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痛ましい幼女誘拐事件の続発。難航する捜査。その責めを負って冷徹な捜査一課長も窮地に立たされた。若手キャリアの課長をめぐる警察内部の不協和音,マスコミによる私生活追及。この緊迫した状況下で,新しい展開は始まった! サイドストーリイに,黒魔術を狂信する新興宗教の生態や現代の家族愛を鮮烈に描きつつ,人間内奥の悲痛な叫びを抽出したこの野心作は,北村薫氏をして,書き振りは《練達》,読み終えてみれば《仰天》,と驚嘆させた,巧緻この上ない本格推理。
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心臓がまだドキドキしてます
2/23シューイチで放送された、神保町ビレッジバンガードの『いろいんな人から「とにかくすごい」と言われたので自分も読んでみたら「うわー」ってなりましたよ。実際、史上最高のトリック小説。次はあなたの番です!!』というポップを見て読みたくなり、購入。
うわーってなるのか、半信半疑で読み進めました。で、ほんとにうわーーーーっ!!ってなりました。
冒頭から時間の経過がずれていることがどう回収されるんだろうと気になりながら読み進めましたが、この展開は予想できなかった。ヒントは、ほんのちょっぴり、あれ?薫ったかな?とパラっと数カ所撒かれている程度。やられました。読了して30分ほど経ちましたが、事実を知った時に飛び跳ねたまだ心臓がうるさいです。
Posted by ブクログ
本作は、幼女連続誘拐殺人事件を追う警察と、新興宗教にのめりこむ男の視点が交互に描かれ、それぞれの物語が一つの結末へとつながっていくサスペンスミステリーです。
こういう謎を散りばめつつ最後に大きな衝撃が待っている作品にありがちな、序盤のつまりこれはどういう作品で、何を楽しみに読み進めればいいのかがつかみにくいという欠点も本作にはありました。
しかしそれでもなお、よくわからないまま読ませる文章力がすごかったです。
物語の中盤に差しかかる頃にはハラハラドキドキの展開に引き込まれ、そこからは一気読み。終盤の真相には大きな満足感を得られました。
終わり方もまさに『慟哭』というタイトルにふさわしく、本作には最適だったと思います。
一方で、モヤモヤしたまま読み終えたのも否めません。あとから振り返って推理することで解消できるような疑問ではなく、作品そのものに答えのないものを残されたような感覚でした。
これも含めて本作の狙いなのだろうとは思いますが、個人的には読後感を少し損ねてしまったのが残念でした。
それでも、読者を終盤まで引っ張る文章力と構成、そして大きな衝撃を与える結末は見事でした。名作として数えられる作品であることは間違いないと思います。
Posted by ブクログ
連続女児誘拐事件を追う警察側と、心に空いた穴に苦しみ、新興宗教に救いを求める男。二つの物語が交互に描かれ、それぞれ別の話だと思いながら読み進めていた。
しかし、二つの物語がつながったとき、犯人の正体が明らかになる。その衝撃とともに、物語の見え方が一変した。二つの話がなぜ並行して描かれていたのか。その意味に気づいたとき、誰も救われない、あまりにも悲しい物語が完成する。
悲惨な出来事に直面したとき、何かにすがりたくなる気持ちは、何となく理解できる気がする。それでも、救いを求めた先で起きたことは、あまりにも残酷だった。
犯人の正体に気づかないまま迎えたラストには大きな衝撃を受けた。そして、真犯人が明らかにならないまま終わる物語に、やりきれなさと救いのない悲しさが残った。読み終えた後も、タイトルの『慟哭』が心に重く響く作品だった。
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