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-【総力特集】高市早苗総理大臣の人間力 ◎サナエ式人材登用法と気になる石破似の性格 中北浩爾 田崎史郎 ◎親族が明かした高市家のヒストリー 家庭的な父と働く母の愛娘 甚野博則&本誌取材班 ◎維新は吉村イズムを貫徹しろ 橋下徹 ◎メシ友・遠藤と心友・木原の逆転劇 赤坂太郎 ◎日本の地下水脈【最終回】大衆よ、ファシズムに呑まれるな 保阪正康 ◎アサヒ供給マヒ 会社はAIで守るしかない 北村滋 ◎裏読み業界地図 9 トランプ関税対策は日米チョコ戦争に学べ 大西康之 ◎日本の顔 インタビュー 筒井義信 経団連会長就任直後の重たい知らせ ◎大成建設の天皇、大いに語る 森功 安倍外交団で見た世界一悲惨な建設現場 ウラジオストク ◎彬子女王と母信子妃 決裂の瞬間 三笠宮家分裂の凄まじい内幕 娘は訴えた「母は皇族にふさわしくないから父と離婚させてください」 秋山千佳&本誌取材班 ◎『香淳皇后実録』最大の読みどころ 原武史 ◎秀吉と秀長【第3回】 磯田道史 ポスト信長は土木・情報・スピードが決めた ◎伝統の妙技「土俵築」土を叩き固め、神を宿す 立呼出 克之 ◎2025年ノーベル賞受賞者インタビュー 坂口志文 ユーレイ学者から高齢者希望の星へ 北川進 3つの言葉が発見につながった ◎歳末寄席スペシャル・トーク 自分の地図は自分で作ろう 神田伯山 沢木耕太郎 ◎女流作家に憧れた私たち 山田詠美 江國香織 川上弘美 【特別企画】驚きの成功から学ぶ 素晴らしき哉、第二の人生! ◎二つの人生を上手に生きるコツ 清水建宇 生島淳 ◎アナウンサーからタミヤ顧問 松井康真 ◎プロ野球選手から保育士 高澤秀昭 ◎エンジニアから将棋棋士 瀬川晶司 ◎広告代理店から海女 上田茉利子 ◎こわい性格診断「MBTIブーム」 小塩真司 ◎第73回菊池寛賞発表 【新連載】飲食バカ一代! 2 松浦達也 九州じゃんがら 下川高士 ◎成田悠輔の聞かれちゃいけない話 9 ゲスト 仲里依紗 主役ってできればやりたくない。みんな“いい人”だから 【連載】 ◎ディープな地経学6 マット・ポッティンジャー ◎ミスター円、世界を駆ける【最終回】 神田眞人 ◎ゴルフ春秋10 ◎言霊のもちぐされ14 山田詠美 ◎地図を持たない旅人20 大栗博司 ◎有働由美子対談83 水野良樹(ソングライター)……ほか
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-大澤真幸・熊野純彦責任編集「極限の思想」第6回配本。 精神分析家ラカンは人間をどのように捉えたのか。フロイトの「無意識」「事後性」など諸概念の可能性を掬い上げ、アリストテレスの原因論を足掛かりとして、新たに練り上げられる独創的な概念。 〈他者〉=シニフィアンの導入はいかに「主体」を原因づけるのか。またそこに構造的に内在する「欠如」はどのように「主体」に責任を引き受けるよう迫るのか。 原因と因果性をめぐる思考の果てに到達する、象徴界に穿たれた現実界への開口部とは? 【目 次】 序 章 精神分析家ラカンの軌跡 第1部 アリストテレスにおける「原因」 第一章 四つの原因 第二章 アウトマトンとテュケー 第三章 質料と偶然 第2部 ラカンにおける原因と対象 第一章シニフィアン因果性の三平面 第二章ラカンにおけるテュケー 第三章 原因としての真理、対象の機能
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4.3「勉強」が気になっているすべての人へ! 勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。 勉強とは、かつての自分を失うことである。 深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、 それは恐るべき快楽に身を浸すことである。 そして何か新しい生き方を求めるときが、 勉強に取り組む最高のチャンスとなる。 日本の思想界をリードする気鋭の哲学者が、 独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論! 文庫本書き下ろしの「補章」が加わった完全版。 解説・佐藤優 ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本を基にした増補文庫版を底本としています。
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4.3人気シリーズ「アースダイバー」が、いよいよその関心の中心である、神社を取り上げます。 生命にとっての普遍的聖地に加えて、ホモサピエンス・サピエンスにとっての聖地、そして古代の日本列島に居住した縄文系と弥生系(倭人系)にとっての聖地(のちの神社)の心的・歴史的な構造を探っていきます。 主な取扱い神社は、以下の通りです。 大日霊貴神社(鹿角大日堂) 諏訪神社 三輪神社 出雲大社 和多津見(海神)神社 志賀島神社 穂高神社 伊勢神宮などなど。 神社に残された祭儀に秘められた思考を遡っていくと、アメリカ先住民、アジアの少数民族、ネパール、東南アジアなどとの深つながりが明らかになります。 また、同時にこの列島に数万年にわたって繰り広げれてきた、われわれの祖先の前宗教的・宗教的思考の根源とその展開が解明されていきます。 山とは、海とは、蛇とは、太陽とは……。 歴史の無意識の奥にしまいこまれた記憶を甦らせる魂の冒険へ、いざ。 目次 プロローグ 犬の聖地 第一部 聖地の三つの層 第一章 人間の聖地 第二章 縄文原論 第三章 倭人の神道 第二部 縄文系神社 第四章 大日霊貴神社(鹿角大日堂) 東北の続縄文 地名起源伝説 太陽神の聖地に建つ大日堂 第五章 諏訪神社 縄文の「王国」 蛇から王へ 御柱祭りの意味 第六章 三輪神社 ナラの原像 血と酒の蛇 蛇と鑑の確執 第七章 出雲大社 蛇 タマ 神話の建築 第三部 海民系神社 第八章 対馬神道 はじまりの島 ムスビの神 渚の神話学 第九章 アヅミ族の足跡 海の民の末裔 日本海ルート 太平洋ルート 第十章 伊勢湾の海民たち 太陽の道 海人と鳥 エピローグ 伊勢神宮と新層の誕生
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3.9あなたのセンスが良くなる本! 哲学三部作のラストを飾る一冊がついに誕生 服選びや食事の店選び、インテリアのレイアウトや仕事の筋まで、さまざまなジャンルについて言われる「センスがいい」「悪い」という言葉。あるいは、「あの人はアートがわかる」「音楽がわかる」という芸術的センスを捉えた発言。 何か自分の体質について言われているようで、どうにもできない部分に関わっているようで、気になって仕方がない。このいわく言い難い、因数分解の難しい「センス」とは何か? 果たしてセンスの良さは変えられるのか? 音楽、絵画、小説、映画……芸術的諸ジャンルを横断しながら考える「センスの哲学」にして、芸術入門の書。 フォーマリスト的に形を捉え、そのリズムを楽しむために。 哲学・思想と小説・美術の両輪で活躍する著者による哲学三部作(『勉強の哲学』『現代思想入門』)の最終作、満を持していよいよ誕生! ―――――― さて、実は、この本は「センスが良くなる本」です。 と言うと、そんなバカな、「お前にセンスがわかるのか」と非難が飛んでくるんじゃないかと思うんですが……ひとまず、そう言ってみましょう。 「センスが良くなる」というのは、まあ、ハッタリだと思ってください。この本によって、皆さんが期待されている意味で「センスが良くなる」かどうかは、わかりません。ただ、ものを見るときの「ある感覚」が伝わってほしいと希望しています(「はじめに」より)。 ――――――
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5.0シリーズの最初の巻「古代篇」では、〈世界史〉の中のミステリー中のミステリー、イエス・ キリストの殺害が、中心的な主題となる。もし、〈世界史〉の中で、われわれの現在に最も大きな影響を残した、たった一つの出来事を選ぶことが求められれば、誰もが、迷うことなく、イエス・キリストの十字架上の死を挙げることになるだろう。 どうして、イエス・キリストは殺されたのか? どうして、たった一人の男の死が、これほどまでに深く、広い帰結をもたらすことになったのか? われわれの現在を、社会学的な基礎において捉えるならば、それは「近代社会」として規定されることになる。近代化とは、細部を削ぎ落として言ってしまえば、西洋出自の概念や制度がグローバル・スタンダードになった時代である。その「西洋」の文明的なアイデンティティは、キリスト教にこそある。とすれば、キリストの死の残響は、二千年後の現在でも、まったく衰えることなく届いていることになる。キリストの死は、どうして、これほどの衝撃力をもったのだろうか? イエス・キリストは、わけのわからない罪状によって処刑された。その死は、今日のわれわれのあり方を深く規定している。必ずしもクリスチャンではないものも含めて、その死の影響の下にある。どうしてこんなことになったのか?…… (「まえがき」より)
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5.0
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4.0誰もが、性的マイノリティである 「男/女」と単純に分類しがちな我々の性は、とても繊細で個別的だ。 だが今性を語る言葉は、あまりに人を対立させ、膠着させるものに満ちている。 巷間言われる「LGBTQをはじめとする性的マイノリティの多様性を認めよう」ではなく、 「そもそも性的マジョリティなど存在しない」という立場から セクシュアリティとジェンダーをめぐる言説をあらためて見直すと、この社会の本当の生きづらさの姿が見えてくる――。 草食男子、#Metoo、セクハラやDVから、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒット、さらには戦後日本と父性の関係まで。 『モテたい理由』『愛と暴力の戦後とその後』などの評論で、この国の語り得ないものを言葉にしてきた作家が、 具体的なトピックから内なる常識に揺さぶりをかけ、いまだ誰も語り得ない言葉で新たな性愛の地平を開く、全霊の論考。
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4.52020年の東京オリンピックを錦の御旗に東京は大改造をされようとしています。レガシーを作ると言って、本物のレガシーを破壊していいのでしょうか? 築地市場の豊洲への移転が、決定しました。しかしアースダイバーは言っておきたいことがあります。なぜ、築地でなくてはならないのか? 日本人と海の関係、古代から連綿と続く、市場の特別な機能、江戸時代から紆余曲折を経て現代に繋がる歴史……。築地という場所が孕んでいる聖地性が見えてきます。仲卸の果たす重要な役割、博物館に匹敵する海産物に対する深い知の体系。効率だけを考えた豊洲市場への移転はこの国の文化の大切な暗黙知を消滅させてしまいます。2014年には新国立競技場のデザインと費用について、大論争が巻き起こり、最終的にはザハ・ハディッド案は廃案に追い込まれました。独創的なデザインの新国立競技場に、無意識的になんかおかしいぞと感じたのはなぜでしょうか? アースダイバー的視点から、その理由をあらためて解き明かしてみると、外苑と明治神宮との不可分な関係があったことに気づかされます。アースダイバーの号外として、静かだが重要な提言をします。/【目次】序文 聖地の条件/第一部 アースダイバー築地市場/はじめに 海と日本人/1 神々の空間/2 魚河岸の原型/3 江戸の魚河岸へ/4 日本橋から築地へ/5 築地--新しい魚河岸文化/地図1/東京の聖地1【写真】大森克己/《対談》 みんなの市場を目指して 伊東豊雄×中沢新一/第二部 アースダイバー明治神宮/はじめに 二つの森/1 森に包まれた神社/2 内苑-外苑の二部構成/コラム 日本の相撲/地図2/東京の聖地2【写真】大森克己/《対談》 B案の思想 伊東豊雄×中沢新一/謝辞
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ●人々の不遇感が信心を強化する 大澤真幸 ●日本人の半数以上が騙される!? 生成AIの普及でウィズフェイク2.0時代に 山口真一 ●〔対談〕反ワクチン、ノーマスク、ディープ・ステート…… 参政党の台頭に見る日本政界への浸透度 畠山理仁×藤倉善郎 ●YouTubeが主要な情報源 日本のシニアはなぜハマってしまうのか? 古谷経衡 ●〔対談〕実話怪談、都市伝説、オカルト…… 「ここではないどこか」を求めて 雨宮 純×吉田悠軌 ●コロナ禍で予想外の減少? 世論調査に見る日本人の陰謀論支持 ロバート・ファーヒ ●UFOと気候変動と科学哲学 無知学は「トンデモ論」にどう対峙するか 鶴田想人
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1982年に創刊された『新潮45』が2018年10月号をもって休刊した。8月号の杉田水脈・衆議院議員による論文「『LGBT』支援の度が過ぎる」、並びに10月号での杉田論文の検証企画が強い反発を受けたためだ。これからの言論空間はどうなっていくのか―― (『中央公論』2018年12月号同名特集より) 「休刊誌でたどる『編集』の困難 分断された読者を、雑誌は『総合』しうるか」武田徹・専修大学教授/「くだらない企画に内包されたLGBTと国家の大きな問題」千葉雅也・立命館大学准教授/「元『論座』編集長が語る論壇史」薬師寺克行・東洋大学教授
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-1巻297円 (税込)人の知性はどう変わる? AI(人工知能)に関し、人がどういうふうに関わり、どう使っていくのか。12人の慧眼が照らし出すAI社会の甘夢あるいは悪夢。何か答えを求めるのではなく、議論して探る、それ自体が目的となる会議のありようを模索するアゴラ市民会議。その一環として2019年に実施したイベント「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ~」を電子書籍化したものです。※本電子書籍は期間限定価格で配信しております。価格は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。
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3.9著者は、心の無意識までを含んだ四次元の地図を作成する作業の全体を、「アースダイバー」と名づけました。258万年前から現在にいたる地質の変遷を示す「第四紀地図」図と考古学の発掘記録、それに現代の市街図を組み合わせて、土地のもつ「本当の姿」を明らかにしていきます。またその作業には、古代人の心の構造を教える人類学、歴史学、心理学などあらゆる知が境界を越えて動員されます。今回その対象となるのは、大阪です。現在の大阪は5000年前にはほとんどが海面下にありました。南北に走る細長い上町台地だけが、古くからある陸地です。その南北の線を軸に、そして東の生駒山脈から発する死のパワー(デュオニソス軸)が、東西に力を加え、その座標軸が大阪の基盤をつくっていると著者は考えます。そしてその交点にある四天王寺が大阪の中心となっています。物差しをもつ聖徳太子=太子信仰は、職人的世界のバックボーンになっています。一方ミナミ、キタ、ナニワなど大阪の中心地は、「くらげなす」砂州の上に成立し、それゆえに浮遊する世界=都市=商業を発展させえたということなります。大阪の古層にある、南からの海洋民、半島から到達した「海民」をキーワードに、大阪の無意識へとダイヴィングするスリリングな冒険を試みます。
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4.1権威主義国家VS自由・民主主義陣営 プーチンは地獄の扉を開いた! 世界史的地殻変動を文明と宗教で読み解く ポスト・ウクライナ戦争の世界 ――人々はなぜ、おどろいたのか?―― それは自明だと考えていた前提が、あっさり崩れ去ったから。 自由と人権と民主主義と、資本主義と法の支配と、言論の自由と選挙とナショナリズムと。 (橋爪大三郎氏「はじめに」より) ◆内容紹介◆ 2022年2月、誰もがおどろいたロシアのウクライナ侵攻。プーチンはついに地獄の扉を開けた。 アメリカ覇権の終焉後に始まる、ロシア、中国など権威主義国家と自由・民主主義陣営の戦いとは? 私たちは新しい世界にどう向き合うべきなのか? この世界史的な地殻変動の本質を見抜くには、安全保障や経済政策の観点と同時に文明論、宗教学、歴史、社会学的な視座が不可欠だ。 日本を代表する社会学者が混迷の世界の深層に迫る、白熱の討論。 ◆主なトピック◆ ◎アメリカの戦略転換 ◎急転のアフガニスタン情勢 ◎「中国の特色ある」資本主義 ◎資本主義にはふたつある ◎自信を失う西側世界 ◎自由は普遍的価値なのか ◎どんな価値のために戦うか ◎ウクライナという国 ◎ギリシャ正教は政教一致 ◎ロシアとはなにか ◎プーチンの主権国家 ◎西欧コンプレックス ◎合理性を超えた決定 ◎ウクライナのナショナリズム ◎この戦争を歴史のプラスにできるか ◎ロシア非難決議を棄権する国々 ◎ロシアと中国の違い ◎自由と平等はなぜ説得力がないか ◎ポスト・ウクライナ戦争の新世界
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4.1神話を学ばないということは、人間を学ばないということに、ほとんど等しいかと思えるほどなのです――(本書より)。宇宙、自然、人間存在の本質を問う、はじまりの哲学=神話。神話を司る「感覚の論理」とは?人類分布をするシンデレラ物語に隠された秘密とは?宗教と神話のちがいとは?現実(リアル)の力を再発見する知の冒険。/ この一連の講義では、旧石器人類の思考から一神教の成り立ちまで、「超越的なもの」について、およそ人類の考え得たことの全領域を踏破してみることをめざして、神話からはじまってグローバリズムの神学的構造にいたるまで、いたって野放図な足取りで思考が展開された。そこでこのシリーズは「野放図な思考の散策」という意味をこめて、こう名づけられている。――「はじめに カイエ・ソバージュ(Cahier Sauvage)について」より
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-21世紀の「第三次形而上学革命」を迎えるにあたり、旧石器人類の思考、国家の誕生、貨幣の発生、神の創造と一神教の成立まで、「超越的なもの」について、人類が考え得た全領域を踏破することをめざした伝説の講義録が、愛蔵版として装いも新たに登場! ※『カイエ・ソバージュ(合本版)』と同一の内容です。 第一部では、「神話」とは、人類が最初の考え出した、最古の哲学です。今日の「哲学」は、神話が切り開いた領土で、自然児の大胆さを失った慎重な足取りで進められた後追いの試みでしかないのではないかと思われるほど、神話には根源的な問いに対する人類の果敢な試みが保存されています。 第二部では、「国家=野蛮なるもの」はいかに誕生したか? 熊をカミとする狩猟民たちの「対称性の思考」とは? 「哲学」と「権力」が共存する冬の祭りの秘密とは? 王を戴く国家が「無法の野蛮」と結びつく根源へと遡行して、国家というものが持つ、本質的な問題に迫ります。 第三部では、 本当の豊かさとは? 資本増殖の秘密とは?貨幣と魔術。愛と資本主義の不思議な関係を探る。全体性の運動としての経済と精神の構造は同一だろう。資本主義の彼方に出現する「未知の贈与論」を探究し、 モース、マルクス、ラカンを超えて、21世紀の贈与論へ! 第四部では、「宗教的思考」の3万年を語りつくします。内部視覚、瞑想、夢の時間(ドリーム・タイム)……「宗教的思考」の根源、そして精霊(スピリット)が超越を生む飛躍を探ります。さらに、高神から唯一神への道のりとは? <精神の考古学>が、神々の基本構造をあざやかに解き明かします。 【目次概要】 はじめに カイエ・ソバージュCahier Sauvage)について 第一部 人類最古の哲学 第二部 熊から王へ 第三部 愛と経済のロゴス 第四部 神の発明 第五部 対称性人類学 第五部では、神話、国家、経済、宗教を旅してきた私たちは、新たな知の営み「対称性人類学」へと向かいます。「圧倒的な非対称」が支配する世界の根源を問う冒険が、ここに堂々完結します。抑圧された無意識の「自然」は甦るのか?「対称性の論理」が切り開く新たな世界とは? 野生の思考としての仏教を媒介に、来たるべき形而上学革命への展望は私たちの未来をを示しています。
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4.31巻1,870円 (税込)「これは『ナウシカ』の世界を旅する中で、すでに体験したことだ」 コロナウイルス、ウクライナ侵攻、AI問題、気候変動……混迷する現代社会を私たちはどう生きるのか。 朝日新聞デジタルにて、2021年3月に第1シーズン、5月に第2シーズンを配信し、読者から大きな反響を呼んだ「コロナ下で読み解く風の谷のナウシカ」。 2022年12月に掲載された最新の第3シーズンを加え、すべてのインタビューをまとめて刊行! コロナウイルスをはじめ、ロシアのウクライナ侵攻、AI問題、ますます激化する気候変動など、混迷化が加速する現代社会を 「人類が方向を転換せず、破滅を経験してしまった」 仮想の未来を舞台にした宮﨑駿監督の長編漫画『風の谷のナウシカ』を通して連関的に考える。 【収録著者】民俗学者・赤坂憲雄/俳優・杏/社会哲学者・稲葉振一郎/現代史家・大木毅/社会学者・大澤真幸/漫画家・大童澄瞳/映像研究家・叶精二/作家・川上弘美/軍事アナリスト・小泉悠/英文学者・河野真太郎/ロシア文学者・佐藤雄亮/漫画研究者・杉本バウエンス・ジェシカ/文筆家・鈴木涼美/スタジオジブリプロデューサー・鈴木敏夫/漫画家・竹宮惠子/生物学者・長沼毅/生物学者・福岡伸一/評論家・宮崎哲弥(五十音順、敬称略)
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4.3大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による叢書、刊行!「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。 本書はサルトルをとりあげる。 『存在と無』で展開されたサルトルの思考は、極限の思想のひとつを拓くものだった。哲学的な野心に満ちたこの大著は、存在と非存在、一と多、超越と内在、存在と意識、時間と空間、さらには人間と神、存在と認識、身体と他者、行為と自由といった、永遠の問いと言ってよい問題を問いかえそうとするものだった。 本書は、サルトルの名とともにいったんは不当な忘却を淵へと置き去りにされたこの古典、前世紀前半を代表する哲学書のひとつを、一箇の思考の極限として読み直す。 さらには、『聖ジュネ』『自由への道』など、多彩な作品群にもふれながら、繊細に厳密に、いまこそサルトルを読み直す試み! [本書の内容] 序章 無への問いかけ 1. パルメニデス 2. 非存在の煌めき 3. 不安と自由の深淵 第I章 対自存在の問題 1. 非措定的なコギト 2. 廣松渉のサルトル批判 3. 対自存在の可能性と時間性 第II章 対他存在の次元 1. 他者論の問題構成をめぐって 2.《視線》の問題──ヘーゲルからサルトルへ 3. サディコ=マゾヒズム──性愛の挫折と言語の本質 第III章 人間存在の自由 1.『自由への道』の一挿話から 2. 人間的行為における自由と状況 3. 世界を所有することの諸様式──ジュネ、サルトル、マルクス
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5.0大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による新たな叢書、刊行開始!「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。 ドゥルーズは20世紀を代表する哲学者だ。難解にもかかわらず、人の心を魅了する力がある。「ドゥルーズは哲学史の空間を高速で飛び回る青白い鬼火だ」と著者は言う。その魅力とは、どのようなものなのか。 たとえば「存在の一義性」という場合、その概念の祖であるドゥンス・スコトゥスの理解をふまえながら、スピノザ、ニーチェと、普通の読みではつながらない流れに系譜を通じさせてドゥルーズ的な配置をつくりあげる。そこにドゥルーズの哲学の創造がある。それを、とくと観賞しよう。 『差異と反復』『意味の論理学』『アンチ・オイディプス』『千のプラトー』などなど多彩な著作群に鳴り響いている通奏低音を感じ取るために、その「鑑賞の手引き」たらんとする力作! 【目次】 第一章 ドゥルーズという烽火 第二章 存在の一義性という革命 第三章 前哨としての内存在 第四章 ドゥルーズと狂気 第五章 表面という魔物 第六章 特異性と個体性の相克 第七章 無人島と可能世界
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4.3大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による新たな叢書、ついに刊行開始!「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。 本書は、ニーチェの道徳批判に焦点を当てる。ニーチェは道徳を批判した。今ある道徳を改善するためではない。われわれの道徳意識を「キリスト教道徳」と規定し、これに対して一切の価値転換を迫る。では、なぜ批判したのだろうか。正義や同情をどう考えればいいのだろうか。主として『道徳の系譜学』を中心に読み解き、ニーチェ哲学の魅力と射程に迫る。
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4.3大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による叢書「極限の思想」第4弾!「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。 本巻は『存在と時間』の精密な読解を通して、ハイデガーの思想の精髄にせまる! ハイデガー自身が執筆し公刊された唯一の体系的な著作にして、未完の大著『存在と時間』。難解をもって鳴るこの哲学書をどう読むべきか。 「私たちがそれぞれそうであるところの存在者」を「現存在」と呼び、また、私たちが「世界の内にある」在りようを「世界内存在」と呼ぶ。このように、さまざまな概念を次々に出しながら、ハイデガーが分析しようとしたこととは何だったのか。私たちがそれぞれの「私」を生きているとはどういうことか。本来的な自己とは。――その哲学的果実を味読する力作。 【目次】 第一章 『存在と時間』という書物 第二章 世界の内にあること 第三章 空間の内にあること 第四章 他者と共にあること 第五章 ひとりの私であること 第六章 本来的な在りかた 第七章 自己であること 終章 世界内存在を生きる
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4.5大澤真幸・熊野純彦両氏の責任編集による新たな叢書、ついに刊行開始! 「自らの思考を極限までつき詰めた思想家」たちの、思想の根源に迫る決定版。21世紀のいま、この困難な時代を乗り越えるには、まさにこれらの極限にまで到達した思想こそ、参照に値するだろう。 本書は、バタイユの思想を、一貫して「エコノミー」という観点から読解する。「エコノミー」とは、単に経済をさす概念ではない。人間は計算も見返りもなく贈与することができる。このような消尽も含めた人間の全体性の考察こそがバタイユのエコノミー論だった。人間の意識が極限に至ることで、生産から消費へ、有用性から栄光へ、〈俗なるもの〉から〈聖なるもの〉へと転倒が生じるという、バタイユ思想の根幹を明らかにする従来にない鮮烈な論考!
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3.6止まらない貧困と暴力の連鎖……グローバリゼーションは地獄へと進み続けている。本当にこの道しかないのか? 断じて違う! 気鋭の社会学者が北朝鮮や歴史認識問題の解決策を示し、「新しい共同体」を示す!!
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4.5著者中沢新一氏は、長年にわたり南方熊楠についての考察を深め、多くの論考を発表してきました。1990年代に刊行された『森のバロック』(読売文学賞)、『南方熊楠コレクション』(全五巻)などが、その代表作です。また、「宗教学・人類学・民俗学を綜合して「対称性人類学」で新たな思想を展開しています。また独自のフィールドワークによる「アースダイバー」(『アースダイバー』、『大阪アースダイバー』、『週刊現代』連載中の「アースダイバー 神社編」)新しい知見と感性を切り開く可能性をもっています」(南方熊楠顕彰会の受賞理由の概略)。2016年、第26回南方熊楠賞が授与されました。21世紀に入ってから、著者はますます熊楠の重要性を認め、彼の思想の可能性を掘り起こし、発展させるために、2014年には「南方熊楠の新次元」と題する4回の講演・対談を主催しました(明治大学野生の科学研究所)。本書は、その時の講演「アクティビスト熊楠」「明恵と熊楠」(改題「熊楠の華厳」)に加えて、熊楠の心の構造を探った「熊楠のシントム」、海のエコロジーを探究する「海辺の森のバロック」、本書の全体像を提示する「熊楠の星の時間」を収録した、新熊楠論です。思想家・中沢新一が提示する、熊楠哲学の放つ強力な火花に驚愕し、目を開かれることになるでしょう。未来を切り開く一冊です。
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4.3詩的空間の原型としてのサーカス、 アニミズムという対称性の思考、日本の芸能を貫くラディカルさ──。 詩とアニミズムの新たな沃野へ 人類学者・中沢新一、新作論集! 熊を夢見ることによって、人は時間と空間を抜け出た 「どこにもない場所」に出て行くのである。 そこでは人と動物がつながりあうばかりではなく、 森羅万象のいっさいが縁起の理法によって影響を及ぼしあっている。 神話的思考のすべてがそこから発生した。 ──「序」より 【目次】 * 私の収穫 * 空間のポエティクス * サーカス/動物 * 対称性の思考としてのアニミズム * 神話と構造 * 東京どんぶらこ * 日本の芸能 * 書物のオデッセイ
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5.030万部以上の大ベストセラー「憲法九条を世界遺産に」続編刊行! 安倍政権の任期が終わる2021年9月までに、かなりの確率で、日本初となる憲法改正・国民投票が行われようとしています。しかし、私たちに改正の是非を直接問われるにもかかわらず、判断する準備が出来ていません。それは日本にとっての憲法の位置づけが不明確なまま今日に至っているからではないでしょうか? 本書では、『憲法九条を世界遺産に』の著者、爆笑問題の太田光氏、宗教学者・中沢新一氏に、日本人にとっての「憲法九条」の本質について語っていただきました。それは、日本の国の成り立ちにかかわる重要な提言でした。是非ご一読ください。そして、きたるべき国民投票に、ご自身で納得された一票を投じてください。 日本人なら知っていなければいけない事実が満載です! 国民投票結果は、二度と変えられない! 日本人にとって、もっともふさわしい憲法とは何か? 憲法改正が現実的に私たちに問われようとしている今こそ、改めてみんなで考えたい。太田光氏・中沢新一氏が右でも左でもなく、日本の伝統の「どまんなか」に立って、日本国憲法の本質を炙り出していきます!
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3.7実に、日本国憲法とは、一瞬の奇蹟であった。それは無邪気なまでに理想社会の具現を目指したアメリカ人と、敗戦からようやく立ち上がり二度と戦争を起こすまいと固く決意した日本人との、奇蹟の合作というべきものだったのだ。しかし今、日本国憲法、特に九条は次第にその輝きを奪われつつあるように見える。この奇蹟をいかにして遺すべきか、いかにして次世代に伝えていくべきか。お笑い芸人の意地にかけて、芸の中でそれを表現しようとする太田と、その方法論を歴史から引き出そうとする中沢の、稀に見る熱い対論。宮沢賢治を手がかりに交わされた二人の議論の行き着く先は……。【目次】対談のまえに 中沢新一/第一章 宮沢賢治と日本国憲法―その矛盾をはらんだ平和思想/第二章 奇跡の日本国憲法―日米合作の背景に息づく平和思想/幕間 桜の冒険 太田 光/第三章 戦争を発動させないための文化―お笑いは世界を救えるか/第四章 憲法九条を世界遺産に―九条は平和学の最高のパラノイアだ/濃密な時間のあとで 中沢新一
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4.0憲法をつくり直す資格が、あるだろうか―― 戦後70年、日本人は憲法を本当の意味で「自分たちのもの」としてきただろうか。集団的自衛権行使をめぐる解釈改憲を機に、博雅の社会学者と若手随一の憲法学者が、「法の支配」が実現する条件や、ヘイトスピーチ問題が社会に投げかけるもの、そして民主主義の要である議会がなぜ空転するのかを真正面から考える。私たちの覚悟を問い、未来を展望する白熱の対論。 [内容] まえがき 大澤真幸 第一章 「法の支配」と「空気の支配」 第二章 幻想の「国体」と日本国憲法 第三章 ヘイトスピーチ化する日本 第四章 偽りの「集団的自衛権」 第五章 議論なき議会と「空気」の支配 第六章 憲法を私たちのものにするために あとがき 木村草太
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4.2人間が言語に規定された存在であることは二〇世紀の哲学の前提だった。二一世紀に入って二〇年が過ぎたいま、コミュニケーションにおける言葉の価値は低下し、〈言語を使う存在〉という人間の定義も有効性を失いつつある。確かに人間は言語というくびきから解き放たれた。だが、それは「人間らしさ」の喪失ではなかろうか?――情動・ポピュリズム・エビデンス中心主義の台頭、右・左ではない新たな分断。コロナ禍で加速した世界の根本変化について、いま最も注目される二人の哲学者が、深く自由に精緻に語り合う。
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4.2人生を変える哲学が、ここにある――。 現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。 * * * デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー…… 複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ □物事を二項対立で捉えない □人生のリアリティはグレーゾーンに宿る □秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく □権力は「下」からやってくる □搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える □自分の成り立ちを偶然性に開き、状況を必然的なものと捉えない □人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている □無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む □大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる 「現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ――「はじめに 今なぜ現代思想か」より * * * [本書の内容] はじめに 今なぜ現代思想か 第一章 デリダーー概念の脱構築 第二章 ドゥルーズーー存在の脱構築 第三章 フーコーーー社会の脱構築 ここまでのまとめ 第四章 現代思想の源流ーーニーチェ、フロイト、マルクス 第五章 精神分析と現代思想ーーラカン、ルジャンドル 第六章 現代思想のつくり方 第七章 ポスト・ポスト構造主義 付録 現代思想の読み方 おわりに 秩序と逸脱
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-■連載――●科学者の散歩道●第一四回 青い地球は誰のもの / 佐藤文隆 ■連載――●家族・性・市場●第一〇七回 精神医療現代史へ・追記 10 / 立岩真也 現代思想の新展開2015 思弁的実在論と新しい唯物論 【討議】 未来の自然 / Ph・デスコラ+中沢新一 【ポスト・ポスト構造主義へ】 物化せよ、存在者化せよ ブルーノ・ラトゥール試用 / 小泉義之 交差(キアスム)交換と人間 / 清水高志 【インタビュー】 思弁的実在論と新しい唯物論 / 千葉雅也 岡嶋隆佑(聞き手) 【思弁的実在論】 亡霊のジレンマ 来るべき喪、来るべき神 / Q・メイヤスー 岡嶋隆佑訳 【新しい唯物論】 新しい都市のマテリアリズム / 篠原雅武 【オブジェクト指向存在論】 環境主義 / T・モートン 小川緑訳 第一哲学としての美学 グレアム・ハーマンの存在論 / 星野太 【自然の美学】 眼差しなき自然の美学に向けて イメージ論の問題圏(二) / 岡本源太 コスミック・コスメティック 装いのコスモロジーのために / B・プレヴォー 筧菜奈子+島村幸忠訳 プロトタイプ 芸術作品の新たな身分 / E・デューリング 武田宙也訳 【「モダニティ」の彼/此岸】 存在論をおりること、あるいは転倒したプラトニズムの過程的イデア論 / 近藤和敬 暴力・テロル・情念 『革命について』に見る近代 / 重田園江 【討議】 「過ぎ去ろうとしない戦後」をどうするか / 赤坂真理+大澤真幸+成田龍一 ■研究手帖 歴史の想像力と民主主義 / 小山裕【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
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4.01巻1,760円 (税込)「オリンピックの建築は大災害で人間が謙虚な気持ちになれた新しい時代を象徴しなければなりません」―隈研吾 「「似ているけれどやっぱり違うんだよね」というところから出発する」―平田オリザ 明日を生きるために何が必要か、世界で活躍する豪華講師19人が中高生に向き合い真剣に語ります。建築やアート、音楽をはじめ、憲法・政治・コミュニケーション・文学・国際情勢・日本近代史など、さまざまな分野から考える好評シリーズ第2弾。この1冊で世界の成り立ちが見えてくる。
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4.5「構造主義」は終わらない。「構造」が秘めた本当の「力」を解き明かし、その潜勢力を新展開させる決定版! 仏教と構造主義そして真のマルクス主義に通底する「二元論の超克」は、革命的な人文「科学」を生み出す思考となりうるはずだ。新しい「構造主義」の可能性を著者は丁寧に取り出す。 もう一つの人類学の可能性は、夭折した弟子のリュシアン・セバーグの中にもあった。師レヴィ=ストロースと若き研究者は、南米インディオの神話の構造分析に取り組んだ。マルクス主義をベースにした「構造主義」が創始された時に起こった師弟関係の美しくも悲しい物語。記号学的な枠組みを超えて、人間科学の「プロレタリア」としての人類学の使命を読み解いていく。 さて、「構造」をレヴィ=ストロースはこのように認識している。 「双分制の明白な諸形態を、その真の本性は、別のはるかに複雑な構造が表面的にゆがんであらわれたものとして扱ったほうがよいのではないかということであった」 人類の思考は実は複雑なものなのだ。二元論と三元論が、動的に組み合わされて、さまざまな神話や事象が生み出される過程を解読することで見えてくる人類学とは、いかなるものなのか? 「構造」の「奥(heart)」へと至る道を示す「人類学」の道標である。 【目次】 プロローグ 革命的科学 第一章 構造主義の仏教的起源 レヴィ=ストロースと仏教/仏教の中の構造主義/構造主義の中の仏教 第二章 リュシアン・セバーク小伝 高等研究院での出会い/新しい神話研究/変換の論理/神話の公式/『神話論理』の朝/プエブロ神話学へ/アチェ族の夢分析/『マルクス主義と構造主義』/悲劇的な死 第三章 構造の奥 双分制/レヴィ=ストロースの弁証法/互酬性の謎/重力論と贈与論/フランス啓蒙主義/人間科学のアインシュタイン/対称性のほうへ 第四章 仮面の道の彼方へ 1 地震多発地帯/ブリティッシュ・コロンビアのレヴィ=ストロース/カミナリ鳥・クジ・ナマズラ/スワイフエ仮面/ゾノクワ鬼女 2 剣とナマズ/ゾノクワと山姥/山の神の影/ポトラッチと市/仮面の道は続く エピローグ 注および引用・参考文献
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5.0子供の心に息づく野生、諏訪湖から溢れ出す縄文の豊穣、 そして著者が出会った思想家たちへのレクイエム――。 縄文と現代を結ぶ思考の稜線 思想家・中沢新一、新作論集! 自分のやろうとしていることは、 いまの知的世界の中ではまだ認められていないものであるので、 とうてい知略を用いなければ逆境を突破することはできまい という認識が、若い私にはあった。 その予想はみごとに当たって、私は数多くの困難に直面したが、 そのたびに『虎山を智取する』の言葉を思い出して 自分を奮い立たせた。 ──「序」より 【目次】 * 天使の心、悪魔の心 * 冒険者たちへのレクイエム * 日本思想のリレイヤー * 天竜川という宝庫 * エネルゴロジーについて
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3.41巻850円 (税込)日本の未来はどうなるか――? 養老孟司 ユヴァル・ノア・ハラリ ジャレド・ダイアモンド 福岡伸一 ブレイディみかこ 角幡唯介 東畑開人etc. 22人の論客が示すアフターコロナの針路!朝日新聞大反響連載を書籍化新型コロナウイルスは瞬く間に地球上に広まり多くの命と日常を奪った。すべての人に平等に降りかかるこの感染症によって、社会は様変わりしてしまった。第2波の懸念も高まり、感染への恐怖が消えない中、私たちは大きく変容する世界をどう捉え、どのように考えればよいのか。現代の知性たちのパースペクティブを通し「コロナ後」を思考する糧を届ける。
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4.0羽生結弦に阿修羅を見出し、BTSに花郎(ファラン)との共通性をあぶり出す。オタマジャクシ型の楽器に、人間と自然の中間領域にある音楽の本質を見出し、ビル・ゲイツの離婚と資本主義精神の根源的な関係を解き明かす。宝塚歌劇団の大階段と巨大古墳に潜む「死と再生」の儀式とは何か? 人間の無意識にあって太古以来不変の動きをする神話的思考を現代の森羅万象に探る。47のエッセイが、この世界と人間の脳の未知の構造に触れる試みです。 【目次】 プロローグ I スケートボードのポエジー ウルトラマンの正義 『野生の思考』を読むウルトラマン オタマトーンの武勲 宇宙犬ライカ ベイブvs.オリンピック 近代オリンピックの終焉 M氏の宇宙飛行 成長のミトロジー 惑星的マルクス II シティ・ポップの底力 氷上の阿修羅 神仙界の羽生結弦 音楽はどこからやってくるのか 花郎(ファラン)とBTS 古墳と宝塚歌劇団 聖なるポルノ アンビエント 非人間性について タトゥーの新時代 III ミニチュアの哲学 乗り鉄の哲学 abc予想 低山歩き復活 第九と日本人 ウクライナの戦争 戦闘女子 『マトリックス』と仏教 IV ポストヒューマンな天皇 フィリップ殿下 シャリヴァリの現在 家族の秘密 キラキラネームの孤独 愛のニルヴァーナ 「人食い(カンニバリズム)」の時代 『孤独のグルメ』の食べる瞑想 自利利他一元論 V サスペンスと言う勿れ 怪談の夏 渋谷のハロウィン 鬼との戦い 丑年を開く 大穴持(オオナモチ)神の復活 気象予報士の時代 エコロジーの神話(1) エコロジーの神話(2) 反抗的人間の現在 謝辞
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4.0資本主義は変貌しつつあるのか? それとも終わろうとしているのか? 資本主義とは何か? それはなぜ支配的システムになったのか? 資本主義を維持したまま、成長がなくとも幸福で活力のある社会を構築できるのか? 16世紀からの歴史をふまえ世界経済の潮流を見据えながら、経済事象のみならず、私たちの生き方をも規定している資本主義のダイナミズムを解き明かし、未来を展望するスリリングな討論! 第1章 なぜ資本主義は普遍化したのか? 第2章 国家と資本主義 第3章 長い二一世紀と不可能性の時代 第4章 成長なき資本主義は可能か? 第5章 「未来の他者」との幸福論
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-1巻220円 (税込)先進国を中心に長期停滞論が叫ばれ、拡大する貧富の差がその限界論を裏付けようとしている。「資本主義」というシステムは限界に達したのか。どこに問題があるのか。徹底検証した。本書は週刊エコノミスト8月12・19日合併号の特集「資本主義をとことん考えよう」をまとめた。 主な内容 Part1 何が問題か ・ピケティ理論で知る資本主義の本質 ・長期停滞論 先進国が直面する避けがたい限界 ・インタビュー バリー・アイケングリーン教授 ・対談 寺島実郎vs水野和夫 ・日本の現実 速いスピードで若年層格差が深刻化 ・120年実証研究 日本も戦前は「格差社会」 高度成長期に「格差なき成長」 ・法人税減税は有効か 不公平感をなくす所得再分配政策を ・タックスヘイブンの弊害 専門テクを駆使して税金を払わないグローバル企業 ・ピケティ理論と日本経済 資本分配率の上昇は日本には当てはまらない ・日本経済の課題 回復には生産性の向上が不可欠 Part2 歴史に学ぶ ・資本主義の起源 「英国」や「西欧」を超え「世界的」だった ・グローバリゼーション 覇権国の盛衰と金融危機を伴う ・財閥が果たした役割 企業統治と買収で資本市場を活性化 ・なぜキリスト教だけか ウェーバーが説き明かした資本主義成立の条件 ・経済学は考える 資本主義における「対立」と「不況」 ・アジアと欧米で違い 経済成長の経路は同一ではない Part3 秘話探訪 ・サッカーと初期資本主義 ・富岡製糸場―近代産業の原点 ・サグラダ・ファミリア教会のパトロン
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-1~2巻220円 (税込)世界の動きを読み解くには宗教の知識が不可欠だ。政治、社会はもちろんのこと、経済活動も例外ではない。「汝、宗教を知らずして、経済を語るなかれ--」 本書は、週刊エコノミスト2012年9月4日号の特集「宗教と経済」を電子版化したもの。世界の3大宗教と経済の関係がとことん分かります。 Part1 宗教と経済 ・資本主義を生む宗教、阻害する宗教 ・欧州危機はなぜカトリック諸国で、より深刻だったか ・イスラム教は、経済活動も信仰の実践の場 ・単純化や技術革新に根付く仏教思想 ・ユダヤ人になぜ成功者が多いのか ・大統領選を左右してきた宗教 ・資源と政治・宗教 Part2 3大宗教を今すぐ理解する 宗教の系統図 キリスト教早わかり イスラム教早わかり 仏教早わかり Part3 知れば得する宗教の豆知識 ロムニー米大統領候補で注目を集めるモルモン教 プロテスタントが増えるカトリックの牙城ブラジル 影響力を発揮してきたインドのシク教徒 仏・儒・道教の見直し進む中国 水どころか唾も飲めないイスラム教徒の断食 蜜月続く国家と正教会 日本の宗教伝統の中心になる「神仏習合」
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3.4資本主義を超える。それはいかにして可能なのか? 持続可能な未来に向けた真の課題とは? 気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか? コモンズ(私的所有を超えた共有物)を中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か? 未来を生きる将来世代に持続可能な形で地球を残すことを、いかなる思想的構えで現在の不自由に優先させるか? マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。「未来の他者との連帯」というアクロバティックな課題の考察にまで及ぶスリリングな展開。資本主義をめぐる積年の考察がここに結実! 大澤社会学、至高の到達点。 第1章 人新世のコロナ禍 第2章 普遍的連帯の(不)可能性 1 簡単に理解できることなのに…… 2 倫理的な洗練の極と野蛮の極 3 イエスの墓の前で 4 動物としての人間の生 5 禁欲の資本主義 6 もうひとつの時間 第3章 惨事便乗型アンチ資本主義 1 ソフィーの選択のように 2 ベーシック・インカムは可能か 3 現代貨幣理論の盲点 4 惨事便乗型アンチ資本主義 5 脱・私的所有 第4章 脱成長のための絶対知 1 人新世の危機に抗するために 2 悪い報せとよい報せ 3 交換価値か、使用価値か 4 科学知の運動 5 絶対知の逆説 第5章 新世紀のコミュニズムへ 1 知と無知 2 新世紀のコミュニズムのために 3 資本主義に内在するコミュニズム
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ぼくたちは、 未来に向かって 縄文の古層へ旅をする 以前から縄文文化に深い関心を寄せてきた音楽家の坂本龍一氏と、人類学者の中沢新一氏が、縄文の古層に眠る、わたしたちの精神の源泉に触れるため、聖地を巡り、語り合います。 諏訪、若狭、敦賀、奈良、紀伊田辺、鹿児島、そして青森へ――― 社会的な状況が大きく変化している現在、これからのヴィジョンを見つけるために、ふたりが人間の心の始まり「縄文」へと潜っていきます。 【目次】 なにを、どうつたえ、つくっていくのか 縄文とはなにか プロローグ 三内丸山遺跡からはじまった、ふたりの旅 第一章 諏訪 第二章 若狭・敦賀 第三章 奈良・紀伊田辺 第四章 山口・鹿児島 第五章 青森 エピローグ さらなる旅に向けて 旅のしおり
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-1巻330円 (税込)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2021年1月から実施される大学入学共通テスト。この新試験で予定されていた英語民間試験の活用と、国語・数学の記述式問題の導入が、それぞれ見送られることとなった。実施まで一年を切る間際での決定に、受験生や教育現場は大混乱をきたしている。なぜこんな事態になってしまったのか――(『中央公論』2020年2月号特集の電子化) (目次より) ●対談 迷走する大学改革 今必要なのは、撤退と決算だ 竹内 洋×佐藤郁哉 ●エセ演繹型思考による政策決定を駁す 教育改革神話を解体する 苅谷剛彦 ●頓挫した韓国、多面的な中国、長期的選抜のデンマーク 各国も試行錯誤 「話す」「書く」英語試験事情 天野一哉 【激突】推進派、反対派に問う ●それでも入試改革が必要な理由 鈴木 寛 ●現場を惑わす曖昧な改変は止めよ 南風原朝和 ●対談を終えて 今井むつみ ●受験生保護の大原則に従った入試制度改革を 英語民間試験利用を見送った東北大学の入試設計思想 倉元直樹 ●対談 二大受験マンガ『ドラゴン桜』vs.『二月の勝者』 国が投資(インベスト)すべきはトップ層か 中間層か恵まれない層か? 三田紀房×高瀬志帆×司会:おおたとしまさ 【コラム 私と受験】 ●制度が変わっても、「マドンナ古文」が貫いてきたもの 荻野文子 ●小説家への夢、インドとの因縁、呪われた執拗さは入試で養われた 石井遊佳 ●雑書ノートの頃 千葉雅也
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3.0柳田國男の代表作に『石神問答』があります。石神=シャグジは四千~五千年前ほど前、この列島に国家が存在しなかった時代へと遡る「古層の神」です。国家が誕生するとこの古層の神は零落してしまいます。しかしながら、この縄文的な精霊は、芸能と技術の専門家たちの世界で、たくましく生き残っていたのです。「宿神(しゅくじん)」という名前で、能や造園といった分野では深く敬愛される存在でした。国家などの秩序を支える神に力をあたえ、秩序の世界に創造をもたらす存在は、中世には「後戸(うしろど)の神」と呼ばれていました。本書の旅は、蹴鞠の名人・藤原成通の不思議な話から始まります。そして金春禅竹の秘伝書『明宿集』と中世における宿神の奇跡を辿り、縄文的要素の残る諏訪へと向かいます。そこで出会う太古の記憶は不思議な感動を覚えずにはいられません。そこからさらにユーラシアに散在する宿神的な痕跡をおいかけることで、その人類的な普遍性へといたります。熱く力強い筆致でわたしたちの前に現出する世界に圧倒されずにはいられません。本当に世界を動かしている驚くべき力に触れる壮大な人類史を描ききった瞠目の書です。
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-『〈世界史〉の哲学 近代篇1 〈主体〉の誕生』、『〈世界史〉の哲学 近代篇2 資本主義の父殺し』の「近代篇」上下巻を一冊にまとめた合本版! 【収録内容】 『〈世界史〉の哲学 近代篇1 〈主体〉の誕生』 資本主義の生育の土壌としては、イスラーム教圏や中華文明のほうが遥かに有利であったように見える。しかし実際に、無限の資本蓄積を求める「主体」が生まれ出たのは「長い16世紀」を経た西洋キリスト教圏からだった! 見えない時間を先取りし、終わってはならない経済「ゲーム」が終わることへの恐怖によって動くシステムはいかにして生まれたのか? プロテスタンティズムの倫理の特異性をあらためて腑分けし、近代が生み出した新たな「人間」存在の本質を解明する。 『〈世界史〉の哲学 近代篇2 資本主義の父殺し』 近代には不思議な性質がある。近代はいわば自分自身を否定するのであり、その否定を含めて近代なのだ。その奇妙なメカニズムに迫るため、本書はまずドストエフスキーの小説に挑む。ドストエフスキーの小説を通じて何が解明されるのか。資本主義のメカニズムである。と、書くとびっくりされるかもしれない。ドストエフスキーの文学と資本主義とはあまり関係がないと思えるからだ。だが、両者のつながりを理解するには、資本主義の本質を理解しておく必要がある。資本主義は一種の宗教である。資本主義が宗教の一種であるならば、ドストエフスキーの文学を媒介にしてそのメカニズムへと通じる道があっても不思議ではない。考えてみると、ドストエフスキーの小説では登場人物がたいていおカネのことで苦労している。と同時に彼らは絶えず神のことで思い悩んでいるのだ……。小説同様に資本主義と骨がらみの産物として美術や歴史意識が生まれ、19世紀以降今日にいたるまでわれわれを規定している。その軛からのがれることは可能なのか? 精神の自由を求める認識の冒険はさらに佳境へ!
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-1巻220円 (税込)世界同時金融緩和がもたらした低金利。ディスインフレが恒常的になったグローバル経済。低金利は一体何を表しているのか。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の教典である「旧約聖書」はかつて金利を禁じ、経済発展の中で容認してきた。聖書と金利の関係が示す驚きの経済の仕組み。 目 次: はじめに ・聖書が禁じ、教会が認めた歴史 神と人の綱引きが定める水準 ・聖書と金利を読み解く7つの基礎知識 モーセはエジプト人? フロイトが唱えた異説 ・旧約聖書の源流 古き洪水伝承「アトラハシース物語」 ハンムラビ法典の金利は年20% 新王の即位で「徳政令」も ・金利の効能 不確実な未来に値段をつける 国家制度を維持するための「出挙」 ・コラム 古代エジプトからあったマイナス金利 ・コラム あせないエンデの「時間泥棒」 ・マイナス金利の必然 経済成長あがめる資本主義の転換点 ・コラム トランプに見る宗教 ・インタビュー 高階秀爾「為替手形を金利にしたメディチ家」 ・インタビュー 伊東俊太郎「西欧が学んだイスラム文明」 ・資本主義で後れを取ったイスラム 「法人」の否定が経済活動の足かせ ・西欧も尊崇 異教徒にも寛容だったイスラムの英雄サラディン ・コラム イスラエルを庇護する宗教国家アメリカ ・金利を肯定した仏教 商人が支えた「都市型宗教」
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3.5愛する人を憎め。 日本人には、憎悪が足りない。 イスラーム過激派テロから、原爆投下の裏面史まで。 縦横無尽な論証で社会学の最重要概念を更新する、 「神」「資本主義」「歴史」をめぐる思考の冒険。 第1章 資本主義の神から無神論の神へ 第2章 憎悪としての愛 「経験や行動は、できるだけ浅く、短いところに、思考を着地させようとするのだ。 経験と行動が発する重力に負けて、着地してしまうと、思考の明晰性が届かない 領域が広く取り残されることになる。だが、このとき、もし〈概念〉をもっていれば、 思考はその分だけ遠く飛ぶことができる。」 ――「まえがき」より
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4.32005年の大ブームから13年を経て、東京アースダイバーの完全版なる! 縄文、そして「海民」へと日本のルーツを遡り、地形の無意識、文化と自然の相互作用を探るアースダイビングは、見えない東京を私たちに教える。今回の増補改訂で隅田川と多摩川流域といった海民文化の要素が色濃く残る地域を追加しました。そして東京の中心地であり、アースダイバーの出立点である大宮八幡へと帰還する旅が完了する。
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4.0チベットの小村に生まれたケツン氏。人類の叡智の伝統と、チベット仏教究極の教えの修行に励む彼を中国の侵攻が襲う。著者が師事した高僧の魂の旅と優しく偉大な文明の記憶を描く。『知恵の遥かな頂』を改題
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3.8第一人者が「核心」と「面白さ」を論じ尽くす! 日本における哲学の泰斗が集結し、全3巻で西洋哲学史の大きな見取り図を示す! 第1巻は、近代以降の哲学を理解するうえでも必須の古代ギリシアからルネサンスまで。哲学という営みはいかに誕生し、受け継がれていったか。主要哲学者の思想をもとに、この時代の哲学の重要論点とダイナミックな流れを浮かび上がらせる。ゼロからの学び方、いま学ぶことの意義・効用まで――、「聞き書き」によって哲学史の「核心」と「面白さ」に迫る。ありそうでなかった決定版の入門シリーズが誕生!
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-地球をおおいつくそうとするひとつの世界システムに「地域の論理」たちは繊細なたたかいを挑む。閉ざされつつある世界に、新しい超空間への通路を開く。ボストーク――東の方。人間を乗せた最初の宇宙船の名前である。偉大なる叡智=ソフィアは、科学技術文明と近代資本主義が世界を覆い尽くす時こそが、真実の危機だと告げる。バルトーク、四次元、熊楠、マンダラ、シャーマニズム、製鉄技術、方言、映画とイヨマンテ……。多様なテーマで通底する「無意識」に、豊饒な叡智を探求する。/『東方的』は、……西欧的な知のあり方の行き詰まりを踏まえて、「東方的」な「ソフィア」(叡智)の方向に新たな可能性を見出そうとした、美しい希望の書物である。(略)その「明確なモチーフ」は……、「第四次元、あるいは日常的なリアリティを超えた高次元の霊的な世界が、われわれが普段住んでいる物質的な世界と接触した時、何が起こるか」ということに帰すのではないかと思う。――<沼野充義「解説」より抜粋>
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 対談「ボケ・ツッコミという過激な勉強法」千葉雅也×マキタスポーツ/対談「レスラー哲学者と注目の認知科学者が教える身体から考える本物の『学び方』」入不二基義×今井むつみ/ルポ「カルチャースクールとは一味違う新タイプ『教養講座』が人気の理由」山下柚実/対談「学びのコミュニティを主宰して『昭和モデル』と『テクノロジー音痴』から抜け出そう」佐々木俊尚×中原 淳
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4.3「これからの千年を人類はどう生きるべきか?」 千年の射程で人類のビジョンを示す、日本を代表する社会学者による奇蹟の対談集。 二千年紀の最初の一〇年の経験は、現代の国際関係と科学技術と経済システムだけでなく、これらを通底する社会の原理と思想の前提とを問い返すことをとおして、新しく人間と社会の存在の<見晴らし>を切り開くという、射程の大きい共同の作業の開始をわれわれに要請している。――見田宗介(まえがきより) ほんとうに尊敬できる先生との出会いは、誰でも訪れる幸運ではない。いや、それは、実に稀なことである。私の場合、それは、大学に入学して間もない、一八歳の春の出来事であった…。私にとって、先生との対談は、あの三五年前の先生との会話、紀伊國屋書店新宿本店の裏側にあった「らんざん」という喫茶店での先生との会話の継続である。――大澤真幸(あとがきより)
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-本書の中心は太地五郎作氏の著作『熊野太地浦捕鯨乃話』です。古式捕鯨とそれを行った人々の思考と感情を、内部から正確に観察し繊細に表現した驚異的な著作です。国際社会からの深刻な問い「日本人はなぜ捕鯨をあきらめないのか」という問いに対して、答えるための必読書です。 捕鯨には二つの側面があります。 一つは海中を泳ぐ「富」=鯨を捕らえた後、その富を貨幣へと変えるマニファクチュアの原初形態があったことです。鯨を、肉、油、髭、骨、皮などに分けて、利用しつくすための加工過程のすべてが集合し緊密に組み合わされています。 そして、二つめが鯨を捕るという行為に、組み込まれた「戦争機械」において、人間は媒介を通さず、直接的に自然の力と戦うことです。物理的な力では鯨に劣る人間が、知力をもって集団で鯨に対峙し、執拗な攻撃を加え、鯨を弱らせ、最後に羽刺と呼ばれる若者が海中に飛び込み、一騎打ちをおこないます。その戦いで鯨を仕留めることが、この戦争機械の活動の終了地点となります。 この古式捕鯨の二重構造は、とても日本的と言えるでしょう。非農業的マニファクチュアと農業型ものづくりマニファクチュアは、「半農半漁」を営んでいた海民の生活形態の二重構造と関係が深いと思われます。 以前の輝きを失った日本のものづくりは、農業的マニファクチュアを基礎として発達をとげてきたが、その方法論は、非物質的情報産業が中心の現代では通用しなくなっているのかもしれない。 日本はものづくり、産業の根本に立ち返った自己認識を必要としている。そのとき「異形のマニファクチュア」としてそのレガシーを今日に伝える、太地古式捕鯨の本質を再考することは、未来の文化再生に向けて重要な意義を持つ。本書は、過去を追慕するだけにとどまらない、未来的な意味を持っています。 【目次より】 学術文庫版序文(中沢新一) 太地五郎作『熊野太地浦捕鯨乃話』について 原本口絵より 熊野太地浦捕鯨乃話(太地五郎作) ・太地捕鯨の起源 ・徐福来熊の批判 ・事務所の事 ・大納屋の事 ・山見の事 ・沖合の事 ・勢子船の事 ・六鯨の事 ・鯨切り捌きの事 ・明治十一年の大惨事 和田金右衛門「明治十一年寅十二月二十四日 旧十二月朔日也 背美流れの扣へ」 追 記 ・太地にて初めて洋式にて鯨を捕りたる ・きおいの式 鯨潮を吹く吹かぬの説に就いて実例を説明して置く 熊野太地浦捕鯨の談 昔の鯨の捕り方 ・捕鯨の起源 ・熊野捕鯨の終末の原因 ・太地にて初めて洋式捕鯨の事 鯨肉の料理に就いて 原本あとがき 鯨を捕るということ(サイモン・ワーン) 解 説 中沢新一
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3.3
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3.8大地震と津波、そして原発の事故により、日本は根底からの大転換をとげていかなければならないことが明らかになった。元通りの世界に「復旧」させることなどはもはや出来ない。未知の領域に踏み出してしまった我々は、これからどのような発想の転換によってこの事態に対処し、「復興」に向けて歩んでいくべきなのか。原子力という生態圏外的テクノロジーからの離脱と、「エネルゴロジー」という新しい概念を考えることで、これからの日本、そしてさらには世界を目指すべき道を指し示す。【目次】日本の大転換/1 津波と原発/2 一神教的技術/3 資本の「炉」/4 大転換へ/5 リムランド文明の再生/「日本の大転換」補遺 太陽と緑の経済/あとがき
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