あらすじ
『ともぐい』著者が描く女性ハンター誕生
命を撃つ。その意味を、私は?みたい。
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大学生のマチが出合った狩猟の世界。
新人ハンターとして歩みを進める彼女の前に、
一頭の熊が現れる??
直木賞『ともぐい』の著者・河﨑秋子が北海道を舞台に描き出す、
狩猟と狩猟に携わる人々の物語。
それは、すぐ隣にあるリアルな現実。
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「撃たれる動物にとっては、撃った人間が男か女か、お金があるかないか、容姿がどうとか、関係ないんだって。そういうの全部、関係ないところに私は行く」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
相手が凶悪な人喰いグマとかじゃないのがむしろリアル。ハンターとしてだけでなく人としても成長していくのが伝わってくる。次は中堅ハンターとして後輩を育てる話も読みたい。
Posted by ブクログ
北海道の山奥での若きハンターの岸谷万智と、野生の獣たちとのヒリヒリするような緊張感溢れる物語は、流石!河﨑秋子氏ならではの素晴らしい内容だった。
岸谷万智が自然林の中で野生の鹿や熊と対峙し、彼女のメンタルが成長していく様は、心地良い感情をもって読み進める事ができた。
本作のがおう氏の挿絵が良い。
表紙の立ち姿と各章冒頭の挿絵は、線画のシンプルなものであるが故、自然林の様が想像され物語を一層静謐な世界観に導いてくれた。
北海道と熊と河﨑秋子はハズレがない。
Posted by ブクログ
「ともぐい」とは雰囲気が大きく異なり、大学生の新人女性ハンター・マチが主人公という設定で、自然と物語に入り込めた。一気に引き込まれつつも、終盤は読み終えるのが惜しくて、あえてゆっくり味わった。最後まで冷静さを失わないマチは、強くて本当にかっこいい。「私の最後の羊が死んだ」を読んでいるので、「止め刺し」やトレラン経験を狩猟に活かす描写に著者の実体験が活かされていると感じた。購入してよかったと思える一冊。
Posted by ブクログ
若い女性が狩猟雑誌を見かけて興味を持ちハンター(女性なのでハントレス)になる、というとライトな表現だけれど、主人公のマチがしっかりしすぎてだいぶただものでない。
北大のシーンなど読みながら景色が浮かんできて、主人公の家が円山の極太で(親が老舗菓子店の専務やらオリンピアン)できた親だし、自立心のあるよい子だけどどこかドライなのが、北の厳しい大地で育つサラブレッドなんだろうなと読み進めた。
マチと共に狩猟免許の取り方をまなび、ハンターの心得を学べた。今後、無理解にクマの駆除にクレームつけたりするようなことがなくなり、良識あるハンターが増えるといいなと思った。続編読みたい。
Posted by ブクログ
裕福な家庭の育った女子大生がふとしたきっかけで狩猟に興味を持ち、ハントレス(女性ハンター)として一人で熊に立ち向かうようになるまでを描いた作品。
河崎さん、何だか雰囲気が変わってきましたね。デビュー当時はとても重苦しく暗いけど力強い作品と言う印象が強かったのですが、最近は『森田繁子と腹八分』など随分と軽快になって来ました。本作も、狩猟を扱いながら、やや軽めの爽やかなエンタメ作品です。さすがに力のある作家さんで面白いのですが、どこか読み始めに当たってちょっと躊躇するような「河崎さんらしさ」が失せてきたような気がします。動物を殺すことについてはニュートラルの立場ですけどね。