愛と性と存在のはなし

愛と性と存在のはなし

891円 (税込)

4pt

4.0

誰もが、性的マイノリティである

「男/女」と単純に分類しがちな我々の性は、とても繊細で個別的だ。
だが今性を語る言葉は、あまりに人を対立させ、膠着させるものに満ちている。
巷間言われる「LGBTQをはじめとする性的マイノリティの多様性を認めよう」ではなく、
「そもそも性的マジョリティなど存在しない」という立場から
セクシュアリティとジェンダーをめぐる言説をあらためて見直すと、この社会の本当の生きづらさの姿が見えてくる――。
草食男子、#Metoo、セクハラやDVから、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒット、さらには戦後日本と父性の関係まで。
『モテたい理由』『愛と暴力の戦後とその後』などの評論で、この国の語り得ないものを言葉にしてきた作家が、
具体的なトピックから内なる常識に揺さぶりをかけ、いまだ誰も語り得ない言葉で新たな性愛の地平を開く、全霊の論考。

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愛と性と存在のはなし のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年08月20日

    面白い。
    マイノリティ、の前にマジョリティとされているものを考える。マイノリティが抱えている問題とまったく同じ問題を、個人個人が抱えている。
    男と女のズレ、異性愛者と同性愛者のズレ、わたしとあなたのズレ、わたしとわたしのズレ。
    マジョリティというのは幻想なのかもしれない。

    2019年の東大入学式式...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月17日

    はたと気がつくと、私は性にかなり淡白だったのだろう。割ることをしたとは思うが、それのある程度生まれつきということかもしれない。と思いながら、申し訳ないなと思った。パートナーシップの中でかなり大きな部分を占めるから、この違いは困ったものだ。

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月09日

    作家が自身の体験を主軸として愛と性と存在について綴ったエッセイであり、学術的な考察を求めていると肩透かしを食らうかもしれない。あくまでも「~のはなし」。だが、「性的マジョリティ」など存在しないことをとても読みやす文章で語ってくれる。愛と性はすべからくパーソナルなことであり、答えを持っているのは自分だ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月04日

    本書はセクシャルマイノリティ、性的多様性、セクハラ、性同一性障害、性自認、性指向、LGBTといったキーワードを軸に筆者の個人的な話を絡めつつ、社会批評をしたもの。上記の言葉は急速に広く知られるようになったけれど、実はその本質をじっくり吟味したり、我がことのように引き付けて考える機会はそんなにないので...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月18日

    愛に関する本は数多出ているが、性に対してフォーカスした本は少ない。ましてや公然と人に聞けない。老若男女、関わることだが、それぞれ異なる秘事。それを文字にしてくれた。ありがたい。

    男に欲されて初めて分かる。初めて個の形がくっきりする。受け身で発動する欲望の持ち主。Mama ooo.I don’t w...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年01月17日

    この本を読むきっかけは、たぶん日刊紙での赤坂真理氏の対談を見たことによる。
    サルトル『水入らず』、坂口安吾『私は海を抱きしめてゐたい』。存在と思考と身体性。ボーボアール『第二の性』。女であること。古くて陳腐なテーマだが、こんな本が生まれるのも、今の生きにくさの証かもしれない。
    「愛し方」も「セックス...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月11日

    極めて個人的な愛と性と存在の話でありながら、ある種普遍的でもある。
    問いそのものは非常に面白い。
    ただ、学問的にも個人的にも???となる部分は多々あるかな。

    0

    Posted by ブクログ 2021年05月01日

    難しいな

    それが最初の感想だった。
    捉え所のないような……。
    著者の心の中、頭の中を泳いでいるような印象だ。
    わかるような、わからないような。

    他人だもの、それは当たり前だ。
    だって私は、私でしかないから。
    どんなにわかろうと思っても、どんなに共感しても、私は私のフィルター越しにしか他人を見るこ...続きを読む

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