雪の鉄樹

雪の鉄樹

880円 (税込)

4pt

祖父と父が日々女を連れ込む、通称・たらしの家で育った庭師の雅雪は、20歳の頃から13年間、両親のいない少年・遼平の面倒を見続けている。遼平の祖母から屈辱的な扱いを受けつつも、その傍に居るのは、ある事件の贖罪のためだった。雅雪の隠してきた過去に気づいた遼平は、雅雪を怨むようになるが……。愛と憎しみの連鎖の果てに、人間の再生を描く衝撃作。本の雑誌『おすすめ文庫王国2017』第1位!

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雪の鉄樹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月03日

    圧倒的な孤独。こんな描き方があったのか。
    結末が全くわからない段階でもう喉がヒクつくくらい胸が締め付けられる。家だったら絶対泣いてた(病院待合室で読んでた)
    どうか神様、と願うように最後まで読んだ。
    はじめの方は何があったかも語られず、ちょっとイライラしたがちょっと我慢して良かった。傑作だった。

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    Posted by ブクログ 2024年01月25日

    全体を通してかなり重い雰囲気の物語でしたが、最後は希望の見える終わり方で少し救われました。親にきちんと愛されることの大切さ、罪を償うとはどういうことかを教えられた気がします。個人的には、原田さんの優しさが胸に沁みました。雅雪の想いが遼平に伝わって良かったなと思います。

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    購入済み

    2023年02月27日

    遠田さんらしく重苦しいお話でしたが、ラストがとにかく良かった。
    普通の場面なのに、本作ではとても感動する場面。

    #深い #泣ける #切ない

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    Posted by ブクログ 2023年02月25日

    登場人物達の感情が濃ゆい! そしてどこか壊れた人間ばかり。雅雪の祖父がそもそもの、この悲劇の引き金のような気がする。この壊れた祖父さえいなければ、雅雪の父もああはならなかったし、舞子の家族に深入りすることもなかった(そもそも雅雪も庭師になってなかったかもしれない)はず。何とも気色の悪い人物。それと文...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月15日

    うまく表現できないが、一番心に染みをつくった本。とても落に落ち込んだ時に読んだ。そういうときにまた読みたくなる。

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    Posted by ブクログ 2020年11月03日

    孤独な若い庭師・雅雪は、ある事件の贖罪のため少年・遼平の面倒を見続けていた。しかし、雅雪が隠してきた過去に気づいた遼平は、彼を怨むようになるが…。愛と憎しみの連鎖の果てに、人間の再生を描く衝撃作。
    電車内で読み終えたこの作品、涙を堪えるのに必死だった。怒涛のように込み上げてくる感情の根本にあるのは、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月15日

    贖罪の理由がわかるまで、まるで東海テレビ制作の昼帯ドラマを見ているような熾烈な仕打ちになんとか救われますようにと願わずにはいられず、ページを繰る手が止められませんでした。終盤の展開は胸に迫るものがあります。本の厚さにびびりますが読まないと損ですよ

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    Posted by ブクログ 2020年02月20日

     重たすぎる話だし、悲しい。でも読んでよかったなと思わされる。家族に愛されたいと願いながら、家族だからこそ難しく、鬱屈した感情があるからこそ、他人をも巻き込んで悲劇を生んでしまっている。それでもラストには救いがあった。
     受けた仕打ちに、許せない気持ちになるのも理解できるけれど、私は人を許して生きよ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月25日

    凄い❗の一言。

    最初は、静かに、物語が進む。

    段々と、何故そうなのかが、わかってくる。
    そこから先は頁をめくるスピードがあがる。
    そうか、そうなのか、えっ、次は?と。
    最後は思っていた通り展開だったが、人を想うと言うことを、まざまざと見せられた。

    久しぶりに、小説で、泣いた。

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    Posted by ブクログ 2020年11月03日

    庭師の雅雪が隠している過去が何なのか、遼平との関係は何なんだ。ずっとドキドキしながら読み進んでいった。二人が話をするようになるエンディングもよかった。
    最初に読んでから3年経ってまた読んだ。歪な人間関係が起こした事件は偶然ではなかったのかもしれない。贖罪ではないし、懺悔でもない、雅雪の一途な想いに揺...続きを読む

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