世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知

世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知

ビジネス・実用
1,012円 (税込)

5pt

4.5

西洋の近代哲学の礎石だったはずの理性が戦争や分断をもたらした20世紀。そしていま、新たな全体主義化と分断の危機が世界に迫っている。危機を乗り越えるには、理性が他者として周辺化してきたものは何か、人間中心主義的な理解が抑圧してきた生とは何かを世界哲学によって問いなおし、人間を再定義しなければならない。西洋の現代哲学やポストモダン哲学、ジェンダー思想や批評、そしてイスラーム、中国、日本、アフリカなどの哲学を一望し、グローバル時代の知を追究する。

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世界哲学史 の一覧

1~9巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~9件目 / 9件
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    1,012円 (税込)
    古代から現代まで世界哲学史を一望に収める八巻シリーズ。第一巻では、哲学が成立した古代の最初期を扱い「知恵から愛知へ」という副題のもと、人類が文明の始まりにおいて世界と魂をどう考えたのかを探究する。文明が発生した古代オリエントに始まり、旧約聖書とユダヤ教の世界、ヤスパースが「枢軸の時代」と呼んだ古代の中国とインドとギリシアで思想が展開された紀元前二世紀までに見ていき、最後にギリシアとインドの接点を探る。新しい哲学の可能性を広げる旅へと読者を誘う。
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
    946円 (税込)
    「善悪と超越」をテーマに、主に善悪の規範となった宗教的思索の起源と、超越的なものへのまなざしについて、文化的諸伝統を横断しつつ考察。キリスト教を古代哲学の文脈で正面から論じ、仏教や儒教を「思想史」ではなく哲学史の観点から検討する。さらに従来は哲学として扱われてこなかったゾロアスター教やマニ教、古代末の東方教父・ラテン教父哲学までを含め、宗教の形でこれまで扱われてきた超越的思考を、哲学史として、各地域の諸伝統を有機的連関において論じていく。
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて
    946円 (税込)
    7世紀から12世紀まで、ヨーロッパでいう中世の前半は地中海の古典・古代文化がヨーロッパ各地に広がり、イスラームが成立して急速な広がりを見せた。中国やインドでも高度な形而上学が発展し、日本でも空海のような宇宙規模の形而上学が構想された。民族の大移動が始まり、諸帝国が成立すると文化が特定の地域に閉じこもらず、広がりを見せていった。こうした時代の諸伝統における多様な哲学を、「超越」と「普遍」をテーマとして設定し、相互の関連を重視しつつ論じる。
  • 世界哲学史4 ──中世II 個人の覚醒
    1,056円 (税込)
    13世紀、ヨーロッパは都市の発達、商業の成長、教育と大学の充実など様々な面で大きな発展を遂げ、世界史の舞台の中心へと歩を進めた。一方でモンゴル帝国がユーラシア大陸を横断的に征服したことで、世界は一体化へと向かっていった。その中で、世界哲学はいかに展開したのか。ユーラシア大陸の両端に現れた鎌倉仏教と托鉢修道会の運動など、超越的なものへの受動的な服従に還元できない個人の覚醒のありようを、同時代の諸文化の影響関係を視野に入れながら考察していく。
  • 世界哲学史5 ──中世III バロックの哲学
    1,067円 (税込)
    ルネサンスこそ「世界と人間の発見」の時代であり、古代の「再生」であったとされて久しい。だが本当にそうだろうか。スコラ哲学の伝統を受容し、壮麗なる体系を構成したスアレスの哲学にも明らかなように、スペインのバロックは、中世の終わりというより、むしろ中世を完成し近代を準備したと言える。近代西洋思想は、イスラームの影響を受けたスコラ哲学によっていかに準備され、世界へと伝播していったのだろうか。中国・朝鮮・日本までを視野に入れて多角的に論じていく。
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論
    990円 (税込)
    西洋における啓蒙主義は、基本的に科学的合理性への信頼を下敷きにしていたものの、同時に、理性に対する過度の信頼によって生じる人間性の軽視を問題視していた。啓蒙の光と影、理性と感情の問題を明らかにしつつ、「光」としての啓蒙運動が、人間性の復活という目標をもっていたこと、そしてそれがアメリカ、さらに東洋へと伝わって感情論を軸にした人間論に強い共鳴現象を起こしたことを、主に一八世紀を舞台とする東西の思想の具体例とその交流の歴史から浮き彫りにする。
  • 世界哲学史7 ──近代II 自由と歴史的発展
    990円 (税込)
    一九世紀は哲学的には、社会の支配に対する人間の自由をどのように確保するかが模索された時代であった。思想的な旧制度からの自らの解放を求めた自由の哲学は、世界的なうねりとなり、異文化への対抗、伝統的な桎梏からの離脱などを目指して展開された。ドイツとフランス、イギリスとアメリカ、インドと日本などの地域に目を配りながら、そのうねりを作り出したさまざまな要素に改めて光を当て、近代から現代への移行期における、自由の意味についての哲学的探究を俯瞰する。
  • 世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知
    1,012円 (税込)
    西洋の近代哲学の礎石だったはずの理性が戦争や分断をもたらした20世紀。そしていま、新たな全体主義化と分断の危機が世界に迫っている。危機を乗り越えるには、理性が他者として周辺化してきたものは何か、人間中心主義的な理解が抑圧してきた生とは何かを世界哲学によって問いなおし、人間を再定義しなければならない。西洋の現代哲学やポストモダン哲学、ジェンダー思想や批評、そしてイスラーム、中国、日本、アフリカなどの哲学を一望し、グローバル時代の知を追究する。
  • 世界哲学史 別巻
    1,232円 (税込)
    『世界哲学史』全八巻では、古代から現代までの哲学史を総勢102名の知を結集して叙述してきた。それを踏まえてこの別巻では、まず編集委員が全8巻で明らかになった論点を検証し、論じ尽くされていない課題を明らかにする。さらに追究すべき非西洋の哲学や、宗教思想と哲学の間の問題、西洋哲学自体で見過ごされてきた論点などの残された課題を、編集委員と13人の専門研究者で考察していく。哲学の未来に向けての課題を幅広く論じる、『世界哲学史』のシリーズ総決算。

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世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    本書は、第一次世界大戦後から、現代までの世界を描いています。
    万能であった科学が破綻をし、幸福をもたらすだろうことか、災難をもたらしたのが、第二次世界大戦であった。
    全体主義の台頭を許し、世界を分断に至らしめた状況に対して、深い反省のもと、その問いに答えるのが本書であることが冒頭に述べられている。

    過去から現代へ、世界をめぐる哲学の旅はまだ終わっていない。
    別巻があるので、シリーズの総括と、現代のさらなる論点はそこで語られる。これは、現代Ⅰと考えていただいたほうがいいかもしれない。

    本書は、主義、論と、哲学者の名前、著者と、その概説でほぼ埋められていて、難解極まりない。所詮、数行で、哲学者が意図している思想を言語化できるはずもなく、その連綿とつづく、思想の系譜については、つながりや、共通点、差異についても説明が不十分と思われる。各章についても、併記されていて、関連性をもったものもあるが、基本的には独立しています。つまり、複数の書が、一定の関連性のものに一つにまとめられています。章末には、参考文献が紹介されているが、参考ではなく、ほんとうに内容を理解をするために必要な文献であり、必読文献と感じた。

    気になったものは、以下です。

    ・論理実証主義(カルナップ)いわゆる分析哲学、論理・数学の主張は、分析命題であり、経験科学の主張は、総合命題である。
    ・二元論 分離的二元論(エア)⇒ヒュームの法則。ムーア、ミル:功利主義、ヴィトゲンシュタイン:論理哲学論考、哲学探究、クリプキ:規則のパラドクス)
     ⇒混合的二元論(クワイン、オースティン、サール、アンスコム)⇒化合的二元論(濃い倫理的概念:ウィリアムズ、サイモンブラックバーン:徳認識論

    ・20世紀前半のヨーロッパ大陸思想概観 ①独:新カント派 コーエン、リッケル ②墺:マッハ 論理実証主義が、ドイツ現象学 フッサール、ハイデガー、ベリクソンへつながっていく
     ⇒ポンティ、サルトルへ⇒、戦後、ベンヤミン、アドルノら、フランクフルト学派へ
    ・構造主義 ストロース、フロイト ⇒ラカン、レヴィナス ⇒社会哲学へ引き継がれ、フランス構造主義、ポストモダン主義への流れを生み出していく
    ・20世紀の流れ:経済的かつ政治的 資本主義:アメリカ と 共産主義:ソビエト連邦 へ移行していく
    ・ヨーロッパ世紀末的思想 クリムト、ランボー 、スペングラーの「没落する自意識」
    ・大衆社会を捉えた哲学者 西:ガセット、オルテガ 大衆は、自分自身を指導することも、社会を支配することもできない、大衆を批判的に見る。
    ・ベンヤミン:大衆を複製化された技術を受容する存在 ⇒フッサール:イーデンで現象学を創始。⇒実証主義的傾向から離れて、生活世界に根ざした本来の知の基盤に立ち返らなければならない⇒自然科学とその技術を過信した世界からの反省⇒ハイデガー:技術批判「存在と時間」、他ユンガー、ヘルダーリン

    ・仏:ポスト構造主義 リオタール、近世の理念である、進歩、平等といった「大きな物語」への懐疑、知の問題がより分散的、多元的になることをポストモダンと呼んだ。
     差異と二項対立、ダブルバインド思考のドゥルーズ、デリダらポスト構造主義、アガンベン、フーコー:権力論、レヴィナス;他者と相対主義、メリヤスー:相関主義、非哲学的内在主義:ラフュエル、破壊的可塑性:マラブー。

    ・ジェンダー:女とは誰なのか
    ・人は女に生まれるのではない、女になるのだ。ボーヴォワール。
    ・解剖学上の性差(セックス)と身体に与えられた文化的社会的な意味(ジェンダー)との区分

    ・近代の「批評」を、現代において再定義する。ボードレール:フランス象徴主義、スウェーデンボルグ、フーリエ、ランボー、ラマルメら象徴の詩学、ベルクソンの記憶の哲学、サルトルの想像力の哲学、シュールレアレズム、実存主義、構造主義、ポスト構造主義は、批評と哲学の言葉に互いに共鳴しあっている。
    ・近代日本の批評を独自の書法で完成させたのが、小林秀雄。本居宣長⇒平田篤胤⇒折口信夫⇒井筒俊彦:日本が生んだ東洋解釈学の巨人⇒そして、小林秀雄

    ・イスラームのファルサファ=フィロソフィア:イスラーム世界の新プラトン主義:英知
    ・クルアーンとハディース:クルアーンはすでに確定しているテキストであるに対して、クルアーンは現在も校正をしつづけている規範。
    ・イスラームにとって、テキストの言葉は単なるその字義を理解することではなく、身につけて実践していくことである。
    ・現代イスラーム哲学とは、単なる翻訳されたテキストではなく、理解するためのもの。日本人は、「理解できない」、ただの日本文化の1つとして翻訳されたテキストとしての認識である。
    ・現代のイスラーム哲学:復古主義、伝統主義、近代主義、イクバール、ハーン、ファールーキー、ダラス

    ・中国の現代哲学:清朝末の西洋文化の中国への輸入期、文革後の1980年代の文化ブーム、改革開放
    ・昨今の中国の現代哲学の特徴、政治哲学への並々ならぬ関心である。1990年代は、リベラリズムから中国経済の大発展と大国化に伴って、国家主義の風潮が台頭してきた。

    ・「日本哲学」は、西洋と東洋の異質な文化が接触する中で多元的対話を行いながら発展してきた。西洋と神道、仏教、儒学、国学の知との蓄積。
    ・西周「哲学」:日本哲学の父、「理外の理」、船山信一:観念論、井上哲次郎:現象即実在論、西田幾太郎:日本型観念論の大成者
    ・仏教思想との融合:井上円了、「哲学一夕話」、「哲学の中道」、清沢満之
    ・西⇒井上⇒西田の連続性、純粋経験の哲学の継承の道。

    ・アジアの中の日本、20世紀末から停滞、衰退期へとはいった。
    ・明治日本で哲学が仏教と出会ったのと同様のことが中国大陸にもみられたことは、東アジア的哲学のある種の宿命を示している。
    ・西田幾太郎と、牟宗三は、近現代の東アジアを代表する哲学者と目される。それは、東アジア近代の共通課題としての哲学と仏教との結びつきを高いレベルで成し遂げたからである。
    ・丸山眞男、枝谷行人は、日本のポストモダン批判
    ・近代の超克(困難を乗り越え、それにうちかつこと):①自分たちは十分に近代化されている ②美化された伝統思想への根拠ない自信を前提としていた。
    ・敗戦後の日本にとって哲学とは、西洋の現代思想であり、それ以外ではなかった。

    ・アフリカ哲学 ①北アフリカのイスラーム哲学、②アフリカ出身であるが、欧米哲学の文脈で語ることができる哲学 ③サハラ砂漠以南の哲学
    ・タンペルのエスノフィロソフィー、コンゴの存在論、認識論
    ・ムビティのアフリカの時間概念

    ・まとめ:問題提起 ①グローバルな世界哲学というものがあり得るのか? ②現代の新しい地平 ラテンアメリカやアフリカの哲学との出会い
    ・一元論か多元論か、多元的世界観は、世界のうちなるあらゆる種類の断絶や対立を実在的なものとみなしつつ、それでも、それぞれの局面には隣接的なるものと同時に、連結的、連合的なものの存在の余地があることを承認する哲学である。
     
    目次は以下の通りです。

    はじめに

    第1章 分析哲学の興亡
     1 科学主義と「事実/価値」の分離
     2 分離型二元論の展開
     3 分離型二元論から混合型二元論へ
     4 化合型二元論への道

    第2章 ヨーロッパの自意識と不安
     1 はじめに ヨーロッパ大陸思想概観
     2 大衆社会と思想 オルテガとベンヤミン
     3 実証主義および技術への懐疑
     4 今日への課題 結論にかえて

    第3章 ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理
     1 フランスのポスト構造主義とその世界的影響
     2 ポストモダンの論理
     3 他者と相対主義
     4 否定神学批判とその先へ
     5 人間の終焉以後、ポストモダンの倫理

    第4章 フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治
     1 ジェンダーは嫌われる アンチ・ジェンダーの時代に
     2 人間と御名との間で 生物学的決定論から逃れる
     3 女の多様性の再想像 本質主義論争から「ジェンダーであるセックス」へ
     4 おわりに ふたたび、アンチ・ジェンダーの時代に

    第5章 哲学と批評
     1 批評を再定義する
     2 意味の構造
     3 無限の神、無限の意味

    第6章 現代イスラーム哲学
     1 はじめに
     2 文化の翻訳と伝統イスラーム学
     3 日本文化としての「現代イスラーム哲学」
     4 イスラーム史におけるハディースの徒
     5 オリエンタリズムとイスラームの現代

    第7章 中国の現代哲学
     1 はじめに
     2 西学東漸と現代哲学の輝かしい黎明期
     3 現代哲学の再登場と1980年代の文化ブーム
     4 中国の現代哲学の新しい流れ

    第8章 日本哲学の連続性
     1 はじめに
     2 観念論展開の起点
     3 現象即実在論の確立
     4 「日本型観念論」の完成と発展
     5 おわりに 西・井上・西田の連続性

    第9章 アジアの中の日本
     1 思想的伝統という問題
     2 東アジア的な哲学は可能か
     3 美化ではなく共同の探究へ
     
    第10章 現代のアフリカ哲学
     1 はじめに 西洋中心主義の陰で
     2 「暗黙大陸」の言説から汎アフリカ主義へ
     3 アフリカに哲学はあるか
     4 エスノフィロソフィーとその批判
     5 現代のアフリカ哲学のテーマと傾向
     6 まとめ

    終章 世界哲学史の展望
     1 「世界哲学史」全8巻を振り返って
     2 世界と魂
     3 多元的世界観へ

    あとがき
    編・執筆者紹介
    年表
    人名索引

    0
    2022年11月09日

    Posted by ブクログ

    第1章 分析哲学の興亡
    第2章 ヨーロッパの自意識と不安
    第3章 ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理
    第4章 フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治
    第5章 哲学と批評
    第6章 現代イスラーム哲学
    第7章 中国の現代哲学
    第8章 日本哲学の連続性
    第9章 アジアの中の日本
    第10章 現代のアフリカ哲学
    終章 世界哲学史の展望

    0
    2022年06月20日

    Posted by ブクログ

    世界哲学とは、哲学の広がりと感じた。哲学とは改めて他者との出会いである、と感じた。とりわけ最後のアフリカ哲学のアクチュアリティに震える。

    安藤礼二の批評論も素晴らしかった。
    「どのような人々の集団でも聖なるテクストをもっている。そのテクストは文字を用いて刻み込まれている場合が多い。しかし、そこで用いられている文字には身体の痕跡が、身ぶりと言葉(声)の痕跡が残されている」

    0
    2020年10月20日

    Posted by ブクログ

    世界哲学史シリーズの最終巻。12月に別巻が出るらしいが、一応、本巻でおしまい。

    シリーズの掉尾を飾る第8巻では、「分析哲学の興亡」、「ヨーロッパの自意識と不安」、「ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理」「フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治」、「哲学と批評」、さらには「現代イスラーム哲学」、「中国の現代哲学」、「日本哲学の連続性」、「アジアの中の日本」「現代アフリカ哲学」とさまざまな角度から「世界哲学」の現在的諸相が扱われている。それぞれ興味深い論考が並んでいたが、自分自身はやや消化不良気味。その中でもやはり日本をテーマにした第8、9章は興味深かった。

    全巻読み終わって、これから、ここから、色々と自分自身の問題を考えていく必要性を強く感じる。

    0
    2020年09月08日

    Posted by ブクログ

    今年1月からスタートした「世界哲学史」、8巻でついに完結!!!!!

    近代に入ってからは、概ね、1冊で1世紀というスピードで進んできていて、この最終巻も20世紀〜現在という概ね100年間の話し。

    この世界にとっても、哲学にとっても激動の100年をどう1冊にまとめるのだろう?と思っていたんだけど、なんと最初の3章100ページ足らずで、欧米系の哲学の100年が語られている!!!!!扱われている視点は、分析哲学(いわゆる英米系哲学)、ヨーロッパ系の哲学(大衆社会とか、現象学とか、ハイデガーとか)、ポストモダン哲学。

    これは予想を遥かにこえた圧縮度、スピードなのだけど、なんだか、とてもスッキリした。つまりには、デカルトの二元論を乗り越えようとしつつ、違う形でのさまざまな二元論に帰着してしまうという人間の思考。これはもう言語を使う以上しかなたのないこと、哲学って、なんらかの二元論だと腹を括ったところでどうするか?という地点にあるポストモダン思考とその後。ポスト・モダンが陥りやすい相対主義を乗り越えようという懐古主義もいまさら機能しなし、新実在論とか切り口を変えても、やっぱポスト・ポスト・モダンにしかならないんだろうな〜。この辺の議論って、もう中世のスコラ哲学的なレベルになってて、どうなんだろうと思ってしまう。

    みたいな薄々感じていたこと、まだ言語にできずにいたことが、この圧縮度の高い100ページをもって、しっくりと頭に染み入ったな〜と思う。

    とすごい読書体験につづき、フェミニズムという視点からモダンからポストモダンにいたる議論の流れを再整理しつつ、そのあとは、日本や中国、イスラム、アフリカと地域ごとの展開となる。

    世界哲学ということなので、いわゆる欧米哲学だけではないのだけど、20世紀という時代は(18〜19世紀、あるいは16世紀以降)、やっぱ欧米の時代で、他の地域での哲学も欧米の哲学と自分たちの伝統的な思考をどうすりあわせるか、あるいはどう独自性を主張するかという話しが多く、ある意味、ポストコロニアルとでもいうべき状況なのかな?

    前半のスピード感にたいして、やや散漫な印象も残ってしまうかな?

    ほんとにこれが編者が提示しようとしていた世界哲学になっているのかどうかはわからないけど、まずは、この多元性とともに思想の相互連関性をみていこうという取り組みが一応の完結をみたことはすごいことだな〜と思う。

    あともう1冊、別巻が12月にでて、この8冊でカバーできなかったトピックがあつかわれるそうなので、それもまた楽しみ。

    0
    2020年08月11日

    Posted by ブクログ

    【分析哲学の興亡】一ノ瀬正樹
    エルンスト・マッハの要素一元論@世紀末ウィーン
    思惟経済
    →ウィーン学団の「論理実証主義」
    →分析哲学
    カルナップの原始的、AJエアの倫理
    ヒュームの法則であるからべきへ→自然主義的誤謬
    べき=論理的規範
    クワイン「経験主義の2つのドグマ」→オースティンの言語行為論

    【ヨーロッパの自意識と不安】檜垣立哉
    ベンヤミン「暴力批判論」「複製技術時代における芸術作品」

    【ポストモダン、あるいはポスト構造主義の論理と倫理】千葉雅也
    現代思想=否定神学システム(東)
    思弁的実在論
    フランソワ・ラリュエル
    →非標準哲学=メタ・メタ哲学
    カトリーヌ・マラブー
    →外部なしの内在的な変化を求める破壊的可塑性

    【フェミニズムの思想と女をめぐる政治】清水晶子

    【世界宗教者会議】冲永崇司
    「仏陀による教えとしての因果の法則」釈宗演
    創造者ではなく発見者

    【哲学と批評】安藤礼二
    シャルル・ボードレールからなるフランス象徴主義
    →ランボー、マラルメの象徴の詩学
    →ベルクソンの記憶、サルトルの想像力の詩学

    【現代イスラーム哲学】中田考

    【現代資本主義】大黒弘慈

    【中国の現代哲学】王前

    【AIのインパクト】久木田水生

    【日本哲学の連続性】上原麻有子
    多元的対話

    【アジアの中の日本】朝倉友海

    【現代のアフリカ哲学】河野哲也
    アルジェリア独立運動におけるフランツ・ファノン
    プラシド・タンペルのエスノフィロソフィー

    【ラテン・アメリカにおける哲学】中野裕考

    0
    2022年08月13日

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