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貧乏のひもじさもわびしさも蹴散らす林芙美子の生の文学!
物故作家の名作を現代に通じるテーマでくくり、再編成するシリーズの第一弾。 自らの貧乏生活を題材にした小説『放浪記』でベストセラー作家となった林芙美子の名作選。「貧乏」をテーマに、初期作品「風琴と魚の町」「清貧の書」「耳輪のついた馬」、山田五十鈴、三船敏郎主演の映画『下町』の原作、などを収録。「貧乏とは何か」を問う。
行商人の子として九州各地を転々としてきた著者が、母と養父とともに広島県の尾道に辿りつき、そこで暮らし始めたときの体験を綴った処女短編「風琴と魚の町」をはじめとする初期短編五編、戦後の代表作「晩菊」、戦争にうちのめされた市井の人々の姿を描いた短編四編、ベストセラー『放浪記』の原型ともいわれる詩十編を収録。
Posted by ブクログ 2022年11月13日
林芙美子の短編小説と若干の詩を集めたアンソロジー。
「風琴と魚の町」と「清貧の書」は1931(昭和6)年、「晩菊」が1948(昭和23)年、「骨」「牛肉」「下町」は1949(昭和24)年の作。他の作品はデータが無く、分からない。
巻頭の「風琴と魚の町」は、確か『放浪記』(1930)の中でも言及の...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年09月18日
作者の言葉を借りれば『貧乏こんちくしょう』ではなく『貧乏どうにかなろうたい』なんだと思います。極貧のなかにあっても“どうにかなる”という精神の強さ。登場人物達の生い立ちと生き方は時代ならではの壮絶さでありながら、どこか突き抜けてたくましい。今の時代では法律違反や不謹慎と言われる行為も、この時代では仕...続きを読む
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