センスの哲学

センスの哲学

ビジネス・実用
1,700円 (税込)

8pt

あなたのセンスが良くなる本!
哲学三部作のラストを飾る一冊がついに誕生

服選びや食事の店選び、インテリアのレイアウトや仕事の筋まで、さまざまなジャンルについて言われる「センスがいい」「悪い」という言葉。あるいは、「あの人はアートがわかる」「音楽がわかる」という芸術的センスを捉えた発言。
何か自分の体質について言われているようで、どうにもできない部分に関わっているようで、気になって仕方がない。このいわく言い難い、因数分解の難しい「センス」とは何か? 果たしてセンスの良さは変えられるのか?

音楽、絵画、小説、映画……芸術的諸ジャンルを横断しながら考える「センスの哲学」にして、芸術入門の書。
フォーマリスト的に形を捉え、そのリズムを楽しむために。
哲学・思想と小説・美術の両輪で活躍する著者による哲学三部作(『勉強の哲学』『現代思想入門』)の最終作、満を持していよいよ誕生!


――――――
さて、実は、この本は「センスが良くなる本」です。
と言うと、そんなバカな、「お前にセンスがわかるのか」と非難が飛んでくるんじゃないかと思うんですが……ひとまず、そう言ってみましょう。
「センスが良くなる」というのは、まあ、ハッタリだと思ってください。この本によって、皆さんが期待されている意味で「センスが良くなる」かどうかは、わかりません。ただ、ものを見るときの「ある感覚」が伝わってほしいと希望しています(「はじめに」より)。
――――――

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センスの哲学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    圧倒的な経験から生み出されたものがセンス
    要は直感です。面白さの正体は反復のリズムからイレギュラーな結果が出た時の楽しさ。

    結論だけを求めると全く楽しくない。
    いろんなことをインプットして触れる
    そして違和感などを言語化する。
    感動したらその半分は観察に力を込める。

    0
    2026年09月05日

    Posted by ブクログ

    読めばただちにセンスがよくなる!という単純な話ではないのだけれど、「哲学」の視点で物事を捉えるとこうなるのか、というところがとても新鮮だった。

    千葉さん曰く「センスとはリズムだ。餃子が美味しいと感じることも、口の中でリズムとハーモニーが生まれるから」だと、思いもよらない例を出して説明する、
    一旦表面上の意味というフレームを取り外し、「リズム」に注目すればその響きにこそセンスが宿っているのだと気づける。

    フランス映画の意味深で芸術的なカットが続くさまも「リズム」?
    純文学の一見して意味の捉えようのない不可解で抽象的な描写もリズム?
    お笑いの「リズムネタ」は意味のない動きや言葉を独自のテンポと演技と声色でエンターテイメントに昇華させる、あれはまさしく「センス」ありきのもの?
    言葉の意味だけを捉えれば何のことなのか理解し難い抽象的な歌詞がメロディとオケにのせられて歌われた時、感情の波に揺さぶられるのはそこに用意されたリズムが見事に働いているから?

    哲学者とは常人には追いつくことのできない視点で物事を捉え、それを決して難解ではない言葉で見事に「リズム」にのせてスルスルと読ませるように翻訳できる技術の持ち主なのだろうか、ということに唸らされた。
    自分が心を動かされたもののどこに「リズム」が潜んでいるのか、どうすれば心地よいと感じさせるリズムを整えた表現を生み出せるのか考えてみたくなった。

    0
    2026年08月24日

    Posted by ブクログ

    私は少し芸術的に生きたいのかもしれない。

    千葉雅也『センスの哲学』を読んで、そんなことを思った。

    別に芸術家になろうとしているわけでも、アートの才能があるわけでもない。

    ただ、一般的な「ひたすら目的を達成する生き方」がしんどいだけなのだ。

    だからあえて、すぐに答えの出ない宙づりの状態をつくって、答えを急がない暮らしを、どこまで続けられるか試している。

    千葉雅也によると、それは芸術的な態度のようだ。

    目的達成だけが、生き方ではない。
    そう思えるだけで、少し自由になれる。

    0
    2026年07月17日

    Posted by ブクログ

    何度も読み返したい名著だ、と思った。

    頭の中で考えてるぐちゃぐちゃとしたものをこねこね、こねこねして、ようやく言語化できた...という感じで愛おしい。

    文章の書き方が私好み。
    淡々としていて、それでいて優しさがある。
    私は福岡伸一さんの文章が好きなんだけど、少し似たものを感じる。
    多くの人にとって馴染みの薄いような専門的な内容についても読みやすく、かつ味わい深く仕上げている所が素晴らしいと思う。

    0
    2026年06月06日

    Posted by ブクログ

    美的判断に関するあれこれを「センス」という言葉をあらためて定義するところから始めて、展開していく感じ。そこに最後、そのセンスを構造的に支える概念としてのアンチセンスなるものが提出される。

    これはもう千葉先生の真骨頂(!)とも言えるような。イデアルな命題に対するプラティカルなどうしようもなさ、ジレンマ(、当てはまる言葉なら如何様にでも)を、あいまいでグラデーションな緩衝地帯の中で一旦受け止めて仮固定する、<想像力>=やさしさで包み込むような千葉先生の言葉に僕は救われてばかりだ。
    この本で言われていた「センスが良い」状態は自分がよく言ってる「ヒキがイイ」(即ち、技術としての偶然性)ってのに近い気もした。う〜〜ん。

    論理的な文章を組み立てるはずなのに、あんなにも詩的で、やさしくて、何より溢れるセンスをヒシヒシと感じるような文章。僕もいつかあんな文章が書けるようになりたいなあ、と思いながらページをめくっていた。

    ーーー
    以下、喰らったパンチライン。

    『何か風景を見るとする。形や色などのリズムがある。そこでは、ごくニュートラルに、非人間的に、安定と刺激の行き来が展開している。と同時に、そこに人間は、誰かわからない誰かの不在/存在をかすかに重ねてしまう。
    人間の気持ちに応えたりせず、ただ展開していくだけの物質世界の「無情」がある一方で、そこに、誰かがいないという寂しさを透かし見る。この「無情と寂しさ」の行き来が「エモさ」なのないか、とも考えられるかもしれません。』

    0
    2026年04月27日

    Posted by ブクログ

    人間は安定を求めている。
    想定通りに進むことを期待し、そこに安らぎを感じる。
    その一方で反復だけではつまらない側面もあり、一定の予想外・サプライズを求めるのである。
    わざわざお化け屋敷やジェットコースターに乗り意図的なストレスを楽しむのが人間なのである。

    サプライズは楽しみに繋がるもの、そうじゃ無いものの両方がある。
    その違いは安全が確保出来ている、かつ、そのパターンを一定認識できているもの、であるかどうかだと考えられる。
    つまり予想を裏切る特定のパターンを作り出すことで、相手に楽しい/面白い、と感じてもらえるのである。

    会話の中でギャグを言う/茶化し合う、という行動も、互いに一定の信頼関係がある前提で「普通とは異なること」を言う/行うことで楽しさを感じている行動であると言える。
    人間は信頼を基盤にストレス・刺激を感じることで楽しむ生き物であると言える。

    0
    2026年01月04日

    Posted by ブクログ

    日頃から漠然と感じていたことを見事に言語化してくれている名著。

    人は生まれ育つ過程で、特定の、少ないものに固着して視野が狭くなる=あまり他のものに興味を広げず、ある範囲内で満足するようになってしまう。そこから脱するために(つまりは逆張り)自分はジャンルフリーに音楽を聞き、映画を観て、時にこうして本を読んでいることにふと気がついた。(逆張り、と安易に書いたものの、ただわけもなく「逆」だからそうしているわけではなく、そうするのが好きなだけであるが。)

    以前、サークルの後輩と「未知の音楽を聞くのって、なんでこんなに面白いのにそうしない人が多いのだろう」という話をしたが、その答えはこの本の中にあった。不安なのだ。「文化資本の形成とは、多様なものに触れるときの不安を緩和し、不安を面白さに変換する回路を作ることである」。自分にそれを教えてくれたのは椎名林檎だったな。「不快を快に変換するマゾヒズム」。現代美術だとか、アンビエントだとか、はっきり言ってしまえば意味不明で、退屈とすらいえそうなものを好むのは「痛気持ちよさ」を求めてしまうゆえらしい。

    とかく、ここにすべてを書こうとすると卒論くらい長くなってしまいそうだから、ぼちぼちにする。僕は海が嫌いだ。例えば、電車の窓から海が見える。ゾッとする。それはあまりにも大きい。人間のフレーム=秩序には収まりきらないエネルギーをもっている。怖い。だから嫌い。でも同時に、黒黒しいあの塊に惹かれてしまう自分もいる(=「死への欲動」)。そういう秩序からの「逸脱」ってのは、どうしてこうも魅力的なのか。「足るを知る」より「不足を知る」=「引き算」をする=「諦める」ということを、この本は教えてくれる。シュールをシュールのまま受け止めてくれるのがカルチャーなんだ。僕はいつもそう思う。

    0
    2026年07月03日

    Posted by ブクログ

    読んでる途中。
    五感が楽しくなる本だなと思った。
    「不安」が「面白い」に変わる回路をつくることが文化資本の形成だ、という文をよんで、とても納得した。センスを磨くとはこういうことか。

    0
    2026年10月25日

    Posted by ブクログ

    ようやく読み終わった!結論、良い本でした。またお守りが増えました。

    とはいえ最初は正直、「センスとは脱意味的に・リズム的に作品をとらえ、味わうことだ」的な話をあまりうまく消化できず、むじぃ〜〜〜読みきれるかな〜〜〜と不安に思ってたのはある。

    ただ読み進めるにつれて、「いわば短絡的に作品を理解しようとせずとも、ディテールを味わう・ダイナミクスを楽しむ、といった方法を持ち合わせることで、より""作品そのもの""をダイレクトに・純粋に享受することができるのでは?」的な話になって、なるほどそれはたしかに!と一気に読みやすくなった。

    そしてついに、「ある意味""至らなさ""も個性じゃん?お手本があってそれに到達しようと思うから""不足""の概念が生まれるわけで。もっと大きな凸凹を味わう感覚でみれば、すべては""はみだし""・つまり""持ち味""に還元でき得るよね」的な話になったとき、あたしはこの本がめっちゃ好きだー!と思いました。

    これは芸術家(として生計を立てる人)になりきれなかった(もしくはならなかった、もしくはある意味では叶っていても、""巧みさ""にはいまいち自信のない人、等)全ての人を救う本だなと。単なる綺麗事・励ましとかじゃ決してなくて、真剣に「論述」してくれてるのがめっちゃありがたいよね。

    それこそ、あたしがずっと思ってた「それっぽく見せようとしたら逆にださく感じるじゃんね?」「なんとなくめっちゃ""この人の感じに惹かれる""のって、必ずしも""その人が共通の正解を示している""わけじゃない時あるけど、それはどういうことなんだろう?(つまり、なぜ個性的な人に惹かれるのだろう?)」っていう問い、というか命題?を回収してくれた気がする。

    この本の本筋がそこにあるのかはわかんないけど、、、少なくともあたしはあたしであること、「余剰」であること含めて、自分をおもしろく生ききろうと思えた。

    うん、読んでよかったと心から思える本でした!ありがとう千葉さん!

    0
    2026年10月19日

    Posted by ブクログ

    全芸術という言葉がかなり印象に残っている。

    まずは意味から離れてリズムで捉えれるように、そしてそのリズムを面白く思えるようになるとこの本を読んでよかったなとなると思う。

    リズムに対する感度を養うための参考書のような感じだと思った。これも意味づけになるのかな、確かに自分でもこの本を読んだことで得られた物を明確にしたいという思いがある。だからたいそうな意味を見出そうとしているのかもしれないなー。

    千葉さんも言っていた通り、いつか自分がものをつくる側の立場にたった時もう一度読みたいと思った。

    0
    2026年09月13日

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