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音大のピアノ科に通う曽我真尋は、たまたま参加した大学の授業で人の心を薬のように癒す音楽もあることを知り、三上先生の診療所で音楽療法士の実習を受けることにした。大人の声に耳を閉ざす少女、キラキラと飾った虚構の自分しか愛せないパーソナルスタイリスト、探し求めた愛情を見付けられず無気力に生きる中年男性……様々なクライエントと音を通じて向き合ううちに、真尋自身も自分が抱えた秘密と向き合うことになり――。
私たちはこんなにも弱くて、脆い。それでも生きることから、逃げられない。美しい旋律と共に、生き抜く強さを与えてくれる感動の一冊。
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Posted by ブクログ
『病みついた誰かを魔法のように癒やすことなんて出来ない』
『あんたは話題が少ないわね。なんて言うか、特徴がないのよ』
『本当に向いてることも、本当にやりたいことも、大概の人にはないんだって』
『星はいいよ…決まった時間に必ず決まった場所にいるわけだし』
『生きている人間を支えてくれるのなら、幻にだって意味があるはずです。現実に影響を与えているんだから、むしろ本当に生きていると言ってもいい』
音楽療法士を目指す音大生の真尋。実習先の診療所にやってくるクライエントを様々な楽器を用いて治療する。楽器を奏で幻を作り、心を闇から救い出そうとする。だが、本当に治療が必要なのは…
登場人物はみな心に闇を抱えている。単に音楽療法で闇を解放していく物語ではない。というか、誰も完全には解放されていない。
「私たちはこんなにも弱くて、脆い。それでも生きることから、逃げられない」
読んでいて重たい、苦しい気持ちになるのは、主人公の真尋がずっと病んでるからだろうか。
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