佐藤郁哉の作品一覧
「佐藤郁哉」の「面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 第2版 論文刊行ゲームを超えて」「受験生をふりまわすな! 入試大混乱」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐藤郁哉」の「面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 第2版 論文刊行ゲームを超えて」「受験生をふりまわすな! 入試大混乱」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ようやく読み終わった。何度も途中で読み返したり、また最初からに戻ったりしながら読んだので、妙な達成感がある。
しかし、著者もあとがきで書いているとおり、これはページ数も価格も反則だ(笑)
昨年の某学会での佐藤先生の基調講演が強烈だったと知人から聞いたのが、これを手にしたきっかけだが、非常に読み応えがあり、かつ同じ考えと納得できる点も多く、また新たに学んだことも多かった。
主張されていることは現実問題として荒唐無稽とかではなく、逆に真っ当なことなのだが、これが奇妙なことと扱われるのが現在の大学教育をとりまく行政、政策のもっとも大きな問題なのだろうということは実感する。とは言え、何ともならなそうな
Posted by ブクログ
面白かった。リサーチ・クエスチョンの育て方について、社会科学系の学問を専攻する初学者向けに、ここまで丁寧に解説した本はないのではないだろうか?
個人的な印象では、リサーチ・クエスチョンは「必ず一度は聞くけど、それ自体問われることはない」言葉と言える。なぜなら、リサーチ・クエスチョンそのものが「問い」なのだから、それ自体を問うということは意味がわからないことだからだ。
けれども、著者は曖昧に使用されてきたリサーチ・クエスチョンに真摯に向き合い、定義を与え、分類を行い、育て上げ方の解説を行った。
社会科学系の学問を専攻する初学者は、本書を読むことで得られるものは大きいと思う。
ただし、最後
Posted by ブクログ
30年におよぼうとする大学改革の掛け声にもかかわらず、いっこうにその実があがらないようにも見える大学改革について、その実態を批判的な観点から明らかにしている本です。
シラバスやPDCAサイクルの導入などの実例について検討をおこない、それらが「改革ごっこ」や「経営ごっこ」にすぎないということが、ていねいに説明されています。こうした著者の議論を読み進めていくと、「どっちを向いても茶番」という気持ちになってくるのですが、本書の後半で著者は、オーリン・クラップという社会学者による、社会を舞台に上演されるドラマの登場人物が「英雄」「悪漢」「馬鹿」の三種類に分類されるという説を紹介して、わかりやすい悪役
Posted by ブクログ
実に精緻なデータの分析によって、いかに日本の高度教育が「大人の事情(=無理が通れば道理がひっこむ)」によって、さらには大学側の面従腹背によって混迷を極めてきたのかが語られ、本書が正に行なっているEBPM(Evidence-Based Policy Making)、そして過去の失敗から学ぶことの重要性が指摘される。
過去の失敗から学ぶには公文書の丹念な精査も必要となるわけだが、それが改竄されてしまうのがこの国の力量なわけで、暗い気分となる。
後書きでは新島襄の言葉が紹介される。
一国を維持するは、決して二三英雄の力に非す、実に一国を組織する教育あり、智識あり、品行ある人民の力に依らざる可か