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恐怖箱 臨怪
霊だの怪奇現象だのにはとんと縁がない――。大部分の人間はそう思って生きているし、それゆえに見てみたい、聞いてみたいというおかしな願望を抱くものだ。だが、果たして本当にそうだろうか。幼い頃の記憶に「あれは一体何だったのだろう」と首を傾げるようなことがありはしなかったか。多くはおやつを食べれば忘れてしまうような些細な引っかかりだったかもしれない。けれどもそうした違和感という名の不思議を感じたことのある人は意外と多いはずだ。怪はけして遠い世界のものではない。我々のすぐそばで呼吸し、そ知らぬ顔で紛れている。縁がないのではなく、それに気づくか気づかないかの違いだけだとしたら?本書には気づいてしまった57人の体験談が収められている。紙面から伝わってくるのは溢れんばかりの恐怖と嫌悪。悲しみ。懐かしさ。小さな怪の一粒はそれに気づいた途端膨れ上がり、圧倒的な彼岸の魔力で我々を包み、翻弄する。あなたも本書を読めば、記憶の片隅に埋もれていた「何か」を思い出すかもしれない……。 怪と不思議に魅せられて――神沼三平太、ついに単著デビュー!書き下ろし実話怪談57話! -
お近くの奇譚
「──ねえ、こんな話を知ってる?」 この町では、古風な黒電話がそこかしこに置かれている。そんな黒電話の向こうには、『カタリベ』と呼ばれる黒いフードを被った謎の人物がいた。 噂話の怪異。 それが『本当のこと』になるこの町で、『カタリベ』の黒い糸に導かれた少年と少女は、今日も奇妙な謎解きに挑む。 それは、『噂の語り替え』のために開かれる、すこし不思議なお茶会。 郷土を愛する皆様、この噂話を紐解くときは、お茶請けに甘いものをお忘れなく。 -
モッキンバードの娘たち
わたしが母親になるまでの旅は、母を埋葬した日にはじまった――。本物の魔術を使うことができ、自由奔放に生きた母。わたしはそんな彼女に反発し、大学を出て三十歳になる今まで、まったく違う堅実な人生を歩んできた。だが母が亡くなったとき、奇妙な力を持つ六人の〈乗り手〉が降りてくる彼女の能力を、むりやり受け継がされてしまう。素質のあった妹ではなく、能力など望まない自分になぜ? わたしは母が〈乗り手〉たちをしまっていた、シフォローブの扉を開ける……。母娘、姉妹、家族の絆を深く伝える、世界幻想文学大賞候補作。 -
桜と富士と星の迷宮
風光明媚な「日本桜富士館」で催される、富士と桜を愛でる会。ひとりずつ旅に出なければならないというルールに従ったメンバーは皆、日本桜富士館に還ってくる直前で不可能殺人の犠牲になってしまう。「無傷」なのに死ぬ者、自在に飛び回る「天狗」に襲われる者。メンバーが愛する日本の美そのものの光景が反転解体した時、誰も予想できないアーティスティックな真相が出現する! やりすぎ凝りすぎ倉阪ミステリー、最高潮!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
人形
犯罪歴のある患者を収容するビーチウェイ重警備精神科医療施設は、不穏な空気に覆われていた。ヴィクトリア朝時代に救貧院だったここには、かつて残忍に患者を支配した寮母の亡霊が出没するという噂があった。そこへある夜、不意の停電とともに、自傷行為の絶えなかった患者が死亡したことから、施設の危うい日常は崩れ去る。患者ばかりか職員までもが亡霊の噂に怯え、何かを目撃したと言い出すものまでが現われたのだ。単なる妄想か、超常現象なのか、あるいは? 上級職員のA・Jは、最近退院したばかりの、ある患者が舞い戻り関与しているのではないかと疑うが、上層部を気にする院長のメラニーは事態への対応を渋る。悩んだ末にA・Jは、独断で警察のキャフェリー警部に相談するが……アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞に輝いた『喪失』に続き、サスペンスの新女王たる実力を見せつける話題作! -
YA! アンソロジー 秘密
いつも廊下ですれ違う名前を知らないあの子にだって、教室で明るく振る舞うあのクラスメイトにだって、秘密はあるのかもしれない--物語が交差する、YA!アンソロジー第3弾。区立四葉中学校を舞台に、「泣いちゃいそうだよ」シリーズの小林深雪と、講談社児童文学新人賞受賞作家たちが、秘密を抱えた少年少女を描きます。誰にも知られたくないと思う一方で、誰かに理解してほしいと願ってしまう秘密の正体とは? -
オトナ女子
年を重ねても若々しくて可愛らしい大人の女性≠おばさん。 中原亜紀は、40歳独身の会社員。 しっかり者で、一見“デキる女”に見える亜紀だが、 恋愛となると、尽くしすぎる“都合のいい女”どまり。 そんな亜紀の親友で、同じく独身の大崎萌子と、 バツイチで3人の息子がいる坂田みどりのアラフォー女性3人が、ひとクセある男たちに翻弄されながらも幸せをつかむべく奮闘していく…… 恋でも仕事でも幸せになりたい女性たちを応援する 痛快でハッピーなヒューマンラブストーリー。 -
うたかたの彼
波多野一人、通称・ヒトリ。誰もが彼に、ひとときの恋をする――。恋に不器用な大人の女性に贈る、甘くて苦い恋愛小説集。「デリバリーサンタクロース」/三十代前半・女性ライター。クリスマスを間近に控えたある日、編集者から渡されたいかがわしげなチラシ。URLにアクセスしてみると、ずらり並んだ若い男たちの中に、かつてのクラスメイト――波多野一人の名前があった。「漂泊シャネル」/二十代半ば・OL。お金もないのに靴を買ってしまった帰り道、犬猫でも拾うような気軽さで、シャネルを背負った男の子を拾った。「東京タイガーリリー」/女子中学生。渋谷ハチ公前。混雑と暑さにうんざりしていたあたしの前に、魔法みたいにそいつは現れた。「ウェンディ、ウェンズデイ」/三十代後半・専業主婦。水曜日。夫と子どもたちを送り出すと、ランチバッグにお弁当を詰めて、あの場所へ向かう。渋谷の路地裏に存在するネバーランドへ――。「ティンカーベルは100万回死ぬ」/義理の妹。「ずっとおまえがほしかった」。あたしの目を見てヒトリが言う。なんべんもくりかえしみた夢。もういいよ。もういやだ。こんなのもう、だれか鋏で断ち切って――。「屋根裏のピーターパン」/波多野一人。部屋の外に置かれていたとんでもなく物騒なブツを前におれは途方に暮れる。「まじかよ」――いまに限らずもうずっと、おれは途方に暮れているんだ。 「東京ネバーランド」改題。 -
線の波紋
誘拐された幼女は、その家で何を見たのか。 一人娘・真由が誘拐されて1か月、安否のわからないまま、白石千賀は役場の仕事に復帰、溜池工事の請負業者決定を控えていた。そんな千賀にかかってくる「おたくの真由ちゃんが死体で発見されました」といういたずら電話の主とは・・・・(第一章「談合」)。 真由ちゃん誘拐事件から2か月後、同じ町内に住む24歳の会社員・鈴木航介が死体で発見された。何者かに殺されたとみられているが、不思議なことにその表情には笑みが浮かんでいた。同僚の久保和弘はその1週間前、経理部員である航介から不正を指摘されていた。そして、航介の携帯にいまも届くメールの中に衝撃的な一文を発見する(第二章「追悼」)。 渡亜矢子は真由ちゃん事件の犯人を追っている刑事。無事に戻ってきた幼児から証言を引き出すのは容易ではなかったが、工夫を重ねて聞き出した犯人像に近い人物を探し当て、ついに逮捕にこぎ着けるが・・・・(第三章「波紋」)。そして最終話、すべてのエピソードが1つの線になり、事件の背景に「誰かが誰かを守ろうとした物語」があったことを知る(「第四章 再現」)。日本推理作家協会賞に輝いたベストセラー『傍聞き』の気鋭作家が「優しさの中にある悪意」を世に問う長編ミステリー。 -
隣人の死体は、何曜日に捨てればいいですか?
凶悪事件が後を絶たない状況を受け、日本政府が新たな法律を施行した。5人組――それは隣近所の5世帯が、犯した罪に連帯して処されるというもの。そんな中、5人組の班長に任命された来栖克明の隣に住む、真鍋老人が殺された。しかも、殺したのは同じ5人組の正体不明の人物。井辻という男らしく……。このままでは、ほかの5人組のメンバー全員が殺人罪に問われてしまう……。 ごく普通の平凡な生活から一変、ここから狂気の日々が始まった。近所を徘徊する不審者、来栖の娘に忍び寄るストーカーの影、謎が事件を呼ぶ、猟奇ミステリー。 -
この世にひとつの本
「ユーレイが消えた!」――著名な書家の幽嶺が、山奥の庵から忽然と姿を消した。後援していた大塔印刷では、御曹司の三郎に捜索をまかせることに。だが、工場でもあいついで病死者が出るという異常な事態が起こっていた。これは会社存亡の危機だ! いささか頼りない三郎は、有能な社長秘書の南知子と、切れ者ながら史上最速で窓際族になった社史編纂室の建彦の助けを借り、事件を探りはじめる。病死はただの偶然か、それとも無版印刷をめぐる陰謀なのか? そして、一見まったく関係がなさそうなそれぞれの事件は、世界に一冊しかないある書物へと、つながっていき――。「文字」を愛する活字中毒者に贈る傑作ミステリ。/解説=古山裕樹 -
ミルキーブルーの境界
自殺衝動者のジェーンは、飛行機内で自殺をするつもりだった。ところが、機体が山中に墜落。生き残ったのは彼女と、ひとりの青年だけだった。青年を生きて無事に返すため、ジェーンに生きる意欲が徐々に芽生えていく……。ハヤカワ・ミステリ文庫〈my perfume〉第2作。 -
レトリカ・クロニクル 香油の盟約
人間が大陸の支配者であると説くアシミア教会が勢力を持つ西の大国ヴァルト王国。その国境付近で野盗に追われている獣人の娘フィーネを助けた話術士シンと狐の師匠カズラは、彼女に同行し近くの修道院を訪れる。 香油の生産に長けるフィーネたち赤犬の獣人の部族は、永く人間の支配を受けていた。その状況に我慢ならず暴走しようとする族長ベルノルトを止めるため、修道院長ジークムントに仲裁を求めるのだが……。複雑に絡み合う因縁や思惑がシンたちを思わぬ窮地に陥れる! 話術士シンと狐の師匠の心温まる旅物語、第2弾!! -
P+D BOOKS 残りの雪
古都鎌倉に美しく燃え上がる宿命的な愛。 夫は、なぜ失踪したのか? 理由なき別れに苦しみ、無為不安の日をおくる里子は、40代の会社社長で、骨董の目利きでもある男、坂西と出会う。妻子を捨てた夫と、年上の女との情事が日々うつろなものに変っていくのとは対照的に、二人の愛は古都鎌倉の四季の移ろいの中で、激しく美しく燃え上がった……。 日経新聞に連載され話題を呼んだ長編小説。男女の宿命的な愛を鮮烈に映すとともに鎌倉や京都を舞台に、和服や自然を通して日本の四季が美しく描写されており、作品の魅力に彩りを添えている。 -
森を抜ける道
休暇中のモース主任警部は宿泊先で《タイムズ》のある見出しに目をとめた。記事によると、警察に謎の詩が届けられ、そこには一年前の女子学生失踪事件を解く鍵があるらしい。やがて事件の担当になったモースは、彼女が埋まっていると詩が暗示するワイタムの森の捜索を開始する。だが、そこでは意外な発見が待ち受けていた!一篇の詩から殺人事件の謎へ、華麗な推理が展開する英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作 -
別館三号室の男
顔にドーランを塗り、民族衣装をまとった奇妙な死体――オックスフォードにあるホテルの別館で撲殺されていた男は、仮装大会の優勝者だった。モース主任警部は捜査をはじめるが、被害者は偽名で泊まっていたうえ、身元を示すものをいっさい持っていなかった。しかも同じ別館の宿泊客は、被害者の妻も含めて一人残らず姿を消していた……見知らぬ男女が集うホテルで起こった難事件にモース警部が挑む、人気シリーズ第七作 -
血の色の記憶
色覚障害者のサイト〈ランボー・クラブ〉。仲間を探す不登校の中学生・菊巳が偶然見つけた、そのサイトのトップに掲げられたアルチュール・ランボーの詩。フランス語など習ったこともないのに、なぜ僕はこの原語の詩を読めるのだろう? 「Aは黒、Eは白、Iは赤、Uは緑、Oは青……」。その時、僕にあるはずのない、鮮やかな血の色を見た記憶が蘇った。そして後日、何者かによってサイトの詩が書き換えられ、詩になぞらえた死体が発見された! 色覚障害の少年をめぐる事件の、驚くべき真相とは? 鮎川哲也賞受賞作家が贈る、傑作本格ミステリ。/解説=大矢博子 -
れんげ野原のまんなかで
新人司書の文子がこの春から所属されたのは、のどかな秋葉図書館。ススキ野原のど真ん中に建つこの図書館は利用者もまばら、暇なことこのうえない。しかし最近妙な闖入者が現れた。小学生が閉館後も居残るために、あの手この手で図書館員たちの裏をかこうとしているらしい。いったいなぜ? 文子はかねてよりその博識ぶりを崇拝している先輩司書・能勢の力を借りて、小学生たちの企みをつきとめようとするが……。季節の折々に、小さな図書館を訪れる人たちがもたらすささやかな謎の数々。すべての本好き、図書館好きに捧げる、やさしいミステリ。/解説=大崎梢
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