小説 - 切ないの検索結果

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  • 雪の鉄樹
    4.0
    祖父と父が日々女を連れ込む、通称・たらしの家で育った庭師の雅雪は、20歳の頃から13年間、両親のいない少年・遼平の面倒を見続けている。遼平の祖母から屈辱的な扱いを受けつつも、その傍に居るのは、ある事件の贖罪のためだった。雅雪の隠してきた過去に気づいた遼平は、雅雪を怨むようになるが……。愛と憎しみの連鎖の果てに、人間の再生を描く衝撃作。本の雑誌『おすすめ文庫王国2017』第1位!
  • 雪のなまえ
    4.4
    「夢の田舎暮らし」を求めて父が突然会社を辞めた。いじめにあい登校できなくなった小学五年生の雪乃は、父とともに曾祖父母が住む長野で暮らしを始める。仕事を諦めたくない母は東京に残ることになった。胸いっぱいに苦しさを抱えていても、雪乃は思いを吐き出すことができない。そんな雪乃の凍った心を溶かしてくれたのは、長野の大自然、地元の人々、同級生大輝との出会いだった――。
  • 雪の花(小学館文庫)
    3.4
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 列車に飛び乗り、上京して40年。何もかもが夢のようにうまくいっていたバブル期の輝かしい栄光は過去のものとなり、経済的な困窮に陥った夫婦が、死を覚悟して帰郷する。人気のない故郷。真っ白な雪に埋もれた母校でふたりが見つけた希望とは?バブル崩壊、不景気、リストラ、経費削減など、社会の大きな流れの中で人生を左右される人々の苦悩の日々と切なさを描き、第3回ヤフー・ジャパン文学賞を受賞し、ドラマ化された表題作を収録。離婚で離ればなれになった親子の絆や仮面夫婦の成れの果てを綴った作品など、涙を誘うヒューマン・ノベル四篇。
  • 雪のマズルカ
    3.7
    私立探偵だった夫が事故で死んで二年、残されたのは未払いの家賃とリボルバーと調査資料、そして苦い思い出だけ。失意の底から立ち直った笹野里子は、探偵事務所を再開する――。実業家の孫娘をめぐる陰謀、不思議な行動をとる美人女優の素行調査、ホステス殺しの真相、そして過去の夫の調査が呼び起こした殺人。四つの事件に里子は挑む。アドバイザーとして山浦歩(ふーちゃん)も登場する、『月夜の晩に火事がいて』と対をなす傑作。直木賞作家・芦原すなおが描く衝撃のハードボイルド・ミステリ『ハート・オブ・スティール』を改題。

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  • 雪ひらく
    3.9
    恋に落ちたら、相手に配偶者がいようがいまいが、恋心が止まらなくなる姉。その一生は奔放すぎた。彼女を“美しく風変わりな淫売”とよんだ妹が、心をこめて姉の人生を振り返る「最後の男」。家で洋裁の仕事をしながら、ひっそりと愛人の訪れを待つ美枝子の「仄暗い部屋」。失恋して帰ってきた故郷で、あらたな出会いの予感が…表題作「雪ひらく」。前へ前へ、恋にだけはとびきり大胆に突き進む女たち。その奥に秘められた官能の炎を描きつくす傑作短篇集。
  • 雪山の檻―ノアの方舟調査隊の殺人―(新潮文庫)
    3.3
    これは、怒れる神の鉄槌(てっつい)なのか。伝説の地、アララト山で、ノアの方舟調査隊隊員が次々と壮絶な最期を遂げる。背筋も凍る事態に直面したのは、あらゆる知識をその頭蓋に収めた天才学者、一石(いちいし)豊。一石はカメラマン・森園アリスと共にこの連続死の謎に挑み、同時に方舟の真実を解き明かしてゆく。気鋭の推理小説作家が構築した、美しくも壮大なミステリ大伽藍(だいがらん)。『アールダーの方舟』改題。(解説・村上貴史)
  • 雪割草
    値引きあり
    4.0
    出生の秘密のせいで嫁ぐ日の直前に破談になった有爲子は、長野県諏訪から単身上京する。戦時下に探偵小説を書くことを禁じられた横溝正史が新聞連載を続けた作品がよみがえる。著者唯一の大河家族小説!
  • 雪を待つ八月
    3.7
    「他に好きな人ができた」という年下の恋人・雪道の告白で、二年にわたる同棲生活が終わろうとしている。彼が出ていく日まであと一カ月。恋のはかなさを嘆き、彼が好きになった人を想像する優美は、八月の空に雪が降るような奇跡が起こることを祈る--。世界中で一番近くて遠い二人の切ないけれど暖かい恋物語。
  • 行方
    3.9
    公園から忽然と姿を消した三歳の琴美。両親は必死に捜すが、一向に見つからない。――22年後。自堕落な生活を送る幸子のもとに、一通の手紙が届く。差出人は、消息不明の妹を捜し続けている男だった。同じ頃、浜名湖畔で楓は父親の誠司とペンションを営んでいた。ある日を境に、誠司に対して不信感を抱く楓。父は何か秘密を抱えて生きているのではないか。交わるはずのなかった人生が交錯したとき、浮かびあがる真実。切ない想いが胸を満たす長編ミステリー。
  • 遊佐家の四週間
    3.7
    羽衣子の親友・みえ子が遊佐家に四週間ほど居候することになった。みえ子は異様な容貌だが、大富豪の娘。美しく貧しい家庭で育った羽衣子とは正反対。二人で支え合ってきたが、やがて羽衣子は「まともな家庭」を手に入れる。その遊佐家に住み始めたみえ子は家族の心を掴み、完璧だったはずの家庭に徐々に綻びが見え始め……。二人の女の歪な友情が家族に与えたものとは?
  • ユタとふしぎな仲間たち
    3.9
    東京育ちの少年・勇太は、父を事故で亡くし、母に連れられ東北の山あいにある湯ノ花村に移ってきた。村の子供たちになかなか馴染めず退屈な毎日を送っていたが、ひょんなことから不思議な座敷わらしたちと出会った。彼らとの交友のなかで、いつか勇太はたくましい少年へと成長していく――みちのくの風土と歴史への深い思いがユーモアに包まれ、詩的名文に結晶したメルヘン。
  • ユダの覚醒 上
    3.8
    独立記念日――シグマフォースのグレイ・ピアース隊長のもとに、かつて闘ったギルドの女工作員セイチャンが、重傷を負って助けを求めてくる。その直後、グレイたちはギルドのメンバーに襲撃された。グレイとセイチャンは、巻き込まれたグレイの両親と共に、命からがら逃げ出す。セイチャンは組織のある計画に反発し、抜け出してきたという。その計画とは、マルコ・ポーロと『東方見聞録』の謎にまつわるものらしい。一方、シグマのモンク・コッカリスとリサ・カミングズも、ある島で発生した奇病を調査するため向かった先で謎の集団から襲撃を受けていた。突如発生した人肉を欲するようになる奇病と「東方見聞録」から削除された空白の期間――真実を記した秘密の書――それらが解明される時、人類の内側に潜む大いなる謎が明らかになる……。
  • 湯葉・青磁砧
    4.0
    没落した幕臣の娘が、15歳で神田の湯葉商の養女となり、養父を助けその半生を捧げる名作「湯葉」。すぐれた陶器や陶芸家に魅せられる父と娘の、微妙な心の揺曳を抒情的に描く「青磁砧」(女流文学賞受賞作)。男に執着する娼婦上りの女の業に迫る「洲崎パラダイス」。「青果の市」で芥川賞を受賞した著者の、中期を代表する3篇を収録。
  • 指先の花~映画『世界の中心で、愛をさけぶ』律子の物語
    3.8
    300万部突破の超ベストセラー『世界の中心で、愛をさけぶ』から生まれたもうひとつの悲話発売1ヶ月あまりで40万部突破!泣けると評判の絶対おすすめの一冊。映画も大ヒット!読んだ後にもう一度映画をみれば、さらに号泣間違いなし。今回ご紹介するノベライズ小説「指先の花~映画 『世界の中心で、愛をさけぶ』」律子の物語」では、小説『世界の中心で、愛をさけぶ』では殆ど語られることのなかった、その後の成長し大人になった主人公・朔太郎のストーリーを大幅に追加。映画のオリジナル部分である「現在の愛との対峙」と原作小説にある「過去のアキとの甘くせつない純愛」が織り成すアンサンブル・ストーリーとして再構築されています。愛する人の死。未来を紡ぐ愛――愛する人の「死」と生きていくために渇望する「愛」をテーマに、流れる涙が心に沁みる純愛タペストリーの誕生です。

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  • 指の骨(新潮文庫)
    4.0
    太平洋戦争中、南方戦線で負傷した一等兵の私は、激戦の島に建つ臨時第三野戦病院に収容された。最前線に開いた空白のような日々。私は、現地民から不足する食料の調達を試み、病死した戦友眞田の指の骨を形見に預かる。そのうち攻勢に転じた敵軍は軍事拠点を次々奪還し、私も病院からの退避を余儀なくされる。「野火」から六十余年、忘れられた戦場の狂気と哀しみを再び呼びさます衝撃作。
  • 指輪
    3.5
    ほんの遊び心から婚約した渉と今日子。二人の指には、お揃いの銀の指輪がはめられている。今日子はいつしか渉との結婚を切望するようになっていった。しかし約束の日、渉からの電話はなかなか鳴らず……(「指輪」)。銀狐のコートに大きなサングラスをかけた女が、ファースト・クラス・ラウンジのソファーに腰をかけていた。その彼女に男が声をかけたが……(「一等待合室」)。女と男の欲望と、?と裏切り。情愛の行きつく果てとは──あまりに繊細でスリリングな珠玉の短編集、装いも新たに復活。(解説・原田ひ香/『イヤリング』を改題)
  • 指を切る女
    3.3
    愛人宅で頓死した夫の遺骨を買い取れと迫られる女。夫がただ1つ望むおふくろの味を再現できない妻。息子の指が動かないのは、体が疼くあまり自分で指を切り落とした姿を見られたせいだと信じる母。むき出しの情念が燃えるとき人は刹那に生きる。切なくてかなしくて、いとおしい女と男を鮮烈に描く傑作集。(講談社文庫)
  • 夢あわせ
    3.0
    1巻682円 (税込)
    二つの世界、私たちが生きている世界と別の世界がふとしたことから触れ合ったとき事件が起きる。SFの名手の著者が描き出す12の短編。 同じ夢の中に入りたいという仲睦まじい夫婦の願いがかなった時の結末を描く表題作「夢あわせ」、「雪洞夜話」は江戸時代の女郎の悲しい願いが籠められた雪洞の物語。「怪談桜橋」は著者の戦争体験が生み出した東京大空襲の日のリアルな幻想。「特異点」は著者自身のホテル暮らしに想を得た不思議でユーモラスなオハナシ。20種近い職業を経て作家になった著者の経験や生き様から生み出された、読み応え充分の奇抜ながら納得のSF譚。
  • 夢かうつつの雪魚堂 紙雪の舞う百鬼夜行
    3.0
    常世と現世のあわいにある、日本橋の紙問屋《雪魚堂(せつなどう)》。 そこを訪れる客は、白銀の紙雪が舞う不思議な百鬼夜行に誘われるという。 転職活動中の猪瀬成海(いのせなるみ)は、ある日雪魚堂に迷い込み、 黒ずくめの少年・カナと、胡散臭さ満点の店主名代・魚ノ丞(なのすけ)に出会う。 次の勤め先が見つかるまで、その店の手伝いをすることになった成海は、 様々な心の痛みを背負った客人たちとの交流の中で、 彼女自身も忘れていた、ある「真実」へと辿り着くのだが――。
  • 夢食い魚のブルー・グッドバイ
    3.0
    ぽちゃん。こころの中に、さかながいる。でもそれは友達から恋人へ、たった30センチの距離すら泳いでゆけない哀しい魚だ……。大学卒業を控え、学生から社会人への交差点に佇む、ヤマトと桜子。往く夏のかわりに、ふたりがはじめた物語は、せつない22歳の匂いがした――。恋愛小説に優しい風をはこぶ、新鋭作家の誕生。神戸文学賞受賞。
  • 夢工場ラムレス
    4.5
    1巻1,540円 (税込)
    WEAVERのドラマー・河邉徹の作家デビュー作。2009年にメジャーデビューし、自身の音楽活動の他、ドラマ・アニメ・映画などの主題歌、CMなどへの楽曲提供など精力的に活躍してきた3ピースピアノバンド・WEAVER。その歌詞を手掛けてきた河邉の「言葉の世界」をドラムスティックからペンに持ち替え、描いた「夢」をテーマにした長編作。電子メディア媒体「cakes」で2018年3月より掲載されている人気連載を単行本化。自身が夢であると自覚しながら見る夢「明晰夢」。この「明晰夢」を何度も見る人は、ある日、その夢の中で「夢工場の扉」に辿り着けるという。そして「夢工場」に入れた者は、一生に一度だけ自分の夢を変えることにより、現実世界での「自分の夢」を叶えることができるというのだ……。そんな夢工場に様々な悩みを抱えた4人が辿り着く……。 「叶えたい夢」を求めて巻き起こる様々な人間模様。そして夢工場を訪れた人たちが手に入れたものとは……。さらに、その夢工場の管理人の正体とは……。バンド名に「音楽を紡ぐ人」という意味が込められているWEAVER。そんなWEVERの河邉氏が次は物語を紡いでいきます。そして、物語を通して、誰もが持つ「優しさ 」「後悔」「欲望」「希望」を描いていきます。
  • ゆめこ縮緬
    4.0
    愛する男を慕って、女の黒髪が蠢きだす「文月の使者」、挿絵画家と若い人妻の戯れを濃密に映し出す「青火童女」、蛇屋に里子に出された少女の記憶を描く表題作他、密やかに紡がれる8編。幻の名作、決定版。
  • 夢十夜
    3.8
    こんな夢を見た――.死んでしまった美しい女との百年後の邂逅,逃れられない前世の因縁,自殺を試みた瞬間に味わう激しい後悔,断崖絶壁で豚の大群に追い詰められる恐怖…….怪しく美しい漱石の夢の世界を,名手近藤ようこが漫画に描く.岩波現代文庫オリジナルの描き下ろし作品「第十一夜」を新たに収録.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 夢違
    3.9
    「何かが教室に侵入してきた」。学校で頻発する、集団白昼夢。夢が記録されデータ化される時代、「夢判断」を手がける浩章のもとに、夢の解析依頼が入る。こどもたちの悪夢は現実化するのか?
  • ゆめつげ
    3.7
    1巻759円 (税込)
    江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告(ゆめつげ)」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が! 礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって……。大江戸・不思議・騒動記!
  • 夢に抱かれて見る闇は
    値引きあり
    4.0
    男を初めて部屋に上げるときには、かなりの勇気がいる。もしこの男に、見えてしまったら…。30~40代女性の情念と現実、その中で少しでも光を掴みたいともがく姿を描く、怖くてエロくて美しい怪談短編集
  • 夢のあとさき おいしいコーヒーのいれ方 X
    4.0
    大人気の「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」第一シーズンの完結編。遠距離恋愛を始めた、かれんと勝利のふたり。最初はうまくいっていたが、やがてかれんと連絡が全く取れなくなってしまう。気持ちまで離れてしまったのではないか。僕がそばにいなくても平気なのではないか。部活でのスランプからも抜け出せずに焦る勝利は、とうとう激情のままに、かれんを深く傷つけてしまい…。ふたりの恋はどこへたどりつくのか――。切なく胸をしめつける…。
  • 夢の上1 翠輝晶・蒼輝晶
    4.2
    1~4巻2,035~2,200円 (税込)
    この作品がなければ『レーエンデ国物語』は書けなかった(多崎礼) 輝晶が語り出すのは、光神王の圧政に夜明けを夢見た人たちの物語――ささやかな幸せを願いながらも、死影に憑かれた領主の妻が、宮殿から逃げ出してきた王子に托した夢(「翠輝晶」)。望むものすべてを手に入れてきた騎士団副団長・アーディンの唯一叶わなかった夢(「蒼輝晶」)。中公文庫『夢の上 夜を統べる王と六つの輝晶 1』を改題し、書き下ろし番外短篇「輝晶の欠片1 永遠の誓い」を収録。
  • 夢の回廊
    3.0
    男は長年忘れていた記憶を繰り返し夢で見ていた。それは五十数年前、終戦直後の朝鮮長屋で過ごした少年時代。殺害された友人が警察の裏庭で乱暴に解剖され内臓を引きずりだされた姿だった。次第に現実と夢の境界が曖昧になった男は、殺戮と快楽が同じと思い始めていく……。表題作ほか六篇、醒めない悪夢の果てにある暗黒世界を描く傑作短篇集。
  • 夢の壁
    4.0
    終戦前後、少女期を北京で過ごした佐智が見たことは、少女の心をひとまわり大きくした――戦争で母親を亡くした悲しみを背負いこむ中国人の少年と佐智との無垢な心の交流を描いた芥川賞受賞の「夢の壁」と、国民学校が消滅した夏の一日、SH学院の利発な少女・宋梅里との友情、両親と共に日本に帰る1947年の船中の出来事など、佐智の目と心を通して活写する「北京海棠の街」を収録。
  • 夢のカルテ
    3.6
    毎夜の悪夢に苦しめられている麻生刑事は、来生夢衣というカウンセラーと出会う。やがて麻生は夢衣に特殊な力があることを知る。彼女は他人の夢の中に入ることができるのだ――。感動の連作ミステリ。
  • 夢の木坂分岐点(新潮文庫)
    3.8
    夢の木坂駅で乗り換えて西に向かうと、サラリーマンの小畑重則が住み、東へ向かうと、文学賞を受賞して会社を辞めたばかりの大村常賢が住む。乗り換えないでそのまま行くと、専業作家・大村常昭が住み、改札を出て路面電車に乗り、商店街を抜けると……。夢と虚構と現実を自在に流転し、一人の人間に与えられた、ありうべき幾つもの生を深層心理に遡って描く谷崎潤一郎賞受賞作。
  • あやかしの鼓 夢野久作怪奇幻想傑作選
    3.9
    鼓作りの男が想い焦がれた女性へ、嫁ぐ時に贈った自作の鼓。その音色は尋常とは違い、皆を驚かせた。それは恐ろしく陰気な、けれども静かな美しい音であった……。夢と現実とが不思議に交錯する華麗妖美な世界。表題作をはじめ、その粋を集めた夢野文学の入門書ともいえる決定版の一冊!
  • 夢野久作 電子全集1
    完結
    5.0
    夢野久作の名作・代表作を一挙収録した夢野久作全集の決定版。※本書は全6巻中の1巻目です。 ●目次 ドグラ・マグラ
  • 夢の島
    4.1
    長年、音信不通だった父が亡くなった。若手のフリーカメラマン・絹田信一が、唯一の遺品として受け取った、父が描いた絵。その絵が示すものとは? 無限の富を産み出すという「遺産」を巡って、人々は策謀を巡らす。現在でも古びない、大沢在昌初期ミステリーの傑作!
  • 夢の迷い路
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    とあるきっかけで、同級生の本好き美少女エミールが気になって仕方がないユッキー。彼女の気を惹きたいのと、ひとりでは手に余るのとで、おそるおそる、声をかけた。「ダイイングメッセージって判る? 相談に乗ってもらえないかなあ、と思って」ふたりは、失われた事件の道筋を辿りなおして、真相に到達することができるのか? 記憶違いと忘却で、こんがらがった謎をほぐします。追憶と慕情の本格ミステリー。
  • 夢は枯れ野をかけめぐる
    3.4
    四八歳、独身。早期退職をして静かな余生を送る羽村祐太のもとには、なぜか不思議な相談や謎が寄せられる。「老い」にまつわる人間模様を、シニカルな語り口と精緻なロジックで本格ミステリに昇華させた、西澤ワールドの一つの到達点。
  • 夢見通りの人々
    3.7
    1巻539円 (税込)
    その名前とはうらはらに、夢見通りの住人たちは、ひと癖もふた癖もある。ホモと噂されているカメラ屋の若い主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。性欲を持て余している肉屋の兄弟……。そんな彼らに詩人志望の春太と彼が思いを寄せる美容師の光子を配し、めいめいの秘められた情熱と、彼らがふと垣間見せる愛と孤独の表情を描いて忘れがたい印象を残すオムニバス長編。
  • ゆめみの駅 遺失物係
    4.0
    越してきた田舎の町で、中学校に馴染めずにいた少女は、ひょんなことからゆめみの駅にある遺失物係にたどり着く。そこは誰かが忘れた「おはなし」が世界中から届けられ、「遺失物語台帳」に収められている不思議な場所だった。係の人から一日一話ずつ物語を読み聞かせてもらいながら、自分が失くしてしまった物語を探すのだが――。痛みを抱える人にそっと寄りそってくれる、切なくもやさしい物語。
  • 夢見るころはすぎない
    3.9
    退屈でなんにもないと思ってた。でも本当は、きらきらと輝くかけがえのない日々だった――。空振り続きの高校生活で、最後の学園祭に一発逆転のときめきを期待する女子高生。「一生処女でいようね」と誓ったオタク仲間の足抜けに、動揺する女子大生。理想と現実のギャップにもだえる、一途でキュートな女の子たちの青春6編。あのころのあなたが、きっとここに見つかる。(『「処女同盟」第三号』改題)
  • 夢見る帝国図書館
    4.2
    「図書館を愛した」喜和子さんと、「図書館が愛した」人々の物語 上野公園のベンチで偶然、出会った喜和子さんは、 作家のわたしに「図書館が主人公の小説」を書いてほしいと持ち掛けてきた。 ふたりの穏やかな交流が始まり、 やがて喜和子さんは 終戦直後の幼かった日々を上野で過ごした記憶が語るのだが……。 日本で初めての国立図書館の物語と、戦後を生きた女性の物語が 共鳴しながら紡がれる、紫式部文学賞受賞作。 解説・京極夏彦 個性的でキュートな喜和子さんの物語と、 波乱万丈な国立図書館の物語が共鳴しながら紡がれる、 唯一無二の小説です。 軽妙洒脱に語られる図書館の物語パートと、 戦後を生きた喜和子さんの切なくも愛おしい記憶。 そのなんともいえないハーモニー……。 京極夏彦さんが解説で「小説でしか為しえない技法で、 小説という装置を用いる以外に行きつけない場所に連れて行ってくれる、 そうした小説なのである」とお書きになったのを読んで、 「まさに!」と膝を打ちました。 読書の喜びを存分に味わっていただける作品です! ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 夢見る沼
    4.0
    結納まで取り交したカメラマンとの縁談を解消する使者となったのが縁で、その男性に心をひかれていく大瀬伊津子。彼女に求婚していた新聞記者は、彼女の心の中にいつしか他の男が入り込んでいるのを感じる。伊津子は、友人を裏切ってカメラマンとひそかに交際している自分自身を、恐ろしい女だと思いはじめる……。適齢期の女性の心の中に棲む、愛と悪魔の葛藤を描いた、傑作長編。
  • 夢を与える
    3.7
    その時、私の人生が崩れていく爆音が聞こえた──チャイルドモデルだった美しい少女・夕子。彼女は、母の念願通り大手事務所に入り、ついにブレイクするのだが……夕子の栄光と失墜の果てを描く初の長編。
  • 夢を売る百貨店 本日も完売御礼でございます
    4.2
    1巻1,738円 (税込)
    ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ ★韓国国内でシリーズ累計110万部突破! ★SEVENTEENウォヌほか、人気スターたちが愛読! ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ ここは、眠っているときにしか訪れることができない<ドルグート夢百貨店>。 どこかに存在するこの不思議な街の住人・ペニーは、そんな憧れの百貨店に就職したばかり。 店主ドルグート、個性豊かなマネージャーたち、作品を生み出す夢師、不思議な生き物ノクチルカや妖精たちに囲まれながら、さまざまな夢を買いにくる客たちと出会う。 気になるあの⼈の夢、家族の帰りを待ちわびる⽼⽝がみる夢、繰り返す悪夢、夢追い人がみる夢、いまは亡き⼈との再会——。 「<夢>はこんなにもリアルなのに、自分の無意識が作り出した幻に過ぎないなんてホントなんだろうか」 著者のそんなふとした疑問から生まれた、やさしい連作短編集。 【目次】 大盛況の一日 真夜中の恋の手引き 予知夢 悪夢の払い戻し請求 夢師の定期総会 今月のベストセラー賞 『イエスタデイ』とベンゼン環 『他人になれる夢』お試し版 匿名で贈られる夢
  • 夢を見ずにおやすみ
    3.5
    失くしかけた愛を、やっと見つけた。どうしようもない心の隙間を、そっと包んで埋める、3つの愛の物語――自分より年下の愛人の世話を、父親から頼まれた息子。夫の元愛人に、結婚相談を持ちかけられた妻。共働きの多忙な日々に、ささくれ立つ心を危ういバランスで保つ若夫婦。3つの愛のかたちを描いて、どこかに忘れかけていた愛を、ふたたび見つけだしてくれる、珠玉の恋愛短編集。渇きを癒す優しさを探しているあなたに。
  • ゆらぐ玉の緒
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    老齢に至って病いに捕まり、明日がわからぬその日暮らしとなった。雪折れた花に背を照らされた記憶。時鳥の声に亡き母の夜伽ぎが去来し、空襲の夜の邂逅がよみがえる。つながれてはほどかれ、ほどかれてはつながれ、往還する時間のあわいに浮かぶ生の輝き、ひびき渡る永劫。一生を照らす生涯の今を描く全8篇。古井文学の集大成。
  • ユリエルとグレン (1) 闇に噛まれた兄弟
    3.7
    1~3巻1,155円 (税込)
    12歳のまま成長を止めてしまった兄、グレン。無限の血を持つ弟、ユリエル。ヴァンパイアに襲われた悲運の兄弟の、新たな旅が始まる。第48回講談社児童文学新人賞佳作受賞作 早くもとの体に戻してやりたかった。今のユリエルの望みはそれだけだ。各地に残るヴァンパイアに関する伝承を集めて回っていれば、その手がかりが見つかるかもしれない。(中略)ふたたびグレンと日の光の下に出る。そのための旅だった<本文より>
  • ゆりかごで眠れ(上) 新装版
    4.3
    南米コロンビアで凄絶な幼少期を過ごしながらも、マフィアのボスにまで上りつめた日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシア。その彼が、幼い娘を伴い来日した。目的はライバル組織に裏切られ、警視庁に勾留されている部下の奪還と復讐、日本での勢力拡大。だが、もうひとつ目的が……。人の心の在処を追い続ける著者の、揺るぎなき原点にして、傑作巨篇。
  • 百合小説コレクション wiz
    3.6
    実力派作家の書き下ろしと「百合文芸小説コンテスト」発の新鋭が競演する、珠玉のアンソロジー。百合小説の〈今〉がここにある。 【著者略歴(五十音順)】 ・アサウラ 1984年生まれ。TVアニメ『リコリス・リコイル』ストーリー原案など。 ・小野繙(おの・ひもとく) 1996年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・河出書房新社賞受賞。 ・櫛木理宇(くしき・りう) 1972年生まれ。『ホーンテッド・キャンパス』『死刑にいたる病』など。 ・坂崎かおる(さかさき・かおる) 1984年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・大賞受賞。 ・斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき) 1993年生まれ。『恋に至る病』『楽園とは探偵の不在なり』など。 ・南木義隆(なんぼく・よしたか) 1991年生まれ。『蝶と帝国』「月と怪物」など。 ・深緑野分(ふかみどり・のわき) 1983年生まれ。『ベルリンは晴れているか』『スタッフロール』など。 ・宮木あや子(みやぎ・あやこ) 1976年生まれ。『雨の塔』『ヴィオレッタの尖骨』など。 ◎カバー装画=めばち ◎カバーデザイン=名和田耕平デザイン事務所
  • 百合中毒
    3.2
    イタリア人の若い女と恋仲になり、家族を捨てて出ていった父親が、妻と娘夫婦が経営する八ヶ岳の麓の園芸店へ25年ぶりに戻ってきた。イタリア人の彼女は一人で帰国してしまったという。が、娘たちは大人になり、妻にはすでに恋人がいた。次女の遥は「許さないから。絶対に。出てってよ。早く出てって!」と叫び、長女の真希は「大恋愛して出ていったのなら、二度と戻ってこないのが筋ではないのか」と苛立つ。妻・歌子の恋人は夜ごと彼女からの電話を待つ。そして歌子は思い出す。夫との出会いの場所に咲き乱れていた花のことを…。家族とは。夫婦とは。七人の男女の目線から愛を問い直す意欲作。
  • 赦し
    3.0
    十年前に逝った妻子への贖罪の想いを抱え、日高は日雇い労働者としてひっそり生きていた。しかし、元医師である彼は、気持ちとは裏腹に、老女の院内感染、母親による幼児虐待という、ふたつの「死」の疑惑を追うことになり、人生が動き始める――。ベストセラー『償い』の“ホームレス探偵”が、哀しき人々を取り巻く謎に迫る、感涙のミステリ。
  • ゆれる
    3.9
    「ディア・ドクター」「夢売るふたり」「永い言い訳」など、 濃密な人間関係を題材に作品を生み出し続けてきた映画監督・西川美和氏の小説処女作 田舎を嫌って都会に出た奔放な弟・猛と、田舎に残り実家を継いだ実直な兄。 対照的な二人の関係が、幼馴染みの女性の死をきっかけに、大きく揺らぎはじめる……。 2006年に公開され数々の映画賞を受賞した同名映画を監督自らが初めて小説化。 文学の世界でも第20回三島由紀夫賞の候補になるなど、大きな評価を受けた。解説・梯久美子
  • ゆれる階
    3.5
    1巻2,178円 (税込)
    母の死を契機に、これまで黙して語らなかった「母」との複雑な関係を描き切る。「二度死んだ」母とは?「母」をめぐる旅の果てには?静謐な筆致の中の圧倒的迫力に、作家の覚悟が漂う感動作。
  • 揺れる輪郭
    4.5
    六〇年代ロンドンで異端児と呼ばれた精神科医。彼の伝記を書く作家宛てに、ある女性の日記が届く。そこには、姉の自殺と精神科医の治療の関連を疑い、真相を明らかにすべく偽名で治療を受けた女が次第に我を失っていく様がつづられていた──。解説/大森時生
  • ユーカラおとめ
    3.7
    1巻1,826円 (税込)
    「ユーカラを書き記すことは、私が生まれてきた使命なのだ」 絶滅の危機に瀕した口承文芸を詩情あふれる日本語に訳し、今も読み継がれる名著『アイヌ神謡集』。著者は19歳の女性だった。 民族の誇り。差別との戦い。ユーカラに賭ける情熱。短くも鮮烈な知里幸恵の生を描く、著者の新たな代表作! 「いつまでも寝込んでいるわけにもいきません。私には時間がないんです」 分厚く腫れた喉から流れ出した自分の言葉に、幸恵ははっとした。 私には時間がない。 そうなのか? 思わず胸に掌を当てた。満身創痍の身体の中心で、心臓は未来へ駆け出す足音のように勢いよくリズムを刻んでいた。 (本文より)
  • ユージニア
    3.6
    あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は--。
  • ユートピア老人病棟
    3.7
    高齢者の「理想の病院」とはどんなところ? 元眼科医の湯浅マキは79歳。物忘れは多少激しくなってきたものの、足腰丈夫、いたって元気な高齢者である。 ある日息子夫婦に誘われてドライブに出かけるが、着いた先はなんと病院だった! しかも認知症の傾向が見られたため、そのまま検査名目で入院させられてしまう。同じ病棟のそれぞれ事情を抱えた入院患者たちに次第に興味を抱き始めるマキだったが……。 「老い」は罪なのか、老人が誇りを持って生きられる場所はないのか――。コミカルなタッチで高齢者の自立・幸せを問う、ユーモア医療小説。

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  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)
    3.6
    いまも胸にのこる後悔、運命と信じたはかない恋心、忘れえぬ異国の光景、取り戻したかったあの瞬間の空気。そう、願いがかなうものならば――。メロディーを耳にしただけで、あの頃の切ない想いを鮮やかに甦らせてくれる永遠の名曲たち。不世出の天才シンガーソングライター、ユーミンのタイトルが、6人の作家によって新たなストーリーへと生まれ変わる。唯一無二のトリビュート小説集。(解説・酒井順子)
  • 夜明けのカノープス
    4.3
    まだ見ぬ星に願いを込めて――落涙必至。共感度100%の感動ドラマ。天文学者・渡部潤一氏、激賞! 教師への夢を諦あきらめ、小さな出版社で契約社員として働く映子。仕事は雑用ばかり、憧れの先輩への恋も叶わない――。自分を持て余す日々を送る映子が、生き別れた父親との再会をきっかけに得たものは……? 一等星なのに、日本では限られた条件でしか見えない星「カノープス」をモチーフに、不器用な女性の逡巡と成長を、『これからの誕生日』『むすびや』の新鋭が温かく紡ぎだす珠玉長編。天文学者の渡部潤一氏も激賞!
  • 夜明けのコーヒーを君と一緒に
    3.7
    次期総理が確実な大物政治家・鏑木の醜聞を暴き、地方へ飛ばされた元大手新聞記者の藤中太郎。ジャーナリストの使命感に燃えた藤中は零細新聞社に再就職し、生命の危険を冒しながら政財癒着の金脈構造に果敢なメスを入れ、度重なる妨害をはね返しつつ巨悪の核心に迫る。ジャーナリズムの社会的責任を鋭く問う傑作長編ミステリ。

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  • 夜明けのハントレス
    4.3
    1巻2,000円 (税込)
    『ともぐい』著者が描く女性ハンター誕生 命を撃つ。その意味を、私は?みたい。 ~~~ 大学生のマチが出合った狩猟の世界。 新人ハンターとして歩みを進める彼女の前に、 一頭の熊が現れる?? 直木賞『ともぐい』の著者・河﨑秋子が北海道を舞台に描き出す、 狩猟と狩猟に携わる人々の物語。 それは、すぐ隣にあるリアルな現実。 ~~~ 「撃たれる動物にとっては、撃った人間が男か女か、お金があるかないか、容姿がどうとか、関係ないんだって。そういうの全部、関係ないところに私は行く」
  • 夜明けの縁をさ迷う人々
    3.8
    世界の片隅でひっそりと生きる、どこか風変わりな人々、河川敷で逆立ちの練習をする曲芸師、教授宅の留守を預かる賄い婦、エレベーターで生まれたE.B.、放浪の涙売り、能弁で官能的な足裏をもつ老嬢……。彼らの哀しくも愛おしい人生の一コマを手のひらでそっと掬いとり、そこはかとない恐怖と冴え冴えとしたフェティシズムをたたえる、珠玉のナイン・ストーリーズ。
  • 夜明け前の殺人
    3.0
    舞台裏で渦巻く愛憎と野望。レジェンドの傑作、初文庫化! 島崎藤村の名作小説『夜明け前』が企業メセナ公演として舞台化された。ところが千秋楽のクライマックスで主演・浜島香苗が服毒死。警察は自殺と断定、捜査を打ち切ってしまう。 他殺の疑いを拭い去れず、弟の祐介は9年後、姉と同じ劇団に入団。事件当時メセナを担当した宇佐美の娘・笛子の協力を得て、かつての関係者を訪ねるが、またも悲劇が……。 初文庫化を記念し「文庫版のあとがき」を特別掲載!
  • 夜明けまで1マイル somebody loves you
    3.8
    これはフリンなんかじゃない、恋だ。バンドとバイトに明け暮れる大学生の「僕」。美人でクールな講師のマリコ先生に恋したけれど、学生と教師、しかもマリコ先生にはニューヨークに赴任中の夫がいる。一方で、バンドのメンバーである一つ年下の幼馴染、うさぎとも微妙な関係で……。僕らの青春は、ちぎれそうなほど揺れ動くが、それでも真っ直ぐ走るしかない。僕たちそれぞれ、忘れられない恋! 不器用でひたむきな恋の行方を描く、青春恋愛小説!!
  • 夜明けを探す少女は
    3.7
    世の中には、夜になっても鍵をかけない家があるのを知ってる?──シカゴの高校に通う黒人の少女ボーは、卒業を機にこの街を出ると決めていた。絵の才能を活かし、盗みも撃ち合いもないどこか遠くへ行くのだ。そんな十六歳の冬、姉のカティアが不法侵入の疑いで警官に射殺された。外の安全な世界に憧れ、ボーに語り聞かせてきた姉が、犯罪に手を染めるはずがない。ボーは姉の無実を証明するため、現場から消えた姉の恋人を自ら探しはじめる。少女のひたむきな調査行と姉妹の絆が胸を打つ、アメリカ探偵作家クラブ賞最終候補作!/解説=吉野仁
  • 酔いがさめたら、うちに帰ろう。
    4.1
    生きてて良かった! そう思える、幸せ……。アルコール依存症で離婚、10回の吐血、再飲酒(スリップ)、そして、ついにアルコール病棟に入院することになった、元戦場カメラマンの「僕」。そこで出会った個性的な面々との生活が、僕を変えた。うちに帰りたい――。依存症を克服し、愛する元妻、子供たちとの時間を取り戻したが、そこには悲しい現実が……。笑って泣ける私小説。浅野忠信・主演で映画にもなった名作――「不器用でも抱きしめようとする生き方に、心、動かされました」(浅野忠信)
  • 宵鳴
    4.2
    大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹(ささがに)の市」。そこで手に入らぬものはないといわれ、欲望と幻想が妖しく交わるこの場所も、しかし少しずつ衰退の兆しを見せていた。滅びの予感に身をゆだねながら、赤腹衆のサザは最後の市守(いも)りとして今年もまた仮面をつけ、夜ごと市を巡回する。そんな折、市に大道芸人の父娘が流れてきた。彼らはある呪いを解くため、「うろくづ」という不思議な道具を探しもとめており……。
  • 宵待草夜情
    4.5
    大正九年の東京。祭りの夜に、カフェ「入船亭」の女給・照代が殺された。着物を血に染めて店を出てきたのは、同じ店で働く鈴子。鈴子の恋人・古宮は、彼女が殺したのかと考えるが──。はかない男女の哀歓を描き、驚きの結末を迎える表題作ほか五篇。人の心の底知れぬ謎、深く秘められた情念から、予想をはるかに超える真実が立ち上がる。不朽の傑作ミステリー、待望の新装版。(解説・泡坂妻夫)
  • 宵待歩行
    4.2
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 どこまでも進むと、咲きこぼれる静かな花々が自由気ままにあらわれる。かわかない涙はどこへいくのだろう。四季の移ろいを背景に「はかなさ」を独自のスタイルで詩に詠い上げた、銀色版純情詩集。
  • 宵山万華鏡
    4.0
    祇園宵山の京都で、誘い込まれた妖しい迷宮。夏までの期間限定サークル「祇園祭司令部」に集まった学生たち。変人ぞろいの彼らが用意した大舞台、いったい何をたくらんでいるのか?(「宵山劇場」)。「祇園祭宵山法度」で現行犯逮捕。連れ去られた藤田の地獄めぐりがはじまった……(「宵山金魚」)。吃驚仰天の新世界! 6つの物語が交錯し妖しくつながっていく連作中篇集。
  • 熔果(新潮文庫)
    3.7
    博多駅付近で発生した五億円相当の金塊強奪事件。堀内信也はヒラヤマ総業調査員の伊達誠一に誘われ、金塊の行方を追うことに。二人は大阪府警の元刑事で現在もバディを組んでいるのだ。関西、九州、中部をBMWで駆け抜けながら、堀内と伊達は、ヤクザ、半グレ、ブローカー、汚職警官らと対決する。頭脳と暴力の〝捜査〟から浮かび上がった闇の構図とは。痛快無比のクライム・サスペンス。(解説・市田隆)
  • 洋菓子店アルセーヌ ケーキ作りは宝石泥棒から
    3.7
    1~2巻748~792円 (税込)
    恋人の浮気発覚でボロボロの陽咲は、その傷を癒してくれたケーキの美味しさに感動し洋菓子店「アルセーヌ」で働くことに。だがこの店、どこか怪しい? ガタイのいい焼き菓子担当、見た目美少女の男子高校生バイト、腕はピカイチだけど口が悪いパティシエの大空と、三人のイケメン店員には、実は《裏稼業》があり……。
  • 妖奇庵夜話 千の波 万の波
    完結
    4.3
    東京下町にひっそり立つ妖奇庵。 そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。 《管狐》の夷、《小豆とぎ》のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、 久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。 元水泳選手であり、トラブルを抱えた妖人《河童》を連れて……。 ほか、青目と二人きりで密やかに過ごした時間が、 伊織視点、青目視点それぞれで綴られた物語も収録。 中村明日美子のコミックも収録した、真の完結巻! *妖奇庵夜話の「き」は王扁に奇です。
  • 妖奇庵夜話 ラスト・シーン
    4.6
    「ゲームをしよう。兄は守る。弟は奪う」 父親である<鵺>に残酷なゲームを強いられる伊織。 勝利条件は、弟で<鬼>の青目から、 小鳩ひろむを守り抜くことだ。 だが、刑事の脇坂は意識不明のまま、 さらに警視庁Y対は解体され、 鱗田を頼ることもできない。 伊織は、夷、マメ、そして<犬神>である甲藤の力も借り、 全力でひろむを護衛するが……。 「このゲームは圧倒的にディフェンスが不利だ」 妖奇庵の皆の運命は。本編決着巻! (妖奇庵の奇は、正しくは王扁に奇です)
  • 妖奇庵夜話 顔のない鵺
    4.2
    「御指を、いただきたく存じます」 洗足伊織(せんぞくいおり)のもとに現れた老婦人は、 妖人《鬼指(おにゆび)》と名乗る。 刃を手に、指をくれと迫りながらも、彼女はひどく怯えていた。 他にも《シシン》、《天邪鬼》と、存在しないはずの妖人たちが伊織に近づく。 青目の関わりを察した伊織は、 家令・夷(えびす)にある指示を下す。 一方、刑事の脇坂(わきさか)は『麒麟の光』事件の真相を追う。 そこには正体不明の《鵺(ぬえ)》の気配が潜み……。 本当に悪い奴は、誰なのか。 妖人探偵小説第8弾。
  • 妖奇庵夜話 グッドナイトベイビー
    4.4
    茶室・妖奇庵の主は、隻眼にして美貌の洗足伊織(せんぞくいおり)。ヒトと僅かに違うDNAを持つ妖人だ。家令の夷(えびす)、家事手伝いのマメと共に静かに暮らしていたが、《鬼》の属性を持つ青目にマメが襲われて以来、危機感を強めていた。そんな折、妖奇庵を訪れた《貘》から「妖人というだけで差別され、妻子が苦しんでいる」と相談を受ける。一方、子供のように無垢なマメには、過去からの脅威が近づき……。人気作第5弾、文庫書き下ろし。
  • 妖奇庵夜話 人魚を喰らう者
    4.1
    妖怪のDNAを持つ人、妖人。妖人茶道家の洗足伊織は、明晰な頭脳で妖人にまつわる事件解決に一役買っている。そして妖人「人魚」の登録のある女性が誘拐されたことから、今回も警視庁に協力を要請され……。
  • 妖奇庵夜話 空蝉の少年
    4.0
    妖怪のDNAを持つ存在、「妖人」。茶室の主・伊織は、鋭い洞察力を持つ美貌の妖人。人と妖人を見分ける力を使い、予言ができる妖人と名乗る占い師の真贋を確かめることになった伊織だが、殺人事件に遭遇し!?
  • 妖奇庵夜話 誰が麒麟を鳴かせるか
    4.3
    都内で起こった偽装自殺殺人事件。被害者は不可解なメッセージを体に刻み息絶えていた。やがて妖人の宗教団体「麒麟の光」が捜査線上に浮かび、休暇で沖縄に滞在していた妖人茶道家の伊織も協力を頼まれ…。
  • 妖奇庵夜話 花闇の来訪者
    4.4
    妖怪のDNAを持つ「妖人」茶道家、洗足伊織。その「家族」で、「小豆とぎ」の妖人であるマメが、「ひまわり食堂」でボランティアとして働き始めた。しかし、小豆が現場に遺された殺人事件が起きて……
  • 陽気な容疑者たち
    3.5
    1巻440円 (税込)
    伯父の経理事務所に勤める私は、顧客の鉄工所経営者が会社解散を決意し、組合側と対立する真っ只中に飛び込んでしまった。その上、経営者がトーチカのような堅牢強固な蔵の中で急死するという事件に遭遇する・・・・・・!?「推理小説には持ちこみ難いユーモアや機智を、それとは目立たぬ程度に配分しつつ、綿密な密室事件を作り上げている」と、大下宇陀児が激賞した著者の長編第一作。

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  • 楊貴妃伝
    3.6
    「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝」――白居易の傑作「長恨歌」に歌われた玄宗皇帝と愛妃・楊貴妃。寵愛をほしいままにし、権力さえも手中にした貴妃の、波瀾に満ちた短い生涯。時が移っても、変わらぬ人間の業を、絢爛な絵巻のごとく流麗に描き出す。唐代の壮大な叙事詩にして、今なお熱く胸を打つ傑作長編小説。
  • 容疑者
    4.2
    「置いていかないで!」ロス市警の刑事スコット・ジェイムズは相棒のステファニーとパトロール中、銃撃事件に遭遇する。銃弾はふたりを襲い、ステファニーは死亡、スコットも重傷を負った。事件から九カ月半、犯人はいまだ捕まらず、スコットの耳に相棒の悲痛な叫びだけがこだまする。事件前の決定どおり警備中隊へ配属となったスコットがそこで出会ったのは、新たな相棒マギー。アフガニスタンに従軍し、そこでスコットと同様大切な相棒を失った雌のシェパードだった。心に傷を負ったひとりと一匹の新たな旅立ち。アメリカ探偵作家クラブ生涯功労賞受賞の著者、渾身の大作登場。
  • 容疑者は何も知らない
    3.0
    亮子は、大手印刷会社に勤務する夫と二人暮らし。ある日、夫が見知らぬマンションで遺体となって発見。さらに、殺人罪で被疑者死亡のまま書類送検されてしまう。夫が借金を抱えていたことも、左遷されていたことも、知らなかった。なぜ、夫は死んだのか、本当に人を殺めたのか。夫が残した手がかりを元に、妻が事件の真相に迫る長編ミステリー。
  • 被疑者04の神託 煙 完全版
    4.0
    愛知県生稲市の布施宮諸肌祭りでは、厄落としの神=神人が地元より、毎年たった1人だけ選出される。今年はタバコ屋の主人、榎木康之が選ばれた。しかし、彼にはどうしても神人にならなければいけない理由があった!実は、ある娘の奇怪な振る舞いが榎木を厄難の渦に追い詰めていたのだ。二転三転する、息もつかせぬ驚天動地のストーリー! 大ヒットシリーズ『千里眼』『催眠』の著者の初期傑作『煙』が、ついに待望の完全版で登場!『伏魔殿』改題
  • ようこそアヤカシ相談所へ
    3.0
    失敗続きの就活に疲れ果てた女子大生・山上静乃は、ある日大学で出会った白髪の青年・倉下から、「相談所職員募集中」と書かれた用紙を渡される。断りきれず記載の場所を訪ねると、そこはなんとボロボロの廃ビル……しかも中で待っていたのは人間嫌いの所長・ササキと、個性豊かな幽霊達だった!「あれ、私ひょっとして幽霊に好かれてる?」自信を失いかけていた静乃が優しく幽霊に寄り添い、彼らの悩みを解決に導いていく――。
  • 杳子・妻隠
    3.9
    “杳子は深い谷底に一人で坐っていた。”神経を病む女子大生〈杳子〉との、山中での異様な出会いに始まる、孤独で斬新な愛の世界……。現代の青春を浮彫りにする芥川賞受賞作「杳子」。都会に住まう若い夫婦の日常の周辺にひろがる深淵を巧緻な筆に描く「妻隠」。卓抜な感性と濃密な筆致で生の深い感覚に分け入り、現代文学の新地平を切り拓いた著者の代表作二編を収録する。
  • 陽子の一日
    4.0
    ある女医の澄明な物語 還暦を迎えた女医・陽子のもとに届いた元同僚・黒田の「病歴要約」。ある春の一日に起きた出来事に人生の機微が滲む傑作小説。
  • 妖女のねむり
    3.7
    廃品回収のアルバイト中に見つけた樋口一葉の手になる一枚の反故紙。小説らしき断簡の前後を求めて上諏訪へ向かった真一は、妖しの美女麻芸に出会う。目が合った瞬間、どこかでお会いしましたねと口にした真一が奇妙な既視感に戸惑っていると、麻芸は世にも不思議なことを言う。わたしたちは結ばれることなく死んでいった恋人たちの生まれかわりよ。今度こそ幸せになりましょう。西原牧湖だった過去のわたしは、平吹貢一郎だったあなたを殺してしまったの……。前世をたどる真一と麻芸が解き明かしていく秘められた事実とは。名匠が幻想味あふれる物語に仕掛けた本格ミステリの罠。/解説=松浦正人
  • ようするに、怪異ではない。
    3.5
    東京から鳥取の高校に入学した皆人は、変人美人・ハル先輩から「妖怪研究同好会」に勧誘される。なるべく関わりたくない皆人だったが、強引に巻き込まれて謎解きをすることに!? <よう怪>シリーズ第1弾! ※本書は二〇一四年四月~五月にかけてE★エブリスタに掲載された「妖するに、怪異ではない。」を改題、改稿のうえ文庫化したものが底本です。
  • 陽性
    3.0
    1巻1,232円 (税込)
    明石家さんま絶賛!!トップアイドル・上原なつきが、まさかの妊娠……芸能界で築きあげてきた地位が足もとでガラガラと崩れ落ちる音がする。出産に猛反対するマネージャー、なつきをトップの座から蹴落とそうと画策するライバル女優、さらに、追い打ちをかけるように現れる謎の人物「ティンカー・ベル」。新しく生まれるはずの命は、みんなに祝福されるべきではないのか!?中尾が描くかつてない衝撃の問題作。なつきは無事に出産できるのか?そして、彼女の出産を拒もうとする「ティンカー・ベル」とは――。
  • 妖精配給会社
    3.7
    1巻693円 (税込)
    他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけとなった時、過去の記録を調べていた老社員の頭を一つの疑念がよぎった……諷刺と戦慄の表題作など、ショート・ショートの傑作35編を収録した夢と笑いの楽しい宝石箱。
  • 遙拝隊長・本日休診
    4.0
    復員しても、いまだに戦争中だと錯覚している元中尉の異常な言動を描いて、戦争と戦争思想の愚劣さを痛烈にあばき、真の戦争犠牲者に対して強い同情をよせた『遙拝隊長』、“本日休診”の札を出した病院に、その札を無視してつぎつぎと訪れる庶民の姿を洒脱な老医の視点から描く『本日休診』。戦後の救いなき世相を反映させ、ほろにがいユーモアをただよわせた2編を収録。
  • 妖 魔 陣
    5.0
    念法をよくする工藤家と妖術を使う秋家との、千年にわたる抗争に決着をつける時が来た。そして今、工藤明彦十八歳の夏、魔戦の火蓋はついに切られた! 秋家は、怪しの術を操る凶人四名。対する工藤家は、若き明彦ただ一人。魔風を切って木刀が唸る。――『妖魔戦線』で活躍する工藤明彦の修行時代を描いた痛快伝奇バイオレンス!
  • 余寒の雪
    3.9
    修行を積み、女剣士として立つ日を夢みる知佐 子持ちの町方役人の後添えにと望まれた女剣士が、幼子との交流を通じ成長する姿を描いた表題作他 市井の人々の機微を写しとる六篇 ※この電子書籍は2000年9月に実業之日本社より刊行された単行本の文春文庫版をを底本としています。
  • 夜が明けたら
    4.0
    家族団欒の夜、ちょっとした地震が起こった。被害は停電だけかと思われたが、トランジスタラジオが鳴らない。車を動かそうとしたら、バッテリーがあがっている。そのうちいつもの生活に戻るだろうと高をくくっていた人々が、冬の寒空のもと、ようやく異変に気づく……。表題作ほか、山で迷った男が驚天動地のもののけに追われる「葎生(むぐらふ)の宿」、若者のささいな不謹慎が引き起こす悲劇「禁忌」ほか、トリックを超えた奇抜なしかけをちりばめた逸品揃いの一冊。
  • 夜が明ける(新潮文庫)
    3.7
    15歳のとき、俺はアキに出会った。191センチの巨体で、フィンランドの異形の俳優にそっくりなアキと俺は、急速に親しくなった。やがてアキは演劇を志し、大学を卒業した俺はテレビ業界に就職。親を亡くしても、仕事は過酷でも、若い俺たちは希望に満ち溢れていた。それなのに――。この夜は、本当に明けるのだろうか。苛烈すぎる時代に放り出された傷だらけの男二人、その友情と救済の物語。(対談・小泉今日子)
  • 佳き結婚相手をお選びください 死がふたりを分かつ前に
    値引きあり
    4.5
     海堂財閥の創業者・右近が残した異様な遺言。それは同家に縁がありながらも、理不尽な扱いを受けていた美雪にすべての財産を渡すというものだった。条件は海堂家の三兄弟のだれかと一ヶ月以内に結婚すること――。それが惨劇のはじまりだった。  ある夜、結婚相手にと名乗り出た次男の月弥が同家の別えびす伝説に見立てられて変死を遂げ、美雪は否応なく遺産相続に巻き込まれていく。  そして招かれた、異端の民俗学者にして探偵の桜小路光彦が連続殺人の謎に挑む。
  • よくがんばりました。
    4.2
    1巻1,485円 (税込)
    だんじりが駆けめぐる祭りの夜。 決して交わることのなかった 父と息子におとずれる奇跡。 著作累計100万部を突破した 小説家・喜多川泰が紡ぐ心の再生物語。 [あらすじ] 中学校の社会科教師として30年のキャリアをもつ石橋嘉人は、心が不安定な新米教師・山吹日奈の面倒をみながら、コロナ禍で大きく変化する教育現場や子どもたちの心情に憤りを感じていた。ある日、愛媛県警からの連絡で実父が亡くなったことを知る。父親とは38年前、逃げるように母親と家を飛び出してから会っていないうえに、自分の記憶からも消していた存在だった。時はちょうど「西条まつり」が行われる秋の10月。江戸時代から続く日本一のだんじり数を誇る祭りの高揚感が、唯一の父親との記憶を蘇らせた。義人は、生まれて初めて父親の実像と向き合う決心をする。それは、自分の心を癒す再生の時間でもあった。 [本文より] 自分に与えられた条件のなかで、起こることすべてを受け入れて、誰にもその苦しみを理解してもらえないままに、ひとつの旅を終えた人に対して湧いてくる言葉は、嘉人のなかではひとつしかなかった。 「よくがんばりました」 そしていつか自分も人生を終えるときに、誰かが、誰でもいい、たった一人でもいいから、自分に対してそう言ってくれたら、自分の人生は報われるんじゃないか。そう思えた。 人間の凄さっていうのは、 すべての人が、その人の人生を 懸命に生きているところにある。
  • 欲望
    3.8
    三島由紀夫邸を寸分違わず模倣した変奇な館に、運命を手繰り寄せられた男女。図書館司書の青田類子は、妻子ある男との肉欲だけの関係に溺れながら、かつての同級生である美しい青年・正巳に強くひかれてゆく。しかし、二人が肉体の悦びを分かち合うことは決してなかった。正巳は性的不能者だったのだ――。切なくも凄絶な人びとの性、愛、そして死。小池文学が到達した究極の恋愛小説。

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