河﨑秋子の作品一覧

「河﨑秋子」の「ともぐい」「清浄島」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 介護者D
    4.5
    1巻968円 (税込)
    東京で派遣社員として働く琴美は、父親の介護のため30歳で札幌へ戻るも、大事な「推し」がいたから後ろ髪を引かれたまま日々を過ごす。 閉鎖的な環境の中、生き続けるためのよすがを求めて懸命にもがく姿を描き切った、著者の新境地。
  • 森田繁子と腹八分
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
      日本農業新聞 大反響を呼んだ連載小説、   ついに書籍化! 獣害問題、後継問題、夫婦の問題! まるっと 伝説の農業コンサルタント森田繁子に おまかせあれ! 食べれば腹の内も見えてくる!? \森田繁子ってどんな人?/ ・森田アグリプランニング社長で  農業コンサルタント ・仕事は主に農営診断、  経営改革などのアドバイスなど ・身体は縦にも横にもでかい ・50代、孫あり ・派手な出で立ちだがそれが彼女の戦闘着 ・趣味は志ある人に協力すること ・自分にも他人にも厳しい。 ・仕事も早いが食べるのも早い 言うときはビシッ!  怒るときはガツッ!  食べるときは静。 大いに食べて、腹割って話そう! 【あらすじ】 森田繁子は自然と農業との ちょうどよいところを見つける 農業コンサルタント。 愛用の真赤なBMWに乗って全国各地へ。 時には、北海道、時には千葉。 今回の依頼は札幌からほど近いところにある 四谷農場をしている四谷登さんからだ。 獣害被害が多い地で、 普段対策をしている地に移住者が。 敷地に入ることを拒まれ困っているという。 さて、森田さんはどんな方法で お互いのよいところを見つけるのでしょうか! ■第一章 鉄砲と書物 北海道在住の四谷登は、エゾシカ駆除が 欠かず、山林に追い込み、猟銃で仕留めていた。 ところがその山林を購入した 30代の女性から駆除に待ったが入り――。 ■第二章 山羊とアザミ 千葉県房総半島の内陸部にある松嶋牧場。 夫の勇人はヤギ放牧、 妻の由美はヤギ乳製品づくりに勤しむ。 しかし二人には距離があり、 牧場にも問題が! ■第三章 作る人と食べる人 佐久間千草は夫の浩一と共に、 彼の祖父・等と暮らしている。 「農家をやりたきゃやれ」と等に言われるも、 頑固で作業を教えてくれずにいた。
  • ともぐい
    4.0
    1巻1,925円 (税込)
    明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!
  • 鳩護
    3.9
    1巻891円 (税込)
    「お前は鳩に選ばれたのだ」 小森椿27歳、会社員。 鳩に謎の使命を背負わされる! 文学界を席巻する新星が放つ、 摩訶不思議な鳩をめぐる物語。 一人暮らしのベランダに突然、真っ白な鳩がきた。 怪我をしているらしく、飛び立つ気配もない。 小森椿は仕方なく面倒をみることにする。 白鳩に愛着がわいてきた数日後――。 帰宅途中、謎の男に奇妙な宣告を受けた。 「お前は俺の次の『鳩護』になるんだ」 鳩を護ることを宿命づけられた者。 それが鳩護だという。 なにその宿命? どうして私が? 混乱する椿をよそに、 白鳩は椿の日常を否応なく浸食していく! スピンオフ小説『福田さんの白い羽根』収録。
  • 清浄島
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    風が強く吹きつける日本海最北の離島、礼文島。昭和二十九年初夏、動物学者である土橋義明は単身、ここに赴任する。島の出身者から相次いで発見された「エキノコックス症」を解明するためだった。それは米粒ほどの寄生虫によって、腹が膨れて死に至る謎多き感染症。懸命に生きる島民を苛む病を撲滅すべく土橋は奮闘を続ける。だが、島外への更なる流行拡大を防ぐため、ある苦しい決断を迫られ……。

ユーザーレビュー

  • 介護者D

    Posted by ブクログ

    河崎秋子さんが描く現代劇は
    介護がテーマ。

    教育者だった父。
    昔から覚えがめでたく、今は遠くアメリカで暮らす妹。

    主人公は東京暮らしで推しを見つけたが、
    介護のために北海道に移住する。

    コロナ禍も重なって、
    価値観と価値観が交差し、
    ときに衝突し、ときに混ざり合い、ときに和解を生む。

    決して“できた娘”ではない。
    優等生ではない“評価D”だからこその
    行き詰まりとこれからの物語。

    0
    2025年12月08日
  • 森田繁子と腹八分

    Posted by ブクログ

    農業コンサルタント森田繁子が、その型破りな行動で、悩めるクライアントを救うという物語。

    森田繁子のキャラが良すぎて、物語が進むにつれ、どんどん好きになってしまった。基本は農業に似合わない濃いメイク、派手な服装で戦闘力高め。ただTPOにあわせてスタイルを変える柔軟性もある。そして謎の経歴と人脈。

    ご飯を凄いスピードで、且つ美味しく食べるところが好き。食べることに真摯に向き合う姿勢が更に人を惹き付ける。

    彼女の謎が深まったところで、その謎に迫る「森田繁子の向う脛」が、絶妙なタイミングで入る。

    キャラ一本だけと思いきや、獣害問題、後継者問題などの本質にも切り込む。

    彼女のモットーは食べるこ

    0
    2025年11月14日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    '24年 第170回直木賞。初読み 河﨑秋子さん。
    面白いかどうかは別なんだけど、すごい本を読んだ気がする。
    直木賞も納得なのだけど、純文学のようでもあった。
    明治初期、北海道白糠町の猟師 熊爪。来歴はほぼ不明。人との関わりは獲物を最低限の金品に換える時に下山する程度。野生のヒト科ヒト属ヒト。
    生死を賭けた猟師と羆の戦いの物語かと思ってたら全然違ったw
    第二部とも言える、町から貰った陽子の出産育児を通して描かれる後半に、熊爪というヒト⇒人の生命の哲学が。
    目の治療をした場面と、赤毛を仕留めた後の射精が非常に印象的。「見えるのに見ない、楽に生きられるのにそうしない」「理解できない、

    0
    2025年11月10日
  • ともぐい

    Posted by ブクログ

    羆嵐をよんで羆文学に興味を持ち、読んだ。
    熊爪の強者感からの怪我してからの弱って行き方や赤毛に挑む心情描写が良かった
    死に様も私としては納得いった。
    みんな言ってるが顔をやられた人の手当て描写はすごい。これ読まなければ一緒こんな描写読まなかったかもと思う。
    (今年の春前に読んだので思い出しながら感想書いた)

    0
    2025年11月02日
  • 森田繁子と腹八分

    Posted by ブクログ

    河崎秋子の作品にしては異色。
    豪快な見た目に、繊細な計画性、仕事が丁寧で何でもできて、人の心もうまく読む、スーパーウーマン森田繁子が主人公。

    森田繁子はフリーの農業コンサルタントで美味しいもの好き。
    事務所のアルバイトの山田くんが一緒にいるとドタバタコメディになってる。
    依頼人の幸せ願って100%の解決じゃなくて、腹八分がちょうどいいらしい。

    楽しくてよき。
    農業ってところも気に入った。
    河崎秋子氏にとっては得意分野ですね。
    シリーズとして続いてくれたらいいのにな。

    0
    2025年08月12日

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