酒井啓子の一覧
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ユーザーレビュー
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中東に関する各種論点について、基礎的な知識を提供してくれる入門教科書。
・西洋諸国の干渉と近代から現代までの経過
・石油に絡む問題
・冷戦の影響
・イスラム主義の位置づけ
についてそれぞれ解説している。
Posted by ブクログ
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【「犠牲者として貶められ続けた」という記憶――。その積み重ねが中東各地で,テロであれ紛争であれ,さまざまな暴力事件を起こす要因になる】(文中より引用)
ISの台頭や「アラブの春」,そしてイラク戦争から中東和平問題に至るまで,2000年代に入ってからの中東情勢の動きをテーマ別にまとめた作品。引っ切り
...続きを読むなしの変化に見舞われた様子を概観しながら,その諸問題の淵源に迫っていきます。著者は、在イラク日本大使館に出向経験を持つ酒井啓子。
わずか20年弱の間にこうも怒濤のように出来事が相次いだのかと改めて痛感すると同時に,その怒濤の変化をここまでわかりやすくまとめることができるのかと驚かされた一冊でした。断片的に中東の報道については目にするものの,それを一連の流れとして捉え直したいと考えている方にはオススメできる作品です。
中東についてバランスの取れた記述をするというのは本当に難しい☆5つ
Posted by ブクログ
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Posted by ブクログ
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刻々と変化しとらえるのが難しい地域の情勢を分かりやすく詳らかにした一冊。タイトルは「9.11後の」となっているが、その背景である1979年のソ連のアフガニスタン侵攻や、パレスチナ問題ではもちろん100年前のサイクス・ピコ他の英国の3枚舌外交の歴史にも遡る。筆者の主フィールドであるイラクやクルドの問題
...続きを読むは勿論、シリア紛争から、昨今のサウディの覇権的動き、イラン、イスラエル、そして対米関係といった国家のこと、ビン・ラディーンやザルカーウィ、ISなどの登場の理由まで広く触れられていながら、絡み合った糸をほどくように見事に様相を明らかにし視点を与えてくれる(ややロシアの影が薄いことだけが気になった)。現代の中東の紛争が宗派対立ではなく宗教・宗派を利用した極めて政治的なかけ引き・絡み合いの中で起こっていることを明確に述べた上で、世界的に広がっている不寛容さ、排外的傾向まで読み解いている。平易な筆致で20世紀後半から21世紀初頭の中東、そして世界の見方を示してくれた良書。それにしても筆者の述べているように、「パレスチナ問題」はすっかり後景になってしまったのだろうか。
Posted by ブクログ
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著者の酒井啓子(1959年~)は、中東政治、イラク政治を専門とする国際政治学者で、2012~14年には日本国際政治学会理事長を務めている。本書では、「中東」という地域の抱えている問題と、その問題の原因・背景となった近現代の国際政治について、網羅的に解説している。
本書で著者は、
◆18世紀以降の大英
...続きを読む帝国の植民地政策の影響で、ペルシア湾岸・アラビア半島において、小さな砂漠の部族が、産油国として大きな富と国際経済上の重要な役回りを得ることになったこと
◆東西冷戦時代に米国が中東で行った場当たり的な諸政策が、アルカイダの発生や、イランの激しい反米政策などの、現在の中東の混乱の遠因の一つであり、9.11同時多発テロやイラク戦争をもたらすことになったこと
◆中東諸国では、欧米の概念である「民族主義」が諸問題を解決できなかったために「イスラム主義」が台頭してきたこと
や、中東問題の根源とも言えるパレスチナ問題を取り上げている。
本書の刊行された2010年5月以降にも、中東では、アラブの春、ISの発生、シリア内戦、大量の難民の流出などが続き、昨今の在イスラエル米国大使館のエルサレム移転表明に端を発する暴動など、本書で述べられた問題は解決されることなく、その延長線上にあることを、強く感じざるを得ない。
中東諸国とイスラエルの対立、根付かない「民族主義」、欧米諸国・文化への反発と一部のイスラムの原理主義化、いくつもの絡み合った問題を、中東諸国と世界はいつか解決できるのか。。。
中東問題の基本的な背景や構図を知る上で、有用な一冊である。
(2010年11月了)
Posted by ブクログ
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