作品一覧

  • クリスパー CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見
    4.5
    1巻1,001円 (税込)
    ノーベル化学賞受賞の科学者、唯一の手記 ゲノム情報を意のままに編集できる「CRISPR-Cas9」。 人類は種の進化さえ操るに至った。科学者自ら問う、科学の責任とは。 「君の技術を説明してほしい」 ヒトラーは私にこうたずねた。その顔は豚である。 ――恐怖にかられて目が覚める 。 ヒトゲノムを構成する32億文字のなかから、たった一文字の誤りを探し出し、修正するという離れ業ができる、その技術CRISPR-Cas9(クリスパー・キャス9)。2012年にその画期的遺伝子編集技術を「サイエンス」誌に発表したジェニファー・ダウドナ博士は、またたく間に自分の開発した技術が、遺伝病の治療のみならず、マンモスを含む絶滅動物の復活プロジェクト、農作物の改良など燎原の火のように使われていく様におののく。 豚の内臓を「ヒト化」し、臓器移植するための実験も行なわれた。 人間は自らの種の遺伝子までも「編集」し、進化を操るところまで行ってしまうのか? 解説・須田桃子(毎日新聞科学環境部記者) ※この電子書籍は2017年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 合成生物学の衝撃
    4.3
    1巻800円 (税込)
    人間を“改造”する技術はすでに実在する! DNAを設計し人工生命体を作る――。ノーベル賞受賞のゲノム編集技術や新型コロナワクチン開発、 軍事転用など最先端科学の表と裏。 生命の設計図であるゲノムのデジタル改変を可能にした合成生物学。この技術で、人類は自然に存在しない 生命体を誕生させることに成功した。医療などで応用が期待される一方、軍事転用の危険も指摘される “神の領域”の科学。第一線の科学者や巨額の投資を行う軍当局を取材し、その光と影に迫る、渾身のリポート。 ※この電子書籍は2018年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ(Miraikanトークス)
    -
    人の知性はどう変わる? AI(人工知能)に関し、人がどういうふうに関わり、どう使っていくのか。12人の慧眼が照らし出すAI社会の甘夢あるいは悪夢。何か答えを求めるのではなく、議論して探る、それ自体が目的となる会議のありようを模索するアゴラ市民会議。その一環として2019年に実施したイベント「どんな未来を生きていく? ~AIと共生する人間とテクノロジーのゆくえ~」を電子書籍化したものです。※本電子書籍は期間限定価格で配信しております。価格は予告なく変更する場合がありますのでご了承ください。
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    4.0
    iPS細胞を超える夢の万能細胞として、華々しく発表されたSTAP細胞。そのニュースに日本中が熱狂したのも束の間、論文には次々と疑義が浮上する。一流科学者が揃いながら、なぜ捏造が起きたのか。そしてSTAP細胞の正体とは。独自取材を重ねた記者が掴んだ全貌。大宅賞受賞作に新章を追加した完全版。解説・緑慎也
  • 世界を変えるiPS産業
    -
    1巻220円 (税込)
    京都大学の山中伸弥教授が作成に成功したiPS細胞が再生医療や創薬の分野に大きな変化をもたらしています。理化学研究所ではすでにiPS細胞を使った目の難病の手術が世界で初めて行われました。多くの大学で他の臓器や病気の治療の研究が行われ、武田薬品、富士フイルムなど企業も次々とこの分野に参入して産業としての広がりが見えてきました。国も法律を整備して積極的に後押ししています。その最前線を追いました。  本書は週刊エコノミスト2015年6月16日号で掲載された特集「世界を変えるiPS産業」の記事を電子書籍にしたものです。 目 次: はじめに ・iPS細胞に続々集まる投資 企業も国も新治療に熱い視線   iPS細胞で新しい治療を作る 応用に入り、企業との連携が必要 ・再生医療を進める2つの法整備 ・インタビュー 高橋政代「世界初のiPS細胞手術」   どんな手術? ・Q&Aでやさしく分かるiPS細胞でできること ・研究最前線 iPS細胞の再生医療は急進展 目の次はパーキンソン病   移植後の腫瘍化どう防ぐ ・iPS細胞、再生医療、創薬 注目企業の最前線リポート   インタビュー 戸田雄三「役者はそろった 薬作りに革命が起きる」   事業化の課題 保険適用も再生医療に対応を ・iPS細胞&再生医療 注目37銘柄はこれだ ・バイオ・再生医療相場は 「現実買い」に移行する ・再生医療はiPSだけではない 「塗って細胞再生」するゼラチンゲル ・米国のiPS細胞事情 再生医療製品の世界シェアは7割

ユーザーレビュー

  • クリスパー CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見

    Posted by ブクログ

    第二部のクリスパーが人類に及ぼす影響、特に生殖細胞への干渉における社会的意義についての解説はは読み応えあった。
    一部の専門家だけの象牙の塔であってはならず、一般人も含め断続的、建設的な議論が必要となるというメッセージ。つまりは、自分も傍観者でないのだと痛感させられた。

    正直具体的な仕組みは理解できないが、クリスパーがとてつもない技術的ブレイクスルーであることは伝わってくし、数十年前のSF小説の世界が目前に迫ってるというある種の焦燥感を受け取った。メリットデメリットがある技術を扱うにあたり、慎重に進めて姿勢の大切さを、それがさまざまな観点から見極めていくのだ。

    今日での到達点はいかほどなのだ

    0
    2023年11月03日
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件

    Posted by ブクログ

    STAP細胞は無い派の本。
    あの日、つまりSTAP細胞発見の記者会見当日に筆者が記者としてその場に居合わせたところから始まるが、少しの無駄もなくSTAP細胞への疑惑を丁寧にまとめてある。
    小保方氏と擁護派の本を2冊続けて読んだあとにこの本を読んだが、STAP細胞はないと確信させられるほどに記者としての手腕を見せつけられた。
    小保方氏いわく、この筆者の取材メールは殺意を感じるほどのものだったそうだが、そう言わしめたのも納得の内容。更にはこれを家事と育児の合間に書き上げたというのだから驚きである。

    0
    2022年03月17日
  • 合成生物学の衝撃

    Posted by ブクログ

    わずか数カ月で新型コロナウイルスのワクチンが開発されてしまったことには驚きを禁じ得ないが、その背景には、合成生物学があったことが本書でよくわかる。

    振り返ってみれば、数年前、中国の研究者がゲノム編集を施した双子を誕生させ、世界中に衝撃を与え、そして非難されたことは記憶に新しい。その背景には、好むと好まざると、発展を続ける合成生物学があった。

    そして、冒頭の新型コロナウイルスワクチンである。これは間違いなく、合成生物学の成果である。しかし、合成生物学にはゲノム編集ベイビーを生み出してしまう可能性や、著者も懸念していることであるが、生物兵器への転用の可能性が常に付きまとう。

    世の中を便利にし

    0
    2021年12月31日
  • 合成生物学の衝撃

    Posted by ブクログ

    合成生物学と呼ばれる学問を知らなかった。
    もっと難しい内容なのかと思ったら、とてもわかりやすく
    最先端の技術を知ることができた。
    昨今の肺炎ウィルスが、人工的に作られたものではないかとの噂をネットで目にしたため、興味が沸いたので読んでみたというわけです。

    「デュアルユースジレンマ」は生物学だけに限らず、原子力にも言えることだ。他にもたくさんあるのだろう。

    遺伝子組み換え技術については、食品関連の情報で知ってはいたが、細菌やウィルス、人間のDNAまでも作り出すことが可能であるという事実、巨額を投じて研究されたものが、私たちの知らないところで、私たちが知らないうちに使われているのかもしれないと

    0
    2021年07月08日
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件

    Posted by ブクログ

    結局この事件は何だったんだろう、とずっと思っていたので読みました。毎日新聞の須田記者が、最初はみんなと同じようにSTAP細胞に興奮して報道したジャーナリストの1人として責任を取るかのように丁寧に経緯が書かれていました。
    私はやっぱり個人の問題(研究の作法を知らなかった、データの扱いがあまりにずさん)がメインであって、理研の責任論はいまいちピンとこないのですが、周りの若山さんや笹井さんら有名な研究者たちが共著になっていたからみんな簡単に信じてしまった。なぜそのようなしっかりした研究者たちや、ネイチャーがコロッと信じてしまったのかはやはりよく分かりませんでした。あとからきちんと調べたら、ツッコミど

    0
    2019年05月22日

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