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その名前とはうらはらに、夢見通りの住人たちは、ひと癖もふた癖もある。ホモと噂されているカメラ屋の若い主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。性欲を持て余している肉屋の兄弟……。そんな彼らに詩人志望の春太と彼が思いを寄せる美容師の光子を配し、めいめいの秘められた情熱と、彼らがふと垣間見せる愛と孤独の表情を描いて忘れがたい印象を残すオムニバス長編。
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Posted by ブクログ
もはや個性が強すぎるを通り越し、とてもクセのある人が何故か集まっている夢見通り。 各章ごとに書かれる人々の日常は、それぞれ何らかの問題を抱えているが、夢や希望を持っている。 しかし、結局思い通りの結果にはならず、とてももどかしい。 だけど、その上手くいかない感じがやけに人間らしくて、しっくりく...続きを読むる感じもする。 ある意味、人間クサイお話です^^ いつも他人の問題に巻き込まれるけど、なんだかんだ言って仲介役を引き受けてしまう里見春太の人柄が好きですね 彼はそういう運命なんだろう・・・ 宮本輝さんは天才ですね^^
今村夏子が小説って面白いんだなぁと知った本と聞いて読んだ。里見春太がたばこ屋のおばあちゃんの入れ歯を洗ってあげて、おばあちゃんがあんな汚らしいものを洗ってくれるなんてと心の中で感動してる場面が好きだった。里見春太の人間性に惹かれた。時計屋の息子がいくら若いからといっても無責任すぎて嫌だった。肉屋のヤ...続きを読むクザ上がり兄弟や、凄まじい喧嘩をした中華料理屋の夫婦などクセが強い人たちばかりで面白かった。
・何を隠そう自分は宮本輝のファンの一人なのだが、少し他の作品と比べるとカジュアルな文体で新鮮で好きな作品が一つ増えた。(おそらく30代後半くらいの作品で、比較的若い頃の作品?) ・今は昔となった商店街内での密な人間模様や、そしてノスタルジックな温かみのある生活感が主人公の里見春太を中心に展開される。...続きを読む この、一見平凡だけれどもなぜか皆から慕われ、愛される里見春太という男の魅力は、吉田修一の人気シリーズの「横道世之介」に通ずるところがある。 ・最後のシャレードで行われたお別れパーティのカオス感、声を出して笑った。
夢見通りに住む個性的な人たちを描いた短編集であり、大きくみると1つの物語となっている。 幸せなことがあれば悲しいことや報われないことがあって、それがリアルな人生模様だなぁと納得してしまう。日常は白黒つけられないこともたくさんあるけれど、絶妙なバランスを保っているんだなと思う。
人間はロボットじゃなくて、血が通っていて、いろいろ不具合があって、それぞれこだわりがあって、、、。みんな「きれい」じゃないよ。ということがよく分かる。 現実は生々しい。 第九章、春太がテープを光子に渡した後の春太の気持ちの描写。(p237) 中でも「前進しなければならない。自分は人間なのだから、前進...続きを読むしなければならないのだ」が、心に響く。
10話の連作。商店街に住む人々は個性があり、皆知り合いで心置きなく声をかける。愛憎あり、涙あり。いろいろな人がいるが、心の底では通じ合える共同体。昭和感あふれる大阪みなみの一角。2021.5.16
宮本輝さんもこんな話を書くんだ、という感想。 感受性が高いが詩が「幼稚園児」と言われてしまう春太、元ヤクザの肉屋の兄弟、息子が盗癖のある時計屋、ホモのカメラ屋… 絶対に「良い人々との心温まるお話」ではなく、孕ませただの刺青があるだの強烈な劣等感があるだの、喧嘩の連続でモヤモヤした割り切れなさを持ちつ...続きを読むつも、どうにか一日が終わる、そんな感じ。振り回される春太にほっこりする。あと誰にも理解してもらえない、元ヤクザの黒牛こと竜一が印象に残る。 読後感は良かった。
登場人物は皆それぞれ重荷を背負っていて、皆がもがきながらも一生懸命生きているストーリーが詰まっている。暖かい気持ちで読めた。
「夢見通り」という商店街に暮らすアクの強い人物を描いた群像劇仕立ての連作短編です。 第1章は、30歳で通信教育の仕事をしながら詩人になることを夢見る里見春太の物語です。彼は、美容師の光子にひそかな恋心をいだいているものの、歳のわりに純情な彼は、自分の想いを伝えることができません。その光子は、ヤクザ...続きを読むあがりで女好きの噂のある肉屋の辰巳竜一に、拾ってしまった宝石箱の処分を依頼したことがきっかけで、少しずつ竜一に魅かれていくことになります。古川文房具店の一角でタバコ屋を営む、身寄りのない77歳の伊関トミは、立ち退きを求められて孤独をかみしめながらも、春太のやさしさに触れて、最後は死んでいきます。 時計店を営む村田英介は、息子の哲太郎の手癖の悪さに手を焼いていました。哲太郎は、商店会の組合長を務める吉武権二の娘の理恵と駆け落ちします。しかし、理恵が子どもを身ごもったことに哲太郎は戸惑い、春太が仲裁役として、北海道まで二人を迎えにいくことになります。 スナック「シャレード」の女主人の奈津は、生まれたときから顔に痣があることに、コンプレックスをいだいていました。そんな彼女に魅かれた客の「げえやん」は、痣をかくそうとして苦しむ彼女の心を開こうとします。 中華料理屋「太楼軒」を営むワンさんの娘の美鈴は、アメリカン・スクールに通い、外交官になることを夢見る才女です。彼女の依頼で、春太はホモのカメラ店主の森雅久のもとを訪れ、美鈴の友人のレスリーというアメリカ人と親密な仲にならないようにいいますが、森のひとを見る目の深さになすすべなく、引き返すことになります。 登場人物たちの泥臭さのなかで、春太の純朴さがどうしても浮いてしまっているように感じます。光子と竜一とのやりとりも、いかにも朴訥です。そんな彼が、多くの章で舞台回しの役割を務めることで、他の登場人物たちのアクの強さがいよいよ引き立っているようにも感じるのも事実ですが、ややバランスの危うさも含んでいるように思います。
長期に渡って読んでいたこともあり、もはや夢見通りにすんでいる気分。うまいなぁーみんなくどいくらいに特徴的なんだけど、それに見合うだけの悲哀を抱えているから、親身で読めるのかな。うん宮本輝は悲哀がうまいと思う。あと女心。第九章白い垢すんごい好きよ。第三章時計屋の息子も面白かった。うーんひさびさに小説っ...続きを読むぽい小説読んだ!
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