作品一覧

  • ペンギンのバタフライ
    3.7
    1巻699円 (税込)
    多くの書店員が絶賛。感動の連作短編集。昔好きだったミュージシャンの車が事故を起こし、妻を亡くした佳祐は、時間を遡ることができるという坂道を自転車で逆走するのだが……(「さかさまさか」)。名前をもらってくれませんか――台風の夜、妻の出産のために訪れた病院で話しかけてきたのは、幼い時に死別した父親だった(「バオバブの夜」)。「ぼくね、きみの生まれ変わり」と白髭の太った老人から言われて……(「ふりだしにすすむ」)。誰もがやり直したい過去を持つ。そんな人に贈る、“時間”をテーマに紡がれた、ちょっと不思議で、あたたかな気持ちになれる五つの物語。一つひとつの物語が意外なつながりを見せ、必ずもう一度読み返したくなる一冊。
  • 暗号のポラリス
    3.5
    1巻1,540円 (税込)
    少年は、自分の北極星を探す旅に出る 難読症を抱える小6の斎賀結望は、与えられた学校生活や進路選択に縛られ、静かに悩んでいた。ある時、亡くなった両親と縁のあった場所を目指して旅に出る。たどり着いた西の果ての地で結望が見つけたものとは──? 親と子、兄と弟の絆、子どもの成長を丁寧に描くロードムービー的物語。『ブラスデイズ』著者による待望の書き下ろし! 本書は、二〇一五年二月から八月にかけて、NHK出版WEBマガジンで連載されたものに加筆修正を施し、まとめたものです。

ユーザーレビュー

  • ペンギンのバタフライ

    Posted by ブクログ

    時間軸関係の不思議話連作短編

    公式のあらすじ
    ---------------------
    あなたの小さな決断が、どこかの誰かを幸せにする――
    昔好きだったミュージシャンの事故に巻き込まれて死んだ妻を取り戻すため、佳祐はあの坂道を自転車で逆走して時間を遡ることに成功したのだが。(「さかさまさか」)
    「名前をもらってくれませんか」――台風の夜、妻の出産のために訪れた病院で出会ったのは、幼い時に死別した父親だった。(「バオバブの夜)
    「ぼくね、きみの生まれ変わり」と白髭の太った老人から言われて……(「ふりだしにすすむ」)
    なぜか2年後からメールをくれた彼女の、やっかいな願いごととは。(「ゲイルズバ

    0
    2022年09月01日
  • 暗号のポラリス

    Posted by ブクログ

    ディスレクシア、ってワードをこの本でインプットしてから、スマホ使ってる時に見かけるたびに目が留まるようになった。

    一人一人の心の「ぐぬぬ…」な気持ちが伝わってきて、私もぐぬぬ…。
    伝わらない、分かってもらえない、否定される、共感を得られない。もどかしい、で表現しきれない気持ち。

    雪山でのお父さんとお母さんの気持ちはどんなだったか、、、。
    塔の高さはどれほどか。


    好きなシーンは、地団駄踏んで、心配したんだって怒るところ。
    気持ちが溢れてるってことに、なんでこんなに感動しちまうんだろう。

    0
    2021年03月14日
  • 暗号のポラリス

    Posted by ブクログ

     真理子は恋人の昭彦と暮らすことになった。その家には難読症の少年ユノがいた。真理子はユノの見える世界の想像がつかないけれど、すこしずつユノに合わせて言葉が読めない世界を理解していく……というもの。

     わからない真理子さんの目を通すことにより「わからない」のわからない加減が可視化されるというか、もどかしさに共感ができる。
     そうして、タイトルにもあるポラリスの意味がじんわりと染み渡る。なんでじわじわくるのか自分でもわからない不思議な感動を覚えた。
     オススメ。

    0
    2020年08月10日
  • 暗号のポラリス

    Posted by ブクログ

    難読症の少年ユノの成長物語。ユノの母親、父親、兄・昭彦、昭彦の彼女・真理子、学校の先生。人によってユノの性質の捉え方は違う。ユノには何ができて、何ができないのか。頑張ればいつかできるのか、本当にできないのか。昭彦や真理子がユノに何をしてあげられるだろう、と考え悩んでる内容が本当によく伝わってくる。高い無線塔を登った先でユノがあるものを「見つけた」驚きに、一緒に胸が熱くなった。昭彦がユノの成長に涙するシーンも不意打ちだった。お兄ちゃん、不安も多かったけど、本当に頑張ってきたよね。

    0
    2018年03月09日
  • 暗号のポラリス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後まで読んでやっと、あぁ、これは兄ではなく成長したユノくんだったんだ、と気づいた。
    となると、時系列も勘違いして読んでいたので、もう一度最初からパラパラと読み直し。

    ユノくん2回目の無線塔への登頂までの間、本当に色々なたくさんのことがあったんだろうな…と想像しました。
    思いをやり遂げることができてよかった。
    ゆあちゃんのその後も気になる。芯の強そうな子だったから、きっと負けずに自分の人生を生きているんだろうか。

    0
    2024年05月10日

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