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これが最後の仕事になる
最初の1行は全員一緒。 1編6ページ、24種の「最後の仕事」。 早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。 ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。 著者一覧(掲載順) 小川哲 五十嵐律人 秋吉理香子 呉勝浩 宮内悠介 河村拓哉 桃野雑派 須藤古都離 方丈貴恵 白井智之 潮谷験 多崎礼 真下みこと 献鹿狸太朗 岸田奈美 夕木春央 柿原朋哉 真梨幸子 一穂ミチ 三上幸四郎 高田崇史 金子玲介 麻見和史 米澤穂信 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。 -
体育館の殺人
風ヶ丘高校の旧体育館で、放送部部長の少年が何者かに刺殺された。放課直後で激しい雨が降り、現場は密室状態だった!?早めに授業が終わり現場体育館にいた唯一の人物、女子卓球部の部長の犯行だと、警察は決めてかかるが……。死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のために、学内随一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだ。内緒で校内に暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に――。しかしなぜ彼は校内に住んでいるのだろう?“平成のエラリー・クイーン”が単行本版より大幅改稿で読者に挑戦!第22回鮎川哲也賞受賞作。/解説=辻 真先 -
もの語る一手
将棋は、決断のゲームである。無数の選択肢から、一手を選ぶ。 将棋は、明快なゲームである。残酷なまでに白黒がはっきりとつく。 しかし、単純な「結果」にたどり着くまでの間に、無数の思いが凝縮されている。 だからこそ、将棋は物語の宝庫なのだーー。 超豪華執筆陣による「決断」をテーマにした傑作将棋小説アンソロジー。 青山美智子「授かり物」 「俺、東京に行く。漫画家になるんだ」 二十歳の天才棋士と同じ日に生まれた、平凡な我が子。初めて知る息子の夢に戸惑う芳枝だったが――。 葉真中顕「マルチンゲールの罠」 将棋の強さにだけは自信があった。 思い出話をきいてくれ。 あの日、俺は頼まれたんだ。 「天才」かもしれない少年を、この道場から追い出してほしいと――。 白井智之「誰も読めない」 名人戦、第五局。一日目の対局が終わり、ひと息ついた挑戦者が、 拉致された。連れ去った人物は、挑戦者に頼んだ。 ある殺人事件の犯人を見つけてほしい――、と。 橋本長道「なれなかった人」 元・天才棋士の青柳は、アマチュアとしてプロ棋戦を勝ち上がってきた段という男と対局する。彼は、青柳が三十年前に奨励会から蹴落とした相手だった。因縁の再戦を前に、二人がした約束とは。 貴志祐介「王手馬取り」 「両家の父が結婚式に来なかった」 井上家で未だに残る謎を解決するのは、元真剣師を名乗る老人で―― 芦沢央「おまえレベルの話はしてない(大島)」 奨励会員の息子を持つ男性が自己破産申請にやってきた。担当する弁護士の大島は自分も元奨励会員で事情もよく分かり、あと一歩のところまで順調に手続きが進んでいたが――。 綾崎隼「女の戰い」 「朱莉さんって銀みたいな人ですよね」 数少ない女性奨励会員として奮闘する倉科朱莉の、苦悩と成長の日々。 奥泉光「桂跳ね」 菅原香帆の日録に記された、将棋を通じた友との交歓の日々。 桂跳ねに込められた、友人の悲愴な決意とは。 -
図書館の殺人
9月の朝、風ヶ丘図書館の開架エリアで死体が発見された。被害者は常連利用者の男子大学生。閉館中の館内に忍び込み、山田風太郎の『人間臨終図巻』で何者かに撲殺されたらしい。現場にはなんと、二つの奇妙なダイイングメッセージが残されていた! 警察に呼び出された裏染天馬は独自の捜査を進め、一冊の本と一人の少女の存在に辿り着く。一方、風ヶ丘高校では期末テストにまつわる騒動が勃発。袴田柚乃たちは事件とテストの両方に振り回されることになり……。ロジカルな推理と、巧みなプロットで読者を魅了する〈裏染天馬シリーズ〉第4弾。/解説=佐々木敦 -
新しい法律ができた
何がどうしてそうなった? 1行目は全員一緒、できた新法25本! 『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』『だから捨ててと言ったのに』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第五弾。 著者一覧(掲載順) 金子玲介 日野瑛太郎 朱野帰子 阿部智里 真下みこと 須藤古都離 嶋戸悠祐 多崎 礼 風森章羽 名倉編 真梨幸子 東川篤哉 霜月流 矢樹純 高田崇史 潮谷 験 献鹿狸太朗 高田大介 大沼紀子 矢部嵩 柾木政宗 くどうれいん 白井智之 赤川次郎 五十嵐律人 -
お前の彼女は二階で茹で死に
天才女子高生(ミミズ人間)が謎を解き明かす! 著者史上最強! 衝撃のスラッシャー小説×本格ミステリ!! 「読まないと損するレベルで優れている」 乾くるみ(小説家)絶賛!!! こんな小説、はじめて!? 特殊設定×多重解決ミステリ 自殺した妹・リチウム(ミミズ人間)の仇を討つために、 刑事になったヒコボシ。事件を追いながら、 リチウムを自殺に追い込んだ連中の尻尾を掴み、 破滅させてやろうとたくらむ。 事件の謎を解くのは、 天才的な推理力を持つ女子高生探偵・マホマホ。 しかし、彼女はヒコボシに監禁されていて……。 文庫化に際し大幅改稿、著者渾身の本格ミステリ大作! 解説/乾くるみ カバーイラスト/ふみふみこ 目次 ミミズ人間はタンクで共食い アブラ人間は樹海で生け捕り トカゲ人間は旅館で首無し 水腫れの猿は皆殺し 後始末 解説 乾くるみ -
水族館の殺人
夏休みの最中の8月4日、向坂香織たち風ヶ丘高校新聞部の面々は、取材で横浜市内の穴場スポットである、丸美水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると、B棟の巨大水槽の前で驚愕のシーンを目撃。な、なんとサメが飼育員と思われる男性に食らいついている! 駆けつけた警察が関係者に事情聴取していくと、容疑者は11人にもおよぶことに。しかも、それぞれに強固なアリバイが……。袴田刑事は、しかたなく妹の柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン”が、今度はアリバイ崩しに挑戦。/解説=飯城勇三 -
体育館の殺人【分冊版】
風ヶ丘高校の旧体育館で、放課後、放送部の少年が刺殺された。 密室状態の体育館にいた唯一の人物、女子卓球部部長の犯行だと警察は決めてかかる。 卓球部員・柚乃は、部長を救うために、学年一の天才と呼ばれている裏染天馬に真相の解明を頼んだのだが―― 「十万円忘れんなよ」「少しまかりませんか?」「だめだ、なるべく早くなまどマギの原画集をまとめ買いしたい。あとコミケのスタッフ本も」 アニメオタクのまったくの駄目人間で!? ミステリ界の旗手、青崎有吾の名著、『体育館の殺人』をコミカライズ! 分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。 -
明日の空
桜が満開に咲き誇る4月。帰国子女の栄美にはその美しさを楽しむ余裕はない。何しろ今日、日本での高校生活の初日を迎えるのだ。「アメリカの話はなるべくしないように。日本人は、みんな一緒なのが好きなんだ」パパの忠告はしっかりと胸にしまってある。けれど予想に反して高校生活は心弾むものだった。ある日、栄美は気になる男の子と遊びに行く約束をしたのだが、なぜか二人は必ずすれ違ってしまい……。時は流れ、栄美は大学生となった。ある人との出会いをきっかけに、高校時代の大切な思い出と痛みの記憶はまったく別の形を見せてゆく――。「誰かのために」清廉な願いを名手が鮮やかに描く、忘れられない青春ミステリ。 -
あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか
罪を償っていれば、許せるか? 受け入れられるか? それとも、許せないのか? 揺れ動く心情を丹念に描き切った社会派ミステリー。『希望が死んだ夜に』の著者が挑む新境地——。横浜に本社を置くオオクニフーズの相模原支社に勤務する藤沢彩は、子どもの頃から自分の感情や思考を言葉にするのが苦手だ。その性格もあり引っ込み思案で人との付き合いが苦手な彩だったが、仕事のことで思い悩んでいた時に声をかけてきた一年先輩の同僚社員・田中心葉に次第に惹かれていく。心葉と同期の佐藤千暁とも次第に交流ができ、三人はそれぞれ十年後も二十年後も一緒にいたいと願うようになっていた。そんなある日、心葉が会社の朝礼で、何の前置きもなく「ぼくは人を殺したことがあります」と発言したことで、絆は揺らぐ。そして千暁にも、兄が殺された被害者遺族という人に言えなかった過去があった……。 -
あなたも名探偵
謎を愛し推理を愛する読者の皆様は、ここにある六つの小説の問題編を読んで、真相に辿り着けるでしょうか。事件を解決に導くために必要な手掛かりは、紙上の名探偵たち同様、既に手渡されています。冷静な観察と論理的思考、そしてすこしの想像力を駆使すれば、犯人を、そして小説の向こう側にいる作者をも出し抜くことができるかもしれません。謎を解き明かす愉しさを、どうぞ心ゆくまでご堪能ください。六人の推理作家からの挑戦状は、たった一行──犯人は誰か? 豪華作家陣の犯人当て小説アンソロジー。/【目次】市川憂人「赤鉛筆は要らない」雪の夜の邸宅で起きた殺人/米澤穂信「伯林あげぱんの謎」当たりのお菓子を食べたのはだれ?/東川篤哉「アリバイのある容疑者たち」容疑者全員に犯行不可能/麻耶雄嵩「紅葉の錦」異色にして正統の○○○+犯人当て/法月綸太郎「心理的瑕疵あり」事故物件をめぐって相次ぐ死の真相は/白井智之「尻の青い死体」ホラー映画の撮影中に起きた殺人 -
あの子の殺人計画
「あたしって虐待されてるの?」 アリバイトリックに新境地!あなたは絶対に見破れない。 椎名きさらは小学五年生。母子家庭で窮乏している上に 親から〈水責めの刑〉で厳しく躾けられていた。 ある時、保健室の遊馬先生や転校生の翔太らに指摘され、 自分が虐待されているのではないかと気づき始める……。 一方、JR川崎駅近くの路上で、大手風俗店のオーナー・遠山が 刺し殺された。県警本部捜査一課の真壁は所轄の捜査員・宝生と組んで 聞き込みに当たり、かつて遠山の店で働いていた椎名綺羅に疑念を抱く。だが事件当夜、彼女は娘のきさらと一緒に自宅にいたという アリバイがあった。真壁は生活安全課に所属しながら数々の事件を 解決に導いた女性捜査員・仲田蛍の力を借りて、椎名母娘の実像に迫る。 前作『希望が死んだ夜に』の「こどもの貧困」に続き、 「こどもの虐待」をテーマに〈仲田・真壁コンビ〉の活躍を描く 社会派と本格が融合した傑作ミステリー。 芦沢央 推薦! 「構造的であるからこそ、そこにおさまらないものが浮かび上がる 衝撃の先にあるものを描こうとしている小説だと思った」 ※この電子書籍は2020年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
暗黒10カラット 十歳たちの不連続短篇集
巧緻に組みあげられた経糸と緯糸のなかで、 子供たちは日常と非日常を行き来する。 ―― 作家 竹本健治 「家族」をめぐるしたたかな「十歳」たちの犯罪 を描く、著者渾身のノワール短篇集! 十歳って、大人が思うよりも大人だ。 正宗が通う小学校で開催される、十歳を記念して家族へ感謝を伝える「二分の一成人式」。破綻した片親家庭に育つ正宗には偽善としか思えなかった。だが、正宗は知っていた。殺人事件が起きて式典が中止になることを ――(「半分オトナ」) 子が親を、親が子を愛するのは「当たり前」ですか? 家族を巡るしたたかな十歳たちの犯罪の物語。「親ガチャ」なんて言葉の流行る時代へ気鋭が贈る、キッズ・ノワール短篇集。 -
英文学の地下水脈 古典ミステリ研究~黒岩涙香翻案原典からクイーンまで~
【第63回日本推理作家協会賞〈評論その他の部門〉賞受賞作】英文学史上、後世に多大な影響を与えた古典である『不思議の国のアリス』における、一人称の主体の解体と構築を論じた「ルイス・キャロル論」から始まり、エラリー・クイーン、ディクスン・カー、ヴァン・ダインなど黄金期の諸作家の論考、更にはヒュー・コンウェーやメアリ・ブラッドン、ファーガス・ヒュームなど知る人ぞ知る作家に光をあてた長年の研究を網羅する、著者入魂の一冊。また圧巻の、黒岩涙香の翻案したミステリ作品の原典探究も収録した力作評論集。/【目次】序文/第一部 第一章 ルイス・キャロル論――アリスの「私」探しの旅/第二章 『妾の罪』における叙述トリックの位相/第三章 語られざるバーサ・M・クレーのミステリ/第四章 近代探偵小説の黎明を告げたヒュー・コンウェー/第五章 貸本小説の女王、メアリ・ブラッドン/第二部 第六章 ウィリアムスン『灰色の女』と黒岩涙香『幽霊塔』をめぐって/第七章 ファーガス・ヒューム論――19世紀と20世紀の狭間に埋もれた作家/第八章 二人のM・C――神智学ムーブメントと女性心霊主義作家の活躍/第九章 黄金期の諸作家/第十章 密室講義の系譜/第十一章 クイーン論の断章/引用・参考文献/人名索引 -
風ヶ丘五十円玉祭りの謎
夏祭りにやって来た、裏染天馬と柚乃たち風ヶ丘高校の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物してもお釣りに五十円玉が含まれるのはなぜ? 名作『競作 五十円玉二十枚の謎』をモチーフに挑んだ表題作ほか、“若き平成のエラリー・クイーン”が日常の謎に挑戦。学食のすぐ外に放置されていたどんぶりの謎を鮮やかに解く「もう一色選べる丼」、吹奏楽部内でのトラブルを描く「針宮理恵子のサードインパクト」、さらに天馬の妹・鏡華の華麗な謎解きを加えた全5編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続くシリーズ第3弾は、痛快推理連作集。/解説=村上貴史 -
彼女。
話題沸騰の傑作アンソロジー待望の文庫化! 百合って、なんだろう。 彼女と私、至極の関係性。“観測者"は、あなた。 新学期初日、彼女を見つけた。窓際の一番後ろの席でうたたねしている姿から目が離せなくなった…(「椿と悠」)。 なぜ最強の姉妹は近付く“観測者”を片っ端から殺していくのか。彼女たちを追い異国の地へ…(「恋澤姉妹」)。 百合――女性同士の関係性をモチーフに豪華作家陣が描く珠玉の七編とそれを彩る七点のイラスト。究極のコラボレーションが実現! 相沢沙呼「微笑の対価」/扉イラスト 清原紘 青崎有吾「恋澤姉妹」/扉イラスト 伊藤階 乾くるみ「九百十七円は高すぎる」/扉イラスト 郷本 織守きょうや「椿と悠」/扉イラスト 原百合子 斜線堂有紀「百合である値打ちもない」/扉イラスト たいぼく 武田綾乃「馬鹿者の恋」/扉イラスト けーしん 円居挽「上手くなるまで待って」/扉イラスト toi8 カバーイラスト/100年 カバーデザイン/円と球 -
壁の男
彼はなぜ絵を描き続けたのか? 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。 決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。 そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。 彼はなぜ絵を描き続けるのか――。 だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。 〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。 解説・末國善己 -
カラット探偵事務所の事件簿
あなたの頭を悩ます謎をカラッと解決いたします! 浮気調査や信用調査などを扱う普通の私立探偵とは異なり、謎解きだけを専門に扱うカラット探偵事務所。探偵・古谷と助手・井上は毎回事件現場を訪れ、持ち込まれた事件を鮮やかに解決する! ファンとのメールのやりとりから作家の夫の浮気をあぶり出す「卵消失事件」、武家屋敷と呼ばれる豪邸で建物に突き刺さった矢が次々と見つかる「三本の矢」、祖父が作ったという三つの和歌から屋敷内に隠されたお宝を掘り当てる「兎の暗号」、差出人不明の手紙に同封された写真から父の居場所を見つけ出す「別荘写真事件」、団地内に配られた住人の不倫を告発する怪文書の謎を解く「怪文書事件」、古谷と井上の同級生の結婚式で、新婦の父親から風変わりな相談をされる「三つの時計」の6つのファイルを収録。 『イニシエーション・ラブ』『リピート』で大反響を巻き起こした、乾くるみの連作短篇ミステリ。 -
希望が死んだ夜に
「教えてください。彼女を殺したのは誰ですか?」 本屋大賞2019発掘本で話題になった社会派ミステリー! 神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生・冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。 少女は犯行を認めたものの、動機は一切語らない。 県警捜査一課の真壁は“半落ち”のままの容疑者に納得がいかず、所轄の生活安全課の女性刑事・中田蛍とともに捜査を続けると、やがて意外な事実が浮かび上がってきた。 ネガは母親の映子と川崎市登戸のボロアパートに暮らしている。 母はあまり働かなくなり、生活保護も断られた。 まわりに頼れる大人や友人がいないネガだったが、あるとき運命的な出会いがあって……。 単行本刊行時からSNSでじわじわと噂が広まり、本屋大賞2019発掘本でも話題となった隠れた傑作が待望の文庫化。 現代社会の暗部を描いた話題作! 「面白い作家が、凄い作家になる瞬間がある。本書を読んだとき、天祢涼は凄い作家になったと、感嘆した」(細谷正充) 「彼女を死に至らしめたのは社会ではないか? 社会派×青春×ミステリーの見事な融合。本書に出会えてよかった」(ベル 文学YouTuber) 解説・細谷正充 ※この電子書籍は2017年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
県警の番人
伏線完全回収の連作×警察組織ミステリー! ・ Q県警の誰もが逃れられない、首席監察官・鏡真人とは何者だ? ・ 【推薦コメント】 繋がってからが真の闇。これが《連鎖式》警察ミステリの新定番だ! ──法月綸太郎氏 ・ 見たいもの、信じたいこと、守るべきなにか。それぞれの正義が事実を少しずつ歪め、事件を解くべき者たちが、次々と事件に搦めとられてゆく。すべては首席監察官・鏡真人の描いたシナリオなのか──? 高密度の謎解きに、一筋縄ではいかない警察組織の論理と倫理が絡み、連作ミステリーとしての読み応えは抜群だ。短編ひとつひとつが高い完成度を誇っているうえ、新たな視点で各エピソードをみつめなおした最終話は圧巻。なにより、読み進めるほど虚像のように思えてくる鏡真人という人物の実体を知りたくて、本を閉じることができなかった ──櫻田智也氏 ・ 【内容紹介】 Q県警内の不祥事を容赦なく暴き出し、市民からの信頼を劇的に回復させた異能の監察官・鏡真人。 〈県警の番人〉の異名を持つ彼に狙われた者は、絶対に逃れられない……。 定年前のハコ番巡査部長、所轄の生活安全課捜査員、刑事課の女性警部補、県警本部監察官警視、鏡の直属部下──五人の警察官視点で浮上する、〈県警の番人〉の正体とは。 ・ *本作は伏線上の意図により、必ず第一話から順にお読みください。 ・ [目次] ●第一話 組織の論理 定年目前の交番巡査部長の元へ、十年前に同僚が発砲した事件を想起させる手紙が送られてきた。 ・ ●第二話 正義の味方 鏡の命で、週刊誌の取材を受けさせられた生活安全課捜査官。彼に思い当たるのは、一本の通報だった。 ・ ●第三話 虚像の選択 鬱病で休職中の刑事課女性警部補が、痴漢容疑をかけられた同期警部補について再捜査を行う決意を。 ・ ●第四話 人事の波紋 女性がストーカーに襲われたらしき事件。監察官警視が、所轄の事前対応状況を鏡に報告すると思わぬ答えが──。 ・ ●第五話 番人の番人 鏡の直属部下である女性巡査部長は、彼の失脚を狙う。〈あの事件〉の真実を隠蔽させないために。 ・ 眼前の“真実”は、必ず第五話でくつがえる。 -
激動 東京五輪 1964
当代きってのミステリー作家7人、華麗なる競作!昭和三十九年十月――。 オリンピックに沸く東京を舞台に、ミステリーの最前線を走る七人の思惑が交錯する。 かわりゆく街の中で、男たちは何を目指したのか。究極のミステリー・アンソロジー、ついに文庫化。 激動の昭和史をひもとく競作シリーズがここに開幕。 【収録作、作家】 ・「不適切な排除」 大沢在昌 八ミリフィルムの技術者は、なぜ殺されたのか!? ・「あなたについてゆく」 藤田宜永 二十一年前のあの日、私も日の丸を背負っていた。 ・「号外」 堂場瞬一 特ダネは、よりによって開会式の日にぶつかった。 ・「予行演習(リハーサル)」 井上夢人 国立競技場に持ち越された、幽霊屋敷の死体騒動。 ・「アリバイ」 今野 敏 五輪の輪が四つ――死刑求刑は一転して無罪に。 ・「連環」 月村了衛 黒澤明が降りたオリンピック記録映画を狙え! ・「陽のあたる場所」 東山彰良 華やいだ街の片隅で、おれは死の淵に立っていた。 -
死体の汁を啜れ
この街では、 なぜか人がよく殺される。 ならず者たちが謎を追う!! ミステリ・ランキングを席巻する 鬼才が贈る、前代未聞の死体パズラー! 豚の頭をかぶった死体、 死体の腹の中の死体…… この街では、なぜか人がよく殺される。 殺人事件の発生率は南アフリカのケープタウンと同じくらい。 そんな牟黒市で見つかる一風変わった死体の謎を追うのは、 文字の読めないミステリ作家、深夜ラジオ好きのやくざ、 詐欺師まがいの女子高生、事件を隠蔽してばかりの刑事。 ミステリ・ランキングを席巻する 鬼才が贈る死体大博覧会【EXPO】、開幕!!! 解説/東川篤哉 【目次】 前日譚 豚の顔をした死体 何もない死体 血を抜かれた死体 膨れた死体と萎んだ死体 折り畳まれた死体 屋上で溺れた死体 死体の中の死体 生きている死体 後日譚 解説 『死体の汁を啜れ』を削れ 東川篤哉