小説作品一覧

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  • 沃野の伝説(上)
    3.5
    1~2巻715~759円 (税込)
    米穀卸商の坂本が水死体で発見された。死の直前に坂本が電話した相手は光彦の母・雪江。浅見は母の依頼で調査に乗り出す。一方、長野県では大量の闇米横流し事件が発覚。竹村警部もまた、捜査を開始し……。
  • ユタが愛した探偵
    3.5
    スキャンダル雑誌の編集長が沖縄県知念村の斎場御嶽で死体で発見された。真相を追う浅見は沖縄へ向かい、死者の声が聞こえるという不思議な力を持つ女性と出会う。神秘の国に隠された悲劇の連鎖とは。
  • 美濃路殺人事件
    3.5
    愛知県犬山市の明治村で死体が発見された。残されたバッグには、本人とは違う血液に染まった回数券が。数日前の宝石商失踪事件の報道から被害者に見覚えがあった浅見は、取材先の美濃から現場に赴く。
  • 鄙の記憶
    3.5
    静岡の寸又峡で「面白い人に会った」という言葉を残して、テレビ局の記者が死亡。さらに、事件を追っていた新聞記者が失踪した。浅見はふたつの事件に隠された深き恩讐と対峙する! 本格推理長編。
  • 天城峠殺人事件
    3.5
    天城峠付近で発見された、千社札を持って寺社巡りをしていた男の死体。そして人気アイドルの心中事件。無関係とも思える二つの事件に遭遇した浅見は、意外な接点に気づき、巧妙なトリックに迫っていく!
  • 朧月市役所妖怪課 号泣箱女
    3.5
    秀也の頑張りで少しずつチームワークが出てきた妖怪課の前に、謎の妖怪退治民間業者〈揺炎魔女計画(フレアウィッチプロジェクト)〉が現れた。妖怪に対する考え方の違いから対立することになるが、その陰には市政を巻き込む大きな陰謀が……!?
  • エウロパの底から
    3.5
    私は小説家だ。そしてこれは私の小説だ。私が心血を注いだ惨殺があり、私が身を削るように描いた苦悩がある。文の始まりから果てまで、すべてが私だ。 事件は私の書いた小説の通りに起きていた。犠牲者、殺害の方法、現場の描写。すべてが私の描いたとおりに。 私の見る『小説』通りに。 こんな殺し方ができるのは誰だ。こんな小説が書けるのは、なぜだ。 警察も、被害者も、加害者も私を疑う。『犯人』と決めつける。 だが私は『犯人』ではない。 私は、小説家なのだ。
  • ハサミ少女と追想フィルム
    3.5
    内気な美大生の道郎は、おかしな先輩・檜垣に映画作りに誘われる。檜垣に渡されたホラー映画を見ていると、画面から大ハサミを持った少女が飛び出してきた! 以来、不思議な事件に遭遇するようになり……。
  • 天狗岬殺人事件 山田風太郎ベストコレクション
    3.5
    あらゆる揺れるものに悪寒を催す「ブランコ恐怖症」である八郎。その強迫観念の裏にはある戦慄の事実が隠されていた……表題作を始め、初文庫化作品17篇を収めた珠玉の風太郎ミステリ傑作選!
  • 始動 警視庁東京五輪対策室
    3.5
    2020年夏季五輪の開催地が東京に決定したその日、警視庁東京五輪対策室が発足した。7年後の東京五輪のために始動したチームの初陣は「五輪詐欺」。架空の五輪チケットで市民を騙す詐欺集団を追う!
  • マザコン刑事の事件簿
    3.5
    警視庁捜査一課の大谷努警部は三十代半ばのハンサムで切れ者。モテモテなのに独身なのは、実は大変なマザコンだから。そんないわくつきの独身警部のもとに配属された香月弓江は、新米ながらベテランはだしの腕利き刑事だ。イケメン警部と美人刑事の名コンビが、殺人現場にまで三段弁当を持ってくるママに振り回される。軽妙洒脱なユーモア・ミステリー。人気シリーズ第一作!
  • 世界と闘う「読書術」 思想を鍛える一〇〇〇冊
    3.5
    世界各地で民族紛争や宗教対立が激化している。かつて覇権争いの主役だった国家は、経済的にも政治的にも巨大なパワーを持つグローバル企業によって存在自体を揺さぶられている。日本も例外ではない。ブラック企業による労働者からの収奪は進み、自由は大企業だけが独占している。沖縄の基地問題はじめ日米関係、官僚支配の問題など政権交代をへても解決の糸口は見えない。世界は激変している。こんな時代に思想のないまま世界に対峙して生きていくことはできない。自分の言葉で世界をとらえ直し、みずからの思想を鍛えるのは読書しかない。ふたりの知の巨人が実体験をひきながら、読書を武器にする方法を説き明かす。【目次】はじめに――「AKB48と宗教」 佐藤 優/第一章 宗教・民族と国家/宗教・民族と国家を読む、必読ブックリスト/第二章 家族と国家/家族と国家を読む、必読ブックリスト/第三章 戦争・組織/戦争・組織を読む、必読ブックリスト/第四章 日本とアメリカ/日本とアメリカを読む、必読ブックリスト/第五章 沖縄・差別の構造/沖縄・差別の構造を読む、必読ブックリスト/第六章 日本・日本人/日本・日本人を読む、必読ブックリスト/第七章 文学・評伝・文芸批評/文学・評伝・文芸批評を読む、必読ブックリスト/第八章 社畜とブラック企業/社畜とブラック企業を読む、必読ブックリスト/第九章 未来を読む/未来を読む、必読ブックリスト/おわりに――異能の人との連帯 佐高 信/佐高 信が選ぶ、ジャンル別・必読「新書」リスト
  • けいどろ
    3.5
    「ちょんまげぷりん」作者の書下ろし最新作。  ノビ(家宅侵入)専門の泥棒として、その名を轟かせていた吉森和宏は、出所直後に突然、刑事・高山清三に声をかけられる。聞けば、自分を死なせてほしいという話だった。老いさらばえて生き恥をさらしたくないから、もし、自分がそうなってしまったら、頃合いを見計らって命を絶ってほしいという依頼だった。  ええかっこしいの高山らしい内容のものだったと思ったが、当然吉森は取り合わなかった。それから一年半後、思わぬ契機から高山の近況を知ることになった吉森は、愕然とすることになる。しかし、それは以後十年近くに及ぶ長き旅路の発端に過ぎなかった。
  • 動く不動産
    3.5
    園山由佳は、義兄から父親危篤の報せを受け、大阪へと向かった。義兄の石丸伸太は通天閣のちかくで、父の看病をしながら司法書士兼お好み焼き屋を細々と営んでいる。そんな彼のもとに、購入した土地の登記依頼が舞い込む。ところが、その物件は購入者とは別の名義人の申請がなされ、しかも不正を働いた売り主は不審死を遂げる。由佳と伸太はこの不可解な事件の調査を開始するが……。日本の土地制度の矛盾を鋭く抉った横溝正史賞受賞作。
  • ボルネオホテル
    3.5
    小さな島に建つ古いホテルに泊まり合わせることになった九人の男女。吹き荒れる嵐が橋を奪い、通信の手段もない。館は完全に外界から閉ざされてしまった。――そして、最悪の夜が始まった。邪悪な霊が、プールを底無し沼に変え、家具を飛ばし、毒虫を操り、心と体を乗っ取ろうと襲って来るのだ。絶望の闇の中で死を待つのか、それとも――。これがホラー小説の原点だ。
  • 転倒
    3.5
    〔競馬シリーズ〕競走馬を競りおとしたジョウナの身辺に、次々と奇妙なことが起こり始めた。アル中の兄に匿名でウイスキーが届けられ、放火事件が……信用あるジョウナを目の上の瘤にしているあくどいやつらがいるのだ。業界を守らなければ! 敢然と立ち上ったジョウナの前に現れた、陰で組織を操る人物とは?/掲出の書影は底本のものです
  • 月は怒らない
    3.5
    チンピラの梶原、大学生の弘樹、警察官の和田。何の接点もないように見える三人には共通点があった。それはある女の家に通っていること――。市役所の戸籍係で働く恭子は金にも物にも執着せず、相手に何も期待しない。そんな無機質で達観した女に、男たちはなぜ心惹かれるのか。女には、この世界の何が見えているのか。交差する思惑の中から浮かび上がるロクデナシたちの生き様を描いた長編小説。
  • 遺留捜査 1
    3.5
    「被害者はなぜ殺されなければならなかったのか…」。鑑識員たちが集める"遺留物"や"遺留品"。警視庁捜査一課の科学捜査係主任・糸村聡は、被害者が遺した「子供の頃から大切にしていたおもちゃ」や「日常肌身離さず持ち歩いていたもの」にこだわり、科学捜査だけでは辿り着くことが出来ない被害者の知られざる一面を浮き彫りにし、現代のセオリーとは異なる方法で犯人を追い詰めていく-。被害者の最期の"声"を聞き、その人間性に寄り添う"愛すべき変人"糸村警部補の活躍を描く、従来の「犯人探しドラマ」とは一線を画す、時代が生んだ新しい"イノセントヒーロー"刑事ドラマ。待望の小説化。
  • 改訳 嵐が丘
    3.5
    英国ヨークシャーの荒野の中、常に激しい風が吹きつける「嵐が丘」。そこに住むアンショー家の奔放な一人娘・キャサリンは孤児のヒースクリフとともに育てられる。やがて強い信頼と分かちがたい愛情で結ばれるふたりだが、美しく成長したキャサリンは近隣に住む裕福なリントン家との交際を深め、それによって二人の心に亀裂が生じる――。清冽な大自然の中、互いの魂の真の合一を求めてさまようキャサリンとヒースクリフ。生死すら超越した不滅の世界を描き出す、永遠の恋愛小説。
  • 蒙求 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    3.5
    「蛍火以照書」から「蛍の光、窓の雪」の歌が生まれ、「漱石枕流」は夏目漱石のペンネームの由来になった――。礼節や忠義など不変の教養逸話も多く、日本でも多く読まれた子供向け歴史故実書から三一編を厳選。
  • 遠野物語remix
    3.5
    山で高笑いする女、赤い顔の河童、天井にぴたりと張り付く人……岩手県遠野の郷にいにしえより伝えられし怪異の数々。柳田國男の『遠野物語』を京極夏彦が深く読み解き、新たに結ぶ。新釈“遠野物語”。
  • 幸荘物語
    3.5
    築三十三年、六畳一間、家賃は三万三千円也。吉祥寺幸荘には極貧ながらも明日を信じる若き芸術家たちが暮らしている。小説家志望の吉岡は二十四歳にして童貞。女性経験の無さからくる劣等感に苛まれ、悶々とした日々を過ごしている。ある日、知人から佐和子さんという女性を紹介される。どこか儚さを感じさせる彼女の美貌に、吉岡は一目惚れしてしまい……。行き場の無い熱情と、空回りする自意識。誰もが通過してきたあのほろ苦き日々。夢を信じ、走り続ける若者たちの熱き想いを綴った青春群像。
  • 赤いベベ着せよ…
    3.5
    鬼に我が子を食い殺された女。腹を裂かれ、血まみれの我が子は、まるで赤い着物(べべ)を着ているようだ。女はやがて鬼になり人の子を……。そんな鬼女伝説が残る町に娘を連れて20年ぶりに帰郷した千鶴は、幼なじみの知人の幼い娘が扼殺され、古井戸に投げ込まれたことを知る。それは、同じ場所で20年前に起きた幼女扼殺事件と状況がそっくりだった。やがて、他の幼なじみの子供たちも次々と殺されていく。鬼は誰か!? “ことろ”の童謡が恐怖を呼ぶ、戦慄の長編ホラー!!
  • 黄金色の祈り
    3.5
    母校の天井裏で見つかった、盗まれたはずのアルトサックスと、天才プレイヤーの白骨死体。僕は旧友の不審死を題材に小説を書き、人生の一発逆転を狙うが……。成功者に憧れ、理想と現実の間をさすらい続けた末に僕が見出す、最も知りたくなかった真犯人とは? 自意識の闇を精緻なトリックに昇華させた、極上の青春ミステリー。〈解説〉佳多山大地
  • 推定脅威
    3.5
    2014年松本清張賞受賞作 誰よりも戦闘機を知る著者が描く、理系ミステリーの決定版! 自衛隊戦闘機「TF-1」が、スクランブル飛行中に墜落した。この異様な事故を受け、防衛省は機体を製造する浜松の航空機メーカー、四星工業にその検証を依頼する。四星工業では入社三年目の技術者、沢本由佳が上司の永田とともに業務にあたっていた。シミュレーションの結果、事故はパイロットの単純な誤操作によるものだと判断されたが、永田は沢本が言った何気ない一言が気になり、すでに会社を辞めてデザイナーをしている同期の倉崎に話を持ちかける。スクランブル発進した自衛隊機は、なぜ不可解な事故を起こしたのか?背後に浮かび上がるのは、「TF-1」設計時に官(防衛省)と民(航空機メーカー)がそれぞれ抱え込んでいた闇だった。
  • 名作の書き出し~漱石から春樹まで~
    3.5
    優れた小説の書き出しは、不穏で、美しく、なんか変だ。それぞれの時代を代表する15編の小説の書き出しに秘められた意味を読み解く。小説を、自由に楽しむための読書案内。
  • 俳句専念
    3.5
    故里秩父という風土の中で、医者であり俳人でもあった父の周囲の俳句世界に接しながら、著者は旧制高校における師友との出会いによって初めてその世界に開眼する。以後著者の俳句の基盤は、土俗的なもの、生命の原質の燦くもの、そして人間の現実の多様性を直かにつかみとることに置かれる。一茶・放哉・山頭火を愛惜し、揺るぎない虚子の「有季定型」に抗しつつも、「有季定型」は「家」の問題とともに、日本人の心の最も内奥に宿ることを著者は見逃さずに指摘する。俳人金子兜太生々発展の軌跡を辿る好著。
  • BLACK KING ―眠レル天狼―
    3.5
    全国でも強大な力を誇る暴走チーム“Dragon Black”。 その幹部である兄を持つ、高校1年生の雫。 兄たちの過保護ぶりにうんざり気味のある日、兄と敵対するシマを訪れた雫は、そこで孤高の男・雨宮仁内と出会う。 無口な仁内に一目で惹かれた雫は、度々会いに行くようになるが――。
  • ベースライン
    3.5
    都内の高校に転校してきた沢岸亮(さわぎし・りょう)。さっそく野球部への入部を希望するが、野球部は「ある事件」を機に部員の多くが退部していた。残った三人の部員たちと部の再建を図る亮。彼らの野球への純粋な気持ちと情熱は、去っていった部員や周囲の人間たちの心を動かしていくが……。ともに笑い、泣いた「あの時間」。一所懸命に打ちこんだ時間は、遠ざかるほどに、光り輝いていく。好きなものに対する真摯な姿勢が爽やかな感動を呼ぶ青春小説。

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  • 学校の事件
    3.5
    県立吹上高校は教頭も校長もその息子の新任教師も、可愛い女生徒とつきあう体育教師も、事故死した熱心な社会科教師とその妻も、軟式野球部員と監督も、PTAも、生徒会長も、ついでに町の小説教室講師(売れない作家)も、みな過剰な自意識を持てあます、怪しい輩だった。そんな学校に大量殺人事件が発生! 裏には、とんでもない真相が……。
  • イン・ザ・レイン
    3.5
    1巻1,870円 (税込)
    雨の日には仕事をしない――この探偵には、事件よりも謎が多い。同窓会詐欺犯、被害者、殺し屋、探偵が不思議な糸で結ばれる!ハードボイルド&トリックの見事な融合! 同窓会荒らしに100万円を騙し取られた予備校職員と殺し屋の監視下に置かれた人捜し専門の探偵。気分最悪の二人は、憎き相手の行方を追って、思わぬ形で共闘することになるが……。さらに「桃の缶詰」という腕は確かだが、ふざけた名前の探偵も加わり、事件は仰天の結末へ!? 雨の日に訪れるのは不幸か、果報か?「このミス」大賞作家による渾身のミステリー。
  • サマーサイダー
    3.5
    幼馴染のミズ、誉、悠は廃校になった中学の最後の卒業生。揺らぐ三角関係の中心には、去年の夏休みに変死体で発見された担任教師をめぐる秘密があった。夏が再び訪れ、廃校舎に隠した罪の記憶が三人を追いつめてゆく……。ほの暗い恐怖を漂わせながら、少年少女の関係を瑞々しい感覚で描く。泣きたくなるように切なくて、予測不能に怖い。心がざわつく傑作青春ホラー小説!【扉イラスト・市川春子】
  • 琅邪の虎
    3.5
    「五百年生きた虎が人の姿をして町中にいる」伝説の虎に喰われ、その手先となって少女を攫った?鬼の告白に、秦の港町・琅邪はたちまち大騒ぎに。さらには神木の下で見つかった死体が消え失せ、果ては始皇帝の観光台までが崩壊する……。相次ぐ怪事件に徐福の弟子たちが異能を駆使して挑むミステリー長編。
  • 十三回忌
    3.5
    資産家夫人の法要ごとに起こる娘殺し。一人は生きながら串刺しに、一人は首を持ち去られ、一人は唇を切り取られた。怪現象に手をこまねく警察を嘲笑うかのように、十三回忌でまたもや事件が起きた――。怒濤の「まさか!?」がクセになる、「やり過ぎミステリ」で人気急騰の著者のデビュー作!
  • 家族
    3.5
    ホームレスの男が盗み目的で住宅に侵入し、認知症の老女を殺害したとして逮捕された。男はこの事実を認め、新裁判員制度での裁判がはじまった。裁判員のひとり谷口みな子は、自身の経験から、この事件を老女の息子による嘱託殺人ではないかと疑っていた……。大いなる家族愛を描く、感動の法廷ミステリー。テレビドラマ化作品、待望の文庫化。
  • 最悪なことリスト
    3.5
    デイヴィッドはうまくしゃべれず、友達がいなかった。ある日フクロウの卵を見つけ、ひょんなことからクラスの天才少女と孵化させることに。二人は次第に仲良くなるが、たいへんなことが! 友情や命の尊さを教えてくれる、大人と子どものための心温まる物語。
  • チョコレートTV
    3.5
    映像制作会社・チョコレートTV。〈老若男女に愛されるチョコのようなコンテンツを提供する〉はずが、いまや謝罪の手土産にチョコを持参する始末。時と場所を選ばずダジャレを連発、周囲をドン引きさせる社長の荒巻源次郎のもと、ドラマやバラエティー、はては息子の運動会のビデオ撮影まで、さまざまな現場で奮戦する社員たち。テレビをこよなく愛する人間たちのくすっと笑える裏事情。ユーモア溢れる物語。
  • 産婦人科病棟
    3.5
    この春、高校を卒業した志賀有紀子。白百合産婦人科病院に就職、働きながら准看護学院に通っていた。妊娠7カ月の妊婦の掻爬に立会った。結果、患者は息をひきとった。「あんたたち、今夜のこと、絶対、誰にも言ってはなりませんよ」婦長は何回も念を押した。こんなこと黙っているなんて私できません、反論できない自分が、みじめだった。人間不信、医療不信を描く、衝撃のドキュメンタリー小説。
  • 嫉妬
    3.5
    夫に、女がいた……。エリートサラリーマンの夫とインターナショナル・スクールに通う娘に囲まれ、幸せな生活を送っていた麻衣。しかし、週末に家族で訪れた友人の海の別荘で、偶然ある事故に巻き込まれ、夫の浮気を知ることになる。その日を境に壊れたように夫を問い詰め始める麻衣。次々と明らかにされる秘密。女と男の激しくも、繊細な心の葛藤を描ききった表題作ほか3編を収録。
  • すべての愛がゆるされる島
    3.5
    太平洋の赤道直下に浮かぶ、名前のない小さな島。そこには教会があり、神父とわずかな島民が暮らし、訪れるどんな二人も祝福され、結婚式を挙げることができる。同性愛、近親愛、不倫愛、そこではあらゆる愛が許される――二人が、本当に愛し合っている限り。 その島を訪れる、父親と娘。それから姉と弟。ある者は愛の存在証明のために。またある者は不在証明のために。様々なものを見失って渇いた者たちの、いのちと時間がその場所で交錯する。
  • 絵画の住人
    3.5
    国分寺駅から徒歩数分のところに、まるで人の目から隠れるかのように建つ画廊がある。名画の複製ばかりが飾られている、その小さな画廊には、ある特別な秘密が隠されているらしく――。 高校を中退し、その場しのぎのバイトで食いつなぐ青年、諫早佑真。ある日、この世のものとは思えぬ美しい少女に導かれるように、AOKI画廊へと足を踏み入れる。絵画には興味のない彼だったが、画廊のオーナーから頼まれ、雇われ画廊主を務めることに。しかし、働きはじめた佑真は、すぐあることに気づく。 ――この画廊の絵、生きているんじゃないか……!?
  • ホテルブラジル
    3.5
    裏取引で得た一億円を持ち逃げしたチンピラ・江古田。それを追う冷酷な兄貴分・船越。彼女とデート中に偶然抗争に巻き込まれたサラリーマン・次晴。彼らが行き着いたのは、山の中に佇む休業中のホテルだった。謎のフロントマン・重盛に匿ってもらった次晴だったが、新たな“刺客”が次々にホテルへやってきて……。一億円を巡る決死の争奪戦が始まった。最後に大金を手にするのは誰か? 息をつかせぬ破天荒エンタメ長編!
  • 日本三文オペラ
    3.5
    1巻506円 (税込)
    大阪造兵廠跡のスクラップをねらう食いつめ者たちの集団、アパッチ族の動物的エネルギーと愉快にして滑稽な行状、原始共産制を思わせる泥棒社会の、妙に活気に満ちた姿を描く。最低の生活条件のなかで、社会的な虚飾や被覆を一切はぎとられた時にかえって逞しくうごき出す生の諸欲望をさわやかに描き出す。
  • 夢幾夜
    3.5
    有意識の自分と無意識の自分が織りなす「夢」の世界。そこにいままで気づかなかった、自分の素の姿が出現することがあるのです。本書には、キリスト、ショパン、実在の作家たちをはじめ、古今東西の人々が登場するドラマチックな、本当に見た夢の数々が紹介されています。著者の心の本音、信仰心、創作の原点などが素の姿で綴られた、エッセイとはひと味ちがう、興味つきない夢日記。
  • 永遠の島
    3.5
    日本海の中央に位置する好漁場匂島近海で多発する不可解な出来事。まるで“魔の三角地帯(バミューダ・トライアングル)”のように、船が、人が、跡形もなく消える。だが、何故かマスコミは沈黙を守っていた……。ZIIナナハン改を駆る長身の美女・洋子は、この事件に強く惹かれていた。理由はわからない。やがて父の伝から、この海域を調査している研究所を訪ねた後、洋子はひとり島を目指す。不能の天才学者、妻殺しの漁師、そして洋子。島に魅せられた様々な人間が禁断の扉を開ける時―。科学を背景に巧みな筆致で綴る現代の黙示録。萬月の新境地。
  • 窓の灯
    3.5
    姉さんが私を拾ってくれたのは、二月の、わりと暖かい日だった─大学を辞め、憧れのミカド姉さんの喫茶店に住み込みで働くまりも。いつしか向かいのアパートの窓を覗く事が日課となった彼女が見つけた「窓の向こう側」の世界とは?芥川賞作家のデビュー作/第四二回文藝賞受賞作。書き下ろし短篇を併録。
  • 家族場面
    3.5
    気がつけば、おれは石川五右衛門だった…。神出鬼没に時空を飛ぶ作家一家。読者を物語のブラックホールに突き落とし、ねじれた迷宮へと誘う表題作。被害者の遺族が死刑囚の刑を執行するという狂気の設定で、獄中で執筆し続けた囚人作家の断末魔を描く『天の一角』。長年の忍従に暴発した作家夫人の怒濤の糾弾を活写する法廷劇『妻の惑星』等、表現への熱い慟哭が刻まれた傑作7編。
  • 神様は勝たせない
    3.5
    彼らは苦しくてもピッチに立つと決めた――『私を知らないで』の著者による新たな傑作 中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。 2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。 各チーム二人ずつ蹴り終え、0-2でリードされた状況に、 キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。 そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、 司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは、 自らの弱さ、葛藤と向き合っていく―― 繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。/掲出の書影は底本のものです
  • 水底の骨
    3.5
    スケルトン探偵シリーズ最新作。異様な骨の正体とは? 十年前、ハワイで大牧場を経営するマグナスが失踪を遂げた。その遺骨が海の中から発見され、遺族の証言では当時のマグナスは殺し屋に命を狙われていたという。彼は逃亡の末にかわりはてた姿になったのか? 現地を訪れていた人類学教授ギデオンは調査を開始。当初、それはごく普通の骨に思えた。だが、やがてその骨の異常さが明らかになり、遺族の隠されていた秘密が露わに…… /掲出の書影は底本のものです
  • 骨の島
    3.5
    イタリア貴族の当主ドメニコは、名に信じがたい言葉をかけた。「私の子を産んでほしい」と。時は流れ、生まれた子は、実業家として財を増やそうとする。だがその矢先、一族の人間が誘拐され、何者かの白骨死体が地中から発見された。人類学教授のギデオン・オリヴァーは、骨に隠された一族の秘密を知ることになる。/掲出の書影は底本のものです
  • 楽園の骨
    3.5
    親戚の死因を調べてほしいというFBI捜査官ジョン・ロウの依頼で、ギデオンはタヒチへ飛んだ。ジョンの伯父が経営するコーヒー農園では不穏な出来事が続き、さらに娘婿が不審な死を遂げたのだ。彼の死と一連の事件には何か関係が?陽光ふりそそぐ南の島でスケルトン探偵が鮮やかな推理を見せるシリーズ第八弾/掲出の書影は底本のものです
  • 殺戮のチェスゲーム(上)
    3.5
    アメリカ南部の都市チャールストンで起きた連続殺人。一見何のつながりもない九人の老若男女が互いに殺し合ったこの事件は、吸血鬼たちの凄惨な戦いの幕開けだった!人間をチェスの駒のように操る魂の吸血鬼たちの、世界の覇権をかけた暗闘を描き、ブラム・ストーカー賞を受賞した超大型ホラー・スペクタクル/掲出の書影は底本のものです
  • 詩経・楚辞 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    3.5
    結婚して子供をたくさん産むことが最大の幸福であった古代の人々が、その喜びや悲しみをうたい、神々への祈りの歌として長く愛読してきた『詩経』と『楚辞』。中国最古の詩集を楽しむ一番やさしい入門書。
  • 常夜
    3.5
    学芸員の私は旧家や辺鄙な土地を訪れる機会がある。野々宮先生の喜寿を祝う会に出席した折、そうした場所で見聞きした話をまとめるよう先生に勧められ――。第8回『幽』怪談文学賞・長編部門大賞受賞作。
  • 箱庭図書館
    3.5
    僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“物語を紡ぐ町”で、ときに切なく、ときに温かく、奇跡のように重なり合う6つのストーリー。ミステリ、ホラー、恋愛、青春……乙一の魅力すべてが詰まった傑作短編集!
  • カツラ美容室別室
    3.5
    こんな感じは、恋の始まりに似ている。しかし、きっと、実際は違う……引っ越し当日、破天荒な友人に誘われて、髪を切ることになった27歳の会社員のオレ。カツラをかぶる桂さんが店長をする美容室で、オレは同い年の長身の美容師エリと出会う。はたしてオレとエリの関係は、どこに向かうのか?恋と友情の微妙な放物線を描く話題作!
  • 体育座りで、空を見上げて
    3.5
    不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験……。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
  • 独断流「読書」必勝法
    3.5
    『坊っちゃん』『ロビンソン・クルーソー』『伊豆の踊子』『ハムレット』『罪と罰』――。文学史に燦然(さんぜん)と輝く20作品を、シミズ博士のウンチクとサイバラ画伯の過激なマンガで大胆に解釈する。名作を読まなくても楽しめる、新機軸のブックガイド。清水義範が選ぶ泣ける物語ベスト10、王道ミステリーベスト10も収録。(講談社文庫)
  • 日の砦
    3.5
    郊外に家を構え、還暦を過ぎて会社も勤め上げた父親、結婚を控えた恋人のいる息子、母親の誕生日に携帯電話をプレゼントする娘、老朽化した家屋の建て替えを娘と相談する母親……。人生の区切りを迎えてようやく訪れた家族の穏やかな日常にしのびよる、言いしれぬ不安の影を精緻に描き出した連作短篇集。(講談社文庫)
  • セラフィムの夜(小学館文庫)
    3.5
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 天使のような容貌と肉体を持ちながら生まれつき生理がない人妻・涼子は、大学の後輩の大島に好意を寄せられ、凌辱されてしまう。さらに、病院へ赴いた涼子は、自らの性の驚くべき真実を知る。異常なまでにつきまとう男を殺めた涼子は、彼の腹違いのヤクザの兄・山本に助けを求めた。二人は山本の故郷である韓国へと向かう。そして、山本には恐るべき殺し屋が襲いかかった。「性」と「国籍」。二人の存在の証をかけた逃避行の結末は? ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • LONESOME隼人 獄中からの手紙
    3.5
    無期囚としてカリフォルニアで収監されて二十八年余り。「朝日歌壇」の常連として知られる歌人 が父母への思慕、故郷への憧憬、刑務所内の生々しい日々を短歌とエッセイで綴る獄中記。
  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-A―
    3.5
    1~2巻440~484円 (税込)
    少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side-Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。
  • かがやく月の宮
    3.5
    1巻1,408円 (税込)
    かの有名な竹から産まれたという逸話も、五人の公達の尋常ならざる貢物も、すべて竹取翁の仕掛けた罠だった――? 翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。
  • 裁きの家
    3.5
    憩いの場でも許し合う場でもなく、エゴの衝突する裁きの場――現代の家庭とは何か。北都札幌を舞台に兄弟二人組の夫婦とその家族の内に渦巻く愛憎織りなす人間模様。愛の絆を喪失した現代人の孤独な内奥と原罪をつき、家庭のあり方を問いかける話題作。
  • 低温火傷I たとえすでに誰かのものでも
    3.5
    1~3巻437~477円 (税込)
    音大受験に失敗して生きる意味を見失った音海は、妻子ある男との恋に逃げ道を求めていた。暴力を振るう父、従順な母、死んでしまった兄……家族は誰も助けてくれない。ある日、男との逢瀬から戻った音海は兄の仏壇に供えられた花に気付く。その花には、兄の死と家族に関する秘密が隠されていた。全三話シリーズ第一弾。
  • ケイリン探偵ゆらち 女流漫画家殺人事件
    3.5
    元アイドルが、探偵界のセンターに挑む! 人気絶頂のアイドルグループを惜しまれながらも卒業し、昔からの夢を果たしてガールズケイリン選手となった「ゆらち」。いつかケイリン界のセンターに立つべく、練習に明け暮れる毎日だ。 ある日、絶大な人気を誇る女流漫画家が自宅で殺害された。よりによって、容疑をかけられたのは、ゆらちの叔父であり競輪の師匠だった。殺害された日に、師匠は女流漫画家の新作の取材目的で会うことになっており、漫画家宅近くでの目撃証言もある。 殺人などできるわけながない師匠の嫌疑を晴らすため、ゆらちは元アイドルの人気と人脈、ケイリン選手である機動力と体力を活かし、難事件の解明に乗り出すのだが……。逆転に次ぐ、逆転! 真犯人は果たして……。 元スーパーアイドルのケイリン選手は、ミステリー界のセンターに立てるのか?
  • 話虫干
    3.5
    1巻1,540円 (税込)
    とある町の図書館に出没する話虫。漱石「こころ」のなかに入り込み名作はメチャクチャに。架空の物語世界を舞台に図書館員たちの活躍が始まる。
  • 二十歳のあとさき
    3.5
    哀しいほど純情な少年たちの青春群像。オリンピックを控え、急激に変貌を遂げていく東京。下町の古本屋で働く7人の少年たちが、勉強会を始めた。夢は独立開業。その資金のため共同で積み立て貯金を開始したが、青春期特有の人間関係の難しさに悩む。少年から大人へと脱皮するとき、誰もが味わうほろ苦い体験を優しい筆致で描く自伝的青春小説。(講談社文庫)
  • 佃島ふたり書房
    3.5
    佃の渡しが消えた東京五輪の年、男は佃島の古書店「ふたり書房」を立ち去った。大逆事件の明治末から高度成長で大変貌をとげる昭和39年まで移ろいゆく東京の下町を背景に庶民の哀歓を描く感動長篇。生年月日がまったく同じ2人の少年が奉公先で知り合い、男の友情を育んでいく。第108回直木賞受賞作品。(講談社文庫)
  • 腹の蟲
    3.5
    1巻1,672円 (税込)
    「家族なんて、よっぽど注意をしておかないと、すぐに壊れてしまうんだぞ」。かつて「息子」だった男は、やがて「父」となり、いま人生の後半に差し掛かっている。人間の成長と連環、生きていくということの根源を、丹誠を尽くした文体で描きだす、純文学。書き下ろし作品。
  • 試みの岸
    3.5
    馬喰・十吉は、海への憧れを一艘の貨物船に託した。一族の悲劇はそこに始まる。甥の余一は、崖から落ちる十吉の愛馬アオに変身し、港町で従姉・佐枝子が自死したという噂を耳にした。駿河湾西岸地方を舞台に、運命に試される純粋な人間の行為を「光と影」の綾なす世界に、鮮やかに刻印する3部作。
  • ひとり百物語 夢の中の少女 怪談実話集
    3.5
    人気作『ひとり百物語』に続く第2弾。学生らの話が加わり、怖さのバリエーションが一挙に増幅。本シリーズの特徴である、感動怪談も多々収録。読後感は保障します。
  • Kowaii 怪談実話コレクション
    3.5
    「壁」で第1回『幽』怪談実話コンテスト優秀賞を受賞した宍戸レイ。ダンサー、レースクイーン、通訳など異色の経歴を持つ、ガールズ怪談の秘密兵器がここに登場。入念な取材をもとに荒削りながらも洗練された独自の視点で怪異を描き出す。バーやクラブなど、夜の街で蒐集した妖艶なる怪談実話を収録。
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集
    3.5
    辻村深月、香月日輪、加門七海、福澤徹三、高野秀行、黒史郎、松村進吉、小島水青、田辺青蛙、岩井志麻子といった人気作家から新進気鋭の作家まで、「愛」をテーマに怪談を書き下ろし。豪華な競作集。人気シリーズ、第10弾。
  • 朧月市役所妖怪課 河童コロッケ
    3.5
    希望を胸に自治体アシスタントとなった宵原秀也は、赴任先の朧月市役所で、怪しい部署に配属となった。妖怪課――町に跋扈する妖怪と市民とのトラブル処理が仕事らしいが!? 汗と涙の青春妖怪お仕事エンタ、開幕!
  • 夫の火遊び
    3.5
    『桜ハウス』と名づけた家でハウスシェアをしていた女たち。蝶子36歳・遠望子31歳・綾音26歳・真咲21歳。あれから十数年の月日が経ち……。今明かされる真咲の離婚の真相。婚約破棄を繰り返していた綾音が、選んだ男。遠望子のもとを訪れた女の目的は? そして、蝶子に新しい男が!? 一生懸命に生きるからこそ、どこかコミカルになってしまう30~40代の女たち4人を小気味よく描く傑作連作集。
  • 夜

    3.5
    「また、来るよ」そう言い残して父は女を作って家を出て行った。父親の「男」としての一面を垣間見て、戸惑いを覚える加那子だったが、次第にその存在は遠くなっていった。そんなある日、父危篤の報せが届き――(「暮色」)。女の視点から男を捉え、浮気、略奪、同性愛などの様々な愛の形に秘められた、男の存在の曖昧さを浮き彫りにした、著者の新境地。男と女の不条理を描く五つの物語。
  • ベリーショート
    3.5
    放課後の教室、休み時間のおしゃべり、川沿いの通学路――「昨日、私は一年と三か月ぶりに学校へいった」。片想い、ともだち、いじめ――切なくて心が痛くなる。17歳。「大した悩みがあるわけじゃないのに、生きてるって大変なことだって、この頃思う」。ピュアで多感な高校生のリアルな日々を、小さな物語に紡ぎだした26篇。甘酸っぱいベリーの味がするショート集。
  • なんて遠い海
    3.5
    男から与えられる愛では満たされないことに気づいてしまった女、婚約者がいながら別の男に惹かれてゆく女、平穏な結婚生活の中でひと夏の記憶を辿る女……。ささやかだけど穏やかな幸福に包まれていても、どこか満たされない。心の奥底にひりつくような渇きを抱えて生きる女の日常に小さなさざ波をたてるのは、それもやはり“愛”。よせては返す波にも似て、果てなき海にまどう九つの愛のかたち。
  • 河口へ(小学館文庫)
    3.5
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 自らの体験をもとに建設現場で働く外国人労働者の姿を骨太にしてユーモラスに描く表題作のほか、「入水の夏」「待ち針」「菩薩」「ありふれた一日」の短編を収録しました。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 夕暮まで
    3.5
    若い男女のパーティに、幾人かの中年男が招かれる。その一人佐々は会場で22歳の杉子をホテルへ誘う。処女だという彼女は、決して脚を開かせない代りに、オリーブオイルを滴らせた股間の交接、フェラチオ、クニリングスは少しも厭わない。こうして中年男と若い娘の奇妙な愛は展開していく。しかし事の結末は呆気なくおとずれる。人間の性の秘密を細密に描き上げた一幅の騙し絵(トロンプ・ルイ)。野間文芸賞受賞。
  • コマ大数学科特別集中講座
    3.5
    たけしさん、映画を因数分解してるって、どんなことをするんですか?「違う道を選ぶなら数学家になりたかった」という世界の奇才・ビートたけしと、番組の数学解説者の竹内薫とが、数学的思考についてやさしく説いた数学書。アキレスと亀のパラドックス、ルイス・キャロルの図形パラドックス、掛谷問題など、数式を使わないで解く、数学クイズも満載! ! ・たけし映画はデルタ関数だ・芸大教授たけしの数学的講義・0と1の間に横たわる概念のギャップ・数学から表現を学ぶ・たけし・竹内、数学の難問に挑戦する……ほか※本書は2006年12月に出版された同タイトルの単行本の原稿に、2011年10月に出版された『THE PARADOX』の原稿を一部加え、加筆修正し、出版された新書を電子書籍化したものです。

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  • 上野駅13番線ホーム
    3.5
    失意を抱いて、郷里の美唄(びばい)に帰るために向かった上野駅で、本田剛(ほんだつよし)は、同郷の成功者・小池をはずみで殺してしまう。そして、再び上京した本田は、同じ上野駅13番線ホームで、第二の殺人事件に遭遇した。本田を助ける謎の女・江川麻里(えがわまり)。事件の背後には、熾烈(しれつ)な企業間戦争があるのか。北へ向かう夜行列車の終着駅を舞台に、十津川(とつがわ)警部の推理が冴える傑作長編推理!
  • 椋鳥日記
    3.5
    ライラックの蕾は膨らんでいても外套を着ている人が多い4月末のロンドンに着いた主人公は、赤い2階バスも通る道に面した家に落ち着く。朝早くの馬の蹄の音、酒屋の夫婦、なぜか懐かしい不思議な人物たち。娘や秋山君との外出。さりげない日常の一齣を取りあげ、巧まざるユーモアとペーソスで人生の陰翳を捉え直す、純乎たる感性と知性。ロンドンの街中の“小沼文学の世界”。平林たい子賞受賞。
  • 海の時計(上)
    3.5
    恋人と別れたばかりの水穂は、祖母の徳子と地方都市で2人暮らしをしている。彼女の家族は、他に母と姉。離婚後、恋に生きる母・伊沙子は恋人を追って伊豆へ。姉の加穂は東京で、今は夫と別居中だ。女だけの4人家族の人生模様と恋愛観を、札幌の四季の流れにのせて描く、大河長編。読みはじめたら止まらない、藤堂流感動人間ドラマの真骨頂!
  • プワゾン
    3.5
    25歳の恋愛を最後に、ここ10年近く恋をしていなかった。恋は世の多くの女たちが言うほどに素晴らしいものではなく、結婚にしても、ある種のややこしい契約としか考えられない。恋をしなくても、人生の愉しみはたくさんある。むしろ恋への関心を排除してしまったとき、もっと生き易くなる――。さまざまな愛のかたち、結婚を考える傑作小説集。
  • ふたつの季節
    3.5
    製薬会社を辞め、カリフォルニア留学した多希。29歳での進路変更は勇気のいるものだったが、“自分との闘いに勝つ”決意のもと、米国トップクラスの過酷な授業に向かう。ところがそんな日々に「留学生くずれ」、8歳下の領と出会い……。異国での孤独と不安。プライドと焦燥。繊細に折り重なる男女の心理を巧みに描く、青春恋愛小説。
  • 私のいない高校
    値引きあり
    3.5
    1巻836円 (税込)
    鬼才が放つあまりにも前衛すぎる学園小説。カナダからの留学生を受け入れた、とある高校での数ヶ月の出来事――。普通すぎるのに普通じゃない、物語という概念を徹底的に排除した、「主人公のいない小説」 (講談社文庫)
  • マキリ
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    男はミイラとなり女の棲む黄泉へと向かう。即身仏伝承の残る山形を舞台に、男女のもつれ合う情念と因縁を、濃密な官能と斬新怪異な物語で綴るホラー恋愛小説。ベストセラー『モルヒネ』の著者が描く究極愛。
  • 癌だましい
    3.5
    生きることは食べること――治療を一切受けず、食べる欲求だけで病気に立向かう主人公の壮絶な生き方。自ら末期癌と闘いつつ、最期まで創作を続けた著者の作品集。第112回(2011年)文學界新人賞受賞作。食道癌を患う中年女性の食への執着を壮絶に描いた表題作と、受賞後に自ら癌で死去する直前まで推敲していた絶筆「癌ふるい」を収録。凄まじいエネルギーが読む者を圧倒する、新たなる闘病小説の誕生。
  • 人生オークション
    値引きあり
    3.5
    捨てるって、気持ちいい! 『三千円の使いかた』の著者による、 部屋が片づく、心が軽くなる、"デトックス小説"! 【内容紹介】 不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。 一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、 着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。 【担当編集より】 今、私の部屋は奇跡的にきれいです。 部屋に「いらないもの」が溢れている。 「片づけなきゃ」と分かっているのに、動き出せない――。 本作はまさに、そんな私のための物語でした。 読めば、明日がきっとより素敵なものに変わる。 優しく、軽やかに背中を押してくれる一冊です!(編集T)
  • SFで自己を読む 『攻殻機動隊』『スカイ・クロラ』『イノセンス』
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    『攻殻機動隊』『スカイ・クロラ』『イノセンス』といった作品から「ゴースト」「生きた時間性」「死」「人形」などのテーマを抽出し、SFをめぐる謎-あるエピソードとセリフの意味、入り組んだプロットの陰に潜む真実、作品の趣旨-に思考の網を張り巡らせる。裏設定の読解やテクノロジーの真偽問題に優先する物語的な謎の解明に注力し、そのおもしろさに身を任せながら、作品に描かれる「“わたし”の固有性のゆらぎ」「未来を奪われた存在」「生と死のありよう」などを丁寧に読み解く。それらの批評をとおして、「別の自己像へのしなやかな流転」というSFがもつ魅力の核を析出する。

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  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    3.5
    今旬の作家の「本の物語」。新たな一歩を踏み出す8編。新しい扉を開くとき、本があなたのそばにいます。執筆陣は、中田永一、宮下奈都、原田マハ、小手鞠るい、朱野帰子、沢木まひろ、小路幸也、宮木あや子。
  • 小林多喜二名作集「近代日本の貧困」
    完結
    3.5
    平成の新・格差社会で愛読されている小林多喜二。だが、読むべき名作は『蟹工船』だけではない。『オルグ』『地区の人々』『残されるもの』『疵(きず)』『失業貨車』『山本巡査』『銀行の話』など、本書では、なかなか一般の目にふれることのない小説・評論・戯曲など全10編を収録。。『蟹工船』ではじめて多喜二と出会った人は、ぜひこれらのエキサイティングな作品にも目を向けてほしい。
  • 平成猿蟹合戦図
    3.5
    歌舞伎町のバーテンダーが地元東北から国政選挙に打って出る! 新宿で起きた轢き逃げ事件。平凡で幸せな暮らしを踏みにじった者たちへの復讐が、いつしか日本をになう若き政治家を生む希望の物語へと転化する! 一人ひとりの力は弱くても、前を向く勇気と信じる力で日本を変えていく8人の主人公たち。
  • 普及版 世界文学全集 第1期
    3.5
    1~2巻440円 (税込)
    悪の大統領フセイドーンや輝く顎の闘魂の神・アントニーが登場する「オデュッセイア」。思いもかけぬ次第で資産家となったごろつき男が始めた新事業、超デラックス結婚式場「水滸伝」の話。女子大生の卒業論文から読む「シェイクスピア傑作選」。世界の名著を大胆華麗にパスティーシュ。爆笑のうちに教養が身につく今世紀最後・最大の文学全集。
  • さよならの代わりに
    3.5
    「私、未来から来たの」。劇団「うさぎの眼」に所属する駆け出しの役者・和希の前に一人の美少女が現れた。彼女は劇団内で起きた殺人事件の容疑者を救うため、27年の時を超えて来たというのだ! 彼女と容疑者との関係は? 和希に近づく目的は? 何より未来から来たという言葉の真意は? 錯綜する謎を軽妙なタッチで描く青春ミステリ。
  • 憂鬱なハスビーン
    値引きあり
    3.5
    東大卒、有名企業に就職し、弁護士の夫を持つ29歳の私。結婚して仕事は辞めたけれど、優しい夫と安定した生活がある。なのになぜこんなに腹が立つんだろう? ある日再会した、かつて神童と呼ばれた同級生。その話に動揺した私は、まだ自分に何かを期待しているのだろうか。(講談社文庫)
  • 「とうさんは、大丈夫」
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    児童相談所に勤め、温かい家庭を持つ主人公、澤村。父として家族の柱となり、児童福祉司として他の家庭を救うなか、突如事件は訪れた――。妻の声も子どもの声も、もう心には届かない。正しく生きてきたやさしい男の人生は、ひとつのできごとに殺された。果たして最後に彼を救うのは、叫びか、ささやきか、誰の声なのか。
  • 古書店主
    3.5
    セーヌ河岸の古書店主が次々と消えていく。謎とたくらみに満ちた極上の小説 露天の古書店が並ぶパリのセーヌ河岸。そこでアメリカ大使館の外交保安部長ヒューゴーは、年配の店主マックスから古書を二冊買った。だが悪漢がマックスを船で連れ去ってしまう。ヒューゴーは警察に通報するが、担当の刑事は消極的だった。やむなく彼は調査を始め、マックスがナチ・ハンターだったことを知る。さらに別の古書店主たちにも次々と異変が起き、やがて驚愕の事実が! 有名な作品の古書を絡めて描く極上の小説。

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