佐野洋の一覧
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ユーザーレビュー
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佐野洋という推理作家を読まんとする人がどれだけあるか。鮎川よりは格段に少ないだろうが、しっかりしたプロットで練りに練られた完全犯罪掌編6作は小粒ながらもぴりりと辛い。犯人当てという本格推理とはちょっとちがうけれども2転3転するストーリーテリングの巧みを味わうのにもってこいの1冊。
kcmiranc
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とにかく引き込まれる、とにかく上手い、とにかく面白い!勉強にもなるし、考えさせられる。そして後味がいい。
Posted by ブクログ
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はじめに 佐野洋
不運な旅館
宝石 1959年6月
金属音病事件
宝石 1960年10月
尾行
別冊小説新潮 1961年4月
冷えた茶
別冊小説新潮 1962年1月
贈られた女
日本 1963年5月
崩れる
日本 1964年10月
賭け
オール讀物 1965年6月
重い街
小説現代
...続きを読む1966年2月
解説 中島河太郎
Posted by ブクログ
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佐野洋の連作ミステリ短篇集『蝉の誤解』を読みました。
佐野洋の作品は、『ミステリー傑作選・特別編〈5〉自選ショート・ミステリー』に収録されていた『若いオバアチャマ』以来なので、約1年振りですね。
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息子に届いた絵葉書には、怪獣のように大きな蝉の抜け殻が
...続きを読む写っていた。
パソコンを使い、巧妙に作られた合成写真―その夜、私は悪夢にうなされた。
なぜ、蝉の抜け殻などに恐怖を覚えるのか?
私は、心の奥底に封じ込まれていた、ある記憶を辿り始める…(表題作)。
昆虫に題材を取り、紡ぎ出された男女の多様なドラマ九編。
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光文社が発行している小説誌『小説宝石』に2000年(平成12年)から2002年(平成14年)に掲載された、昆虫の生態に材を取った連作小説9篇が収録された作品です。
■蟻のおしゃべり
■カマキリの本音
■ミドリシジミの知恵
■蝉の誤解
■飼われた蜻蛉
■蓑虫の計算
■玉虫の意志
■蝿の美学
■蚊の証言
■解説・勝目梓
読みやすくて、切れ味が鮮やかな作品が多かったですね… そんな中でも、男女の関係・愛欲に昆虫の存在を織り込んだ『蟻のおしゃべり』、『ミドリシジミの知恵』、『飼われた蜻蛉』、『蓑虫の計算』が印象に残りました、、、
カマキリという共通したキーワードを絡めつつ夫と妻と子が別々な夢想をする『カマキリの本音』や、心理の深層に眠る記憶が、過去の不幸な出来事を明らかにする『蝉の誤解』も面白かったですね。
愛憎や欲望に根ざす計算、策略… 人間の営みの断面を鮮やかに切り取った連作ミステリでした。
Posted by ブクログ
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相変わらず厳しい論調で各作家を3枚にも4枚にも下ろしてしまう。失われる日本語を平成の世に正しく伝える最後の長老かのような微に入り細を穿つ、その選文眼は今回も健在だ。
やはりこういうのは非常に勉強になるし、編集者や校正の方々にとっても身が締まる思いがしているのではないだろうか。
しかしこれだけ色んな
...続きを読む作家の慣用句や副詞の使い方を徹底的に取り上げ、論破しているのに対し、髙村薫氏の使い方に対してはあまり強い口調で間違いを正さなかったのは何故か?寧ろ新しい日本語を作ろうとしているのかといった表現で好評している傾向にある。佐野氏自身が彼女の文に惚れたのか、扱うテーマや小説観に惹かれたのかもしれないが、ちょっとこれは公正さを欠く。
しかし、佐野氏も年を取ったせいか、いつもなら感嘆を上げるその論調にいささか年寄りの説教めいた雰囲気を感じたのも事実。特に明らかに作家のミスであろう事を無理矢理好意的に解釈する所はちょっと物知り年寄りの皮肉のように受取れ、いやらしい。
しかし、昔はどこにも近所に口うるさい頑固親父がいたものである。文壇の頑固親父、佐野氏に合掌。
Posted by ブクログ
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