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人生を変える哲学が、ここにある――。
現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。
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デリダ、ドゥルーズ、フーコー、ラカン、メイヤスー……
複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ
□物事を二項対立で捉えない
□人生のリアリティはグレーゾーンに宿る
□秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく
□権力は「下」からやってくる
□搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える
□自分の成り立ちを偶然性に開き、状況を必然的なものと捉えない
□人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている
□無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む
□大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる
「現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ――「はじめに 今なぜ現代思想か」より
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[本書の内容]
はじめに 今なぜ現代思想か
第一章 デリダーー概念の脱構築
第二章 ドゥルーズーー存在の脱構築
第三章 フーコーーー社会の脱構築
ここまでのまとめ
第四章 現代思想の源流ーーニーチェ、フロイト、マルクス
第五章 精神分析と現代思想ーーラカン、ルジャンドル
第六章 現代思想のつくり方
第七章 ポスト・ポスト構造主義
付録 現代思想の読み方
おわりに 秩序と逸脱
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Posted by ブクログ
デリダ、ドゥルーズ、フーコーなどの現代思想やフロイト、ラカンなどの心理学などの思想を日常生活で例え、分かりやすく解説した良著。
-2026/07/07再読-
いくつかの哲学書を経た今、この本の凄さがより分かるようになった。専門用語を多用せず読み手のハードルを可能な限り落として現代思想の考え方を解説した本である。
人間という生き物が他の動物と比べいかに逸脱、倒錯した状態を「正常」として扱っているかを問い直し、そもそも人間にはみな差異があり二項対立(善と悪など)で物事を区切る危険性を読者に考え直してもらえるよう可能な限り読みやすく作られている。
「アイデンティティがない」ことがある種の罪深さと結びつけられがちな昨今を打破する一冊にもなり得るのではないか。
Posted by ブクログ
難解な文章を平易にしつつも誤解の無いように読者へと伝える筆者の凄みが際立った文章であると感じた。そこに、第六章「現代思想のつくり方」で説明されたような、今まで排除されていた他者性=「現代思想を平易な言葉で一回書いてしまう」ことを超越論化した姿勢を感じ、本書は「現代思想の入門書」としてだけでなく一種の「現代思想書」的な要素も含んでいるのではないかと感じた。
また筆者は第7章で、メイヤスー(ポスト・ポスト構造主義)の近代的有限性の後で見られる新たな無限性と、フーコー(ポスト構造主義)の「古代人」に見られる有限性を掛け合わせ、現代での新たな有限性(問題をダマで見ずに、一つ一つ対処する)を提示している。この主張内容は、「何でも繋がっているから結局全部やらなきゃ」となりがちな現代人、特に私に、「それでいいんだ」と思わせてくれるような新鮮な主張で、感銘を受けた。
Posted by ブクログ
【感想要約】
複雑な現実を単純化せず捉える視点に強く共感し、自身の歴史学的関心とも通じると感じた。入門書としての整理の巧みさにも感銘を受けた。今後は批判的議論も含めより現代思想への理解を深めたい。
【内容】
近代哲学(理性・主体・普遍的真理を重視する思考枠組み)に対する批判的再検討として20世紀にフランスで発展した「現代思想」を、デリダ、ドゥルーズ、フーコーの思想を中心に解説する。その後現代思想誕生の理論的基盤となったニーチェ、フロイト、マルクスの思想を紹介し、その後精神分析を言語構造の観点から再解釈したラカンの思想やポスト現代思想の動向についても解説する。主要な3人の思想は以下の通り整理される。
1.デリダは、言語や概念が固定的意味を持つという前提を批判し、意味が差異の連鎖の中で絶えず遅延し続けることを示すことで、二項対立的思考の不安定さを明らかにした(構造の脱構築)。
2.ドゥルーズは、同一性や体系性を基準とする存在理解を退け、差異や生成変化そのものを肯定する存在論を提示し、既存の秩序から逸脱する創造的運動を「逃走線」として捉えた(存在の脱構築)。
3.フーコーは、知識と権力が相互に結びつきながら主体や社会制度を形成する過程を分析し、近代社会が人間をどのように「作り上げてきたか」を歴史的に明らかにした(社会の脱構築)。
上述の思想に共通する現代思想の根幹は、絶対的な「真理」や「本質」の存在を疑い、「世の中には単純化したら台無しになってしまうリアリティがあり、それを尊重する必要がある」という価値観である。
【感想】
「この世界の複雑さをありのままに受け入れることが重要」という私の以前からの個人的信条を、より膨らませ精緻化した上で言語化してくれた様な思いがあり、大変納得性のある内容だった(この歳まで現代思想を知らずにいたことが不勉強であり恥ずかしいことだが…)。今思えば、歴史学における単純化された従来説から脱却しより複雑な過程をありのままに受け入れることで新説を発見する取り組みは、現代思想的なアプローチに由来するものである様に思われた。
本書が私にとって非常にすんなりと受け入れられたのは、もちろんその内容への共感もあるが、本書が入門書として優れていることにもあると思う。このように過度に単純化せずにエッセンスを吸い上げ再構成するには、これらの思想への深い理解と初学者目線の理解が不可欠である。この難題を見事に一冊に仕上げた著者には脱帽するばかりである。
本書の意図は入門にあるため、興味を持った私としてはこれを機に現代思想への理解を深めるため読書を深めたいと思った。一方で私としては納得性のあった現代思想の脱構造主義だが、世間を見ると反発する意見も多くあるように思われたため、そのような意見も読んでみたいと思った。
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