【感想・ネタバレ】雪の鉄樹のレビュー

あらすじ

祖父と父が日々女を連れ込む、通称・たらしの家で育った庭師の雅雪は、20歳の頃から13年間、両親のいない少年・遼平の面倒を見続けている。遼平の祖母から屈辱的な扱いを受けつつも、その傍に居るのは、ある事件の贖罪のためだった。雅雪の隠してきた過去に気づいた遼平は、雅雪を怨むようになるが……。愛と憎しみの連鎖の果てに、人間の再生を描く衝撃作。本の雑誌『おすすめ文庫王国2017』第1位!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

はじめての作家さん。
なかなかに重い内容。でも読後余韻がすごくてしばらくぼーっとしてしまった。
登場人物それぞれが辛い。
愛情と憎しみのどちらに転んだらいいか分からず自暴自棄になっている遼平痛々しかった。
雅雪の償いは自己満足のようにも思えるけど、それでも悲しい結末にならなかった事で安心した。

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2025年10月17日

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なにこれ,めちゃくちゃカタルシスがやばい.
家族愛がないことで家族愛を描いている.家族愛がない果に歪な関係性が形成され,過去を語る構成で徐々にそれを描きつつ,現在を語る部分で歪さが変化していく.しかもそれらが決して不快ではない.モヤモヤするし,キツく思うこともあるし,納得いかないところもあるが,総合的に自身を浄化していく感じがする(自身の中で納得し浄化するのではなくて).
人間ドラマだ.

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

本の雑誌「おすすめ文庫2017」第1位

庭師の雅雪は、20歳の時から
両親を失った小年、遼平の面倒を見続けていた
初めて、預かった時にはまだオムツをしていた
男の子は中学生になっていた

庭師の男は、なぜここまで献身的なのか
何を償おうとしているのか
遼平には、未だ真実を言えないでいた

読みながら、少年と共に苦しむ
庭師はなぜそれほど自己犠牲を続けるのか
許されない罪、終わりのない贖罪
憎しみに隠れた愛情
贖罪に伴った悦び
報われる事はないのかと思われた庭師の献身が
真実の告白と共に受け入れられていく
とても素敵な作品でした
庭師が最後まで過酷すぎるけれど
人間の渇望、羨望が苦しいほどに描かれます

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2024年12月14日

Posted by ブクログ

読後、映画を1本見終わったような迫力のある小説だ。
半分以上読み進めても、雅雪はなぜ他人の子供の遼平の面倒をせっせとみているのか、その祖母はなぜに雅雪に徹底的に冷たいのか。あと数日で会えるという女は誰なのか…全くわからずもどかしく先に先にと読み進める。

雅雪に遼平、親方に俊夫、文枝、原田、細木老、舞子と郁也、全ての登場人物の描き方が深い。
情をかけてもらえず育った雅雪と俊夫、舞子。
才能を見限られ苦しむ俊夫と郁也。
それらに巻き込まれ波乱万丈の人生を背負い込む雅雪。
だが、原田や細木老、そして舞子の存在が彼を救う。

子供を愛せなかった親がいて、そのためにご飯を人と食べられなくなったことも、楽しい思い出がないことも、お皿を灰皿にしてしまうことも普通のこととして育った雅雪。だが自分を削ってでも貫くその信念は間違ってなかった。ラストのシーンでそれがわかる。

蘇鉄、割箸鉄砲、竹垣結い、庭師の仕事、会食恐怖症、たらし、釣忍、自分の育て直し…。
なぜか全て心に残った言葉だ。

最後に。永井さん、クロマツと蘇鉄のある扇の家を潰さんといて下さい、お願いします。

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2024年06月17日

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圧倒的な孤独。こんな描き方があったのか。
結末が全くわからない段階でもう喉がヒクつくくらい胸が締め付けられる。家だったら絶対泣いてた(病院待合室で読んでた)
どうか神様、と願うように最後まで読んだ。
はじめの方は何があったかも語られず、ちょっとイライラしたがちょっと我慢して良かった。傑作だった。

ドライブインまほろばでこの作者ただものではない!と勝手に目をつけてたのが間違いでなかったと証明された気分

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2024年02月03日

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全体を通してかなり重い雰囲気の物語でしたが、最後は希望の見える終わり方で少し救われました。親にきちんと愛されることの大切さ、罪を償うとはどういうことかを教えられた気がします。個人的には、原田さんの優しさが胸に沁みました。雅雪の想いが遼平に伝わって良かったなと思います。

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2024年01月25日

購入済み

遠田さんらしく重苦しいお話でしたが、ラストがとにかく良かった。
普通の場面なのに、本作ではとても感動する場面。

#泣ける #切ない #深い

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2023年02月27日

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登場人物達の感情が濃ゆい! そしてどこか壊れた人間ばかり。雅雪の祖父がそもそもの、この悲劇の引き金のような気がする。この壊れた祖父さえいなければ、雅雪の父もああはならなかったし、舞子の家族に深入りすることもなかった(そもそも雅雪も庭師になってなかったかもしれない)はず。何とも気色の悪い人物。それと文枝! なんじゃこのババアは。腹が立つ。しかし、最後は希望を持たせる終わり方で良かった良かった。

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2023年02月25日

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うまく表現できないが、一番心に染みをつくった本。とても落に落ち込んだ時に読んだ。そういうときにまた読みたくなる。

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2021年10月15日

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ネタバレ

⭐️3.5くらいの気持ち。

ただひたすら重かった。
文枝と郁也、双子の母親がどうしても好きになれない。

雅雪に関しては当人でもないのに何もそこまで贖罪する必要は無いんじゃ…って気はしたけど不器用すぎる人なんだろうな。祖父が悪い。

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2025年07月15日

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重い、けどそこが引き込まれる。
中盤までなぜこんな状況なのかが全く分からず
読むほどに謎が深まっていくけど
後半読めば読むほど状況が明らかになって
苦しいのに読む手が止まらない作品でした。

雅雪への感じ方は人それぞれだろうなぁ〜

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2024年11月03日

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祖父と暮らす庭師の男。恋人が犯した殺人事件を償うために不合理なまでの被害者の母の仕打ちに耐え子育てを手伝う。恋人が出所する日が近づく中、中学生になった子供が暴れ始める。
複雑に絡んだ育ちと感情。
面白い

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2024年08月31日

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10年前に読んだ気がする。
また買ってしまった。庭師、雅雪。3代目。
釣忍。たらしの家系、祖父はさぞかしイケメンなんだろう。情というものが理解できない。

皆さんがコメントしている通り、主人公にイライラさせられる。そこまで謝らなくても、
自分が悪いが口癖。

細木老の孫、なにか痛い目にあってほしかったな。

原田とか、細木老とか数少ない味方もいる。
真っ白の髪31才。映像化してほしいな

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2024年06月24日

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たらしの家系って…
どんな家系やねん!
多少、羨ましくもないではないけど^^;
努力せんと、家系だけでモテるのなら!笑

主人公の周り、ココロが壊れてる人ばっかり…自身も含めて。
おじいちゃんなんか、情が分からんって、サイコパスか?
ある殺人事件(無理心中)が原因で、自身を含め、周りの皆んな崩れていく…

しかし、凄い空回りというか、12年もの償いは、何やったんやろ…
自身が起こしたというより、自身も傷を負った1人とも言えるのに。
自己解釈やけど、償いやないんやろうな。自分の居場所というか、そういうのを求めてやってた気がする。

事件とか起こす前に防ぐとしたら、あのおじいちゃんを覚醒させんとあかんのやろな。この人が、トリガーになって色んな人の人生が台無しやもん。
寺で修行するとかして治らんのかな。本人はする気ないけど、周りが何とかしてやらせるしかないんやろうけど…

光が見えたような終わり方で少し安心やけど、これを起こしたのは、凄い空回りのお陰かも?
そういう意味やと理由はともあれ、やった事は正解やったんかな。

自分がこんな環境で育ったら、どうなってるか…


…キツい…_| ̄|○

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2024年01月05日

Posted by ブクログ

過去をなかなか明かさない物語の展開に歯がゆさは感じるものの、ちょっと思い付かないプロットが素晴らしい植木屋の恋!

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2023年11月21日

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『緑陰深きところ』が良かったので他の作品を読んでみたくなった。
読み始めて、『緑陰深きところ』と構成が同じでがっかりして、テンプレかと思った。
でも読み始めたからには読み切ろうと思い直してページを捲る。すると、1/3くらいから面白くなって、結果的に一気読みしてしまった。

内容はかなり突飛というか、なかなか居ない立場の登場人物ばかりに思えたけど、殺人事件や事故や自殺は頻繁に起こるのだから、私の周りで起こっていないだけで世の中には作品の中のようなことが多々起こっているのかもしれない。悲しいことだけど。

認めることと頼ることはとても大事だと改めて思う。

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2023年08月11日

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久しぶりの遠田潤子だけど、変わらぬドロドロだな。北上次郎さんが1/24に亡くなりました。本作も北上次郎氏が解説を書いていて、それが信頼の証です。3.8

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2023年01月28日

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通称たらしの家。
祖父と父が日々、代わる代わる女を連れ込む。
そんな家庭で育った主人公。

造園業を営む家系だが、祖父は親方として、父は上司として。仕事以外での会話はない。

ネグレクトの祖父、ネグレクトの父の元で育つ。

二十歳の頃から13年間、両親のいない男の子の面倒を見続ける。その男の子の祖母から屈辱的な日々を送る日々。

その裏にある贖罪。

登場人物は少ないが、それぞれが際立ち、構成も含め熱量が尋常ではない。

始まりから中盤までは、主人公の過去はまだ語られず、中盤からの展開が怒涛だ。

絶望した時に出る人間性、贖罪という詭弁、親切という偽善。善人が必ずしも正しいわけではない。

物語の中で語られる言葉の数々が苦しい。

子供の頃から食事はいつも一人勉強机で。
食べ終わった食器が吸い終えた煙草の灰皿代わり。

ある時に出会った女の子に「あなたは壊れてる」と。
何が悪いのかが分からない。教えられていないから分からない。分からないことが分からない。
仕事上では、礼儀正しく、また非常に勉強熱心だが、常識というあやふやだが社会生活上必要なことが分からない。

悪人と呼べる悪人は登場しないのだが、愛憎ゆえに、たった一つのボタンの掛け違いゆえに、壊れてゆく様は儚い。

主人公の設定が造園という生業が効いてくる。

物語の最後の最後まで気が抜けない一冊でした。

初めて読む作家でしたが、その他の作品も読んでみたい非常に興味深い作品でした。

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2023年01月10日

ネタバレ 購入済み

分かるけど…

雅雪の気持ちは分かるけど、ちょっとそこまでするのは逆になぁ。許せないと言うのは娘夫婦が亡くなったことに対してじゃなくて雅雪のそこまでの態度に対してじゃないのかなぁ。

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2022年06月29日

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しんどい本だった。描かれる登場人物ほとんどの人の人生が不遇すぎる…。それなのに誠実であろうとして、必死で、なのに幸せになれないっていう状況。終始息苦しいのに、気になって読むのを止められない、すごいしんどい本だった。幸せに一歩踏み出せそうなラストで本当によかった。

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2021年11月24日

Posted by ブクログ

ずっと読みたかった本。
少しずつ語られ明らかになる過去はあまりにも重苦しく、それでも続きが気になり手が止まらない。
何故?何故そこまでして?と、全てを知りたくなる中毒性も含む、愛を知らない男が人生をかけた壮絶な物語だった。

絶対的な安心感や安らぎを幼少期から与えられないまま成長し、一般的な常識を知らず、他人との関わり方も知らず、独りで生きてきた男が彼女と出会って惹かれ、「人間にしてもらった」。
初めて自分を見てくれた。
初めて関心を持ってもらえた。
そんな温かい目を向けてもらった事がなかった。

疎まれ、蔑まれ、好奇の目にさらされながらの13年という年月はあまりにも長い時間であったが、身代わりの贖罪というだけでなく、共に過ごす中で自分をもまた育て直す事が出来た貴重な時間だったのだろう。

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2021年08月16日

Posted by ブクログ

本のタイトルから想像する情景をわざと裏切るかのように、最初のページを読み始めると、そこには夏がある。

祖父が経営する曽我造園の庭師として働く曽我雅雪は、どうやら7月7日に何かがあるらしい。
ーあと何年。あと何日。
その日を指折り数えるかのように繰り返される雅雪の心の声のつぶやき。彼が心待ちにしているのか、話が随分進んでも分からない。それが彼にとって一体どのような存在であるのか、知らないのは読者であるわたしと、赤ん坊のときに両親を亡くして祖母と二人暮らしの遼平だけだ。
遼平はずっと雅雪に面倒をみてもらっている。それなのに、なぜか雅雪を激しく憎んでいる。遼平の両親の死に雅雪が関係しているようなのだが、雅雪が加害者というわけでもないようだ。全身を覆う火傷の痕は、そのことに関係しているのだろうか。

今、かろうじてわたしに見えるのは朧げなシルエットだけ。この向こう側に何が潜んでいるのか分からない。苦し気な息遣いはさっきからずっと耳に届いてこの胸を締めつけるが、もしかしたらそれは見るに堪えないものなのか。


すべての登場人物がでてきたあとに、やっと真実がわたしと遼平にもあきらかになる。そして、ここでようやく細木老人が言っていたことや、原田が雅雪をあんな風に責めるようなことを言ったのかが理解できるのだ。
こんな生き方って、あるのだろうか。
自分の人生を自分の思うように生きられない。
そんな雅雪にわたしは何度も苛々し、心無い言葉を投げつけてしまう遼平に対して腹を立て、数々の人たちを軽蔑しながら読んだ。 
自分が苦しみの真っ只中にいるときは、他人の辛さなんて想像しようとしない。でも世の中の大抵の人が、自身の痛みを抱えながら生きているということを忘れないようにしたいと思う。

日本庭園の美しさに想いを馳せた。
壮絶過ぎるラストに圧倒された。
最後の一行まで読み終わった後、脳がジーンと痺れて息が詰まった。

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2021年06月01日

Posted by ブクログ

前半は、ただひたすらに耐える男雅雪の過去が分からず、重苦しい不安を抱えながら読み進める。
すぐに自分を悪者にして、謝ることで物事を対処する雅雪にもやもやするが、そんな雅雪に優しくも厳しい言葉をくれる人が周りにいてくれるのが救いだ。
過去の出来事が語られ始めてからは、物語が動き始め、どんどん引き込まれていく。
個人的には、簡単に感想がまとめられない、色々な思いが胸の中に溢れる作品だった。

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2021年04月17日

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祖父、父と続く庭師の家系に生まれた主人公・曽我雅雪。祖父も父も女たらしで、付き合う女を頻回に変えている。しかし父には庭師の才能が無く、祖父には無視される。一方、双子の兄がバイオリニストを目指す真辺一家。その二つの家が混じり合う。解説に、悪人が一人も登場せずとも、人は不幸になるとあるが、まさにその通り

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2025年10月23日

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ネタバレ

愛憎劇という言葉がぴったりで、
テレビドラマを見ているかのような感覚で、ページを捲る手が止まらない。

庭師である雅雪は、遼平という親のない子どもを支援している。
しかし、前半は支援している理由は明かされず、さまざまな痛い展開が満載。
後半になってから、この物語は雅雪の成長と葛藤を描くものだとわかっていく。

愛と憎しみ、持てる者と持てないものの埋められない溝。
その中で苦しむ人たち。
悩むだけでは先に進めない。
でも、進んでしまったら後には戻れない。
その先のちょっとしたボタンの掛け違いから起きる悲劇。

他人の不幸は蜜の味。愛憎劇のメンターテインメント。

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2025年09月24日

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とにかく心が重かった
なかなか先が見えてこず、歯痒くて
これでもかっていうくらいのトラブルが
続いていくのだが…
これだけ長いと中弛みしがちだが
最後まで一体どうなるんだろう?状態で
読み終えた

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2025年08月28日

Posted by ブクログ


改めて現実を見回すと、植物が生える庭を持つ家は少ないなと、手入れをしている庭の植物が気になるようになった

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2024年07月25日

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お人好しの域超えて、むしろ迷惑かけまくりの主人公に呆れました笑でも1日で一気に読み切るほど面白かったです。こんなに誤ってばっかの人いるんだね〜

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2024年06月15日

Posted by ブクログ

贖罪、愛憎、光。

13年前に何があったのか?
なぜ主人公はそこまでしなければいけなかったのか?
気になって一気読み。

自己満足の押し付けの償いであれ、
遼平がその中でもちゃんと愛を感じ取ることが出来たのなら間違っていなかったんだろう。

やるせないし、もどかしく思うけど最後まで読み切れて良かった

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2024年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

俺は完璧な乳房を想像した。この女は全身が乳房だ。なめらかで、まろやかな乳房そのものだ。きっと中には甘い乳が満ちている。

どんなやねん。。。ちょっとついていけなかった。

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2024年03月09日

Posted by ブクログ

主人公が善人通り過ぎてイライラ、歯がゆい。
イライラさせられながらも没入したというこは、面白かったということでしょうか。

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2024年02月12日

Posted by ブクログ

物語は、事の真相が全くわからないまま、半ば以上まで進む。主人公はひどく屈折した愚直な男性で、終始イライラさせられっぱなし。もう読み進めるのを止めようか?と思ったあたりで、急速に一つ一つが明らかになってゆく。その引っ張り加減が絶妙で、結局最後まで読まされてしまった。
正直、人に薦めたくなる作品ではないし、誰にも共感できない。だが、棘のように刺さる。妙に忘れ難い。
煩悶、懊悩する人々に、自身が重なるようになり、まるでロシア文学を読んでいるように感じた。
人間とは、文学でどこまで深く潜っていけるのか?作者の挑戦心のようなものを感じた。
心に余裕があるときに一読を。

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2021年08月17日

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