えるような悍ましい食事風景をいきなり投下してくれます。徐々にあきらかになる題名の意味と生態はキモチワルイという表現しか思いつきません。前作と系統は似ていましたが、ずっと似たような怪異とキモチワルサが繰り返される...続きを読むのでちょっと冗長に感じてしまいました。全体をスリムに短編にするか、連作短編のように主人公を変えて長い年月で表現されたらもっと好みだったかも。それにしても黒いマスク…今後は見かけたらかなり気になるかもしれません。
本当に嫌な気分になるけど ハッピーエンドと思えば救われるいい話かも。 ただ時代背景に無理がある、 コロナ前なら景気はいいし、33才なら再就職できる。バイトもオリンピック前なら土木の求人いっぱいあった。飲食もバイト経由で正社員もある どっちかと言うと氷河期かな。嫌な時代だった。 やっぱりこの話はハッピ...続きを読むーエンド。
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