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2月10日午前5時、JR関東の運転士の時計が、ケーブルテレビの放送が、そして精密機械工場の時間が、すべて15秒遅れ、その結果として2人が死んだ。なぜ因果関係のないそれぞれの時間がそれぞれ15秒遅れたのか? 犯人は何のために、どうやって時間を動かしたのか? 最注目の作家が描く傑作ミステリー!
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Posted by ブクログ
午前5時を期して 時間が15秒遅れた。 発端はたったそれだけのことだった。 それによって人が死ぬなどということは 誰が考え得ただろうか。しかし たしかにそのたった15秒によって何人もの人間が命を落としたのである。 そもそも時間とはどこで誰が決めるのか? 電話やテレビなどの時報もすべてが正確...続きを読むに一致しているわけではないと言う。時計を見せずに生活させると 人間は一日を25時間として動くようになるとも言われる。時間とは一体何なのだろう。 こんなにも不確かであるにもかかわらず 日常からなくすことのできない時間というものを 乗っ取ることができるとしたら 人はどうするだろうか。そして時間を乗っ取られたら世界はどうなってしまうのか。 限りなく荒唐無稽で観念的な「時間」というものが素材とされながら 鉄道・ケーブルテレビ・病院というきわめて日常的な場面として描かれているのが いっそう不気味さを掻き立てる。 足もとを掬われそうな一冊である。
2014.5.21ー35 テーマは興味深く、大筋は悪くはないから前半は引き込まれるものの、共感出来る登場人物もなく、台詞回しや行動に不自然さが残り、今ひとつ溜飲が下がらない。
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安東能明
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