伊藤邦武の作品一覧
「伊藤邦武」の「宇宙の哲学」「宇宙はなぜ哲学の問題になるのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「伊藤邦武」の「宇宙の哲学」「宇宙はなぜ哲学の問題になるのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
哲学史や哲学概論の本はこれまで何冊か読んできたが、これが最もわかりやすく、新書にしておくのはもったいないと思うほどである。
哲学史ではよく「元素(アルケー)」の説明から始まるが、これだけでは「だから何?それが何でプラトンとかの哲学につながったの?」という疑問で終わってしまう。実際、元素自体に関する考察はギリシアのみならず中国でも生まれているし、「タレスは万物の元素を水とした」などという事実の列挙だけではギリシアで哲学が発展した理由にはならない。
この本はその疑問に答え(本書p.36参照)、哲学全体の流れを一つの物語として淀みなく、かつ初学者にとってはかなり網羅的に記述している。また、アリストテ
Posted by ブクログ
本書は、世界哲学史シリーズのふりかえりと、シリーズで語られなかった漏れを補完することが目的である。
見た目、各章の流れや、並べ方については、どうして、そうなっているのは、理解できませんでした。読むの長い時間がかかってしまいました。
<ふりかえり>
古代Ⅰ 世界と魂がテーマであった。世界哲学の始点をどこにおくか、それはギリシアである。哲学とは、ギリシアから始まる大系であることを始点におく。
古代Ⅱ ギリシアからローマへの流れとキリスト教の成立が軸となる。この時期に世界宗教が成立したことを捉えて、その成立には、聖なるテクストの整備が必要であったことを論じる。
中世Ⅰ 中世のはじまりと、古代が
Posted by ブクログ
本書は、第一次世界大戦後から、現代までの世界を描いています。
万能であった科学が破綻をし、幸福をもたらすだろうことか、災難をもたらしたのが、第二次世界大戦であった。
全体主義の台頭を許し、世界を分断に至らしめた状況に対して、深い反省のもと、その問いに答えるのが本書であることが冒頭に述べられている。
過去から現代へ、世界をめぐる哲学の旅はまだ終わっていない。
別巻があるので、シリーズの総括と、現代のさらなる論点はそこで語られる。これは、現代Ⅰと考えていただいたほうがいいかもしれない。
本書は、主義、論と、哲学者の名前、著者と、その概説でほぼ埋められていて、難解極まりない。所詮、数行で、哲学者
Posted by ブクログ
近代Ⅱ 自由と歴史的発展
本書は、19世紀の哲学を扱っています。
難解、つらかった。各哲学者の考えが断片的に紹介され、教科書的に並べられているのは、やむをえないか。
時代を下るにつれて、その登場人物も概念や事象も膨大に多くなっていく。連綿と続く思想の系譜と変遷は驚くほど複雑であり緻密である。
国や、キーワードが分散されているので、行ったり来たりしないといけない。
哲学者の考えを正確に理解するためには、オリジナル・テキストにちゃんと向き合わないとわからない。各巻末にある文献もそれらをつなぐキーとなっています。
気になったことは次です。
・ロマン主義というのは、ナポレオンに対抗したドイツの
Posted by ブクログ
近代Ⅰ 啓蒙と人間感情論
本書は、18世紀の哲学を扱っています。
近代における西洋世界の文明上の優位は、17世紀の科学革命から始まり、18世紀の政治的な大革命、19世紀の産業革命と帝国主義的植民地化への加速して、地球全体の規模へ拡大した。
気になったことは次です。
・啓蒙とは、ものごとに通じていないこと、その無知をなくすこと、正しい知識を与えることである。
・西洋近代の啓蒙思想は、イギリスの名誉革命、アメリカの独立戦争、フランス革命らの変革のうねりに、バックボーンとしての役割を果たした。
・産業革命と帝国主義的植民地政策を通じて、啓蒙主義もまた、世界のすみずみまで伝播していく。
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