酒井啓子のレビュー一覧

  • 〈中東〉の考え方
    発行から十年以上経つが、現在にも通ずる中東の成り立ちをわかりやすく解説した良書。

    19世紀以降の石油産油国と欧米諸国の利権、サウジアラビアの登場と非産油国のアラブ民族主義化
    イスラエル建国によって、アラブ人が非アラブ人、イスラムかユダヤ教の二軸対立構造でアインデンティティを突きつけられるどちらにも...続きを読む
  • 現代思想 2015年3月臨時増刊号 総特集 シャルリ・エブド襲撃/イスラム国人質事件の衝撃
     先日youtubeで中東研究者有志の会が「ガザ戦争の即時停戦」を求めるLIVE配信を行った。そこで栗田禎子、酒井啓子女史を知りこの本を手に取った。本書はシャルリエブド事件の際に組まれた特集号である。シャルリエブド事件は、少し前の話だが、ガザで戦争が行われていることとひとつなぎであり、内容はまったく...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    中東と呼ばれる地域の歴史、宗教、民族を概観。
    とかく複雑、狂信的、怖い、などと誤解されがちな地域。様々な角度で丁寧に解いていけばこんなにも分かる。とても面白かった。著者の他の本も読みたい。
  • 〈中東〉の考え方
    中東に関する各種論点について、基礎的な知識を提供してくれる入門教科書。
    ・西洋諸国の干渉と近代から現代までの経過
    ・石油に絡む問題
    ・冷戦の影響
    ・イスラム主義の位置づけ
    についてそれぞれ解説している。
  • 9.11後の現代史
    【「犠牲者として貶められ続けた」という記憶――。その積み重ねが中東各地で,テロであれ紛争であれ,さまざまな暴力事件を起こす要因になる】(文中より引用)

    ISの台頭や「アラブの春」,そしてイラク戦争から中東和平問題に至るまで,2000年代に入ってからの中東情勢の動きをテーマ別にまとめた作品。引っ切り...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    莉穂コ九′繧峨?√%縺ョ蝨ー蝓溘?譖ク邀阪?謨ー蜀翫h繧薙□縺後?√%縺ョ譛ャ縺檎樟迥カ縺翫h縺ウ縺昴?閭梧勹繧堤衍繧倶ク翫〒譛?繧ょ?縺九j繧?☆縺九▲縺溘?ゅ♀蜍ァ繧√?
  • 9.11後の現代史
    刻々と変化しとらえるのが難しい地域の情勢を分かりやすく詳らかにした一冊。タイトルは「9.11後の」となっているが、その背景である1979年のソ連のアフガニスタン侵攻や、パレスチナ問題ではもちろん100年前のサイクス・ピコ他の英国の3枚舌外交の歴史にも遡る。筆者の主フィールドであるイラクやクルドの問題...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    著者の酒井啓子(1959年~)は、中東政治、イラク政治を専門とする国際政治学者で、2012~14年には日本国際政治学会理事長を務めている。本書では、「中東」という地域の抱えている問題と、その問題の原因・背景となった近現代の国際政治について、網羅的に解説している。
    本書で著者は、
    ◆18世紀以降の大英...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    日本から遠い「中東」。
    しかし、ニュースで多く見聞きする。
    内容は、わかりやすい。

    「中東」と一括りにしてしまいがちだけれど、さまざまな考えがあり、それぞれ問題抱えている。
    当然といえば、当然だが。

    巻末に各章ごとの内容の理解を深めたい人のための本を紹介されていたのもよかった。

    個人的に印象に...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    中東の歴史から現在の情勢までを丁寧に解説してくれています。中東というとイスラム教による衝突というイメージが強かったですが、それだけではないということを教えてくれます。
    ページ数は多いというわけではないのに、知識としては多くのものを勉強できる本です。
  • 〈中東〉の考え方
    中東の国を訪れることを決めたものの、これまで中東諸国あるいはこの地域に関して、特別思い入れを持っていたわけではない。
    他の一般的な日本人と同じように、私にとって中東は地理的な意味だけでなく、情報量の少なさ、イメージの偏りの意味でも、「遠い」地域であった。

    日本のメディアから得られる情報で私が持...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    「レンティア国家」:産油国政府が、国民から税金を取るのではなく、石油収入を国民にばら撒いて国民の支持を確保する国家。

    【イランのインターネット普及率は48%】p215
    2000年から2009年の間に、イスラエルを除く中東・北アフリカ諸国のインターネットユーザーは、なんと32倍にも増加しており、世界...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    分かったつもりでイマイチ分からん「中東」情勢。ニュースなんかで耳にする「中東」は、やれアメリカがどっかを空爆したとか、イスラム過激派がどっかを爆破したとか、ドバイの繁栄は息切れしつつあるとか、そういったどちらかというとネガティブな話ばかり。

    そういったこともあって「理解する」ことさえ放棄しがちな「...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    個人的には最後の章にあった最近の文化の話がおもしろかった。
    とかくイスラムやテロとして報道されがちないわゆる中東諸国について、改めて学ぶにはいい本だった。
  • 〈中東〉の考え方
    アメリカの片腕であったはずのイランが何故アメリカと敵対することになったのか?等、日本人には一般的に知られていない中東のカラクリを分かりやすく解説してくれます。お勧めです。
  • 〈中東〉の考え方
    中東の国際政治を理解するための入門書で、そうゆうのを数冊読んだ上でこの本が良かったなってのは英が強かった頃の英とアラブの話だとか、米ソ冷戦とアラブの話だとか、大国の思惑の中アラブ諸国がどう動いたのかってのがわかったこと。その続きとしての現代の中東があるんだなと繋がりが見えてきた。あとは現代アラブ諸国...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    中東に関しての知識がちょっと固まった。何で今のような構図になったかがよくわかる本でした。ラストに載っていたもっと掘り下げたい人用のおすすめ文献もまた読んでみたい。
  • 〈中東〉の考え方
    【目次】
    プロローグ
    なぜ中東情勢はわかりいにくいのか?
    なぜ「中東」とくくるのか?
    中東は欧米が導入した言葉
    「神様」や文化の違い?
    世界のど真ん中で
    本書の目的と構成

    関連地図

    第1章石油の海に浮かぶ国々
    オイル・マネーが生んだ摩天楼
    最初の中東体験
    世界の動乱の鏡

    1.大英帝国の遺産「湾...続きを読む
  • 〈中東〉の考え方
    この本は、中東情勢を知りたい方の入門としておすすめです。
    著者はイランの研究者。わかりやすく丁寧な解説なので、すぐに読めます!
  • 〈中東〉の考え方
    「最近中東は何だか大変なことになっているけど、そもそもあの辺はもともと治安悪いし訳分かんないんだよなぁ」という思いを持っている人は日本人には割と多い気がするけど、そういった人は是非読むべき本だと思う。中東という地域について表面的なニュースしか流れていないため、自分がいかにこの地域のことについて無知だ...続きを読む