須田桃子のレビュー一覧

  • クリスパー CRISPR 究極の遺伝子編集技術の発見
    第二部のクリスパーが人類に及ぼす影響、特に生殖細胞への干渉における社会的意義についての解説はは読み応えあった。
    一部の専門家だけの象牙の塔であってはならず、一般人も含め断続的、建設的な議論が必要となるというメッセージ。つまりは、自分も傍観者でないのだと痛感させられた。

    正直具体的な仕組みは理解でき...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    STAP細胞は無い派の本。
    あの日、つまりSTAP細胞発見の記者会見当日に筆者が記者としてその場に居合わせたところから始まるが、少しの無駄もなくSTAP細胞への疑惑を丁寧にまとめてある。
    小保方氏と擁護派の本を2冊続けて読んだあとにこの本を読んだが、STAP細胞はないと確信させられるほどに記者として...続きを読む
  • 合成生物学の衝撃
    わずか数カ月で新型コロナウイルスのワクチンが開発されてしまったことには驚きを禁じ得ないが、その背景には、合成生物学があったことが本書でよくわかる。

    振り返ってみれば、数年前、中国の研究者がゲノム編集を施した双子を誕生させ、世界中に衝撃を与え、そして非難されたことは記憶に新しい。その背景には、好むと...続きを読む
  • 合成生物学の衝撃
    合成生物学と呼ばれる学問を知らなかった。
    もっと難しい内容なのかと思ったら、とてもわかりやすく
    最先端の技術を知ることができた。
    昨今の肺炎ウィルスが、人工的に作られたものではないかとの噂をネットで目にしたため、興味が沸いたので読んでみたというわけです。

    「デュアルユースジレンマ」は生物学だけに限...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    結局この事件は何だったんだろう、とずっと思っていたので読みました。毎日新聞の須田記者が、最初はみんなと同じようにSTAP細胞に興奮して報道したジャーナリストの1人として責任を取るかのように丁寧に経緯が書かれていました。
    私はやっぱり個人の問題(研究の作法を知らなかった、データの扱いがあまりにずさん)...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    博士号の意味、未熟な研究者排出の大学の責任、組織防衛の論理、資金獲得戦術、マスコミの報道の在り方、諸々あるが、ヒトが1人亡くなったという事実。
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    2018/10/6 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2020/3/2〜3/9

    世間を騒がせた「STAP細胞」騒動の顛末を綴ったノンフィクション。著者の須田さんは当時twitterで情報を沢山流しておられたのを覚えている。読んでみて、当時を思い出したが、発言や行動を見ていると、論文の主著者は昨年...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    情緒的な科学者vs論理的な新聞記者という、いつもと逆の構図が面白かった。
    未熟だけど一生懸命な若者に好感を持った権威あるベテラン達。結果としてネイチャーにヤバい論文が掲載されてしまう。「くさった丸太をたまたま渡り切れてしまったようなもの」と本文中にあるがその通りだと思う。しかし応援したくなるというの...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    力作。
    膨大な取材データと専門的な話を、
    一般の人にわかり易く書こうとしているので
    ものすごく読み応えがある。

    当時の状況を、時系列ごとに問題点をあげて構成されているので、
    なんとなく知っていたこの事件が、ああこんな問題があったのかと
    改めてわかった。

    これぞノンフィクションな一冊。
    でも、最後...続きを読む
  • 合成生物学の衝撃
    須田桃子(1975年~)氏は、早大大学院理工学研究科修士課程修了、毎日新聞科学環境部記者等を経て、NewsPicks副編集長。『捏造の科学者 STAP細胞事件』(2014年)で大宅壮一ノンフィクション賞、科学ジャーナリスト大賞受賞。
    本書は2冊目の単著で、2018年に出版、2021年に文庫化された。...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件

    う~ん…惜しい

    STAP発表以降に疑義が生じ、その変遷・経緯をマスコミを通じ見知ってはいたが、どうしても細かな点のものばかりで全体像が見えづらく分かりにくいものであった。
    この作品は、STAP問題の全体像を俯瞰させてくれると共に、頭の中を整理させてくれる。
    無論、細かい部分の解説もあり、専門的な語句等も読んでいて苦...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    オーディブルのポッドキャストで柳瀬博一氏のゲストで須田桃子さんを知って読みたくなって手を出した。
    「STAP細胞はあります」以降のことを知らなかったし、なんなら事件のこともよくわかっていなかった。
    難しいけど、専門外でも読めるように説明が多いので読めました。
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    STAP細胞事件を追った毎日新聞の女性科学記者の取材ドキュメント。本書を読んで、STAP細胞事件が解明されたとは思わないが、少なくとも、他社を圧倒する取材力で、当時の関係者の心情、STAP細胞に対する見解を引き出し、それらがどう変わっていったのか(または変わらなかったのか)がよく分かり取材ドキュメン...続きを読む
  • 合成生物学の衝撃
    専門的な話ではなく研究者に焦点を当てて書かれている。
    研究者からしたら可能性のあることはやってみたくなるだろうから社会的な議論をっていうところは同意できるな。
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    著者は毎日新聞の記者。内容は表題の通り。文庫化に際して追加された末尾の部分では、この事件の総括を改めてされているのと同時に、小保方氏による手記『あの日』に出てくる名指しによる批判への再反論ともなっている。あの事件の何が問題で、どうして”STAP細胞は存在しない”と言い切れるのかを科学にあまり詳しくな...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    客観的な経緯はわかるけど…
    なぜ科学者がそういうことをしたのかという点をもう少し踏み込んでほしかった。
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件
    記者というものはここまで冷徹にならなければ、ものが書けない人種なのであろう。もし心があるなら、笹井先生の自殺には思い当たる節があるはずだ。
    何が彼女(須田記者)をここまで狩り立てるのか、嫌悪感を感じつつ最後まで読み進めたが、理研の調査結果が出る前に慌てて出した結果、結論もない。
    「彼女(小保方氏...続きを読む
  • 捏造の科学者 STAP細胞事件

    マスコミの傲慢

    論文発表の場合、その真偽を科学記者は何を基に判断すればいいのか、なる記述があったが、科学記者が真偽を判断する必要はない。科学の側もそんな事は、要請していない。
    事実(論文が出た、論文の概要 等)を伝えればいい。
    科学研究の真贋は、科学の側で見極めればいい。査読も追試もそのための仕組みであり、唯...続きを読む