デッドライン(新潮文庫)

デッドライン(新潮文庫)

572円 (税込)

2pt

2001年の春、僕は大学院に進んだ。専門はフランス現代思想。友人の映画制作を手伝い、親友と深夜にドライブし、行きずりの相手とセックスをする日々を送りながら、修士論文の執筆が始まる。テーマはドゥルーズ――世界は差異からできていると唱えた哲学者だ。だが、途中までしか書けないまま修論の締め切り(デッドライン)が迫ってきて……。気鋭の哲学者が描く青春小説。芥川賞候補、野間文芸新人賞受賞作。(解説・町屋良平)

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デッドライン(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月10日

    哲学を学んでいる主人公が、自身のマイノリティである性別について、荘子の話を盛り込みながらも 自分なりに分析しており面白かった。

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    Posted by ブクログ 2023年04月02日

    正直な感想は序盤は退屈かつ、時系列が複雑な場面転換についていけず読みづらかった。
    しかし、最後まで読むと、序盤〜中盤までのつかみどころのない話が意味を持つ。
    繰り返して読みたい作品のひとつになった。
    はっきりとした起承転結があるわけではないので、他の感想でもあるように退屈と感じるかもしれない。王道の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月25日

    おもしろかった。何が面白かったってとてつもない衝撃があったわけでも、特段感動があったわけでもないが、この小説でしか感じられない不思議な、ある種「放り投げだされた」感覚になる。それがまた面白いのだ。だって、小説が読者を放り出すのだから。しかし、これは、少しの哲学の知識か、著者千葉雅也の他の書籍などを読...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月23日

    TwitterのTLで気になって手に取りました。不思議な読み心地の作品でした。ドゥルーズの修士論文を書く「僕」の大学生活と哲学的論理思考が展開されてゆく。ゲイであることの視点=身体論なども新鮮な思考に触れたように感じました。一人称で書かれた小説であるのに、唐突に三人称視点が挿入される点も巻末の町屋良...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月01日

    作家がゲイなだけあってリアル感がすごい。BLに落とし込んでないところもすごく印象が良くて好きだけどちょっと硬いです笑

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    Posted by ブクログ 2022年11月25日

    三軒茶屋から下高井戸へと至る世田谷線の中間地点、上町だった。 久我山に来てから僕はそのドンキで 昔の話が温泉みたいに噴き上がってくる 大らかなイントネーションに乗せた細やかな革命がいつだって起こり得たし 締め切り(デッドライン)の冬は確実にやってくる ことほぐ言祝ぐ

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    Posted by ブクログ 2022年10月22日

    著者に興味を持ち、哲学者が書いている小説ってどんなものだろうと読んでみた。

    正直わたしには少々難しかった。
    主人公が呼ばれるときに○○とされていることや、KはKと呼ばれていること、ちょっとした点で疑問が残る。

    ただシーンや時系列がコロコロと変わるのが新鮮だった。

    著者の他の本を読んで勉強したい

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年05月02日

    哲学がエンタメとなって、元々哲学に関心のなかった層にも手の届くところまで降りてきた、というイメージを持った。國分功一郎さんの本が話題になったりと、最近フランスの現代思想の流行を感じるが、少しでも齧ったことのある人は楽しめる作品になっていると思う。

    主人公は同性愛者の院生で、ドゥルーズの生成変化につ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年11月14日

    長らく積読の状態で読めていなかった、千葉雅也さんの小説デビュー作『デッドライン』を読んだ。ページをめくり始めてから、最後まで止まらなくなる。こうした小説に出会える機会は年々減っているから、初めて読書の悦びに目覚めた中学生の頃を思い出して嬉しくなる。ありていに言ってしまえば、全ての私小説は当人にしか書...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年09月08日

    千葉さん、小説書いたんだね。

    対象として好き(=欲求?)なことと、
    なりたいと思う(=憧れ?)こと、
    似てるようで違うことだよなあと。

    あと、誰からも連絡のない一日というものを
    もう経験することがないのではと愕然としたり。

    ドゥルーズを修士論文のテーマとする
    哲学科の大学院生が主人公。

    ドゥ...続きを読む

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