壁の男

壁の男

800円 (税込)

4pt

彼はなぜ絵を描き続けたのか?
〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。

北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。
決して上手いとは言えないものの、その色彩の鮮やかさと力強さが訴えかけてくる。

そんな絵を描き続ける男、伊苅にノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが、寡黙な彼はほとんど何も語ろうとしない。
彼はなぜ絵を描き続けるのか――。

だが周辺を取材するうちに、絵に隠された真実と、孤独な男の半生が次第に明らかになっていく。

〈最後の一撃〉が読者の心を撃ち抜く感動の傑作長編。

解説・末國善己

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壁の男 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    子供に対する気持ちが、パパよりママの存在が薄くなっている点気になりながら読んでいましたが、最後の章を読んで納得。

    最後の最後で、すべてがすとんと自分の中に入ってきた。
    家族について、子供について、結婚について、諸々たくさんこことを考えさせられる小説。
    もう一度最初から読み直そうと思う。

    0
    2024年01月24日

    Posted by ブクログ

    最後の最後で思わず「うおおおおお・・・」とうなってしまう作品だった。
    壁に稚拙な絵が描いてある家が立ち並ぶ奇妙な町、その絵を描いた主人公伊苅の半生、そして、なんでそんな絵を描くのか?という疑問が徐々に明らかになっていくストーリー。
    なんでこう不幸は平等じゃなく、偏ってしまうのか。。こういう話を読むと

    0
    2023年10月28日

    Posted by ブクログ

    この地味なタイトルで表紙も地味であらすじもこれまた地味で、何に惹かれて買ったのかも忘れたけど、読んでよかった。いろいろな角度からじんわりと沁みてきて、気付けば大きななにかに包まれた。良い本だった。

    0
    2023年08月18日

    Posted by ブクログ

    久々の貫井徳郎作品。
    数年前に慟哭を読んで以来、10作近く読んで、「慟哭ほどの作品はないか〜」と思いつつあった中での今作。
    かなりよかった。
    伊庭(いかり)とリエコさんの距離の詰め方や距離感、エミリちゃんとの交りなど、最後にその関係性が集約されていく感じがたまらなかった。
    これまでの貫井徳郎作品とは

    0
    2023年03月15日

    Posted by ブクログ

    初めてと、2度目からでは物語の印象がガラッと変わる。大どんでん返しってわけではないのかもしれないけど、少しずつ真相が明らかになっていくうちに、伊狩の懐の深さと人間味がわかってきて、一緒に人生を歩んでいる気分になった。
    あとは、子を持つ親として、読んでてとっても辛かった。読み終わって思うのは、一人の人

    0
    2022年10月06日

    Posted by ブクログ

    集落の壁に奇抜な絵を描き続ける男の話。

    章を読み進めるたびに主人公が壁に絵を描く謎が解明されていくので夢中で読んでしまった。

    特に「人と人との間にわだかまりを作るのは才能の有無ではなく、劣等感」という箇所があるのだが、伊刈が人生において抱えている罪悪感のかたまりを表していると思う。

    病気や離婚

    0
    2022年03月12日

    Posted by ブクログ

    切ない。読んでいて辛かった。
    人って色々抱えてるのかな。

    人間の価値について久々に感がさせられた。
    才能の有無ではなく何をしたのか。
    とても深い悲しみを抱えて、ひたすらヘタクソな絵を描く伊刈が胸に刺さる。 

    家族のことを改めて大切にしようと思った。
    ありがとう。

    0
    2021年12月08日

    Posted by ブクログ

    孤独な男の半生と隠された真実が、ひとりのノンフィクションライターの好奇心から少しづつ明らかにされていく…
    こんな風に、扉が次々と開けられていくような物語をこれまで読んだことがない。
    そして最後に、どうして彼が上手ではない絵を描き続けたのか、その絵に魅力される人が増えていったのかという秘密が明かされた

    0
    2021年03月28日

    Posted by ブクログ

    話が進んでいるはずなのに終着点がわからない
    すごく楽しかったです

    一冊とは思えないくらい濃かった

    二週目いきます。

    0
    2025年11月30日

    Posted by ブクログ

    貫井徳郎作品の違う一面を見た。
    それは予想外で、予想以上で、読後に胸がしめつけられるほどの感動と大きな愛が降ってくる。

    0
    2025年05月25日

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