世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて

世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて

ビジネス・実用
946円 (税込)

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4.7

7世紀から12世紀まで、ヨーロッパでいう中世の前半は地中海の古典・古代文化がヨーロッパ各地に広がり、イスラームが成立して急速な広がりを見せた。中国やインドでも高度な形而上学が発展し、日本でも空海のような宇宙規模の形而上学が構想された。民族の大移動が始まり、諸帝国が成立すると文化が特定の地域に閉じこもらず、広がりを見せていった。こうした時代の諸伝統における多様な哲学を、「超越」と「普遍」をテーマとして設定し、相互の関連を重視しつつ論じる。

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世界哲学史 の一覧

1~9巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~9件目 / 9件
  • 世界哲学史1 ──古代I 知恵から愛知へ
    1,012円 (税込)
    古代から現代まで世界哲学史を一望に収める八巻シリーズ。第一巻では、哲学が成立した古代の最初期を扱い「知恵から愛知へ」という副題のもと、人類が文明の始まりにおいて世界と魂をどう考えたのかを探究する。文明が発生した古代オリエントに始まり、旧約聖書とユダヤ教の世界、ヤスパースが「枢軸の時代」と呼んだ古代の中国とインドとギリシアで思想が展開された紀元前二世紀までに見ていき、最後にギリシアとインドの接点を探る。新しい哲学の可能性を広げる旅へと読者を誘う。
  • 世界哲学史2 ──古代II 世界哲学の成立と展開
    946円 (税込)
    「善悪と超越」をテーマに、主に善悪の規範となった宗教的思索の起源と、超越的なものへのまなざしについて、文化的諸伝統を横断しつつ考察。キリスト教を古代哲学の文脈で正面から論じ、仏教や儒教を「思想史」ではなく哲学史の観点から検討する。さらに従来は哲学として扱われてこなかったゾロアスター教やマニ教、古代末の東方教父・ラテン教父哲学までを含め、宗教の形でこれまで扱われてきた超越的思考を、哲学史として、各地域の諸伝統を有機的連関において論じていく。
  • 世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて
    946円 (税込)
    7世紀から12世紀まで、ヨーロッパでいう中世の前半は地中海の古典・古代文化がヨーロッパ各地に広がり、イスラームが成立して急速な広がりを見せた。中国やインドでも高度な形而上学が発展し、日本でも空海のような宇宙規模の形而上学が構想された。民族の大移動が始まり、諸帝国が成立すると文化が特定の地域に閉じこもらず、広がりを見せていった。こうした時代の諸伝統における多様な哲学を、「超越」と「普遍」をテーマとして設定し、相互の関連を重視しつつ論じる。
  • 世界哲学史4 ──中世II 個人の覚醒
    1,056円 (税込)
    13世紀、ヨーロッパは都市の発達、商業の成長、教育と大学の充実など様々な面で大きな発展を遂げ、世界史の舞台の中心へと歩を進めた。一方でモンゴル帝国がユーラシア大陸を横断的に征服したことで、世界は一体化へと向かっていった。その中で、世界哲学はいかに展開したのか。ユーラシア大陸の両端に現れた鎌倉仏教と托鉢修道会の運動など、超越的なものへの受動的な服従に還元できない個人の覚醒のありようを、同時代の諸文化の影響関係を視野に入れながら考察していく。
  • 世界哲学史5 ──中世III バロックの哲学
    1,067円 (税込)
    ルネサンスこそ「世界と人間の発見」の時代であり、古代の「再生」であったとされて久しい。だが本当にそうだろうか。スコラ哲学の伝統を受容し、壮麗なる体系を構成したスアレスの哲学にも明らかなように、スペインのバロックは、中世の終わりというより、むしろ中世を完成し近代を準備したと言える。近代西洋思想は、イスラームの影響を受けたスコラ哲学によっていかに準備され、世界へと伝播していったのだろうか。中国・朝鮮・日本までを視野に入れて多角的に論じていく。
  • 世界哲学史6 ──近代I 啓蒙と人間感情論
    990円 (税込)
    西洋における啓蒙主義は、基本的に科学的合理性への信頼を下敷きにしていたものの、同時に、理性に対する過度の信頼によって生じる人間性の軽視を問題視していた。啓蒙の光と影、理性と感情の問題を明らかにしつつ、「光」としての啓蒙運動が、人間性の復活という目標をもっていたこと、そしてそれがアメリカ、さらに東洋へと伝わって感情論を軸にした人間論に強い共鳴現象を起こしたことを、主に一八世紀を舞台とする東西の思想の具体例とその交流の歴史から浮き彫りにする。
  • 世界哲学史7 ──近代II 自由と歴史的発展
    990円 (税込)
    一九世紀は哲学的には、社会の支配に対する人間の自由をどのように確保するかが模索された時代であった。思想的な旧制度からの自らの解放を求めた自由の哲学は、世界的なうねりとなり、異文化への対抗、伝統的な桎梏からの離脱などを目指して展開された。ドイツとフランス、イギリスとアメリカ、インドと日本などの地域に目を配りながら、そのうねりを作り出したさまざまな要素に改めて光を当て、近代から現代への移行期における、自由の意味についての哲学的探究を俯瞰する。
  • 世界哲学史8 ──現代 グローバル時代の知
    1,012円 (税込)
    西洋の近代哲学の礎石だったはずの理性が戦争や分断をもたらした20世紀。そしていま、新たな全体主義化と分断の危機が世界に迫っている。危機を乗り越えるには、理性が他者として周辺化してきたものは何か、人間中心主義的な理解が抑圧してきた生とは何かを世界哲学によって問いなおし、人間を再定義しなければならない。西洋の現代哲学やポストモダン哲学、ジェンダー思想や批評、そしてイスラーム、中国、日本、アフリカなどの哲学を一望し、グローバル時代の知を追究する。
  • 世界哲学史 別巻
    1,232円 (税込)
    『世界哲学史』全八巻では、古代から現代までの哲学史を総勢102名の知を結集して叙述してきた。それを踏まえてこの別巻では、まず編集委員が全8巻で明らかになった論点を検証し、論じ尽くされていない課題を明らかにする。さらに追究すべき非西洋の哲学や、宗教思想と哲学の間の問題、西洋哲学自体で見過ごされてきた論点などの残された課題を、編集委員と13人の専門研究者で考察していく。哲学の未来に向けての課題を幅広く論じる、『世界哲学史』のシリーズ総決算。

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世界哲学史3 ──中世I 超越と普遍に向けて のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    第1章 普遍と超越への知
    第2章 東方神学の系譜
    第3章 教父哲学と修道院
    第4章 存在の問題と中世論理学
    第5章 自由学芸と文法学
    第6章 イスラームにおける正統と異端
    第7章 ギリシア哲学の伝統と継承
    第8章 仏教・道教・儒教
    第9章 インドの形而上学
    第10章 日本密教の世界観

    0
    2022年05月11日

    Posted by ブクログ

    世界哲学は中世に突入した。副題に『超越と普遍に向けて』とあるが、主役は西洋ではなく東洋である。

    東洋哲学は500年から1000年、西洋哲学を先行していると言っても過言ではない。インドでは6世紀にはバラモン教と仏教の間で普遍論争が繰り広げられる。また、日本では空海がソシュールの言語論を先取りし、それを超越しようという壮大な試みをしていたことが語られる。

    8章から10章の東洋哲学史だけでも一読の価値がある。ただ、インド哲学史が難解で、読者が置いてけぼりにされることは必至だ。

    0
    2022年04月16日

    Posted by ブクログ

    世界哲学史の3巻は「中世Ⅰ超越と普遍に向けて」のサブタイトルが付されている。全部で10章の構成。コラムが4つ。

    最初に「超越と普遍について」が手際よく概説されている。中世が古代に付け加えたものの1つが「超越」という論点であった。また「超越と往還は一体の問題なのである」(p.20)と指摘され、「極言すれば、中世において、人間は「旅人(viator)」であった」(同上)。そして、「人間が旅する者(viator)」であったことは、中世という文明の基本的ありかたを示している」(p.24)。

    同じく普遍について。中世という時代は、実体論を残しつつも、関係性や流動性を重んじ、聖霊が伝達の原理として中心的な位置を持った。これについては第4章「存在の問題と中世論理学」で詳細に論じられている。かの『アベラールとエロイーズ』を見よ。中世においてメディアとしての聖霊主義は、「終末論的な歴史観、現実の教会批判、貨幣価値をめぐる変更を引き起こす、社会変革を引き起こしうる思想群となった」。アリストテレスの交換の正義、分配の正義、貨幣の問題は第7章の「ギリシャ哲学の伝統と継承」における『ニコマコス倫理学』の註解書を論じた箇所で詳説されている。

    第5章「自由学芸と文法学」はとても重要な章だ。結論だけ抜き書きしておく。「ともあれ、こうして、他の言語によって蓄積された文化や学問を吸収し、自らの活動のうちへ取り込む手段としても発展していった文法学は、やがてヨーロッパ外の文化を自らの枠組みで翻訳・再構築する世界的な文法学化の母体を提供する」(p.124)。さらに現代思想とのつながりでジョルジョ・アガンベンの思想も取り上げられている。

    イスラームやインド、仏教・道教・儒教などの話はなかなか難しくて理解できない部分も多々あったが、最終の第10章は空海の世界哲学的スーパースターぶりが縦横に描かれていて大変面白く読んだ。密教、最高!と思わず叫ばずにはいられないスリリングな章となっている。本巻の掉尾を飾るに相応しい章であった。

    0
    2020年05月09日

    Posted by ブクログ

    第1巻では、似ているところもあるものの、国ごとというか、地域ごとに別々に生まれてきた哲学が、第2巻ではすこし影響しあうところでてくる。第3巻にくると、文化圏間での相互影響関係がさらに高まってくる。

    とは言っても、まだまだ哲学は、文化圏ごとにそれぞれの発展の道を歩んでいる感じかな?

    この巻では、キリスト教関係の話が面白かったな。とくに、東方教会(ギリシャ正教)の発展が新鮮。なんだろう、ここでは身体性とか、神秘主義的なスピリチュアリティとのつながりが重視されている。この傾向は、カトリック的な世界では、しばしば出てくるものの、異端として弾圧された流れだな〜。

    自分のなかに神性があって、それを身体があるから、感じることができるというのは、現代では、分かりやすい方向かな?

    あと、ネオ・プラトニズムやグノーシス的なものとも統合されているのが面白いな。

    一方、西方でも、スコラ哲学が発達しはじめていて、ここでもプラトンやアリストテレス思想とキリスト教の統合が進んでいる。

    天才的というイメージがあるアベラールの展開する議論は、当時の最先端なのだが、彼が読むことができたアリストテレスは、「カテゴリー論」など、「論理学」的な著作が中心であった。その後、西方世界にやってきた「形而上学」の議論はしらなかった。このため、アベラールの議論は、限界があったとのこと。

    そうか〜、アリストテレスの考えたことって、ほんと数世紀あるいは、10世紀くらい先を行っていたということなわけですね。

    プラトンやアリストテレスなど、ギリシア哲学の水準のレベルの高さに改めて、驚く。

    あと、面白かったのは、中国における儒教と老子などの思想の統合、さらには、仏教徒との関係とか、とてもスリリング。

    そして、中国経由の儒教や仏教が日本にどういう影響を与えたのか、そして、空海という人がの思想の深さがほんと衝撃。

    空海は、当時、ほんと世界的水準で、「世界哲学」の先端だな〜。

    第4巻では、世界の資本主義システムとしての統合が進み始めてくるので、哲学の文化圏間での影響がさらに進んでくるはず。楽しみ。

    0
    2020年03月17日

    Posted by ブクログ

    中世Ⅰ

    古代で3つの枢軸であった3つの文化がついにユーラシア大陸の両端に達するのが中世である

    冒頭に世界哲学史として、中世の特徴を俯瞰する
    ①民族の大規模な移動と侵入が世界を動かした時代(旅人の時代といっている)
    ②古典を形成するのではなく、古典を継承し、それに対する註解を蓄積する時代。
    ③思想の伝達と交換をする時代
    ④神と人間の対立⇒神の人間からの超越


    ギリシア文化⇒ローマへ⇒(アカデミア→修道院、学校へ)西欧へ
          ⇒東方(ビサンチン)へ:コンスタンチノープル、東欧へ
          ⇒イスラム世界へ(シリア語→アラビア語)⇒再びヨーロッパへ

    インド文化(仏教)⇒中国⇒日本へ

    西洋思想というものは、とっつきがわるい、イメージがわかない、仏教や儒教はそれよりはまし。

    気になったことは以下です。

    ・文化の伝播は民族や習慣ではなく、翻訳である。
    ・西欧における哲学とはアリストテレスが中心であり、ギリシア語からシリア語、アラビア語に訳されて、再びスペインのトレドで、ラテン語に翻訳されたものが西欧全体にひろがった。
    ・アリストテレスの著書に膨大な註解がつけられて、伝播していく。

    ・ビサンツに伝わった、キリスト教、ビサンツ正教が東方正教の中で、母体となって、ロシア、ルーマニア、ギリシアなどの伝播していく
    ・東欧は、制度としては、ローマ帝国を継承したのだが、文化としては、古代ギリシア、キリスト教を基盤として作られた
    ・受肉した神、イエス 前者では、血を滴るようにして苦しむイエスが、後者では栄光のイエスとして描写される

    ・ビサンツ正教が生んだ、特異な書物「フィロカリア」 修道生活の指南書がヨーロッパ全体に広がっていく。

    ・中世の2つの論理学、アリストテレスの古代ローマから継承されたものと、アラビア経由で再輸入されたもの、旧論理学(カテゴリー論)と新論理学(分析)とあるが、その明確な差異はよんでもわかりませんでした。
    ・ローマ法:ユスティニアヌス法典:は、スコラ学が援用されて、現在もヨーロッパ法の原点となっている。ゲルマン部族の侵入においても、異民族はローマ法を守ったのである。

    ・リベラルアーツ(自由学芸)がでてくるが、単なる教養ではなさそうだ。正しく話すこと、文法学の再構築などの言があるも、イメージがつかめなかった。

    ・イスラームの思想史、12イマーム派、シーア派、スンナ派。イスラームの宗教的な特徴は、宗教的な権威を一手に握る個人や組織が存在しないことである。時間が経るにつれて、イスラームにも、異端と正統が問題となる。啓典クルアーンの他に啓典の母というテクストがある。
    ・イスラームのペルシア派がギリシア哲学をイスラーム世界に取り込んだ。

    ・ギリシア哲学の伝統と継承では、註解書のスタイルを論ずる。註解書がもたらしたものは、既存概念の説明とともに、新しい概念を生み出す場でもあった。

    ・儒教には、仏教のいう、輪廻転生という概念がなく、死後の世界をめぐって、神滅不滅論争を引き起こしてしまう。仏教は、一切衆生悉有仏という生けとし、生けるものは、仏性をもつという如来蔵思想により不滅とする。

    ・仏教は、中華思想のように、1つの世界に固執しない。仏教の世界感を三千世界という

    ・インドにおける仏教、バラモン教、存在論の話があったが、各章、各段落の結論がわからなかった。残念

    ・日本の密教について、空海を中心に展開する。
    ・平安初期は、実力があれば、官僚にもなれ、遣唐使にも参加できた。空海の時代とはそのような空気の時代であった。
    ・空海の登場は、律令制=儒教が中心であった朝廷を、東アジアでもっともはやく仏教中心になるまでのインパクトがあった。
    ・空海の知られざる業績、それは、「文鏡秘府論」という音韻論、修辞法などのあらゆる詩論を網羅した漢文のテキストを残したことだ。松尾芭蕉も愛用したとある。
    ・空海は、さまざまな業績を残したもかかわらず、世俗を捨て、山野での修行をえらんだ。「家もなく国もなし、郷属を離れたり、子にあらず、臣にあらず」。これには官吏には理解されなかったようだ。

    目次は以下の通りです。

    はじめに

    第1章 普遍と超越への知
     1 中世という時代
     2 超越ということ
     3 普遍という視座

    第2章 東方神学の系譜
     1 ビサンツ帝国における哲学と神学の位置づけ
     2 グレゴリオス・パラマスにおける身体へのまなざし
     3 ビザンツ正教のその後と『フィロカリア』

    第3章 教父哲学と修道院
     1 教父たちと修道生活
     2 アンセルムスの神学と哲学
     3 11世紀から12世紀へ

    第4章 存在の問題と中世論理学
     1 はじめに
     2 中世論理学のラフ・スケッチ
     3 ボエティウス カモメの皮を被ったタカ?
     4 アベラール 中世哲学の狼

    第5章 自由学芸と文法学
     1 複数の自由学芸(リベラルアーツ)
     2 文法学と註解の伝統

    第6章 イスラームにおける正義と異端
     1 はじめに
     2 イスマーイール派の起源
     3 極端派と創世神話
     4 10~11世紀における教義修正
     5 おわりに

    第7章 ギリシア哲学の伝統と継承
     1 註解書というスタイル
     2 ギリシア哲学の伝統と継承
     3 おわりに 註解の営みの意義

    第8章 仏教・道教・儒教
     1 言語
     2 精神、霊魂
     3 孝

    第9章 インドの形而上学
     1 認識論的回転以後の論争史
     2 実在をめぐる問い
     3 認識論

    第10章日本密教の世界観
     1 はじめに 寓話から哲学史へ
     2 空海の生きた時代と社会
     3 文章経国的「正名」の理論と空海の密教的世界観
     4 空海の密教的言語論の世界
     5 まとめ 天皇の王権と真言化する

    あとがき
    編・執筆者紹介
    年表
    人名索引
         

    0
    2022年10月27日

    Posted by ブクログ

    初めて知ることが多い。しかし、それらの知識が私の既存の知識に的確に布置されていっていることも感じながらの読書であった。博識は力である。井の中の蛙となって、自らの世界だけが一番と思ってはいけない。特に思想・哲学では。

    0
    2020年09月29日

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