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Posted by ブクログ
東京の地形と暮らしの歴史と人々の心の有り様をリンクさせて縦横無尽に論じた「アースダイバー」(2005年)の増補改訂版です。当時、「縄文の大地を裸足で感じる」みたいな中沢新一っぽい言い回しに痺れて、東京散歩が新鮮になりました。洪積層と沖積層、山の手と下町、水の記憶と性産業、都市を見つめる目線に、出来事ベースの歴史だけではなく、人の潜在意識への妄想が加わりディープになったのを覚えています。考えてみれば、「ブラタモリ」のヒットとか、地形マニアとか、「せんべろ」などの下町巡礼とか、そんなこんなのきっかけが「アースダイバー」だったのかもしれません。今回の増補改訂には下町周りが補強されています。洪積層と沖積層の境界の物語から、沖積層の物語へ。それは、伊勢湾から東海地方を経て東京湾にたどり着いた「海民」の物語です。そこで熱く語られるのが「海民」の末裔としての吉本隆明。山の手の論理に対する異議申し立て力としての再評価を「足の下は海」という「海民」の意識に求めているのは現在のグローバル経済時代への違和感なのかもしれません。また資本主義の及ばないエリアとしての皇居という指摘も、時代的たと思いました。「森番の天皇」が変わるタイミングで、東京という都市の意味を考える材料になりました。
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