ともぐい

ともぐい

1,925円 (税込)

9pt

明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる、河﨑流動物文学の最高到達点!!

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ともぐい のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    むせかえるような男臭さのハードボイルド小説。今時こんな生活をしている人はまずいないし、誰が描いても想像力と地道な調査に基づく知識がないとできない仕事。どんな人の作品なのかと思いきや、女流作家の作品ということで驚嘆させられた。序盤の鹿狩りのシーンから圧倒され一気に深い山奥の世界へ引き込まれてしまった。

    0
    2025年06月10日

    Posted by ブクログ

    熊文学という響きから連想するイメージや期待を裏切らず物語が進行していく
    猟師としての行動や思考の過程は、人として生きる我々の範疇からずれているが、本来の動物の一員として生きる本来の姿だろうとも思う
    そして物語は熊文学のジャンルを越えた何かに変容していき、想像していた狩人と獲物との関係といったものとは

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    愛情という感覚を知らずに育った熊爪の生きざまが興味深かった。
    シンプルでより動物に近い生き方。
    街の人々の混沌とした関係や感情になじまない。
    その素朴さに魅かれ面白がった良輔の気持ちは、よくわかる。

    己の弱さのためだけに、熊として強く立派で素晴らしい赤毛を殺してしまったときの熊爪の気持ちは、言葉で

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    釧路から西へ10km程離れた白糠(しらぬか)の山中が主な舞台となっている。
    そこに熊爪と称する猟師が、一頭の名の無い猟犬とともに住んでいる。
    熊爪は、銃弾などの必要最低限の物を求めに白糠の人里に下りるが、基本は山中で自給自足の暮らしを送っている。
    唯一人間社会と繋がりを保っているのは、毛皮や鹿肉など

    0
    2025年05月23日

    Posted by ブクログ

    赤黒い読後感という表現が、どれほど正しいものかはわからない。
    体の中の内臓をかき回せばきっとこんな温度なんだろうと想像する。どろりと重く、明度の低い血の色が思い浮かんだ。凝縮された血の濃さを、口の中で確認するかのような生臭さや吐き気にも似た何か。

    ぎょっとするような、グロテスクとさえ感じてしまう表

    0
    2025年05月21日

    Posted by ブクログ

    色んな意味で衝撃的な作品だった。
    自然界でも人間界でも弱肉強食と言われるが、本当の強さって何だろうと思った。
    ストーリーもインパクトがあったが、描写も素晴らしい。山の空気や匂い、野獣との死闘の迫力など、読者をこの物語世界へ引き込んで体験させる力があった。

    0
    2025年05月10日

    Posted by ブクログ

    これは大作。
    文字だけで未開の大地で死闘を繰り広げる獣たちの様子を読者に鮮明に思い描かせる。
    それだけでなく匂いや叫び声、空気の流れまでも。
    著者がどんな結末を用意しているかと思っていたが、『ともぐい』というタイトルに負けず劣らずの衝撃的な選択だった。

    0
    2025年04月18日

    Posted by ブクログ

    誰もがいろんなことを抱えて1人で生きているのかもしれないです。ならば、人同士の関わり合いというのは何なんだろう。良くもあり、ある種の苦痛も伴うものなんだろうか。生きるって何なんだろう…。
    狩の様子や気持ちの変容など、描写が素晴らしく、のめり込み一気に読んでしまえる1冊でした。

    0
    2025年04月11日

    Posted by ブクログ

    簡潔な文体だけれど熾烈で強烈な読み応えで、山の木々や谷川や風や雲や鳥獣から立ち上る濃厚な匂いに押しつぶされながら読み続けた。圧倒された。
    猛々しく細心に、知恵と本能で闘う猟師熊爪がとても魅力的だったので、後半の転調は物足りなかったけれど、結局、彼ははんぱものとしてあり続けることは許されず、山の生き物

    0
    2025年04月09日

    Posted by ブクログ

    行間から立ち昇る獣臭や血の匂い。
    山の季節の移ろい、獣や樹木、森羅万象の描写が
    とても秀逸。
    熊を題材にしたフィクション、
    ノンフィクション問わず読み漁ってきたが
    ダントツNo. 1でした。

    山岳小説も大好きなので風や雪、光の表現なども
    とても良かった。

    ストーリーもグイグイ引き込まれ、
    ページ

    0
    2025年04月05日

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