ともぐい

ともぐい

1,925円 (税込)

9pt

明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!

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ともぐい のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月16日

    いつかは読んでみたいと思っていた河﨑秋子をついに読んだ。
    直木賞「ともぐい」に圧倒された。山に生きる猟師が鹿を仕止め、解体し、毛皮や肉にする場面からぐいぐいと引きづられっぱなしだ。赤毛の熊を倒すところで終わっても満足できた。はたして熊爪の死まで描く必要があったのだろうか。

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    Posted by ブクログ 2024年04月01日

    仕事で北海道へ行くことが多く、
    雪と広大な大地に身を包まれながら大自然を肌で感じることが多いですわたしです。

    阿寒は釧路方面で、
    森の中で生きていく野生の狩で生計を立てている男性の姿が上手く書かれています。
    弱肉強食の世界で生きていく術を身につけて
    最後は殺されることで人間としての性を味わった主人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月24日

    猟師としては死ねなかった熊爪を殺したのが、どんな獣でもなく陽子でよかったのか否か
    ただ、「はんぱもん」として逝ったね
    人間だったね
    いっぽう、もういらなくなった熊爪を殺して子供を連れて山をおりた陽子に
    人と獣の境目がゆらゆらとぼやけていくよう

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    Posted by ブクログ 2024年04月21日

    動物たちの表情、内臓の旨みや山菜の苦味、山で聞こえる微かな音、血や獣の臭い、皮や木の手触り…五感で想像する小説でした。
    もっと歴史的要素が入ってくるのかと思いましたが、情勢の変化が漠然と感じられる程度で、潔いほどに切り離されていました。
    犬がいいなぁ。

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    Posted by ブクログ 2024年04月15日

    前半の熊との格闘は、良いですね。迫力があるし、街との関係も良好である雰囲気が良いです。
    後半に雰囲気がガラリと変わるのが、うーむとなるか、よしとするか。
    あまりよしとできない自分がいます。でもエンディングで、様々な後日談をしっかりまとめるのは、流石です。
    別の作品も読んでみたい。

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    Posted by ブクログ 2024年04月15日

    タイトルを見た時、ホラー小説かな?と思って読み始めたが、
    猟師「熊爪」の生活、獲物を仕留める技、それを捌いて美味しくいただく姿が、大自然に認められた美しい所作のように思えてきた。
    ただ、自分の命のあり方や終わり方を考えているはずの彼の、この命の終らせ方はよく理解できなかった。
    一番心に沁みたのは、「...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月14日

    北海道の山野で自然と共生しながら独り生きるなんて、およそ考えが及ばない。愉しむことや旨いものに対する価値観が我われとはまったく異なり、人との交わりや街の喧騒が鬱陶しい。それがマタギだろうが、死と隣り合わせの日常にあって孤高を保つのはあまりに恐ろしい。鷹爪においても、心中は常に自分の境遇に惑いがある。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月11日

    人里離れた山でたった1人、犬1匹と猟をしながら生きる熊爪。
    山の中で繰り広げられる、「仕留める、喰う」の生々しい表現に何度も本を閉じたりもしましたが、熊爪にどんどん気持ちが持っていかれ読み進めました。とっても力強い作品でした。

    最後はえっなんでっ?と最初は思いましたが、山に住み獣と対峙してきた熊爪...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月10日

    北海道の山の中に熊爪という孤高の猟師がいた。熊爪は熊や鹿などを狩るのが仕事で、人や街との接点は獲物を売りにいくときだけだ。熊などの野生動物と熊爪との対峙が読みどころであるが、何かトーンに違和感がある。熊は人を襲い、人は熊を狩る。雄熊は子熊を殺し雌熊を得る。鳥は虫を喰らい、虫は鳥の死骸を喰らう。人は自...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月05日

    面白かった。
    はじめはちょっと気持ちがのらなくて、読み進めるのが大変だった。なんというか、主人公や出てくる人がちょっと気味悪げで。
    でも途中から動物との戦いや犬とのやり取りなど、緊迫感があって、一気に読めた。

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