戦後の思想空間

戦後の思想空間

770円 (税込)

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3.7

いま戦後思想を問うことの意味はどこにあるのか。戦後民主主義を潮流とする戦後知識人の思想は、米国を中心とする世界システムのマージナルな部分として位置づけられた戦後空間の中で醸成された。しかし70年代を転回点に、米国の善意を自明の前提とした構造はリアリティを失っていく。こうした状況を踏まえて、西田幾太郎、田辺元の京都学派や和辻哲郎などによって唱導された戦前の「近代の超克」論を検証し、ポストモダンから〈戦後・後〉の思想へと転換する思想空間の変容を、資本の世界システムとの関連において鋭く読み解く戦後思想論講義。

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戦後の思想空間 のユーザーレビュー

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Rated 3.7 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    オウムに始まり、戦前・戦後・戦後後と語っていき、思想の流れを読み解く本書。決して簡単ではなく、中盤の「経験可能領域」あたりで訳がわからなくなりました。

    ですが、思考方法として、この本から学ぶことは沢山あります。
    ウルトラマンやエヴァンゲリオンまで持ち出して現代思想を読み解いていこうとする試みは、と

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    「戦後思想」を主題とした3回分の講演会の内容を加筆修正したもの。
    内容は戦後思想がチャート式のようにまとまっているわけではなく、雑多な感じ。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    う〜ん。興味深いけど難しい。読書からしばらく離れていたせいだろうか。
    所々わかる部分があるという程度。これが大体わかるようになったらいいなと思った。
    60年周期で色々な社会的な事件が起きているということが一番心に残った。
    しばらく経ってからまた読みなおしたい。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    1
    60年間隔
    柄谷行人「昭和・明治平行説」
    1920大逆事件 1972連合赤軍

    加藤『敗戦後論』=敗戦による自己否定の構造による抑圧
    太宰治は戦後、戦争についてほぼ書いてない
    戦前と戦後のあいだの水門
    太宰治だけ開けても水が微動だにしないようだ
    =戦時中にかけた以上のことは戦後に書こうとしなかっ

    0
    2022年05月29日

    Posted by ブクログ

    大澤真幸の本には、いつも『考える』ことの楽しさ、面白さに満ちている。
    社会学の先人には、見田宗介という存在がいるが、昨今は、あまりにも抽象的過ぎる。
    その点、大澤真幸は、具体的な事件を扱いながら、誰も想像しないような解きほぐし方をする。
    最初に出てくる、慰安婦問題。
    なるほど、そういう読み解き方かあ

    0
    2019年11月10日

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