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Posted by ブクログ
本の雑誌「おすすめ文庫2017」第1位
庭師の雅雪は、20歳の時から
両親を失った小年、遼平の面倒を見続けていた
初めて、預かった時にはまだオムツをしていた
男の子は中学生になっていた
庭師の男は、なぜここまで献身的なのか
何を償おうとしているのか
遼平には、未だ真実を言えないでいた
読みながら、少年と共に苦しむ
庭師はなぜそれほど自己犠牲を続けるのか
許されない罪、終わりのない贖罪
憎しみに隠れた愛情
贖罪に伴った悦び
報われる事はないのかと思われた庭師の献身が
真実の告白と共に受け入れられていく
とても素敵な作品でした
庭師が最後まで過酷すぎるけれど
人間の渇望、羨望が苦しいほどに描かれます
Posted by ブクログ
読後、映画を1本見終わったような迫力のある小説だ。
半分以上読み進めても、雅雪はなぜ他人の子供の遼平の面倒をせっせとみているのか、その祖母はなぜに雅雪に徹底的に冷たいのか。あと数日で会えるという女は誰なのか…全くわからずもどかしく先に先にと読み進める。
雅雪に遼平、親方に俊夫、文枝、原田、細木老、舞子と郁也、全ての登場人物の描き方が深い。
情をかけてもらえず育った雅雪と俊夫、舞子。
才能を見限られ苦しむ俊夫と郁也。
それらに巻き込まれ波乱万丈の人生を背負い込む雅雪。
だが、原田や細木老、そして舞子の存在が彼を救う。
子供を愛せなかった親がいて、そのためにご飯を人と食べられなくなったことも、楽しい思い出がないことも、お皿を灰皿にしてしまうことも普通のこととして育った雅雪。だが自分を削ってでも貫くその信念は間違ってなかった。ラストのシーンでそれがわかる。
蘇鉄、割箸鉄砲、竹垣結い、庭師の仕事、会食恐怖症、たらし、釣忍、自分の育て直し…。
なぜか全て心に残った言葉だ。
最後に。永井さん、クロマツと蘇鉄のある扇の家を潰さんといて下さい、お願いします。
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