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奇想天外なトリック、新本格渾身の推理! ――大東京を恐怖のどん底につき落とす、連続殺人が発生。犯行は、金槌によるメッタうちと絞殺が交互する。犯人は一人か、あるいは別人か? 現場には常に、謎の数字を記したメモが……。被害者たちを結ぶ「失われた環(ミッシング・リング)」を探せ! ご存じ速水三兄妹がつきとめた、驚愕の真相とは? 奇想天外な推理の新旗手の傑作長編。……奇怪な謎、巧妙な罠、鮮やかな推理!
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Posted by ブクログ
速見三兄妹シリーズの第三作目です。今回は無差別殺人事件です。濃いキャラクターのどたばたギャグは健在。 作者の我孫子武丸氏は、この作品を書いているうちに『殺戮にいたる病』を思いついたそうです。 明るい『メビウスの殺人』に暗い『殺戮にいたる病』と、明るさは全く違いますが、そういえば似た雰囲気を持っ...続きを読むていると思います。『殺戮にいたる病』を読んだ人には、『メビウスの殺人』のどたばたギャグのノリに吃驚すると思います。逆に『メビウスの殺人』を読んだ人には、『殺戮にいたる病』のスプラッターな描写の数々に戦慄を覚えると思います。 『殺戮にいたる病』は「我孫子武丸の最高傑作」と評価と人気が高いです。どちらも良質の作品ですからお薦めします。是非、読み比べてみて下さい。
最初に犯人がわかっていて追い詰めていく過程で我孫子先生のユーモアや面白い文章があり、笑えます。話もしっかりと作られており、面白いです。
速水三兄妹シリーズは笑いありの本格ミステリーで全作どれも読みやすく面白いのですが、3作目の本作が個人的には1番好きです✨シリーズがここで止まってしまっているのが残念です。久しぶりにミステリーを読みましたが、やっぱ最高だなーとしみじみ♫
初めて読んだ中学校時代、次々に起こる殺人事件の「関わり」を全く推理できなかった。で、その「関わり」が明かされた時の驚きたるや、すさまじいものがありました。
「8の殺人」「0の殺人」 と来て、著者の三作目に当たる1990年発刊の初期三部作の最終作。この速水三兄妹が登場する初期シリーズはどの作品もドタバタ喜劇っぽくて重くならないのだが、本作で企てられる犯罪はけっこう猟奇的である。いわゆるゲーム殺人だ。撲殺と絞殺が交互に繰り返される連続殺人に苦慮する長男・恭...続きを読む三。被害者にいかなる共通点も見られず、捜査は難航する。ユーモア推理風だから、さほど深刻にならずに読めるが、これシリアス路線で書いたらサイコ・スリラーっぽくて使えるんじゃないかなどと考えていたら、作者によるあとがきで後の 「殺戮にいたる病」 という作品に活かされているらしい。未読なので、そのうち読んでみたいが。犯罪の背景にパソコン通信が出てくるのが後のネット犯罪を暗示していて興味深い。例によってリアリティの点ではツッコミが可能な場面も多々あるのだが、この作品群に関しては指摘するだけ無粋であろう。更にいうと、殺人の謎のいくつかと殺害方法の真相は説得力が弱いと言わざるを得ず、その意味で物足りない。真剣にその意味を推理していただけにねぇ。
速水三兄弟最期の作品。 でも本当に悔しい。 すごくすごく面白いのに この設定の他の作品を 読んでしまっていたから 結末予測できてしまった。 順番に〜謎のメモ〜で あの本と全く一緒だーと。 面白く素晴らしいものだからこそ パクるというのは言い方がわるいけど インスパイアされてしまうのかな、、
「8の殺人」「0の殺人」と読んだので、「メビウス買わなきゃなぁ〜」とずっと思っていた。 昨日ふと本棚を見たらそこにあったって、一体どういうこと?無脳?無脳なのオイラ? 読み始めてみても、全く記憶にない。狂牛病か。スポンジ状か。 東京を恐怖のどん底につき落とす連続殺人が発生。犯行は金槌による滅多打ち...続きを読むと絞殺が交互する。犯人は1人か、あるいは別人か。 現場には常に謎の数字を記したメモが。被害者達を結ぶミッシングリンクを探せ。 速水三兄妹が活躍するスラップスティックミステリー、第3作。 今回はスラップステックぶりがハンパじゃなく面白かった。特に東京が連続殺人ですっかりパニックになってしまい、人々がカオスにあって迷走するシーン。筒井康隆ばりの畳みかける妄想が炸裂している。いやぁ、笑った笑った。 それに反して内容はとても戦慄的。読みながら「殺戮に〜」に似ているなぁとずっと思っていたら後書きに「あの作品(殺戮)のプロットはこの『メビウス』を書いている最中に思い付いたものなのです。(中略)本書はスラップスティック版『殺戮にいたる病』といったような感があり(後略)」ときっちり書かれてて納得。文庫本の後書きはこういうリンクが楽しい。 プロットは最後の最後までオチが読めない。「もうページ数がこんだけしかないのに、どうすんのぉ!?」とドキドキしながら読んだ(とても再読とは思えないこの様相はどうだろう)。 速水三兄妹の活躍も素晴らしい。こうなってくるといちおの荒唐無稽な推理も楽しみになってくるから不思議だ。そして忘れてはいけない木下!前作「0の殺人」のラストで爆弾テロに遭ってしまい長期離脱していた彼の登場を待ちわびた。今回は彼の不死身ぶりはそうそう発揮されていないものの、物語に良い味付けを差している。 しかしながらこの後速水三兄妹は活躍していない。どうやら短編が2編(それぞれ「裏庭の死体」「バベルの塔の犯罪」)あるのみ(しかも後者は木下メイン)で、長編は出てない模様。 ああ〜読みたい読みたい。
一人のサラリーマンが殺された。金槌での撲殺、そして現場に残された謎のメモ……これが連続殺人の幕開けだった!事件と事件を繋ぐミッシングリンクは一体何なのか?ご存知速水三兄弟が連続殺人犯を追う。 * * * 速水兄弟シリーズ第三弾。新キャラとして鬼島警部補見習が登場し、登場人物たちの面白さに磨きがかかっ...続きを読むています。相変わらず木下刑事には笑わせて頂きました。
うーん、またしても一番の大ネタがわかっちゃった。とはいっても最初の人物紹介で犯人がわかっちゃっている以上、これしか方法はないんだろうけど。俺としてはどちらかというとシリトリ殺人の方が意表を突かれた。途中で便乗殺人をはさんだり、ロリコン加藤を登場させたり、はずし方もうまい。 椎名俊夫が慎二のことを...続きを読む知ったあとは、「セブン」みたいなサスペンスになるというのもありだと思ったんだけどな。安孫子武丸のようなパリパリの本格推理作家が本格推理とサスペンスの融合した小説を書いたというのはあまりないようだから、面白いものになると思うんだけど。ジャンルは違うけど、「殺人鬼」という成功例もあることだし。ひょっとすると、このシリーズではあくまで従来の雰囲気を壊さないようにして、それを試したのが「殺戮にいたる病」なのかもしれない。やっぱ「殺戮~」には期待できそうだ。 係長がクビになったり、とうとう恭三に彼女ができたり、シリーズとしては大団円に向かっていってる気がする。実際、このあとシリーズの長編は書かれていないみたいだし。もっとも恭三と鬼島が結婚したあとも続いちゃったら、「翔んでる警視」になっちゃうけど。 速水兄弟って桜新町に住んでたのか。こういう話が自分の知っている場所を舞台に書かれるとなんか得した気がしていいね。
速水警部補とミステリマニアの弟と妹が活躍する、速水三兄妹シリーズの三作目です。 ミッシングリンクをテーマに、犯人側と警察側の視点がほぼ交互に切り替わり、物語が展開します。 冒頭に犯人の名前が明かされ、倒叙系ミステリの雰囲気もあるのですが、ただそれだけで終わらないところも面白く、意外性を持つ真相解...続きを読む明まで楽しませていただきました。 ただ、この真相は賛否両論ありそうですね。 読む人の捉え方によって、評価が大きく変わるように思います。 新たなキャラクターも登場し、これから更に面白くなりそうだと思えるだけに、新作が発表されないのが残念ですね。 デビュー当時のシリーズものだけに、ここで終了ということなのでしょうか。
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