高橋弘希の作品一覧

「高橋弘希」の「朝顔の日」「送り火」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

プロフィール

  • 作者名:高橋弘希(タカハシヒロキ)

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作品一覧

  • 近現代音楽史概論B 邦楽ロック随想録
    -
    1巻1,500円 (税込)
    元バンドマン芥川賞作家が邦ロックを切りまくる 「はっぴいえんど」から「King Gnu」「Ado」まで、この50年の邦楽ロック史を彩ったアーティスト全30組を語りつくす。 ■本書で取り上げるアーティストたち BUMP OF CHICKEN/NUMBER GIRL/54‐71/BUCK‐TICK/椎名林檎/bloodthirsty butchers/PENPALS/Silver Fins/Port of Notes/headphone seminar/相対性理論/進行方向別通行区分/鬼束ちひろ/X JAPAN/初音ミク/King Gnu/クリープハイプ/ART‐SCHOOL/BLANKEY JET CITY/L’Arc~en~Ciel/黒夢/TMN/凛として時雨/小室哲哉/神聖かまってちゃん/サカナクション/宇多田ヒカル/Ado/はっぴいえんど/syrup16g
  • 叩く
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    空き巣に入った家で目を覚ました男。仲間は金と共に姿を消し、住人には顔を見られてしまった! いまや足枷となったその家で男は、不遇な過去を振り払うために包丁を握り――さえない男の煩悶をリアルに描く表題作の他、訳も分からず妻に去られた夫や、海に消えた父を待つ娘など、様々な「隣の人生」を鋭く浮き彫りにする。
  • 音楽が鳴りやんだら
    3.0
    1巻2,000円 (税込)
    作詞・作曲の天賦の才に恵まれた、福田葵。彼が幼馴染と組んだバンド「Thursday Night Music Club」、通称サーズデイが、とうとう大手レコード会社の目に留まった。デビューの条件は、ベーシストを入れ替えること。 「君には音楽の才がある。代償を恐れて自分で才能の芽を潰すことは、音楽への裏切りにもならないか」 プロデューサーの中田の言葉を受け入れ、メジャーデビューを決断した葵は次第に変貌し――。 芥川賞作家の新境地、圧巻のバンド小説。
  • 送り火
    3.1
    1巻680円 (税込)
    第159回芥川賞受賞作。単行本未収録の2篇を加えて、待望の文庫化。 春休み、東京から東北の山間の町に引っ越した、中学3年生の少年・歩。 通うことになった中学校は、クラスの人数も少なく、翌年には統合される予定。クラスの中心で花札を使い物事を決める晃、いつも負けてみんなに飲み物を買ってくる稔。転校を繰り返してきた歩は、この小さな集団に自分はなじんでいる、と信じていた。 夏休み、歩は晃から、河へ火を流す地元の習わしに誘われる。しかし、約束の場所にいたのは数人のクラスメートと、見知らぬ作業着の男だった――。少年たちは、暴力の果てに何を見たのか――。 「圧倒的な文章力がある」「完成度の高い作品」と高く評価された芥川賞受賞作。 「あなたのなかの忘れた海」(「群像」2016年8月号)、「湯治」(「文學界」2020年6月号)の、2篇を文庫化にあたり収録。 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 日曜日の人々
    4.0
    1巻638円 (税込)
    「皆さん、おはようございます、日直の杏子(アンズ)です」「拒食も過食も不眠も自傷の一種だ」「僕はあなたがたを愛しているので、方法は記しません」「関東地区でパーティー希望です」「それでもお願いだから!」「俺は死にたくない!」「だってわたしはもう子供じゃないから!」人々の声は、あなたに届くでしょうか? 第39回野間文芸新人賞受賞作。
  • 指の骨(新潮文庫)
    4.0
    1巻440円 (税込)
    太平洋戦争中、南方戦線で負傷した一等兵の私は、激戦の島に建つ臨時第三野戦病院に収容された。最前線に開いた空白のような日々。私は、現地民から不足する食料の調達を試み、病死した戦友眞田の指の骨を形見に預かる。そのうち攻勢に転じた敵軍は軍事拠点を次々奪還し、私も病院からの退避を余儀なくされる。「野火」から六十余年、忘れられた戦場の狂気と哀しみを再び呼びさます衝撃作。
  • スイミングスクール
    4.2
    1巻1,232円 (税込)
    父の不在。愛犬の死。不妊の疑い。実家の片付け。神社の縁日。そして謎のカセットテープ。離婚した母とその娘との、繊細で緊張感ある関係を丁寧に描き出した表題作。死の淵にいる娘を為すすべもなく見守る父の苦悩を描く第155回芥川賞候補作「短冊流し」を併録。圧倒的描写力と研ぎ澄まされた想像力で紡ぎ出す新鋭の飛翔作二篇。
  • 朝顔の日
    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    その日に死んでしまふ気がするのです──。昭和十六年、青森。凜太はTB(テーベ)を患い隔離病棟で療養する妻を足繁く見舞っている。しかし病状は悪化、ついには喉の安静のため、若い夫婦は会話を禁じられてしまう。静かに蝕まれる命と濃密で静謐な時。『指の骨』で新潮新人賞を受賞した大注目作家のデビュー第二作。芥川賞候補作。
  • 叩く

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     本作は、短編5編をまとめた書籍である。書名の「叩く」とは、第1編の主人公が「タタキ」となり金銭を盗む刹那、「タタキ」の紹介者に裏切られて殴打され、意識が戻るところからはじまる。面が割れ、このままでは捕まる。いっそのこと住人を殺害するか逡巡する心の揺れ。社会不適応やギャンブル依存となって生活困窮し、「タタキ」=犯罪に手を染めた自身の自堕落的生活を回想する。生育歴も含めて、自分が直面してる現実と思考のズレに主人公が気づいていない課題を浮かび上がらせる。第2編のアジサイにおいても、体調不良の妻を気遣うつもりで、外食を外ですませて帰ってくる夫。そんな夫に三行半を突きつけた、妻の気持ちが理解出来ない家

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    2023年11月23日
  • 叩く

    Posted by ブクログ

    5つの短篇集。人間の本能や機微が惜しみなく描かれ、先が気になる展開だった。緊張と滑稽さが程好く、モノクロームが似合う物語。『アジサイ』の田村の先が知りたい。

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    2023年08月05日
  • 指の骨(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     内容についてはケチのつけようがない、慄然とするほどに惹きつけられる。恐くなって読みたくないような気さえするが読むことをやめられない、臨場感が凄まじいからか。実体験なしにこれを書けたことは超人的だ。
     そして何よりそのシリアスな内容を支える文体、文章力、豊富な語彙、身体感覚や精神の動きを書く表現力、風景、情景を浮かび上がらせる描写力、これが何よりも素晴らしいし、凄い。この作者はこれからも読んでいこうと思えた。

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    2021年01月11日
  • 日曜日の人々

    Posted by ブクログ

    日曜日なので、文庫で再読しました。
    高橋さんもっともっと読みたいですが、書くのしんどいのかなーと思ってしまいます。
    日曜日の人々は読んでいる方もしんどくて、今も不眠症を患っている身としては吉村の言うことすごくわかる…となります。
    「不眠は昼に肉体を蝕み、夜に精神を蝕む」拒食も過食も不眠も自傷の一種です。
    言葉にすることですくわれたり、言葉にすることでますます呑み込まれていくのもわかる気がします。わたしはたまたま軽くなる方だっただけ。
    「人生は少しずつ消費するものではなく、ぽろぽろ欠けていくものかもしれない」
    高橋さんの文章は痛むのですが、痛みを伝えるために表現を徒に過剰にしてなくて好きです。淡

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    2020年04月18日
  • 日曜日の人々

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    90年代、ココロ系と呼ばれるウェブサイト群があり、BBSで悩み相談や薬の情報交換をしていた。
    当時は確か匿名が当然という感覚は薄く、各々ハンドルネームをつけていた。
    おそらくそんなふうな「REM」が、ゼロ年代になってセルフケア手前の集会を開いて……という。
    まず押さえておくべきは、少し昔の話だということだ。

    決してリアルとは感じなかった。
    いちいちモノを書くなんてまだるっこしくて。
    また話の運びも結構都合に拠るところがあるし。
    しかし、漱石「こころ」(の草稿の分量!)や春樹の持って廻った台詞に、リアルではないと知りつつもリアリティを感じてしまう、感じ方がある。
    要は小説内での確かな手ごたえと

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    2020年02月06日

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