雪の鉄樹

雪の鉄樹

880円 (税込)

4pt

祖父と父が日々女を連れ込む、通称・たらしの家で育った庭師の雅雪は、20歳の頃から13年間、両親のいない少年・遼平の面倒を見続けている。遼平の祖母から屈辱的な扱いを受けつつも、その傍に居るのは、ある事件の贖罪のためだった。雅雪の隠してきた過去に気づいた遼平は、雅雪を怨むようになるが……。愛と憎しみの連鎖の果てに、人間の再生を描く衝撃作。本の雑誌『おすすめ文庫王国2017』第1位!

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雪の鉄樹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    なにこれ,めちゃくちゃカタルシスがやばい.
    家族愛がないことで家族愛を描いている.家族愛がない果に歪な関係性が形成され,過去を語る構成で徐々にそれを描きつつ,現在を語る部分で歪さが変化していく.しかもそれらが決して不快ではない.モヤモヤするし,キツく思うこともあるし,納得いかないところもあるが,総合

    0
    2025年06月18日

    Posted by ブクログ

    本の雑誌「おすすめ文庫2017」第1位

    庭師の雅雪は、20歳の時から
    両親を失った小年、遼平の面倒を見続けていた
    初めて、預かった時にはまだオムツをしていた
    男の子は中学生になっていた

    庭師の男は、なぜここまで献身的なのか
    何を償おうとしているのか
    遼平には、未だ真実を言えないでいた

    読みなが

    0
    2024年12月14日

    Posted by ブクログ

    読後、映画を1本見終わったような迫力のある小説だ。
    半分以上読み進めても、雅雪はなぜ他人の子供の遼平の面倒をせっせとみているのか、その祖母はなぜに雅雪に徹底的に冷たいのか。あと数日で会えるという女は誰なのか…全くわからずもどかしく先に先にと読み進める。

    雅雪に遼平、親方に俊夫、文枝、原田、細木老、

    0
    2024年06月17日

    Posted by ブクログ

    圧倒的な孤独。こんな描き方があったのか。
    結末が全くわからない段階でもう喉がヒクつくくらい胸が締め付けられる。家だったら絶対泣いてた(病院待合室で読んでた)
    どうか神様、と願うように最後まで読んだ。
    はじめの方は何があったかも語られず、ちょっとイライラしたがちょっと我慢して良かった。傑作だった。

    0
    2024年02月03日

    Posted by ブクログ

    全体を通してかなり重い雰囲気の物語でしたが、最後は希望の見える終わり方で少し救われました。親にきちんと愛されることの大切さ、罪を償うとはどういうことかを教えられた気がします。個人的には、原田さんの優しさが胸に沁みました。雅雪の想いが遼平に伝わって良かったなと思います。

    0
    2024年01月25日

    購入済み

    遠田さんらしく重苦しいお話でしたが、ラストがとにかく良かった。
    普通の場面なのに、本作ではとても感動する場面。

    #泣ける #切ない #深い

    0
    2023年02月27日

    Posted by ブクログ

    登場人物達の感情が濃ゆい! そしてどこか壊れた人間ばかり。雅雪の祖父がそもそもの、この悲劇の引き金のような気がする。この壊れた祖父さえいなければ、雅雪の父もああはならなかったし、舞子の家族に深入りすることもなかった(そもそも雅雪も庭師になってなかったかもしれない)はず。何とも気色の悪い人物。それと文

    0
    2023年02月25日

    Posted by ブクログ

    うまく表現できないが、一番心に染みをつくった本。とても落に落ち込んだ時に読んだ。そういうときにまた読みたくなる。

    0
    2021年10月15日

    Posted by ブクログ

    重い、けどそこが引き込まれる。
    中盤までなぜこんな状況なのかが全く分からず
    読むほどに謎が深まっていくけど
    後半読めば読むほど状況が明らかになって
    苦しいのに読む手が止まらない作品でした。

    雅雪への感じ方は人それぞれだろうなぁ〜

    0
    2024年11月03日

    Posted by ブクログ

    祖父と暮らす庭師の男。恋人が犯した殺人事件を償うために不合理なまでの被害者の母の仕打ちに耐え子育てを手伝う。恋人が出所する日が近づく中、中学生になった子供が暴れ始める。
    複雑に絡んだ育ちと感情。
    面白い

    0
    2024年08月31日

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