Posted by ブクログ
2022年03月31日
もしこの感想をお読みの方で、まだ一度も本書を読んだことがない人がいるならば、できればまずはこの先を読まずに、そして他の方の感想も一切読まずに、よく作り込まれた犯罪心理学の本だと思って、先に本書を読んでほしいです。グロテスクな描写があってかなり気持ち悪いですが、グロ描写が苦手な人でなければ是非読んでほ...続きを読むしい。最後まで読んで絶対に後悔はしません。
ブクロブでの他の方の感想が少しネタバレチックなので、ほんとに全部読み終わってから読んだ方がいいかと。。
ほんとはこれもネタバレと表記したいのですが、まだ読んでない人たちはネタバレとフィルターがかかったものは読まないと思った為、ネタバレフィルターを外しての投稿をさせて頂きます。
以下には感想が来ます。ネタバレちっくなものが含まれてしまっているので、本書を読んでない方はここで読むのをやめて是非とも購入+拝読をおすすめします。ほんとに。
↓以下感想。
してやられました。ほんとにしてやられました。
途中までは、凄く鮮明に人の心の機微だったり、行動だったり、描写を細かく書くなぁと思って、「すごいよく作り込まれた小説だし、見事な描写だけど多分一回読んだら終わりだな」と思ってました。
☆3をつけるつもりだったんです。
なぜなら僕はこの本をサスペンスのような本だと思ってました。最初に犯人が捕まるシーンから過去への回想が始まるので、これはこの犯人がどのように犯罪を犯し、そして警部やその仲間たちがこの人をどうやって捕まえるか。
そして、そこにあるまでの犯人の異常な行動。
大事な人を失った人の胸中。
そういったものをとてもリアルに書いた作品なのかと思ってたんです。
でも全然そんなことなかった。ほんとに最後らへんで「ん?どーいうことだ?? 何かおかしいぞ?」と混乱して色んな所を読み返し、最後の最後でまさに何か地面がぐらついたかのような、すさまじい衝撃を受けました。
僕はこの小説を一切ミステリーだと思っていなかったんです。(すごい有名なミステリーの本らしいですね。知らなくて良かった…)
いつぞやに恐らく友人からおすすめされて、ぼんやりとブクロブの「読みたい」に登録していて、今年の初めに、「よく分かんないけど読みたいに入ってるし、評価高いし買っとこ。」と思って本書を手に取りました。
だけど周りのミステリを良く薦めてくれる友人に聞いても、この本のことは知らない。といいます。なのでこれは何か別のジャンルの本だ!と思い、そしてはじめの文章からも違うジャンルだ!サスペンスだ!と思い読み進めていました。
だから見事に騙されたんです。最高に興奮しました。やっぱり「ミステリーだ!」とか「何かトリックがある」と思って読むと、色んな部分に疑いを持ってしまいます。
だから、そうじゃなくてただのサスペンスでグロい描写とか人の心の機微、犯罪者の思考を見事に書く作品だと思って読んでいた僕は、とても、とても疑いの心などなく読んでいたのです。
なので、ほんとに最後の一部分には雷が打たれたような衝撃を受けました。
これは恐らく、ブクロブで読みたいに入れたこと、友人があまりちゃんと説明しなかったこと、それによって引き起こされた幸運だったと思います。
ミステリーの内容としては、叙述トリックもの。であり、こういった類いを良く読む人ならあまり衝撃は受けないのかもしれません。(なんなら、叙述トリックというのがすごい有名な作品らしいですね)
だけど、知らない人が読んだら最高に面白いはずです。
ほんとは☆5の本は、何度も読み返したい本につけるのですが、とんでもない興奮をくれたということで例外的に☆5をつけさせてもらおうと思います。
ほんとに今日この物語に巡りあえて良かったです
衝撃で今日は眠れそうにありません☺